前提

中国地方の25名規模・売上5億円前後の設備工事会社が、社員を増やさず30億円超を見据えている状態

中国地方に本社を置く、25名規模の設備工事会社の話です。プラント系の配管・ダクト・設備工事を中心に、全国対応の実績があり、東アジアの半導体工場案件にも入った経験があります。

直近の売上は5億円前後。社員数は多くありませんが、協力会社を含めると大きな現場にも対応できる動員力があります。実際に「協力会社まで含めれば、200名規模でも稼働はできます」という状態です。

一方で、将来像としては「30億から50億ぐらいは作りたい。ただ、社員数を増やしていくことは最近あまり考えていない」という考えがありました。

ここで論点になるのは、単に売上を伸ばすことではありません。自社施工を強みにしてきた会社が、社員数を大きく増やさずに売上規模を変えるなら、“自分たちで施工する会社”から“協力会社を動かして工事を成立させる会社”へ、どこかで重心を移す必要があるという点です。

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  • 7月16日外構工事会社東京都
  • 7月16日塗装工事会社大阪府
  • 7月16日内装工事会社群馬県
  • 7月16日総合建築岐阜県
  • 7月15日工務店東京都
  • 7月15日内装工事会社神奈川県
  • 7月15日塗装工事会社奈良県
  • 7月15日内装工事会社鳥取県
  • 7月14日配管工事会社高知県
  • 7月14日配管工事会社広島県
  • 7月14日防水工事会社神奈川県
  • 7月12日配管工事会社京都府
  • 7月12日ビルメンテナンス佐賀県
  • 7月12日リフォーム会社茨城県
  • 7月11日総合建築福島県
  • 7月11日総合土木大阪府
  • 7月11日造園会社愛知県
  • 7月11日外構工事会社茨城県
  • 7月10日電気設備工事会社京都府
  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
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課題

自社施工の強みだけでは、一式工事や大型案件で売上の天井が見えやすい

自社施工は、品質を握りやすく、顧客からも安心感を持たれやすい強みです。特に専門工事会社にとっては、「自社で職人を抱えている」「現場をわかっている」ということ自体が信用になります。

ただし、売上を30億円、50億円と伸ばしていく局面では、自社施工のままでは限界も出ます。

相談の中でも、「自社施工って聞こえはいいんですけど、意外と難しい。一式の工事だったら自社施工ってできない」という言葉がありました。

この感覚はかなり本質的です。一式工事や大型案件では、すべての工種・人員・工程を自社だけで抱えるより、協力会社を組み合わせて品質・安全・工程・原価を管理する力のほうが重要になるからです。

特に、次のような状態になると、自社施工中心のまま売上を伸ばすことが難しくなります。

  • 対応工種が広がり、自社職人だけではカバーしきれない
  • 案件規模が大きくなり、必要人数の波が激しくなる
  • 元請・一次側から、工程管理や安全管理の精度を求められる
  • 社員を増やしても、管理者育成が追いつかない
  • 売上は伸びても、現場ごとの利益管理が粗くなる

つまり、課題は「職人が足りない」だけではありません。売上規模を変えるには、施工力ではなく“施工管理力”を会社の中心機能に置き直す必要があるということです。

背景

案件は来ているが、会社の成長設計はまだ自然成長に近い

この会社は、仕事がない状態ではありません。むしろ、メールや資料で案件相談が入ってきており、売上上位の取引先に過度に偏っているわけでもありません。プラント系を中心に、複数の顧客から仕事を受けられている状態です。

また、過去には二次会社として入っていた現場で、一次会社の動きに課題を感じ、自ら上位会社へアプローチして関係を作った経験もあります。現場対応力だけでなく、商流を上げる動きもできる会社です。

一方で、成長の設計はまだ明確に固まり切っていません。大臣許可の申請は進めており、特定建設業許可も今後取得する意向があります。ここは、大型化・一式化を考えるうえで重要な前提です。

一定規模以上の工事を受け、協力会社へ大きく発注していくなら、許可・管理者・協力会社体制・原価管理をセットで整えなければ、売上だけが先に大きくなる状態になりやすいです。

動員力がある会社ほど、ここは見落としがちです。「人は集められる」ことと、「大型案件を安定して管理できる」ことは似ていますが、経営上は別物です。

協力会社を200名規模で動かせることは大きな武器です。ただ、その武器を売上30億円以上の体制に変えるには、次の問いに答える必要があります。

  • どの工種は自社施工として残すのか
  • どの工種は協力会社へ任せるのか
  • 現場管理者は何名必要になるのか
  • 安全・品質・工程の基準を誰がどう確認するのか
  • 見積・実行予算・出来高・追加変更を誰が管理するのか
  • 特定建設業許可が必要になる案件を、いつから本格的に取りにいくのか

施工管理型への移行は、協力会社を増やすことではなく、協力会社を使っても会社の品質と利益が崩れない仕組みを作ることです。

解決

自社施工を捨てるのではなく、残す領域と任せる領域を分けて施工管理型へ移る

施工管理型へ移るといっても、自社施工をすべてやめる必要はありません。むしろ、いきなり自社施工を手放すと、会社の強みまで失われることがあります。

進め方としては、自社施工を“全部やるための体制”ではなく、“品質基準を作るための中核機能”として残すのが現実的です。

まず整理したいのは、工事を3つに分けることです。

1つ目は、自社が直接握るべき工種です。会社の信用につながる中核工種、難易度が高く品質差が出やすい作業、顧客から評価されている領域は、すぐに外へ出しすぎないほうがよいです。

2つ目は、協力会社に任せても品質を保てる工種です。ここは、施工要領・検査基準・安全ルール・写真管理・報告方法を整えたうえで、協力会社化を進めます。

3つ目は、一式受注のために外部ネットワークが必要な工種です。ここは自社で施工力を持つというより、信頼できる協力会社を確保し、現場全体をまとめる発想になります。

この整理をしたうえで、次に見るべきは現場管理者です。施工管理型の会社では、売上の上限は職人数だけでなく、現場管理者の人数と質で決まります。

協力会社を多く動かせても、管理者が不足すると、工程遅れ・手戻り・安全書類の不備・追加変更の取りこぼしが起きやすくなります。売上が伸びているのに利益が残らない会社は、ここでつまずくことが少なくありません。

そのため、移行期には次の順番で進めるのが現実的です。

  • 既存の得意領域に近い一式工事から試す
  • 協力会社の責任範囲を案件ごとに明確にする
  • 現場管理者を案件規模に応じて配置する
  • 見積段階で、管理費・安全費・現場経費を織り込む
  • 実行予算と出来高を月次で確認する
  • 特定建設業許可が必要な案件は、許可取得後の本格展開に合わせる

特に重要なのは、最初から30億円規模の受け方をしないことです。5億円前後の会社が30億円を目指すなら、まずは10億円規模でも崩れない管理体制を作ることが、結果的に一番早いです。

売上を急に伸ばすこと自体は、案件と協力会社があれば可能な場合もあります。ただ、管理の仕組みが追いつかないまま伸びると、社長や数名の幹部に判断が集中します。そうなると、社員を増やさない成長を目指していたはずが、結果的に社長の負荷だけが増える形になります。

施工管理型への移行では、案件を取る前に「この案件を誰が管理できるか」を見ます。受注可否の判断軸を、施工できるかどうかだけでなく、管理して利益を残せるかどうかに変えることが大切です。

まとめ

社員を大きく増やさずに売上を伸ばしたい会社にとって、施工管理型への移行は有力な選択肢です。

ただし、それは単に協力会社へ外注することではありません。自社施工で培った品質感覚を基準にしながら、協力会社・現場管理者・許可・原価管理を組み合わせて、大型案件を受けられる会社に変えていくことです。

今回のように、25名規模で5億円前後まで伸び、全国対応や大型現場の実績があり、協力会社の動員力もある会社は、施工管理型へ移る土台をすでに持っています。

次に必要なのは、勢いで売上を伸ばすことではなく、どの案件を取りにいくか、どの工種を自社に残すか、どの管理者を育てるか、どの許可・管理体制をいつ整えるかを順番に決めることです。

自社施工の強みを残したまま施工管理型へ移る会社は、売上拡大と利益確保を両立しやすくなります。 そのためにも、まずは「施工する力」と「管理して成立させる力」を分けて、自社の現在地を見直すことが出発点になります。

施工管理型への移行を、自社の現在地から整理したいときは

「うちも協力会社はいるが、どこまで任せてよいかわからない」「社員を増やさず売上を伸ばしたいが、管理体制が追いつくか不安がある」という段階でも、整理できることは多くあります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場体制、協力会社活用、販路拡大、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。

施工管理型へ移るべきか、まず何から整えるべきかを一緒に確認したい場合は、次の整理先としてご相談ください。無理な営業はいたしませんので、状況の整理だけでも問題ありません。

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