ハローワークへの掲載を考えながら、どの採用経路に投資すべきか決めきれない小規模工事会社
首都圏で内装系の工事を手がける、ある小規模会社では、将来の施工体制を考えて採用を検討していました。希望しているのは、できれば30代から40代の人材です。
経営者の言葉は率直でした。
「30代、40代を一人ぐらい入れたい。ただ、どこに出せばよいのかはまだ見えていない」
まずはハローワークへ求人を出そうと考えているものの、準備はこれからです。求人検索サービスを使うのか、新卒採用にも間口を広げるのか、外部の支援を受けるのかによって、投資先も動き方も変わります。
一方、都心部で「内装」と検索すると、半径5キロ程度でも2,000件を超える求人が表示される状況でした。同じ会社が複数の求人を出している場合もありますが、求職者から見れば、多数の募集が並ぶことに変わりはありません。
いまの採用は、求人を出すかどうかよりも、「誰を、どの経路で探すか」を先に決める必要があります。
1週間で 15件の相談 がありました
- 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
- 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
- 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
- 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
- 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
- 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
- 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
- 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
- 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
- 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
- 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
- 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
- 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
- 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
- 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
- 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
- 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
- 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
- 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
- 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
- 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
- 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
- 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
- 8月15日リフォーム会社熊本県高卒採用の相談
- 8月15日工務店宮城県案件獲得の相談
- 8月15日リフォーム会社群馬県協力会社探しの相談
- 8月14日電気設備工事会社愛媛県業務効率化システムの相談
- 8月13日防水工事会社三重県協力会社探しの相談
- 8月12日総合土木広島県人材育成の相談
- 8月12日プラント工事会社大阪府協力会社探しの相談
媒体を先に選ぶと、求める人材がいない場所へ広告費を投じることになる可能性
採用媒体が限られていた時代は、知名度の高い媒体に求人を出せば、一定数の求職者へ接触できました。ところが現在は、求人検索サービス、人材紹介、ダイレクトリクルーティング、新卒採用など、採用経路が細かく分かれています。
求職者が集まる場所が分散した結果、資金を多く投じれば採用できるとは限らなくなりました。広告費を増やして上位表示されても、その媒体に自社が求める人材がいなければ応募にはつながりません。
この会社でも、判断の難しさは媒体の数そのものにありました。
「人材に投資するのか、媒体を使うのか、媒体を使わずにやるのか。それによって出ていく方向も変わる」
採用媒体を選ぶ前に、少なくとも次の条件を整理する必要があります。
- 採用したい職種は、職人なのか施工管理なのか
- 経験者が必要なのか、未経験者を育てられるのか
- 30代から40代を求めるのか、高卒などの若手も対象にするのか
- どの地域から通勤できる人を想定するのか
- まず一人を確実に採りたいのか、複数人の候補から選びたいのか
媒体選びの起点は、媒体の知名度や営業提案ではなく、自社が採用したい人物像です。
ハローワーク、求人検索サービス、新卒採用へ求職者の動線が分かれた採用市場
採用経路が増えた現在は、媒体ごとに「どのような人材と接点を持てるか」を見なければなりません。
今回の会社が検討していたハローワークも、有力な候補の一つです。ただし、掲載すること自体を目的にせず、求める年代・経験・地域の人から反応があるかを確かめる必要があります。
求人検索サービスを使う場合も同じです。ある専門工事会社では、無料掲載を使って求人の打ち出し方を何度も変え、反応を確認していました。仕事内容の伝え方を20回ほど試した末に、仕事の珍しさを率直に表した言葉へ変えたところ、応募につながるようになりました。その反応を見てから有料掲載へ切り替えています。
別の少人数の専門工事会社では、求人検索サービスだけに絞らず、新卒採用とキャリア採用の二つの窓口を設けました。高校への説明も含めて動いた結果、若手人材の採用につながっています。
ここから分かるのは、特定の媒体が一律に優れているわけではないということです。
- 30代から40代の経験者を採りたいなら、その層がいる経路を探す
- 若手を育成できるなら、高卒採用を含めて入口を広げる
- 求人検索サービスを使うなら、無料掲載などで反応を確認してから投資する
- ハローワークへ出すなら、掲載後の応募状況を見て求人内容と経路を見直す
また、媒体だけでなく求人の言葉も反応を左右します。社員インタビューを実施しても、「無難な言葉で終わってしまった」というケースがありました。どの会社にも当てはまる表現では、自社を選ぶ理由が伝わりにくくなります。
応募が来ない原因は、媒体が合っていない場合と、求人の打ち出し方が合っていない場合の両方があります。
採用条件を定め、候補媒体を小さく試してから投資額を増やす進め方
採用媒体は、最初から一つに決め打ちするより、仮説を立てて小さく検証する方が選びやすくなります。進め方は、次の順番です。
1.採用したい人を一文で表す
「若い人が欲しい」「経験者が欲しい」だけでは、媒体を比較できません。
たとえば、「近隣から通勤できる30代から40代で、内装工事または施工管理の経験があり、長く現場を任せられる人」のように、職種・経験・年齢・地域を一文にまとめます。
条件を厳しくするほど候補者は少なくなります。譲れない条件と、入社後に育成できる条件を分けておくことも大切です。
2.媒体ごとに「求める人がいるか」という仮説を置く
ハローワーク、求人検索サービス、新卒採用を、知名度ではなく人材との接点で比べます。
採用経路 | 確認したいこと |
|---|---|
ハローワーク | 希望する職種・年代・地域から反応が得られるか |
求人検索サービス | 検索結果で求人が見られ、応募まで進むか |
新卒・高卒採用 | 未経験者を受け入れ、育成できる体制があるか |
ここで大切なのは、すべてを同時に始めないことです。複数の媒体、求人原稿、条件を一度に変えると、何が応募につながったのか分からなくなります。
3.小さく掲載し、反応を段階ごとに見る
掲載後は応募数だけで判断せず、求人が見られているか、応募へ進んでいるか、面接につながっているかを分けて確認します。
- 求人が見られていないなら、経路や検索条件を見直す
- 見られているのに応募がないなら、仕事内容や訴求内容を見直す
- 応募はあるが面接につながらないなら、条件や連絡方法を見直す
- 面接には来るが採用できないなら、人物像や選考方法を見直す
「応募ゼロ」という結果だけで媒体を否定せず、どの段階で止まっているかを見ることが重要です。
4.反応が確認できた経路へ投資を寄せる
無料掲載や小規模な募集で反応が見えたら、その段階で有料掲載や募集範囲の拡大を検討します。先に広告費を大きく投じるのではなく、求める人材がいる可能性を確かめてから投資を増やす順番です。
採用費だけでなく、入社後の給与や社会保険料、教育にかかる時間も含めて判断する必要があります。今回の経営者も、「一人採用すれば年間の人件費がかかる。それだけの利益を残せるか」と慎重に見ていました。
採用媒体への投資は、掲載費だけでなく、採用後に人材を受け入れ続けられるかまで含めて決めるものです。
まとめ
求人媒体が増えたいま、広告費を増やすだけでは採用につながりにくくなっています。採用したい人材がいない経路へ出し続けても、応募は増えません。
まず整理したいのは、採りたい職種・経験・年齢・地域です。そのうえで、ハローワーク、求人検索サービス、新卒採用などの候補を比較し、小さく掲載して反応を確かめます。
求人が見られていないのか、見られても応募されないのかによって、見直すべき場所は異なります。反応の出た経路と打ち出し方が見つかってから、投資を増やせばよいのです。
採用媒体は「どこが一番有名か」ではなく、「自社が求める人材と、どこで会えるか」で選ぶことが基本です。
自社に合う採用経路を整理したいときは
「ハローワークから始めるべきか」「求人検索サービスへ費用をかけるべきか」「新卒採用まで広げられるか」など、採用経路の判断は会社の施工体制や育成余力によって変わります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用したい人物像を整理し、採用経路や求人の打ち出し方を検討したうえで、実行まで支援しています。「うちの場合はどう考えるべきか」「まだ何から整理すればよいか分からない」という段階でも問題ありません。
無理に取り組みを勧めることはありませんので、今の採用状況を整理する場として気軽にお声がけください。

































