岡山県の少人数の内装工事会社で、年末案件の見込みに対して施工人員が一人足りない状況
中国地方を中心に施工する、少人数の内装工事会社での話です。経営者は材料関係を担当し、工事は限られたメンバーで対応しています。現在進行中の工事はあるものの、見積もり中の案件が決まれば、年末にかけて約1か月半は人員が埋まる見込みでした。
新しい取引先との接点を増やし、継続的に案件を受注したい考えはあります。一方で、施工体制には余裕がありません。求人は出しているものの、まだ入社予定者はいない状態です。
経営者の言葉にも、現在地が端的に表れていました。
「もう一人、施工できる人がいれば、どんどん仕事をもらいたい。ただ、今は実際に動ける部隊が足りていません」
仕事を増やしたい意欲と、施工できる人数の不足が同時に存在している状態です。
これは受注が少ない会社の悩みではありません。営業先や見積もり案件が見え始めたからこそ、次に施工体制が経営上の制約になるケースです。
1週間で 20件の相談 がありました
- 9月8日内装工事会社茨城県業務効率化システムの相談
- 9月8日工務店秋田県人材確保の相談
- 9月8日工務店広島県人材確保の相談
- 9月8日内装工事会社和歌山県高卒採用の相談
- 9月7日塗装工事会社三重県利益率向上の相談
- 9月7日総合建築長崎県案件獲得の相談
- 9月7日防水工事会社三重県業務効率化システムの相談
- 9月6日内装工事会社東京都協力会社探しの相談
- 9月5日設備保全会社東京都高卒採用の相談
- 9月5日総合土木北海道原価管理の相談
- 9月5日内装工事会社千葉県案件獲得の相談
- 9月5日設備保全会社茨城県協力会社探しの相談
- 9月4日塗装工事会社神奈川県人材確保の相談
- 9月4日電気設備工事会社山梨県原価管理の相談
- 9月4日設備保全会社栃木県利益率向上の相談
- 9月4日電気設備工事会社岐阜県利益率向上の相談
- 9月3日外構工事会社群馬県案件獲得の相談
- 9月3日総合土木広島県協力会社探しの相談
- 9月3日外構工事会社新潟県人材確保の相談
- 9月3日電気設備工事会社福島県協力会社探しの相談
- 9月2日内装工事会社愛知県利益率向上の相談
- 9月2日プラント工事会社群馬県人材確保の相談
- 8月31日内装工事会社茨城県利益率向上の相談
- 8月31日総合建築大分県業務効率化システムの相談
- 8月31日空調設備工事会社埼玉県高卒採用の相談
- 8月31日総合土木広島県業務効率化システムの相談
- 8月30日内装工事会社東京都高卒採用の相談
- 8月30日工務店福岡県利益率向上の相談
- 8月30日電気設備工事会社兵庫県高卒採用の相談
- 8月29日内装工事会社神奈川県案件獲得の相談
見積もり案件が決まってから人を探すと「受注したいのに対応できない」が起きる状態
問題は、単純な人手不足だけではありません。案件の見込みと、人を確保するタイミングが連動していないことが中心にあります。
相談企業では、年末にかけてまとまった工事が決まる可能性がありました。ただし、まだ見積もり段階です。決まるかどうか分からないうちに採用を進めるのは負担がありますが、受注が決まってから募集を始めても、工事開始までに間に合うとは限りません。
さらに、新規の見積もり依頼が増えたとしても、施工時期が重なれば対応できません。
「見積もりを出して、『ではお願いします』と言われたときに、『今はできません』となるのが不安です」
この不安はもっともです。せっかくつながった取引先に対して、初回から受注を断ることになれば、その後の相談機会にも影響します。一方、無理に受ければ工程や品質にしわ寄せが出ます。
そのため、営業だけを加速させるのでも、採用だけを先行させるのでも十分ではありません。見積もり段階から施工余力を確認し、受注量に合わせて営業・採用・協力会社開拓の強弱を変える必要があります。
営業・受注・施工体制を別々に動かすほど仕事の波と人員確保がずれる構造
建設業では、案件を獲得する活動と施工体制の整備に、それぞれ異なる時間がかかります。
営業は、接点をつくってすぐ受注になるとは限りません。見積もり、条件調整、施工時期の確認を経て具体化します。一方、正社員の採用も、募集を出せばすぐに必要な経験者が入社するわけではありません。
この二つを別々に管理すると、次のようなずれが起きます。
- 案件がない時期には、採用へ踏み切れない
- 案件が決まった段階では、採用が間に合わない
- 営業を増やすほど、施工時期の重複が心配になる
- 繁忙期だけのために正社員を増やす判断はしにくい
- 自社で対応できない工種の依頼まで断ることになる
相談企業も「仕事があればうれしい」と考える一方で、「体制があと一歩できていない」と捉えていました。ただ、これは体制整備の遅れだけが原因ではありません。
建設業の人員計画は、現在の受注残だけではなく、半年先までの案件見込みを含めて考えなければ間に合いにくい構造があります。
また、すべてを正社員で施工する前提にすると、人員計画が硬直します。自社だけでは受け切れない案件、繁忙期に重なる案件、自社の施工メンバーだけでは対応しにくい工種については、協力会社という選択肢があります。
つまり、考えるべきなのは「採用するか、しないか」だけではありません。どこまでを自社の施工力として持ち、どこからを外部施工力で補うかという体制設計です。
案件見込みを職種・人数・時期に分解し、正社員採用と協力会社開拓を先行させる進め方
最初に行いたいのは、案件名を並べることではなく、今後の案件見込みを施工体制の情報へ置き換えることです。
少なくとも、見積もり中または相談中の案件ごとに、次の項目を整理します。
- 受注の見込みと現在の進捗
- 想定される施工時期と工期
- 必要な工種・技能
- 必要な人数
- 自社で対応できる人数
- 不足する人数や対応できない工種
確定案件だけでなく、受注の可能性が高まっている案件も含めることがポイントです。見積もり中の案件を除外すると、人手不足が分かるのは受注後になってしまいます。
正社員は、継続して必要になる施工力を担う
正社員採用を優先しやすいのは、今後も繰り返し必要になる工種や、半年先まで一定の仕事量が見込める場合です。
相談企業でいえば、「もう一人、施工できる人がいれば継続的に仕事を増やせる」という状態でした。特定の一案件だけではなく、その後の受注拡大にも同じ人員が必要になるなら、正社員採用との相性がよくなります。
判断するときは、目の前の繁忙だけでなく、次を確認します。
- 同じ工種の案件が継続して見込めるか
- 採用後も一定の稼働を確保できるか
- 自社の中心となる施工力として残したい技能か
- その人が加わることで受注できる範囲が広がるか
一時的な不足ではなく、今後も続く施工力の不足であれば、正社員採用を軸に考えやすくなります。
協力会社は、繁忙期と対応できない工種を補う
受注の確度や時期がまだ読みにくい場合、すべてを正社員採用で補う必要はありません。繁忙期に重なる工事や、自社内では対応しきれない工種については、協力会社を増やす方法があります。
協力会社の活用を検討しやすいのは、次のような部分です。
- 特定の時期だけ不足する人数
- 案件によって必要になる工種
- 自社だけでは受け切れない施工量
- 受注の確度が固まるまで変動しやすい部分
正社員か協力会社かは、費用だけではなく、仕事の継続性と施工量の変動幅で判断することが重要です。
協力会社開拓も、受注後に慌てて始めるのでは間に合いません。案件見込みが立った段階で、不足する工種や時期を明確にし、その条件に合う施工会社との接点づくりを始めます。
受注活動のアクセルも施工余力に合わせる
施工体制が限られている時期に、見積もり依頼を無制限に増やす必要はありません。まずは対象を絞り、反応と案件時期を確認しながら進める方法があります。
たとえば、次のように受注活動を調整します。
- 対応しやすい工種と施工地域を決める
- 案件の見込み時期を確認する
- 自社の空きと重なる案件を優先する
- 不足分を採用または協力会社で補えるか判断する
- 施工予定が埋まったら、受注活動の速度を緩める
一度止めた営業を再開できるよう、接点や見積もり状況を管理しておくことも大切です。仕事が埋まったら一時的に活動量を抑え、先の空きが見えた段階で再び動かします。
受注を増やし続けるのではなく、施工余力に合わせて受注活動を強めたり緩めたりする運用が現実的です。
まとめ
「仕事はあるのに施工できない」という状態は、営業力と施工力を別々に考えたときに起こりやすくなります。
まず整理したいのは、今後の案件ごとの施工時期、必要な工種、人数、受注の見込みです。そのうえで、継続的に必要な施工力は正社員採用、一時的な繁忙や対応できない工種は協力会社で補う形に分けます。
重要なのは、受注が決まるまで待たないことです。案件の見込みが立った段階から施工体制の準備を始め、受注活動と人員計画を同じ表で管理することが、断らずに済む会社づくりにつながります。
体制が整っていないことを自社の弱さと捉える必要はありません。仕事の見通しが立ち始めたからこそ、採用と協力会社開拓を次の経営課題として具体化できる段階に入ったと考えられます。
受注見込みと施工体制を一緒に整理したいときに
案件は増やしたいものの、正社員を何人採用すべきか、どの工種を協力会社へ任せるべきかは、受注見込みと現在の施工体制によって変わります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の案件見込み、人材確保、協力会社開拓、組織体制まで横断して整理し、実行を支援しています。「うちの場合は正社員と協力会社のどちらを優先すべきか」「何から整理すればよいか分からない」という段階でも構いません。
無理にサービスを勧めることはありませんので、受注と施工力のバランスを整理する場としてご活用ください。
































