前提

10名弱の内装工事会社が売上1億円台前半から3億円を目指す局面

愛知県内で内装仕上げ工事を手がける、10名弱の専門工事会社の話です。

オフィスビル、学校、病院、商業施設などの内装工事を中心に、売上は1億円台前半。数年前に5カ年計画を立て、将来的には3億円規模を目指したいという考えがありました。

社長の言葉で印象的だったのは、次の一言です。

「まず、うちは職人を遊ばせることはしない。それが一番の目標です」

現場を切らさない。社員や職人の稼働を守る。これは専門工事会社にとって、とても大事な感覚です。

一方で、売上を伸ばすには、今まで通りの手間受けだけでは限界があります。

「手間受けというのは知れているので、正直そこは減らさなきゃいけないと思っています」

このように、売上拡大、元請け・一次受けに近い仕事の開拓、テナント工事や改修工事への展開を考える会社ほど、同時に実行予算と外注費の管理を整える必要があります。

受注先を増やすこと自体は前向きな動きです。

ただ、案件ごとの予算が曖昧なまま工事量だけが増えると、売上は増えても利益が残りにくくなります。

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  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
  • 6月11日総合土木静岡県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

受注を増やすほど外注費と人件費が膨らみ利益が見えにくくなる状態

売上を伸ばしたい会社が最初にぶつかるのは、案件不足だけではありません。

本当の課題は、「どの工事で、いくら利益が残っているのか」が現場ごとに見えにくいことです。

この会社でも、気になるテーマとして真っ先に出てきたのが「実行予算管理」でした。

「現場に来てもらって、職人で言えば実行予算の管理とか、予算管理とかですよね。原価管理も」

売上を3億円に近づけるには、取引先を増やす必要があります。社長自身も、東京や横浜方面の業者との接点づくり、テナント工事や改修工事の情報収集に動いていました。

しかし、受注の幅が広がるほど、現場の中身も複雑になります。

たとえば、内装仕上げだけでなく、改修・リフォーム寄りの工事になると、大工工事、クロス、床、軽天、設備との絡みも増えます。協力会社を組み合わせる場面も増えます。

そのときに実行予算が粗いままだと、次のようなことが起きやすくなります。

  • 見積時点では利益が出るように見える
  • 実際には外注費が想定より膨らむ
  • 自社職人の人工が予定より増える
  • 現場管理に社長や幹部の時間が取られる
  • 最後に締めてみると利益が薄い

特に中小の専門工事会社では、社長が営業、見積、現場確認、協力会社手配まで見ていることが少なくありません。

その状態で受注量だけを増やすと、「忙しいのに利益が残らない」状態になりやすいです。

これは努力不足ではありません。

会社の成長段階が変わり、管理の仕組みを一段上げるタイミングに来ている、ということです。

背景

長年の協力会社との関係を大切にしながら単価と施工体制を見直す必要

外注費の見直しが難しいのは、単純に安い会社を探せばよい話ではないからです。

建設業では、長年の付き合いがあります。現場を助けてもらってきた関係があります。無理を聞いてもらったこともあるはずです。

社長も、取引先や協力会社との関係について、こう話していました。

「いろいろしがらみっていうのはあります。だけど、あまり気にしていると目標には到達しない。そこは筋を通しながらやっていかないと」

この感覚は、とても現実的です。

協力会社を大事にすることと、外注費を見直すことは対立しません。

むしろ、長く続けるためにこそ、今の単価、品質、対応力、年齢構成、今後の継続性を一度見直す必要があります。

実際、似た規模の内装会社でも、売上2億円台まで伸ばしている会社はあります。人数が大きく違うわけではありません。違いが出やすいのは、取引先の幅と、工事を受け切る体制です。

その中でよく出てくるのが、協力会社の入れ替えではなく、協力会社の選択肢を増やすことです。

たとえば、次のような悩みです。

「昔からの金額でずっとやっているけれど、協力会社さんも高齢化してきている。新しい会社も入れないと、この先、外注費が重くなって利益が残らない」

これは多くの専門工事会社に共通します。

今の協力会社を切る話ではありません。

急な繁忙期に対応できる先を持つ。得意工種ごとに頼れる先を増やす。品質が近い会社を試す。単価の相場を知る。

こうした準備がないまま受注だけ増えると、結局いつもの先に無理をお願いするしかなくなります。

その結果、外注費が上がる。工程が詰まる。社長や番頭の調整負担も増える。

売上拡大の前に、外注先の選択肢と実行予算の精度を整えておくことが、利益を守る土台になります。

解決

案件別の実行予算と協力会社台帳をつくり受注前後で差異を見る流れ

最初に整えたいのは、難しい管理システムではありません。

案件ごとの実行予算を、受注前に1枚で見える形にすることです。

まずは、すべての工事で完璧にやろうとしなくて大丈夫です。金額が大きい案件、外注が多い案件、初めての取引先の案件から始めるのが現実的です。

実行予算では、最低限、次の項目を分けて見ます。

  • 請負金額
  • 材料費
  • 自社職人の予定人工
  • 協力会社ごとの外注費
  • 現場管理にかかる時間
  • 諸経費
  • 目標粗利

大事なのは、見積金額だけで終わらせないことです。

「この現場は、何人工で、どの協力会社に、いくらでお願いし、最終的に何%の粗利を残すのか」まで受注前に置くことがポイントです。

次に、工事中の差異確認です。

完工後に赤字だったと分かっても、打てる手は限られます。途中で見ます。

たとえば、週1回でも構いません。

  • 予定より人工が増えていないか
  • 追加工事の指示が口頭のままになっていないか
  • 協力会社への追加依頼が予算外になっていないか
  • 材料の拾い漏れがないか
  • 工期変更で管理時間が増えていないか

この確認をすると、赤字を責める話ではなくなります。

現場の途中で「利益が薄くなる理由」をつかみ、次の見積と受注判断に返せるようになります。

あわせて、協力会社の管理も台帳化します。

これも難しく考えなくて大丈夫です。まずは一覧で十分です。

見るべき項目は、単価だけではありません。

  • 対応できる工種
  • 対応エリア
  • 施工品質
  • 手直しの少なさ
  • 工程への協力度
  • 急な依頼への対応力
  • 年齢構成や後継者の有無
  • 自社との相性
  • 過去案件の粗利への影響

ここまで見えると、協力会社を3つに分けられます。

1つ目は、今後も主力として大切にしたい会社です。

2つ目は、単価や対応範囲を一度話し合いたい会社です。

3つ目は、新しく探しておきたい領域です。

この分類をしておくと、いきなり関係を変える必要がなくなります。

長年の関係を守りながら、足りない部分だけを補えます。

新しい協力会社を開拓するときも、最初から大きな現場を任せる必要はありません。小さめの案件や一部工種で試し、品質、報告、工程感覚、安全面を確認します。

そこで問題がなければ、少しずつ依頼範囲を広げます。

協力会社の開拓は、価格交渉のためだけではなく、受注できる工事の幅を広げ、利益を読みやすくするために行うものです。

そして最後に、受注判断です。

売上を伸ばしたい時期ほど、「取れる仕事」は魅力的に見えます。ただ、すべてを同じように受けると現場が苦しくなります。

たとえば、テナント工事や改修工事を増やしたい場合は、次のような判断軸を持っておくと整理しやすくなります。

  • 工期が短くても利益が残る形か
  • 自社職人の稼働と合うか
  • 必要な協力会社を確保できるか
  • 追加変更が出やすい工事か
  • 見積外の調整業務が多くないか
  • 次の取引につながる相手か

売上目標から逆算することは大事です。

ただし、売上目標だけでなく、「どの種類の工事なら利益を残して受け切れるか」まで決めることが、実行予算管理の本当の使い方です。

まとめ

売上を伸ばす局面では、営業先の開拓や元請け化に目が向きます。それ自体は必要な動きです。

ただ、専門工事会社の場合、売上拡大と同じくらい大事なのが、実行予算と外注費の見える化です。

今回のように、10名弱で1億円台前半から3億円を目指す会社では、次の順番で整理すると進めやすくなります。

  • 案件ごとの実行予算を受注前につくる
  • 工事中に人工・外注費・追加変更の差異を見る
  • 協力会社を単価だけでなく品質・対応力・継続性で整理する
  • 長年の関係を守りながら、新しい協力会社の選択肢を増やす
  • 売上だけでなく、利益を残して受け切れる工事を選ぶ

忙しいことは、悪いことではありません。

職人を遊ばせないことも、会社を守るうえで大切です。

そのうえで、忙しさが利益につながる形に変えていくことが、次の成長段階では必要になります。

実行予算と外注管理は、数字の管理というより、会社が安心して仕事を増やすための土台です。

実行予算と外注費を一度見える化したい方へ

「売上は伸ばしたいが、利益が残るか不安」

「協力会社との関係を大事にしながら、外注費も見直したい」

「うちの場合、どの工事から実行予算を作ればいいのか分からない」

この段階でも、十分に整理できます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場、採用、組織、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。実行予算の作り方、協力会社管理、売上拡大に向けた受注体制づくりも、会社の現状に合わせて一緒に考えます。

無理に何かを勧める場ではありません。まずは「うちの場合、何から見ればよさそうか」を整理するだけでも大丈夫です。

必要であれば、お問い合わせはこちらからご相談ください。