前提

岡山の内装会社が、材木販売と店舗工事を半々で伸ばしている現在地

岡山県内に拠点を置く、ある内装・造作系の会社の話です。

もともとは材木の販売が中心でした。住宅用の一般的な木材というより、店舗や公共系の物件で使う不燃材、化粧材、Rがかかった部材、納まりに工夫がいる造作材を扱ってきた会社です。

その強みを活かして、別注家具や什器の製作・納入も増えました。さらにここ数年で、店舗内装の施工まで受けるようになりました。

売上の感覚としては、材料販売が約1億円強、店舗工事も約1億円強。ほぼ半々です。

会社としては、仕事を増やしたい気持ちがあります。特に店舗内装、造作家具、什器、木を使った内装まわりは伸ばしたい領域です。

一方で、現場を見られる人員は限られています。

「店舗の管理ができる人間が、今は2人しかいないんです」

この一言に、かなり大事な論点が詰まっています。

仕事を増やすこと自体が問題なのではなく、施工管理2名で品質と納期を守れる受注範囲を先に決めることが重要です。

材料だけなら遠方でも対応できます。家具・什器なら大型でも組み方次第で対応できます。地場の小規模店舗なら解体から一式で入れる可能性もあります。

ただし、全部を同じ営業メニューとして出してしまうと、受注後に苦しくなります。

営業を強める前に、「どこまで受ける会社なのか」を社内で言語化しておく必要があります。

1週間で 12件ダウンロード されました

  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
  • 6月11日総合土木静岡県
  • 6月11日プラント工事会社京都府
  • 6月11日空調設備工事会社神奈川県
  • 6月11日空調設備工事会社茨城県
  • 6月11日総合土木長野県
  • 6月10日総合建築広島県
  • 6月10日総合土木奈良県
  • 6月10日総合建築東京都
  • 6月10日内装工事会社愛知県
  • 6月9日設備保全会社京都府
  • 6月9日総合土木北海道
  • 6月9日設備保全会社山口県
  • 6月8日防水工事会社兵庫県
  • 6月8日電気設備工事会社神奈川県
  • 6月8日内装工事会社大阪府
  • 6月5日リフォーム会社愛知県
  • 6月5日プラント工事会社香川県
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課題

施工管理2名のまま仕事を増やすと、受けられる仕事と受けてはいけない仕事が混ざる

仕事を増やしたい局面で起きやすいのは、営業先を広げることが先に立ってしまうことです。

「全国の店舗会社に当たろう」 「大手の内装会社とつながろう」 「スーパーや物販の案件も取りに行こう」

方向性としては自然です。実際、地元に事業所がある全国系の店舗設計施工会社であれば、打ち合わせもしやすく、地場の施工会社として入り込める余地があります。

ただ、施工管理者が少ない会社では、営業先より先に受注範囲を決める必要があります。

たとえば、同じ「店舗の仕事」でも中身はかなり違います。

  • 材料だけを納める仕事
  • 別注家具や什器を製作して納める仕事
  • 家具・什器を現場で取り付ける仕事
  • 棚板、バックヤード収納、売場の一部などの部分工事
  • 解体から軽鉄、ボード、仕上げまで含む一式施工
  • 夜間工事中心の商業施設内店舗
  • 昼間に動きやすい路面店やスーパー系の改装

この会社も、遠方の首都圏や関西圏では高難度の木部材や家具を納入した実績がありました。ハイブランド店舗の曲線部材、螺旋階段まわりの手すり、R形状の型枠材など、かなり技術的な強みがあります。

一方で、遠方の現場施工まで常に対応しているわけではありません。

「東京や大阪の実績は、工事ではなく材料納入なんです」

ここを曖昧にしたまま営業すると、相手は「全国で施工までできる会社」と受け取るかもしれません。

しかし実態としては、遠方は材料納入や家具納入が中心。施工込みは中国地方や近隣エリアが中心。九州方面で施工した実績はあるものの、常時広域対応できる体制ではありません。

施工管理者が少ない会社ほど、「できます」ではなく「この条件ならできます」を営業の言葉にすることが大切です。

仕事がない時期は、つい間口を広げたくなります。

「ここ2か月は店舗工事が少ない。でも材料の見積もりや段取りは忙しい」

この状態もよくあります。現場が空いているように見えても、見積もり、材料手配、家具製作の段取り、協力会社との調整は動いています。

だからこそ、受注範囲を広げすぎると、現場が重なった瞬間に詰まります。

仕事が薄い時期に営業を強めるなら、繁忙期に重なっても守れる範囲を基準にするのが安全です。

背景

遠方は材料納入、地場は施工込みという実績の違いが営業先選びを難しくしている

この会社の強みは、木材と造作にあります。

ただの材木販売ではありません。

「これ、どう納めればいいのか」という材料を扱ってきた会社です。曲げ、R、不燃、特殊な化粧材、金物との取り合いが難しい部材。そうした領域で、協力業者も含めた対応力があります。

首都圏や関西圏の実績もあります。ですが、施工ではなく材料や家具の納入が中心です。

一方、地場では内装施工まで行っています。

物販店舗が多く、飲食店の実績もあります。駅ビル内の物販区画、商業施設内の化粧品店、アパレル、飲食店など。小さな現場であれば、解体から入ることもあります。

この実績の幅があるからこそ、営業の見せ方が難しくなります。

「家具なら、少々広くてもできます」

実際に、駅ビル内の広い売場で、家具一式を4トン車で何台分も納め、複数の大工チームで短期間に取り付けた経験もあります。家具工事としてはかなり大きな実績です。

ただ、その会社の代表者はこうも話していました。

「解体して、墨出しして、軽鉄を立てて、ボードを貼って、という一式の現場を全部自分ひとりで見ているわけではないんです」

ここが大事です。

家具工事の管理には強い。木部材や造作の納まりには強い。材料調達にも強い。

しかし、内装一式工事になると、工程管理、各職方の手配、夜間対応、元請けとの調整、施設側ルールへの対応が一気に増えます。

同じ店舗案件でも、「家具・什器の施工」と「解体からの一式施工」では、施工管理者にかかる負荷が別物です。

さらに、工事時間帯の問題もあります。

アパレルや商業施設内店舗は夜間工事になりやすいです。路面店の新店やスーパーの一部改装であれば、昼間に動ける可能性もあります。

「アパレルばかりだと夜、夜、全部夜になりやすい。できれば昼間工事が多い案件のほうがありがたい」

これは現場体制を考えるうえで、かなり現実的な判断軸です。

夜間工事が悪いわけではありません。ただ、施工管理者が2名しかいない場合、夜間対応が続くと通常業務、材料段取り、翌日の現場確認に影響が出ます。

営業先を選ぶときは、業種や会社名だけでなく、「昼に動ける案件があるか」「部分工事で入れるか」「材料だけで価値を出せるか」まで見る必要があります。

もうひとつの背景は、営業先の管轄です。

全国系の店舗会社では、地元事務所だけで案件が決まるとは限りません。西日本の支店、近隣都市の営業担当、本部側の事業部がクライアントを持っていることもあります。

地元に事務所があるから近い。これは大きなメリットです。

ただし、実際に案件を持っているのが誰かは別です。

地場の事務所に会うだけでなく、「誰が中国地方の案件を持っているか」まで確認して営業先を決めることが大切です。

解決

営業を強める前に、4つの受注範囲とエリア別の出し方を決める

営業を強める前に整理したいのは、受注範囲です。

おすすめは、仕事を4つに分けて考えることです。

1. 材料納入のみで受ける仕事

遠方案件では、材料納入のみを基本にします。

首都圏、関西圏、遠方の大型商業施設などは、現場管理に行くだけでも負荷が大きくなります。施工管理者が少ない会社にとって、移動時間はそのまま管理能力を削ります。

一方で、特殊な木部材、不燃材、R加工、曲線部材、造作材の調達は、遠方でも価値を出しやすい領域です。

遠方営業では、「施工できます」ではなく「難しい木部材・造作材を納められます」と出すほうが、体制に合いやすいです。

この場合の営業先は、全国系の内装会社、店舗設計施工会社、家具工事会社、ゼネコンの内装担当などです。

ただし、営業資料には明確に書いておきたいです。

  • 遠方は原則として材料納入・家具納入中心
  • 現場施工は案件ごとに判断
  • R材、不燃材、特殊造作材、別注家具に強い
  • 図面段階から納まり相談が可能

これだけでも、相手の期待値がかなり揃います。

2. 家具・什器の製作施工で受ける仕事

地場や近隣エリアでは、家具・什器の製作施工を主力メニューにできます。

この会社の場合、家具工事の実績は強いです。広い売場で大量の什器を短期間に取り付けた経験もあります。複数の大工チームを入れて、現場で納め切った経験もあります。

ここは、営業上も打ち出しやすい領域です。

家具・什器は、「面積が広いかどうか」よりも「施工範囲が家具に切れているか」で判断しやすくなります。

広い店舗でも、担当範囲が家具一式であれば対応可能な場合があります。逆に、小さな店舗でも、解体、設備、軽鉄、仕上げ、夜間調整まで全部を抱えると重くなります。

営業先には、次のように伝えると現実に合います。

「家具・什器の製作から現場取付までなら、比較的大きな区画でも対応できます」

この言い方なら、強みが伝わります。無理な一式施工の期待も抑えられます。

3. 部分工事で受ける仕事

施工管理者が少ない会社にとって、部分工事は有効な入口です。

たとえば、スーパーや物販店であれば、売場の一角、棚板、バックヤード収納、レジまわり、木部補修、既存什器の手直しなどがあります。

実際に、棚板だけ、収納だけ、タイル補修だけといった相談も出ています。

こうした仕事は、金額だけを見ると大きくないかもしれません。ただ、地場の対応力を示せます。相手の担当者にとっても頼みやすいです。

部分工事は、次の大きな案件につながる「試し発注」になりやすい仕事です。

ただし、何でも受けるのではなく、範囲を切ることが大切です。

  • 木部・造作・什器まわり
  • 自社施工物件の補修
  • 同じ元請け経由の小修繕
  • 地場で即応しやすい範囲
  • 設備工事や冷凍冷蔵設備のメンテナンスは対象外

このように決めておくと、営業先にも説明しやすくなります。

「内装の小修繕なら何でもできます」では広すぎます。

「木部、什器、造作、棚、収納まわりなら動けます」のほうが、相手も頼みやすいです。

4. 解体からの一式施工で受ける仕事

一式施工は、受ける条件を最も慎重に決めたい領域です。

この会社も、地場では解体から入る小規模店舗の実績があります。店舗工事を伸ばしたい気持ちもあります。

ただ、施工管理者が2名という前提では、一式施工をどんどん増やすと管理が詰まりやすくなります。

一式施工は、「地場」「小〜中規模」「工程が重ならない」「協力会社が組める」「夜間比率が高すぎない」という条件を満たす案件から受けるのが現実的です。

受注判断では、次の項目を見ます。

  • 現場までの移動時間
  • 夜間工事の連続日数
  • 施工管理者が常駐に近い形で必要か
  • 家具・造作が主役の店舗か
  • 設備工事の比重が大きすぎないか
  • 協力会社を何組入れる必要があるか
  • 同時期に他の現場が重ならないか

特に、設備工事の比重が大きい案件は注意が必要です。

スーパー系の案件には、冷蔵・冷凍、空調、厨房、配管などの比重が高いものもあります。そこが主役のメンテナンス案件であれば、木部・造作が強い会社の出番は限定的です。

一方で、スーパーの売場什器、陳列棚、バックヤード収納、木部造作であれば相性があります。

同じスーパー案件でも、「設備メンテナンス」ではなく「売場・什器・造作」で入れるかを見極めることが大切です。

エリア別に営業メニューを変える

受注範囲が決まったら、次はエリア別に営業メニューを変えます。

遠方と地場で、同じ話をしないことです。

遠方には材料・家具納入、地場には施工込み、近隣県には家具施工や部分工事という出し分けが現実的です。

たとえば、次のように分けられます。

  • 首都圏・関西圏:特殊木部材、R材、不燃材、別注家具の納入
  • 中国地方の近隣県:家具・什器の製作施工、部分工事
  • 自社から移動しやすい地場:小〜中規模店舗の施工込み
  • 地元事務所がある全国系会社:地場対応力と造作対応力をセットで提案
  • スーパー・物販系:昼間対応しやすい売場什器、棚、収納、木部補修を入口にする

営業先も、単に会社名で選ぶのではなく、案件を持っている部署を見ます。

全国系の会社なら、地元事務所、西日本支店、近隣都市の営業担当がそれぞれ違う案件を持っている可能性があります。

地元事務所が近いなら、打ち合わせのしやすさは大きな武器です。

「事務所が近いので、打ち合わせはすぐ行けます」

この一言は、地場会社にとって強いです。

ただし、最初に会うべき相手が地元事務所とは限りません。クライアントを持っている営業担当、発注権限に近い支店長、案件情報を集めている西日本側の窓口かもしれません。

営業先は「近い会社」ではなく、「案件を持っていて、自社の受注範囲と合う相手」から選ぶのが筋です。

まとめ

施工管理者が少ない内装会社でも、仕事を増やす道はあります。

ただし、営業を強める前に受注範囲を分けておくことが大切です。

材料納入、家具・什器の製作施工、部分工事、解体からの一式施工。この4つを分けるだけで、営業の精度はかなり上がります。

遠方では、無理に施工まで広げない。特殊な木部材や家具納入で強みを出す。

地場では、施工込みを狙う。ただし、施工管理者2名で見切れる規模と工程に絞る。

近隣県では、家具施工や部分工事を入口にする。

スーパーや物販では、設備メンテナンスではなく、売場什器、棚、収納、木部造作で入れるかを見る。

仕事を増やすために必要なのは、間口を広げることだけではありません。受ける仕事と受けない仕事を決めて、営業先ごとに見せ方を変えることです。

「できます」と言い切るより、「この範囲なら品質と納期を守れます」と伝える。

そのほうが、発注側にも安心感があります。自社の現場も守れます。

施工管理者が限られている会社ほど、営業は勢いだけで進めないほうがよいです。

体制に合った受注範囲を決めてから営業することが、結果的に一番仕事を増やしやすい進め方です。

受注範囲と営業先を一緒に整理したいときは

「うちの場合、どこまで施工込みで受けていいのか」

「遠方の大手には、材料納入で営業したほうがいいのか」

「地場の店舗会社にどう入り込めばいいのか」

こうした整理は、会社の強み、施工管理者の人数、協力会社の体制、既存実績、エリアによって変わります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大、現場体制、人材確保、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。

まだ「何から整理すべきかわからない」という段階でも大丈夫です。受注範囲の切り分けや、営業先の優先順位づけから一緒に考えられます。無理な営業はいたしませんので、状況を整理する場として使ってください。

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