営業15名強まで拡大する一方、地域ごとの施工体制には差がある太陽光工事会社
三重県を拠点に、太陽光発電設備や蓄電池の販売・施工を手がける、40名強の会社があります。直近の人員合流によって組織が大きくなり、営業は15名強、自社職人は10名弱まで増えました。
販売経路も、訪問販売やWebからの問い合わせ、工務店からの紹介など複数あります。太陽光発電設備と蓄電池のセット販売に加え、カーポートそのものの施工と電気工事を組み合わせるカーポートソーラーの取り扱いも始まっています。
「営業が増えたので、取ってくる現場もこれから増えていくと思います」
一方、施工を担う協力会社の状況は地域によって異なります。東海は信頼できる個人職人が複数いて比較的安定していますが、関西は増強したい状況です。中国・四国では対応できる会社がほぼ1社に限られ、その会社の予定が埋まると「今回は少し難しいです」と断らざるを得ない可能性があります。
営業人員と商圏を広げるときは、受注件数だけでなく、地域ごとの施工可能件数も同時に増やす必要があります。
1週間で 19件の相談 がありました
- 8月27日配管工事会社東京都人材確保の相談
- 8月27日配管工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
- 8月27日外構工事会社大阪府人材確保の相談
- 8月27日外構工事会社熊本県業務効率化システムの相談
- 8月26日総合建築神奈川県業務効率化システムの相談
- 8月26日配管工事会社福岡県業務効率化システムの相談
- 8月26日電気設備工事会社兵庫県案件獲得の相談
- 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
- 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
- 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
- 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
- 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
- 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
- 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
- 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
- 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
- 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
- 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
- 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
- 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
- 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
- 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
- 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
- 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
- 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
- 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
- 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
- 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
- 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
- 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
案件が増えてから協力会社を探すと、受注できても施工枠を確保できない状態
この会社は協力会社募集のマッチングサービスを長く利用しており、応募自体は多く寄せられています。ただし、つながった会社の評価には大きな幅がありました。
「めちゃくちゃいい会社もあれば、少し合わないなという会社もあります。いいところがいれば、ぜひお願いしたいという温度感です」
現状では、協力会社が決定的に足りず、案件を次々と断っているわけではありません。もう少し受けられる余地はあるものの、営業人員が増え、九州や関西、中国・四国でも案件が動き始めれば、不足が表面化する可能性があります。
難しいのは、太陽光発電設備や蓄電池の工事には月ごとの波があることです。仕事が多い月に合わせて協力会社へ施工枠の確保を頼んでも、翌月には案件が少なくなることがあります。反対に、平均的な案件数だけを見ていると、繁忙月に施工枠が足りません。
協力会社不足は、年間の総数ではなく「地域・時期・工事内容」の組み合わせで起きます。
たとえば、東海に十分な施工力があっても、関西の案件にはそのまま使えません。一般的な太陽光工事に対応できても、カーポート施工と電気工事の両方が必要な案件では、任せられる会社が限られます。
案件数が増えてから募集を始めるのでは遅く、受注見込みの段階で不足地域と必要社数を把握しておくことが備えになります。
協力会社の社数ではなく、月何件を安心して任せられるかが整理されていない状態
協力会社を増やす目的は、名簿上の登録社数を増やすことではありません。必要な地域で、必要な時期に、一定の品質で施工してもらえる枠を確保することです。
この会社でも、新しい協力会社と話す際には、地域の施工統括担当者が次のような点を確認しています。
- 事務担当者が何人いるか
- 工事担当者は何人いるか
- 何部隊が動けるか
- 月に何件ほど受けられるか
- 電気工事士などの必要資格があるか
- メーカーの施工IDを持っているか
- 現地調査の日程確認や書類対応が早いか
- 施工費が継続して依頼できる水準か
特に重視されていたのが、施工技術だけでなく連絡の速さです。
「現場調査をお願いしたとき、事務の方から『この人ならこの日に行けます』とすぐ返事が来る会社は、本当に助かります」
職人が施工中で電話に出られないことは珍しくありません。そのため、関西で探しているのは、単に職人の人数が多い会社ではなく、事務担当者がおり、日程調整や書類対応まで滞りなく進められる会社でした。一方、東海では、仲間の職人にも声をかけながら案件をさばける個人事業主が機能しています。
求める協力会社の条件は全国一律ではなく、その地域の案件量と既存体制によって変わります。
もう一つの背景は、募集サービスを中心とした「待ち」の集め方です。応募を待つ方法は担当者の負担を抑えられますが、必要な地域に、必要な資格や体制を持つ会社が応募してくれるとは限りません。募集を続けていても、地域別の不足が埋まらないことがあります。
地域別の案件見込みと対応可能件数を並べ、不足分だけを計画的に開拓する進め方
最初に整理したいのは、協力会社の募集文ではなく、地域別の施工需給です。営業側が見ている案件見込みと、施工側が把握している対応可能件数を同じ表に並べます。
1.地域別に今後の案件見込みを整理する
関東、東海、関西、中国・四国、九州など、実際に施工手配を行う地域単位で案件を分けます。そのうえで、太陽光・蓄電池の通常工事と、カーポートソーラーのように必要な施工能力が異なる案件を分けて見ます。
確認したいのは、確定案件だけではありません。営業人員の増加や新しい販売経路によって、今後どの地域の案件が増えそうかも施工側と共有します。
営業側の案件見込みを地域別・工事内容別に整理すると、協力会社不足が起きる場所を受注前に把握できます。
2.既存の協力会社が受けられる件数を確認する
次に、各社の対応力を「付き合いがある」「登録されている」ではなく、実際に受けられる件数で捉えます。
確認項目は、現在の聞き取り内容をそのまま使えます。
- 稼働できる部隊数
- 月間のおおよその対応件数
- 対応できる地域
- 対応できる工事内容
- 資格や施工IDの保有状況
- 日程調整や書類対応の体制
繁閑差が大きい場合は、通常月だけでなく、案件が重なった月にどこまで受けられるかも確認します。協力会社へ無理に枠を空けてもらうのではなく、現実的に約束できる範囲を押さえることが重要です。
3.不足地域と必要社数を決める
地域ごとに、案件見込みから自社職人と既存協力会社の対応可能件数を差し引けば、足りない施工枠が見えてきます。
たとえば、中国・四国のように実質1社へ依存している地域は、現在の案件数が少なくても優先度が高くなります。関西のように案件増加が見込まれ、施工体制の整った会社を求めている地域も、早めに募集条件を固める必要があります。
反対に、東海のように確かな担い手がいる地域は、社数だけを増やすより、現在の体制でどこまで対応できるかを確認する方が先です。
募集地域と必要社数は、協力会社の総数ではなく「不足する施工件数」と「特定の1社に依存する度合い」から決めます。
4.待ちの募集と候補企業への能動的な開拓を使い分ける
募集サービスは、広く接点を持つ方法として残してよいでしょう。ただし、関西で事務体制のある会社を探す、カーポート施工と電気工事に対応できる会社を探すなど、条件が具体的な場合は、応募を待つだけでは時間がかかります。
その場合は、地域、施工領域、会社規模、資格などから候補を絞り、こちらから協力の打診を行います。接点を持った後は、施工統括担当者が部隊数、月間対応件数、連絡体制、施工費などを確認します。
広く集める待ちの募集と、条件に合う会社へ直接声をかける能動的な開拓を組み合わせることで、必要な地域の施工枠を狙って増やせます。
判断の順番は、「何社集められるか」ではありません。
- どの地域で案件が増えるか
- 既存体制で月何件まで受けられるか
- どれだけ不足するか
- その不足を埋める会社には何が必要か
- 待つか、こちらから探しに行くか
この順番で進めると、応募数に振り回されにくくなり、営業拡大と施工体制の整備を同じ計画の中で扱えます。
まとめ
営業人員が増え、商圏が広がること自体は前向きな変化です。ただし、施工体制が同じ速度で整わなければ、案件があるのに受けられない地域が生まれます。
今回のように、東海では体制が安定している一方、関西では増強が必要で、中国・四国では1社への依存が大きいなど、協力会社の充足度は地域ごとに異なります。さらに、太陽光・蓄電池工事には月ごとの波があり、カーポートソーラーでは必要な施工能力も変わります。
地域別の案件見込み、既存協力会社の対応件数、繁閑差を並べることが、施工不足を防ぐ最初の一手です。
そのうえで、募集地域と必要社数を決め、広く待つ募集と候補企業への能動的な開拓を使い分けます。営業と施工を別々に考えず、受注見込みが増える段階から施工枠を準備しておくことが、無理のない事業拡大につながります。
自社に必要な協力会社数と優先地域を整理したい方へ
「案件は増えそうだが、どの地域から協力会社を増やすべきか」「今の施工体制で何件まで受けられるのか分からない」という段階でも、整理は始められます。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場、採用、組織、原価、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。協力会社開拓についても、地域別の案件見込みや必要条件を整理したうえで、候補企業へのアプローチまで一緒に進めます。
無理にサービスの利用を勧めることはありません。「うちの場合はどこから整理すればよいか」を確認する場として、気軽にお声がけください。































