前提

クリック率は約5%でも応募完了が数名にとどまった関東圏の防水工事会社

関東圏で防水工事を手がける、ある専門工事会社では、求人検索サイトに現場スタッフの募集を掲載していました。

管理画面を確認すると、求人票は一定数表示され、400回以上クリックされていました。クリック率は約5%です。管理画面上の目安と比べても、求人タイトルや写真には興味を持ってもらえている状態でした。

一方で、クリック後に応募を始めた割合は約4%。応募を開始した人のうち、最後まで入力を終えた割合は約2割でした。最終的な応募完了は数名です。

社長からすると、「広告は出しているし、求人票も見られている。それでも応募が増えない」という感覚になります。

ただ、ここで確認したいのは広告全体の応募数だけではありません。求人採用は、表示、クリック、応募開始、応募完了の4段階に分けると、求職者がどこで離れているかを把握しやすくなります。

1週間で 15件の相談 がありました

  • 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
  • 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
  • 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
  • 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
  • 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
  • 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
  • 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
  • 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
  • 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
  • 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
  • 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
  • 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
  • 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
  • 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
  • 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社熊本県高卒採用の相談
  • 8月15日工務店宮城県案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社群馬県協力会社探しの相談
  • 8月14日電気設備工事会社愛媛県業務効率化システムの相談
  • 8月13日防水工事会社三重県協力会社探しの相談
  • 8月12日総合土木広島県人材育成の相談
  • 8月12日プラント工事会社大阪府協力会社探しの相談
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課題

「見られている求人」と「応募しやすい求人」が分かれていた採用導線

この会社では、求人広告そのものが見られていないわけではありませんでした。クリック率が約5%あるため、少なくとも一覧画面でのタイトルや条件、写真は求職者の関心を引いています。

それでも応募完了が伸びないなら、予算を増やして表示回数を広げるだけでは改善しにくい可能性があります。見るべき場所は、クリックした後です。

採用導線は、次の順番で確認します。

  1. 表示回数:検索結果に求人票が出た回数
  2. クリック数・クリック率:求人票の詳細を見てもらえた回数と割合
  3. 応募開始数・応募開始率:応募ボタンを押した回数と割合
  4. 応募完了数・応募完了率:必要情報を入力し、送信まで終えた回数と割合

今回の数値では、表示からクリックまでは比較的順調でした。離脱が大きかったのは、その後です。

クリック率が高く、応募開始率が低い場合は、求人一覧で受けた印象と、詳細画面の仕事内容や条件にずれがないかを確認する必要があります。

さらに、応募開始後の完了率が低い場合は、入力項目や提出書類が負担になっている可能性があります。「応募が少ない」という一つの結果だけを見ていると、この違いを見落としやすくなります。

背景

履歴書添付が応募の壁である一方、人材を見極めるフィルターにもなっていた事情

応募完了率が約2割にとどまった要因として挙がったのが、応募時の履歴書添付でした。

現場スタッフの求人では、通勤中や休憩中にスマートフォンで求人を見る人もいます。その場で履歴書のデータを用意できなければ、「後で応募しよう」と画面を閉じ、そのまま戻ってこないことがあります。

そのため、履歴書添付を外せば応募完了率が上がる可能性はあります。ただし、この会社の社長は「ちゃんとした人がいいんです」と話していました。

履歴書を事前に準備し、必要事項を入力して応募できることを、採用前の確認項目として見ていたからです。実際、応募条件には二つの働きがあります。

  • 応募者の負担を増やし、応募数を減らす
  • 採用したい人物に近いかを見極めるフィルターになる

したがって、応募数だけを増やす目的で、すべての条件を外せばよいとは限りません。反対に、「これまでそうしてきたから」という理由だけで条件を残すと、会いたい人まで応募前に離れている可能性があります。

応募条件を残すかどうかは、応募数の多さではなく、採用したい人物像を見極めるために本当に必要かで判断します。

たとえば、履歴書を準備できることを重視するなら、添付を残す選択もあります。その場合は、応募完了率が低くなることを前提に、一定の表示数やクリック数を確保しなければなりません。

一方、まずは会って経験や人柄を確認したいなら、初回応募では氏名、連絡先、経験年数などに絞り、履歴書は面談前に提出してもらう方法も考えられます。

解決

表示から応募完了までを30日ごとに確認し、残す条件と緩める条件を決める改善手順

求人広告の改善は、一度で正解をつくるよりも、一定期間ごとに数字を見て調整するほうが進めやすくなります。この会社でも、まず30日間掲載し、その後に求人原稿や応募導線を確認する進め方を取りました。

改善の基本は、4段階のうち最も落ち込みが大きい場所だけを、一度に一つずつ変えることです。

1.表示からクリックまでを確認する

表示回数が少なければ、職種名、勤務地、広告予算、掲載期間などを確認します。

表示されているのにクリックされない場合は、一覧画面で見える求人タイトルや給与、写真、休日などの見せ方が検討対象です。

今回のようにクリック率が一定水準に達しているなら、タイトルを大きく変えるより、クリック後の導線を優先して確認します。

2.クリックから応募開始までを確認する

求人票を開いても応募ボタンが押されない場合は、求職者が詳細画面で何かを見て判断を止めています。

確認したいのは、次のような項目です。

  • 一覧画面のタイトルと実際の仕事内容が一致しているか
  • 未経験者と経験者のどちらを求めているかが伝わるか
  • 現場エリアや勤務時間が具体的に書かれているか
  • 給与条件だけでなく、どのような働き方になるかが分かるか
  • 写真と文章から、実際の仕事を想像できるか

クリック後の離脱が多いときは、求人を魅力的に見せる前に、一覧画面と詳細画面の認識差を小さくすることが先です。

3.応募開始から完了までを確認する

応募ボタンは押されているのに完了しない場合は、応募手順を実際にスマートフォンで操作してみます。

入力項目が多くないか。履歴書や職務経歴書の添付が必須になっていないか。手元にない情報を求めていないか。途中で迷う表現がないか。採用担当者側の画面だけではなく、応募者側の画面で確かめることが大切です。

そのうえで、各条件を次の二つに分けます。

  • 採用したい人物を見極めるために、応募時点で必要な条件
  • 面談前や面談時に確認しても問題のない条件

履歴書添付を残すなら、その理由を採用方針として明確にします。緩和するなら、初回応募後の電話確認や面談前提出に置き換えます。

4.30日単位で一つの変更を検証する

原稿、写真、応募条件を一度に変えると、何が数字に影響したのか分からなくなります。

まず30日間の基準値を残します。その後、履歴書添付を任意にする、入力項目を減らす、仕事内容の冒頭を書き換えるなど、変更点を一つに絞ります。次の30日間で、応募開始率と応募完了率がどう変わったかを比較します。

応募数だけでなく、面談につながった人数や採用したい人物からの応募だったかも確認します。

採用導線の改善では、「応募が増えたか」と「会いたい人が増えたか」をセットで見ることが欠かせません。

まとめ

求人広告が見られているのに応募が増えないときは、広告費や媒体だけに原因があるとは限りません。

表示、クリック、応募開始、応募完了に分けると、どこまで進み、どこで離れているのかが見えてきます。

今回の防水工事会社では、クリック率は約5%でした。一方、応募開始後の完了率は約2割です。求人への関心は得られていましたが、応募手順に改善の余地がありました。

ただし、履歴書添付のような条件は、単なる負担とは限りません。会社が求める人物を見極める役割もあります。

残す条件と緩める条件は、採用したい人物像を基準に決め、30日程度の期間ごとに数値と応募者の質を確認する。この積み重ねが、建設会社の採用導線を整える現実的な進め方です。

自社の採用導線を4段階に分けて整理したい方へ

「表示はされているのに、どこで応募者が離れているのか分からない」「履歴書添付を外すべきか判断できない」という段階でも、数値と採用したい人物像を並べると、次に見直す場所を整理できます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用課題を、求人原稿だけでなく、応募導線や社内の受け入れ体制まで横断して整理し、実行を支援しています。

うちの場合は何から確認すべきか、まだはっきりしていなくても問題ありません。無理にサービスを勧めることはありませんので、採用状況の整理先として気軽にお声がけください。

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