複数の採用ページを持ちながら、職長候補の応募につながっていない20名弱の専門工事会社
埼玉県内で土木系の専門工事を手がける、20名弱の会社です。仕事量はあり、若手社員も在籍していますが、今後の現場を任せられる職長クラスの確保が課題になっていました。
これまでに採用サイトや求人ページを複数作り、求人媒体への掲載も経験しています。現場の写真や動画を使った発信にも着手しており、採用活動を何もしていないわけではありません。
それでも応募が集まらないため、「今あるホームページを人が入りやすいように直すのか」「新しい採用サイトを作るのか」「別の求人媒体へ出すのか」が判断しにくい状態でした。
ところが既存の発信先を確認すると、サイトごとに給与、勤務体系、仕事内容の表記が異なっていました。社長からも「お金をかけて何個もあるなら、そのまま残してもよいのでは」という声がありましたが、採用ではページ数の多さが有利になるとは限りません。
採用サイトを増やす前に確認したいのは、求職者がどのページを見ても同じ会社だと理解できる状態になっているかどうかです。
1週間で 14件の相談 がありました
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- 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
- 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
- 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
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- 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
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- 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
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- 7月20日電気設備工事会社群馬県高卒採用の相談
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- 7月16日外構工事会社東京都業務効率化システムの相談
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- 7月16日内装工事会社群馬県案件獲得の相談
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給与や勤務条件がページごとに異なり、会社の魅力より不信感が先に立つ状態
採用ページが複数あっても、内容が揃っていれば大きな問題にはなりません。問題になるのは、あるページと別のページで給与や勤務体系が違い、求職者がどの情報を信じればよいか分からなくなることです。
求職者は求人媒体だけを見るとは限りません。会社名を検索し、公式ホームページ、採用ページ、求人媒体、SNSなどを行き来しながら応募先を判断します。その過程で条件の食い違いが見つかると、魅力を比較する前に「情報管理ができていないのでは」「面接で条件が変わるのでは」と受け取られかねません。
相談企業では、複数あるページのうち、どれが最新なのか、どこまで修正できるのか、買い切りなのか継続契約なのかも整理しきれていませんでした。この状態で新しいページを追加すると、管理先がさらに増え、表記のずれも広がります。
もう一つの課題は、仕事内容の伝わりにくさです。「土木作業員」とだけ書かれていても、建設業を知らない人には具体的な仕事が想像できません。仕事内容が見えないままでは、「きつそう」「暑そう」「自分にできるか分からない」といった漠然とした印象が先に立ちます。
応募が来ない原因を媒体の集客力だけに求めると、条件の不一致や仕事内容の分かりにくさを残したまま広告費を追加することになります。
採用したい一人が曖昧なまま、制作会社や求人媒体ごとに発信を足してきた経緯
採用ページが増えた背景には、その都度必要に応じて制作や掲載を依頼してきた事情があります。ホームページ制作会社にはホームページを、求人会社には求人ページを依頼するため、それぞれのサービス内では形になります。
一方で、会社全体として誰を採用したいのか、何を伝えるのか、どのページを基準にするのかが決まっていなければ、依頼先ごとに異なる表現が生まれます。情報が更新されても、すべてのページに反映されるとは限りません。
相談企業が今後必要としていたのは、単なる作業員の増員ではなく、将来的に社長の右腕となる職長クラス、または職長を目指せる人材でした。ところが、外部に出している情報は、その人物に向けた内容に整理されていませんでした。
万人向けに会社をよく見せようとすると、表現はどうしても一般的になります。しかし採用で必要なのは、1万人に広く好かれるページではなく、会社が迎えたい数人に「自分に合うかもしれない」と感じてもらえるページです。
また、完全週休2日など、反応が良さそうな条件を安易に前面へ出せばよいわけでもありません。実際の働き方と異なる訴求で応募を集めても、入社後のずれにつながります。
採用広報の土台は、流行の表現ではなく、自社が採用したい人物像と実際の労働条件を一致させることです。
人物像の定義、既存ページの棚卸し、表記統一、発信先の集約を順番に進める方法
新しい採用サイトを作る前に、今ある情報を一度並べて整理します。進め方は次の順番が現実的です。
1.採用したい人物を一つの言葉でまとめる
最初に決めるのは、媒体ではなく採用要件です。相談企業であれば、即戦力の職長なのか、数年かけて職長を目指す候補なのかによって、伝えるべき内容が変わります。
最低限、次の項目を社長、役員、現場社員への確認を通じて揃えます。
- どのような役割を任せたいのか
- 経験や資格をどこまで求めるのか
- 入社後に身につけてほしい技術は何か
- どのような働き方や考え方の人と相性がよいのか
- 将来、職長や幹部候補へ進む道があるのか
条件を広くして応募数だけを増やすのではなく、入社後に続けられる人を想定することが重要です。
「誰でも歓迎」から始めず、即戦力の職長と職長候補のどちらを優先するかを先に決めます。
2.既存の採用ページを一覧にする
次に、公式サイト、採用サイト、求人媒体、SNSのプロフィールなど、求職者が接触するページをすべて洗い出します。ページごとに次の情報を表にすると、食い違いが見えやすくなります。
- 給与と手当
- 勤務時間、休日、休憩
- 雇用形態
- 勤務地
- 仕事内容
- 応募条件
- 福利厚生
- 応募先と連絡先
- 更新担当者と最終更新日
- 修正や閉鎖が可能かどうか
買い切りで残っている古いページも、費用を払い終えているから残すのではなく、求職者に見せ続ける意味があるかで判断します。
既存ページは「費用をかけたか」ではなく、「最新情報へ直せるか」「今後も管理できるか」で残すものを選びます。
3.給与・勤務条件・仕事内容の基準表を作る
ページを直接直し始める前に、社内で一つの基準表を作ります。給与や休日だけでなく、試用期間、手当、応募資格なども含め、今後の更新はすべてこの基準表から行います。
判断が分かれている条件は、採用担当者だけで決めず、社長や現場責任者を含めて実態を確認します。求人票の見栄えをよくするために表現を変えるのではなく、入社後の運用と一致していることが優先です。
複数ページを残す場合も、同じ基準表を使って一斉に修正します。更新のたびに確認先が変わる状態をなくすことで、再び表記がずれるのを防げます。
採用条件の原本を一つに決め、ホームページ、求人媒体、SNSの表記を同じ情報から更新します。
4.発信先を一つに集約する
修正できない古いページや、今後使う予定のないページは、可能であれば閉鎖します。複数の採用サイトがある場合は、最も修正しやすく、長く管理できる一つを中心に据える方法が分かりやすいでしょう。
求人媒体やSNSを使う場合も、詳しい情報を確認する先は中心となる採用ページへ揃えます。現場の写真や動画をSNSで発信していても、移動先のページで条件が違えば効果が薄れてしまいます。
発信媒体は複数でも、求職者が最後に確認する採用情報の基準点は一つに集約します。
5.仕事内容を未経験者にも分かる言葉へ直す
「土木作業員」のような職種名だけではなく、どのような現場で、何を担当し、入社後に何から覚えるのかを説明します。業界内では当たり前の用語も、初めて見る人には伝わらない前提で書き直します。
職長候補を採用したい場合は、現場作業だけでなく、将来どのような役割を任せたいのかも示します。未経験者を対象にするなら、何年で一人前になると断定するのではなく、習得する技術や職長を目指す流れを可能な範囲で見せます。
職種名だけで終わらせず、実際の仕事、覚える技術、将来任せたい役割まで言葉にします。
6.自社の職人、社長、現場を写真や動画で見せる
建設会社の採用では、フリー素材や生成画像だけで整えるより、自社で働く人や実際の現場を見せたほうが仕事の理解につながります。
相談企業では、30代の社員が現場で写真を撮り、外部の制作担当者へ渡して動画を発信する取り組みを始めていました。この素材は、SNSだけでなく採用ページでも活用できます。
掲載候補は、実際に働く職人、社長、作業中の現場、社員同士の様子です。特に社長の顔と言葉が見えると、会社が目指す方向や、どのような人を迎えたいかを伝えやすくなります。
建設会社らしい採用訴求は、飾ったイメージではなく、自社の職人、社長、現場の実像から作ります。
ここまで整えてから、無料求人媒体などで反応を確認します。応募状況を見たうえで、求める人材に届かない場合に初めて、有料媒体や別の募集経路を検討します。広告出稿は土台の代わりではなく、整えた情報を届ける手段として使うのが自然です。
まとめ
採用サイトが複数あること自体よりも、給与、勤務条件、仕事内容が食い違っていることが問題です。求職者は複数の情報を見比べるため、一つの不一致が会社全体への不信感につながることがあります。
応募が来ないと、新しいサイトや求人広告を追加したくなります。しかし、先に行いたいのは次の整理です。
- 採用したい人物像を定義する
- 既存の採用ページを棚卸しする
- 給与や勤務条件の基準表を作る
- 残すページを選び、情報を統一する
- 仕事内容を未経験者にも伝わる言葉へ直す
- 自社の職人、社長、現場を写真や動画で見せる
新規制作や広告出稿の前に採用情報の基盤を整えることで、追加投資が必要かどうかも自社で判断しやすくなります。
自社の採用情報をどこから整理するか迷ったときに
採用サイトや求人媒体が増え、「どれを残すべきか」「うちの場合は何を伝えるべきか」が分からなくなることは珍しくありません。人物像、条件、仕事内容、既存ページを順番に整理すると、作り直すべきものと、修正だけで使えるものが見えてきます。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用課題を、採用要件の整理から広報、社内体制、育成・定着まで横断して整理し、実行まで支援しています。何から着手すべきか決まっていない段階でも問題ありません。状況を伺いながら次の整理先を一緒に考えます。無理にサービスを勧めることはありませんので、必要なタイミングでお声がけください。





























