北関東で新築住宅工事を担う8名弱の会社が、大手住宅会社2社からの仕事で売上を作っている状態
北関東で木造住宅まわりの専門工事を手がける、8名弱規模の会社の話です。創業から20年近く、職人は全員現場に出ており、外注先も組み合わせながら新築住宅の工事を回しています。
売上は直近でおよそ3億円台まで伸びた時期がありましたが、その翌期に2億円台半ばまで落ち込み、今期は2億円台後半まで戻す見込みです。仕事の中身は、ほぼ新築住宅です。相談者も「新築ほぼほぼです。リフォームはまずないです」と話していました。
取引先は、以前は大手住宅会社A社の比率がかなり高く、売上の大部分を占めていました。最近は、成長している住宅会社B社からの仕事が増え、A社とB社でおおむね半々に近づいています。
ここで大事なのは、単に取引先が2社あるという話ではありません。主要元請けの受注量が、自社の売上にそのまま連動しやすい構造になっているという点です。
相談者は、売上が落ち込んだ理由について「一番はA社の受注でした。確実に比例していると思います、元請けさんの数字と」と話していました。この感覚は、新築住宅の下請け工事を中心にしている会社であれば、かなり身近ではないでしょうか。
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- 6月30日ビルメンテナンス北海道
- 6月30日ビルメンテナンス福岡県
- 6月29日総合建築千葉県
- 6月29日総合建築東京都
- 6月28日配管工事会社富山県
- 6月27日リフォーム会社山口県
- 6月27日内装工事会社大阪府
- 6月26日塗装工事会社秋田県
- 6月26日配管工事会社三重県
- 6月26日工務店宮崎県
- 6月25日内装工事会社長野県
- 6月23日プラント工事会社神奈川県
- 6月23日外構工事会社岐阜県
- 6月19日空調設備工事会社兵庫県
- 6月19日総合建築鳥取県
- 6月19日配管工事会社東京都
- 6月18日総合土木東京都
- 6月18日空調設備工事会社兵庫県
- 6月18日防水工事会社岡山県
- 6月16日配管工事会社青森県
- 6月16日総合建築神奈川県
- 6月16日電気設備工事会社東京都
- 6月15日総合土木千葉県
- 6月15日内装工事会社島根県
- 6月15日設備保全会社群馬県
- 6月14日内装工事会社栃木県
- 6月14日塗装工事会社神奈川県
- 6月13日解体工事会社神奈川県
- 6月11日総合建築和歌山県
- 6月11日総合土木静岡県
元請け1〜2社に支えられている会社ほど、販路を増やすべきか深耕すべきかの判断が難しい
課題は、売上を安定させるために販路を増やすべきか、それとも今の有力取引先を深めるべきか、判断しづらいことです。
この会社の場合、現時点で「仕事が足りなくて困っている」という状態ではありません。むしろ、既存のA社・B社から一定の受注があり、日々の現場をきちんと納めることで手いっぱいです。相談者も「取引先を増やさなくちゃ、という状況ではないんです。現状はそれほど困っていない」と話していました。
一方で、売上の振れは実際に起きています。過去には3億円を超えていた売上が、主要元請けの受注減に合わせて2億円台半ばまで落ちました。今後3〜5年では、従業員を2〜3名ほど増やし、売上も3億〜3.5億円ほどを目指したいという意向もあります。
つまり、目の前の仕事はある。けれど、将来を考えると1〜2社依存のままでよいのかは気になる。ここに悩みの芯があります。
販路を増やすかどうかは、「売上を増やしたいから増やす」だけで決めると危うくなります。 特に新築住宅の下請け工事では、受注を増やしても、施工キャパや品質管理が追いつかなければ、元請けとの信頼を損ねる可能性があります。
品質を守る会社ほど、仕事を広げる前に「こなせるか」が先に立つ
この会社がすぐに新しい販路へ動かない背景には、品質への強いこだわりがあります。
相談者は、会社を大きくしすぎることについて「広げすぎて目が行き届かなくなるのが一番怖い」と話していました。住宅は、お施主様にとって一生に一度あるかどうかの大きな買い物です。その工事を預かる以上、「こなせばいい」という姿勢にはなれない。そういう感覚が、会社の判断の根にあります。
実際、外注先についても誰でもよいわけではありません。協力会社の応募はあるものの、仕事の正確性が足りない職人もおり、一度現場を見て判断せざるを得ないという話がありました。「猫も杓子も誰でもいい、ではなくて、やっぱり質を上げていかなくちゃならない」という言葉は、多くの専門工事会社に共通する実感だと思います。
加えて、元請けとの関係もあります。A社とは長い付き合いがあり、業界団体を通じた関係性も深い。一方で、B社は伸びており、今後さらに比重を高めても大きな問題はなさそうです。つまり、単純に「A社依存から抜けるためにB社へ移す」というより、既存の強い2社の中で配分を見直しながら、売上の振れをならしていく段階に見えます。
ただし、新築住宅市場そのものは先細りの見方もあります。相談者も「新築は年々減ってきている」という認識を持っていました。空き家対策やリノベーション、修繕に需要が移る可能性は感じているものの、周囲でリフォームに手を出してうまくいかなかった会社も見ており、簡単には踏み出せない状態です。
ここで見えてくるのは、次の構造です。
- 既存元請けからの受注はあるため、今すぐ販路不足ではない
- 主要元請けの受注減に、自社売上が連動するリスクはすでに出ている
- 新しい販路を取っても、施工キャパと品質が追いつかなければ逆効果になる
- リフォーム・修繕は将来の選択肢だが、ノウハウと価格競争への備えが必要になる
この4つを同時に見ないと、「販路を増やすべきか」の答えは出しにくいです。
販路開拓は「3本目を作るか」ではなく、既存深耕・第3販路・別領域を順番に比べる
このような会社では、いきなり新規開拓に走るよりも、まずは販路の選択肢を3つに分けて考えるのが現実的です。
1つ目は、既存の有力取引先を深耕することです。今回の会社でいえば、A社とB社のうち、伸びているB社の受注をどこまで増やせるかを確認することです。すでに仕事の流れがあり、施工基準や段取りも理解しているため、まったく新しい元請けを開拓するよりも立ち上がりは早くなります。
ただし、ここでも限度があります。B社の比率を上げても、結局は「2社依存」のままです。どちらかの方針変更や着工棟数の減少があれば、また売上が振られます。したがって、既存深耕は短中期の安定策であり、依存リスクを完全になくす策ではないと見ておく必要があります。
2つ目は、3本目の新築系販路を作ることです。同じ新築住宅領域で、施工内容や現場の進め方が近い元請けを探す方法です。これは、リフォームに進むよりも業務の変化が少なく、既存の職人・外注体制を活かしやすい選択肢です。
ただし、3本目を作る場合は、受注量よりも先に「受け方」を決めることが大事です。たとえば、最初から大きな棟数を受けるのではなく、エリア・月間件数・担当者を絞って試す。クレームや手戻りの発生状況、既存元請けへの影響、外注先の稼働を見ながら広げる。こうした進め方であれば、品質を守りながら販路を増やしやすくなります。
3つ目は、リフォーム・修繕など別領域に広げることです。新築市場の縮小を考えると、将来の選択肢として検討する価値はあります。ただし、相談者が見ている通り、ここは簡単ではありません。新築の下請け工事と、リフォーム・修繕では、営業、見積、顧客対応、現調、追加工事対応、クレーム対応の性質が変わります。
特にリフォームは、元請けから図面と工程を受けて動く仕事とは違い、自社で案件を取りにいく力が必要になるケースが増えます。価格面でも大手と真正面から勝負すると苦しくなりやすいです。相談者も「やるからには、きちんと準備して、他に負けないくらいの戦略でやらないと」と話していました。
そのため、判断軸は次の順番で置くと整理しやすくなります。
- 今の2社で、3〜5年後の目標売上に届く余地があるか
- 届くとしても、片方の受注減に耐えられる配分になっているか
- 3本目の新築系販路を受けても、月ごとの施工キャパを超えないか
- 品質確認を誰が担い、外注先をどこまで使えるか
- リフォーム・修繕に進む場合、営業と顧客対応の体制を作れるか
この順番で見ると、今回の会社では、まず既存2社の配分を整えながら、近い施工領域で3本目の候補を薄く持つことが現実的です。リフォーム・修繕は、今すぐ主力にするというより、将来の市場変化に備えて情報収集と小さな検証から始める位置づけが合っています。
販路開拓は、売上の穴を埋めるための動きではなく、品質を守れる範囲で売上の振れ幅を小さくするための設計です。 この考え方にすると、無理な拡大になりにくくなります。
まとめ
新築住宅の下請け工事を中心にしている会社では、元請け1〜2社との関係が強いほど、売上は安定して見えます。一方で、主要元請けの受注が落ちると、自社売上も連動して落ちやすくなります。
今回のように、仕事がまったく足りないわけではなく、むしろ目の前の現場をきちんと納めることで精一杯という会社では、販路を増やす判断は慎重でよいです。ただし、何も考えずに既存取引だけに任せるのではなく、既存深耕・3本目の新築系販路・リフォームや修繕への展開を、施工キャパと品質管理の視点で比べておくことが大切です。
特に大事なのは、「受けられる仕事」と「きちんと納められる仕事」を分けて考えることです。受注だけ増えても、目が行き届かず、クレームが増えれば、長年積み上げてきた元請けとの信頼を損ねてしまいます。
今の取引先を大事にしながら、売上の振れを小さくする準備を少しずつ進める。 新築住宅市場の変化が続く中では、このくらいの現実的な進め方が、中小の専門工事会社には合いやすいのではないでしょうか。
自社の販路をどこまで広げるべきか整理したいときは
元請け依存を見直すといっても、会社ごとに答えは違います。既存取引先を深めた方がよい会社もあれば、3本目の販路を作った方がよい会社もあります。リフォームや修繕に進む前に、まず施工体制や外注先の品質管理を整えた方がよい場合もあります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大、協力会社体制、採用、組織づくり、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。ものづくりに集中できる建設業界へ向けて、会社の現在地に合わせた次の一手を一緒に考えます。
「うちの場合は、既存元請けを深めるべきか、新しい販路を探すべきか」「リフォームに進む前に何を準備すべきか」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、状況整理の相手が必要なときは、お問い合わせはこちらからご相談ください。































