前提

関西圏の専門工事会社でも、新規開拓は社長の人脈と既存客対応に寄りやすい状況

建設業の中小企業では、営業が完全に分業されている会社ばかりではありません。

むしろ、新規の入口は社長が担い、社員は既存のお客様や現場対応に寄っているという会社のほうが自然です。

ある関西圏の建設関連会社でも、新しいサービスを広げるにあたり、まず必要だったのは「ユーザー数の獲得」でした。対象になりそうな会社は、内装工事会社、リフォーム会社、建材や部材を扱う会社など。関西2府4県で見ても、売上10億円以下の会社だけで数千社規模の候補がありました。

一方で、社内には新規営業だけを専任で動かせる人員が十分にいるわけではありません。

「こちらからアクションをかけてクライアントを開拓していくのは、たぶん初めてなんですよね」

この言葉は、多くの建設会社にも近い感覚だと思います。

紹介、既存取引、元請けからの声がけ、協力会社経由の相談。これらで仕事が回ってきた会社ほど、新規開拓を“業務”として設計する機会が少ないものです。

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  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
  • 6月11日総合土木静岡県
  • 6月11日プラント工事会社京都府
  • 6月11日空調設備工事会社神奈川県
  • 6月11日空調設備工事会社茨城県
  • 6月11日総合土木長野県
  • 6月10日総合建築広島県
  • 6月10日総合土木奈良県
  • 6月10日総合建築東京都
  • 6月10日内装工事会社愛知県
  • 6月9日設備保全会社京都府
  • 6月9日総合土木北海道
  • 6月9日設備保全会社山口県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

営業を採用する前に、誰に何をどう売るかが曖昧なまま動き出してしまうこと

新規開拓が進まない理由は、営業担当者がいないことだけではありません。

大きいのは、営業活動を構成する部品が分解されていないことです。

営業と聞くと、電話をかける、訪問する、提案する、見積もりを出す、といった動きが先に浮かびます。ただ、実際にはその前後にやることが多くあります。

たとえば、次のような流れです。

  • どの業種・業態を狙うのか
  • どの規模の会社が合うのか
  • どの地域から攻めるのか
  • リストをどう作るのか
  • 会社の中の誰に会うべきか
  • 電話、紹介、訪問、広告など、どの接点を使うのか
  • 初回商談で何を聞くのか
  • 提案資料では何を伝えるのか
  • 断られた後にどう追うのか
  • 週次や月次で何を見て改善するのか

ここが曖昧なまま「営業を採ろう」とすると、成果が読みにくくなります。

実際、面談の中でもこんな反応がありました。

「リスト作成とかテレアポがあるのは分かるんですけど、営業ツールや提案の考え方がまだ見えない部分がありますね」

これはとても大事な視点です。

営業担当者を置けば売れるのではなく、売れるための設計があるから営業担当者が動けるという順番です。

建設業では、営業専任者を採用しても成果がゼロか大きく出るかの差が出やすい面があります。業界理解、相手先の商流理解、現場感のある提案、社長や決裁者への入り方。これらが絡むためです。

だからこそ、採用する前に「どの営業機能が足りないのか」を切り分ける必要があります。

背景

新規営業は電話件数よりも、ターゲットと提案内容の検証が重い仕事

新規開拓というと、まず架電数や訪問件数に目が行きます。

もちろん量は必要です。実際に、1日80〜100件ほどアプローチし、10営業日で月1,000件近く接点を作るような活動設計もあります。そこから商談が生まれ、初めて提案の場に進みます。

ただ、件数を増やすだけでは営業機能にはなりません

大事なのは、動きながら次の問いに答えていくことです。

  • この売り先は本当に合っているのか
  • 相手は何に困っているのか
  • こちらの伝え方は刺さっているのか
  • 提案資料の順番は合っているのか
  • 価格や条件以前に、価値が伝わっているのか
  • 反応がよい業種や規模に偏りはあるのか

ある会社では、最初の対象として内装工事会社や建築リフォーム会社を想定していました。関西圏で売上10億円以下の会社を洗い出すと、内装系で約1,000社超、リフォーム系で約800社規模の候補が見えてきました。

ただ、それでもまだ粗い状態です。

そこから、在庫を持ちやすい会社なのか、取扱点数が多い会社なのか、建材・塗料・部材のような領域のほうが相性がよいのかを見直していく必要がありました。

「10件商談があったとして、なぜ入ってくれるのか。なぜ入ってくれないのか。それが分かると、行く先も伝える内容も変わってきますよね」

この考え方は、工事会社の営業にもそのまま当てはまります。

たとえば、元請け開拓でも同じです。

最初は「ゼネコンに行きたい」「管理会社に入りたい」「地場の工務店とつながりたい」と考えます。しかし実際には、会社規模、案件単価、施工エリア、工期の考え方、現場管理の水準、協力会社への発注姿勢によって、相性が変わります。

新規営業は、売り込みではなく相性のよい市場を探す検証活動でもあります

だから、社長の頭の中にある「たぶんこの辺が合う」を、リスト、商談内容、失注理由、次回アクションに落としていくことが大切です。

解決

営業機能を分解し、社内で持つ部分と外に任せる部分を決めていくこと

新規開拓を仕組みにする第一歩は、営業を一人の担当者に丸投げしないことです。

営業を人ではなく機能として分解すると、打ち手が見えやすくなります。

まず整理したいのは、次の7つです。

1つ目は、ターゲット設定です。

どの業種、どの規模、どの地域、どの課題を持つ会社に行くのかを決めます。建設業では「どこと付き合いたいか」だけでなく、相手の商流や発注構造まで見たほうがよいです。

2つ目は、リスト作成です。

候補会社を集めるだけでは足りません。会社名、所在地、規模、事業内容、接点の有無、決裁者候補、優先順位を持たせます。営業リストは名簿ではなく、攻める順番を決める道具です。

3つ目は、会うべき相手の特定です。

建設業の営業では、担当者に話せば進む場合もあれば、社長、工事部長、購買担当、管理部門に入らないと進まない場合もあります。誰に会うべきかで、話す内容も変わります。

4つ目は、アプローチ方法です。

電話、紹介、既存取引先からの横展開、展示会、DM、SNS、広告。手段はいくつもあります。ただし、最初から全部やると管理できません。まずは仮説を決め、反応を見ながら変えるのが現実的です。

5つ目は、商談設計です。

初回商談で何を聞くのか。どこまで説明するのか。相手が「それなら一度試してみよう」と思う条件は何か。ここを決めます。

面談の中でも、既存の資料としてA4のチラシ、名刺サイズのカード、QRコード、Instagramアカウントなどがありました。これらは接点づくりには有効です。ただ、商談で使うなら、相手が判断しやすい順番に組み直す必要があります。

チラシがあることと、営業で使える提案資料になっていることは別です

6つ目は、追客です。

建設業の営業は、その場で即決しないことも多いです。案件のタイミング、予算、現場状況、既存業者との関係があります。だからこそ、断られた理由、次に連絡する時期、再提案の材料を残しておきます。

7つ目は、KPI管理です。

見るべき数字は、架電数や訪問数だけではありません。

  • リスト数
  • 接続数
  • アポイント数
  • 商談数
  • 提案数
  • 次回接点数
  • 受注数
  • 失注理由
  • ターゲット別の反応

このあたりを、毎週または2週に1回で確認します。

「今週どれくらい動いて、どこまで進んでいて、計画に対して良いのか悪いのか」を見えるようにするだけで、社長の感覚に頼る部分が減ります。

そのうえで、社内育成、採用、外部活用を選びます。

判断軸はシンプルです。

社内に業界理解と時間があるなら、育成が合います。ただし、営業設計と管理の型は必要です。

すぐに活動量を出したいなら、外部活用が合います。特にリスト作成やアポイント獲得は、外に任せやすい領域です。

長期的に営業組織を作りたいなら、採用も選択肢になります。ただし、採用前にターゲット、提案資料、KPI、追客方法をある程度作っておくほうが安全です。

アポイントだけ外注する場合は、商談以降を社内で受け切れるかを確認します。アポは取れたが提案が弱い、追客されない、という状態になるともったいないです。

営業を仕組みにするとは、立派な営業部をいきなり作ることではありません。

まずは、社長が頭の中でやっていることを、リスト、資料、商談メモ、数字に落とすことです。そこから少しずつ、社内で持つ部分と外に任せる部分を分けていけば十分です。

まとめ

新規開拓が社長頼みになるのは、建設業では珍しいことではありません。

現場が忙しく、既存客対応もあり、営業専任者を置く余裕がない会社も多いです。採用しても成果が読めない不安もあります。

だからこそ、最初に見るべきは「営業担当者をどうするか」ではなく、営業機能のどこが詰まっているかです。

ターゲットが曖昧なのか。 リストがないのか。 会うべき相手が分からないのか。 提案資料が弱いのか。 追客が残っていないのか。 数字で振り返れていないのか。

ここを分けると、次の一手が選びやすくなります。

新規営業は、やってみないと分からない部分もあります。ただし、何も決めずに動くのと、仮説を置いて検証するのでは、残るものが違います。

営業活動の成果だけでなく、次に勝ちやすくなる情報を残すこと

これが、社長頼みの営業から、会社として積み上がる営業へ変えていく入口です。

自社に合う新規開拓の進め方を整理したいときは

「うちの場合、まずリスト作成からなのか、提案資料からなのか分からない」 「営業を採るべきか、外に任せるべきか判断しにくい」 「社長の人脈以外で元請けや新規顧客を増やしたい」

こうした段階でも、営業機能を一緒に整理することはできます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、販路拡大、人材確保、組織づくり、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。

営業についても、ターゲット設計、リスト作成、商談設計、提案内容の整理、追客やKPI管理まで、会社の状況に合わせて考えていきます。

まだ方針が固まっていない段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、「何から整理すべきか」を確認する場としてご相談ください。

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