前提

新規立ち上げと導入から半年たった現場が同時に増えている状態

ある現場DXツールの運用では、新しく利用を始める現場が増える一方、すでに半年ほど使い続けている現場も出てきました。さらに秋口には、関西と九州で複数の立ち上げが重なる見込みでした。

新規現場では、キックオフや操作説明に加え、必要に応じて現地へ入り、実際の運用を支える必要があります。一方、利用に慣れた現場へ同じ説明を続けても、新しい価値は生まれにくくなります。

担当者からも、次のような声が上がっていました。

「案件が思った以上に増えてきました。どの現場へ優先的に入り込み、手厚く支援するのかを決めたほうがよさそうです」

複数現場への展開が始まったら、すべての現場へ同じ支援をする段階から、現場のフェーズに応じて支援を変える段階へ移る必要があります。

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  • 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
  • 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
  • 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
  • 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
  • 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
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  • 7月23日防水工事会社和歌山県人材育成の相談
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  • 7月20日電気設備工事会社群馬県高卒採用の相談
  • 7月20日総合建築千葉県利益率向上の相談
  • 7月19日解体工事会社栃木県案件獲得の相談
  • 7月18日空調設備工事会社福井県高卒採用の相談
  • 7月18日リフォーム会社大阪府業務効率化システムの相談
  • 7月18日内装工事会社東京都案件獲得の相談
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  • 7月17日リフォーム会社岩手県人材確保の相談
  • 7月17日総合土木山形県案件獲得の相談
  • 7月17日電気設備工事会社愛知県利益率向上の相談
  • 7月16日外構工事会社東京都業務効率化システムの相談
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課題

すべての現場を同じ濃さで支援すると立ち上げと改善の両方が薄くなる構造

現場数が少ないうちは、担当者が一つひとつの現場へ深く入り、操作説明から運用フォローまで対応できます。しかし、複数現場の立ち上げ時期が重なると、その進め方だけでは人手が足りません。

新規現場には、導入目的の確認、利用者への説明、現地での操作支援が必要です。ある新規現場でも、まず3カ月間を立ち上げ期間と捉え、「期間終了時にどのような状態をつくるか」を合意することが重視されていました。

一方、半年ほど利用している現場は、操作に慣れている可能性があります。その現場へ新規現場と同じ説明を繰り返すより、蓄積されたデータを分析し、次の改善につなげたほうが価値を出しやすくなります。

支援方法を分けないまま現場が増えると、次のような状態になりがちです。

  • 新規現場への説明や現地支援が薄くなり、初期利用が定着しない
  • 既存現場ではデータを集めるだけになり、改善提案まで進まない
  • 担当者の予定が立ち上げ対応で埋まり、優先度の高い現場へ入れない
  • 支援する側と現場側で、一定期間後の到達状態がずれる

現場DXが定着しない原因は、ツールの機能だけではありません。現場の利用段階と支援内容が合っていないことも、大きな要因になります。

背景

操作説明だけではヒヤリハットの収集から改善までの流れが現場に根づかない事情

現場DXの立ち上げが難しいのは、ツールを使えるようにするだけでは、現場の行動まで変わらないためです。

たとえばヒヤリハットの収集では、従来は手書きが多く、「文字を書くことへの抵抗感がある」「誤字が気になる」といった理由から、職人さんに記入してもらいにくい状況がありました。現場監督が親しい職人さんへ個別に記入を頼むこともあり、収集そのものがボトルネックになっていました。

別の現場では、社内でExcelマクロを使った仕組みがつくられていたものの、操作しにくく、現場で十分に使われていないという話もありました。新しいツールの操作が分かりやすくても、導入目的や使い方が現場の業務と結びつかなければ、利用は長続きしません。

また、ヒヤリハットは集めて終わりではありません。集まった内容から傾向を確認し、安全活動の改善案をつくり、その内容を再び現場へ浸透させるところまでが一つの流れです。

「集めて終わりではなく、その後の改善をアクションに落とすサイクルを回したい」

この状態を目指すなら、立ち上げ期には収集の習慣をつくり、定着後には蓄積データを改善へ変える必要があります。

立ち上げ期のゴールはツールの操作習得ではなく、現場の業務として使われる状態をつくることです。定着後のゴールは、蓄積データを現場改善へつなげることです。

解決

立ち上げ期と運用定着後を分けて重要度・成熟度・横展開性から支援順を決める進め方

支援リソースを有効に使うには、まず各現場を「立ち上げ期」と「運用定着後」に分けます。そのうえで、現場の重要度、利用成熟度、横展開の可能性という3つの軸から優先順位を決めます。

立ち上げ期は一定期間後の到達状態を先に合意する

新規現場では、最初からすべての機能を使おうとするより、導入目的に直結する運用へ絞るほうが進めやすくなります。実際に、3カ月後の着地点を見据えて、取り組む範囲を絞り込もうとしていた現場もありました。

立ち上げ時には、少なくとも次の内容を整理します。

  • その現場でツールを導入する目的
  • 最初に使う機能と対象者
  • 現場責任者、推進担当者、支援担当者の役割
  • キックオフと操作説明の実施方法
  • 現地支援が必要な場面と実施条件
  • 3カ月後など、一定期間後に目指す利用状態
  • 定着を確認するために見るデータ

現場への支援に協力会社や別の推進組織が関わる場合は、誰が現場へ直接説明してよいのかもキックオフで確認しておきます。ここが曖昧だと、現場から質問が出ても回答までに時間がかかり、利用の勢いが落ちやすくなります。

立ち上げ期は「何を説明するか」よりも、「いつまでに、誰が、どの業務で使える状態をつくるか」を揃えることが重要です。

運用定着後は説明からデータ分析と改善提案へ移る

半年ほど継続利用し、現場が基本操作に慣れてきたら、支援の中心を操作説明からデータ活用へ移します。

ヒヤリハットを扱う場合であれば、提出件数だけを見るのではなく、どのような内容が集まっているか、改善行動につながっているかを確認します。データが不足している場合も、「活用できない」と判断するのではなく、入力項目や収集方法を見直す材料にできます。

確認したいのは、次のような点です。

  • データが継続的に蓄積されているか
  • 特定の担当者だけでなく、対象者が利用しているか
  • 集まった内容が安全活動や現場改善に反映されているか
  • 現場が自力で日常運用できる状態になっているか
  • 他現場にも展開できる運用方法ができているか

定着した現場への支援は、使い方を教え続けることではなく、蓄積データから次の改善を一緒につくることへ切り替えます。

3つの判断軸で支援の優先順位を決める

現場の一覧をつくり、次の3軸で状況を並べると、担当者の感覚だけに頼らず優先順位を決めやすくなります。

判断軸

確認する内容

現場の重要度

立ち上げ時期が迫っているか、安全活動上の重要性が高いか、今後の予算判断に影響するか

利用成熟度

未利用、初期利用、日常運用、データ活用のどの段階か

横展開の可能性

その現場の成功が、同じ会社の他現場や全社導入につながる可能性があるか

たとえば、立ち上げ直前で、導入後の実績が全社予算の判断材料になる現場は、現地支援を含めて優先度を高くします。反対に、自力運用ができている現場は日常的な支援頻度を下げ、定期的なデータ分析と改善提案へ切り替えられます。

複数の立ち上げが同時期に重なる場合は、担当者を分けることも必要です。ただし、単に地域ごとに割り振るのではなく、キックオフ、操作支援、データ分析のどこまでを誰が担うかまで明確にします。

支援の優先順位は、声の大きい現場から決めるのではなく、「重要度」「利用成熟度」「横展開の可能性」の3軸で決めると整理しやすくなります。

まとめ

現場DXツールの導入先が増えるほど、すべての現場を同じ方法で支援することは難しくなります。そこで必要になるのが、現場の利用フェーズに応じた支援の切り替えです。

新規現場では、キックオフ、操作説明、現地支援を通じて、一定期間後の到達状態をつくります。利用が定着した現場では、蓄積データを分析し、現場改善や次の展開につながる提案へ移ります。

立ち上げ期は運用を根づかせ、定着後はデータから改善を生み出す。この二つを分けることで、限られた人員でも複数現場を支援しやすくなります。

そのうえで、現場の重要度、利用成熟度、横展開の可能性を一覧にし、どの現場へ、いつ、どの濃さで入るかを決めていくことが次の一手になります。

自社の現場DXに合った支援の分け方を整理したい方へ

「導入現場は増えたものの、どこを優先すべきか決められない」「操作説明の後、どのように定着を支えればよいか分からない」という段階では、まず現場ごとの目的、利用状況、支援体制を並べるところから始められます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の業務整理やデジタル活用を、現場の運用に合わせて整理し、実行まで支援しています。ツールありきではなく、立ち上げ期と定着後に必要な支援、社内の役割分担、複数現場への展開順を一緒に整理します。

「うちの場合は何から整理すべきか」という段階でも構いません。無理にサービスを勧めることはありませんので、現場DXの進め方を整理する場として気軽にお声がけください。

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