前提

関西圏で40名規模まで伸びた外装工事会社が、3年後30億円を見据えて職人比率を高めようとしている状況

関西圏で外装工事、塗装工事、シーリング工事を手がけるある専門工事会社では、社員・パートを含めて40名弱の体制まで拡大していました。協力会社も約150社あり、営業面ではすでに一定の案件が増えている状況です。

一方で、3年後には売上30億円規模を目指しており、今後は管理側だけでなく、職人の層を厚くしていく必要がありました。現在は管理側の比率が高く、今後は職人を増やして、現場を担える人員構成へ寄せていきたいという考えです。

この会社には、未経験者や協力会社を育てる土台があります。社長も「結局、職人って育てていかなきゃいけないじゃないですか」と話していました。採用の入口を考える前に、この会社の強みは“未経験から育てられる体制があること”にあります。

だからこそ、単に「高卒がよいか、大卒がよいか」ではなく、高卒・20代未経験・外国人材・大卒を、それぞれ何のために採るのかを分けて考える必要があります。

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  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
  • 6月11日総合土木静岡県
  • 6月11日プラント工事会社京都府
  • 6月11日空調設備工事会社神奈川県
  • 6月11日空調設備工事会社茨城県
  • 6月11日総合土木長野県
  • 6月10日総合建築広島県
  • 6月10日総合土木奈良県
  • 6月10日総合建築東京都
  • 6月10日内装工事会社愛知県
  • 6月9日設備保全会社京都府
  • 6月9日総合土木北海道
  • 6月9日設備保全会社山口県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

大卒は初任給が高い一方で、職人としての戦力化は高卒と大きく変わらないという悩み

職人採用で悩ましいのは、学歴と現場での戦力化が必ずしも比例しないことです。

この会社でも以前は大学生の採用に取り組んでいましたが、現在は積極的には行っていません。理由は明確でした。

「高校生でも大学生でも、能力ってそんなに変わらないなと思ったんです」

さらに、賃金面の違いもあります。大卒採用では初任給水準が上がりやすく、職人未経験で入社する場合でも、高卒より数万円高い給与設定が必要になることがあります。

社長はこう話していました。

「職人って現場で学んでいくので、高校生だろうが大学生だろうが、経験を積まなきゃ結局無理なんです。大学の3年、4年の経験が、職人になったときにすごく活かされるかというと、特にそうでもない」

この感覚は、多くの専門工事会社に近いはずです。職人として採用するなら、入社時点の学歴よりも、現場経験を積む期間と育成に乗る素直さのほうが重要になりやすいです。

もちろん、大卒が不要という話ではありません。施工管理、営業、将来の幹部候補、現場と管理の橋渡し役として採るなら、大卒採用にも意味があります。ただし、入口を「職人」として置くのであれば、初任給差と戦力化スピードのバランスを冷静に見る必要があります。

背景

高卒採用は不安定でも、独立前提の育成モデルと相性がよい

この会社では、高卒採用にも取り組んでいます。社長自身が高校を回り、採用活動を続けています。ただし、毎年安定して採れるわけではありません。入らない年もあり、多い年で2〜3名ほどです。

高卒採用は、採用人数の読みづらさがあります。学校との関係づくり、求人票、職場見学、先生との接点づくりなど、時間をかけても必ず採れるとは限りません。

それでも、未経験者を育てられる会社にとって、高卒採用は相性のよい入口です。理由は大きく3つあります。

  • 会社のやり方を最初から覚えてもらいやすい
  • 職人としての基礎を若いうちから現場で積める
  • 初任給と育成期間のバランスを取りやすい

この会社では、若い職人に対して独立を勧める考え方もあります。3年ほど経験を積んで独立する人も多く、独立後は協力会社として仕事を続ける流れもあります。

「社員にするにも、できれば一回は独立させるほうを押しています。管理になりたいなら、また社員で雇用する形ですね」

この考え方は、単なる離職対策とは違います。若手を育て、独立してもらい、将来的に協力会社や管理人材として関係を続ける“人材循環”の設計です。

特に現場作業では、社員の休日を守るためにも協力会社の存在が欠かせません。この会社では職人の年間休日も約120日あり、社員を守りながら現場を回すには、外部の職人ネットワークが必要になります。

つまり、高卒採用は「社員を増やすため」だけではありません。3年後、5年後の協力会社づくりまで含めた採用として見ると、意味が変わります。

解決

育成できる会社は、高卒を軸に20代未経験と外国人材を組み合わせ、大卒は役割を分けて採る

未経験者を育てられる会社であれば、職人採用の軸は高卒・20代未経験・外国人材の組み合わせで考えるのが現実的です。大卒採用は、職人入口ではなく、将来の管理・営業・幹部候補として分けて設計するほうが判断しやすくなります。

高卒採用は、長期育成と会社文化づくりの入口にする

高卒採用は、毎年の人数が安定しにくい一方で、会社の考え方や施工品質を最初から伝えやすい入口です。

特に、教育体制がある会社では、経験者を無理に高単価で採るよりも、未経験者を計画的に育てるほうが合う場合があります。現場で覚える仕事だからこそ、最初の教え方、先輩との組ませ方、資格取得、独立までの道筋を見せることが大切です。

高卒採用は“即戦力採用”ではなく、“3年後の職人・協力会社・管理候補をつくる採用”として設計することが重要です。

20代未経験採用は、採用数を補いながら現場適性を見極める入口にする

高卒だけでは人数が読みにくいため、20代前半から半ばの未経験者も並行して狙うべきです。

20代未経験者は、高卒より社会経験がある分、働く目的や生活面の条件が見えやすい場合があります。一方で、前職との比較や給与希望も出やすいため、求人では「稼げる」だけでなく、以下を見せる必要があります。

  • 入社後どの現場から覚えるのか
  • 何年で一人前を目指すのか
  • 独立できるのか、社員として管理側に進めるのか
  • 休日や給与がどう上がるのか

この会社のように、独立も管理登用も選べる会社であれば、そのキャリアの幅は採用上の強みになります。20代未経験採用では、仕事内容よりも“将来どうなれるか”を具体的に伝えることが定着につながります。

外国人材は、継続採用できる安定した育成ラインとして位置づける

この会社では、技能実習生などの外国人材を3名ずつ継続的に受け入れていました。年齢層は20代が中心で、30代もいます。

外国人材採用は、単発で考えるよりも、毎年または一定周期で受け入れる前提で設計したほうが安定します。受け入れ人数、寮や生活支援、現場での指示、言語面のフォロー、資格や安全教育など、会社側の準備が必要になるためです。

ただし、一度受け入れ体制が整えば、若い職人層を継続的に増やす手段になります。外国人材は“足りない人数を埋める採用”ではなく、“育成ラインを毎年回す採用”として見るほうがうまくいきやすいです。

大卒採用は、職人入口ではなく管理・営業・幹部候補として使い分ける

大卒採用を職人入口にすると、初任給の高さと戦力化期間のギャップが出やすくなります。現場経験がゼロであれば、高卒も大卒もまずは同じように現場を覚える必要があります。

そのため、大卒を採るなら、最初から役割を分けるべきです。

たとえば、入社後1〜2年は現場を経験し、その後に施工管理、営業、原価管理、協力会社管理、採用担当などへ進む道を用意する。こうした設計であれば、大卒採用の意味が出ます。

大卒を採る判断軸は、“職人として何人増えるか”ではなく、“現場を理解した管理人材を何年後につくるか”です。

この整理をしないまま大卒を職人として採ると、本人も会社も期待がずれやすくなります。逆に、最初から管理候補として位置づければ、現場経験を積む期間にも意味を持たせられます。

まとめ

職人採用では、高卒・大卒・外国人材を同じ土俵で比べると判断が難しくなります。入口ごとに役割を分けると、採用戦略はかなり見えやすくなります。

未経験者を育てられる会社なら、高卒採用は長期育成の軸になります。 採用数は安定しにくくても、会社の施工品質や考え方を若いうちから伝えられるため、将来の職人・協力会社・管理候補につながります。

20代未経験採用は、高卒だけでは足りない人数を補いながら、現場適性を見極める入口になります。 独立、社員継続、管理登用などの道筋を見せることで、働く理由を持ってもらいやすくなります。

外国人材は、継続的に受け入れる育成ラインとして設計することが大切です。 生活支援や安全教育まで含めて体制を整えれば、若い職人層を安定して増やす手段になります。

大卒採用は、職人入口ではなく、現場を理解した管理・営業・幹部候補として考えると活きやすいです。 初任給の高さだけを見るのではなく、何年後にどの役割を任せたいのかを決めてから採るほうが、会社にも本人にも納得感があります。

採用は人数を増やす活動であると同時に、数年後の会社の形をつくる活動です。職人を増やすのか、独立人材を増やすのか、管理候補を育てるのか。そこを分けて考えるだけで、採るべき人材層はかなり絞り込めます。

自社に合う職人採用の組み立て方を整理したいときは

高卒を増やすべきか、20代未経験を狙うべきか、外国人材の受け入れを広げるべきか、大卒を管理候補として採るべきか。会社の成長段階や教育体制によって、答えは変わります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用、育成、組織づくり、協力会社体制、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、建設企業の持続的成長を支援しています。

「うちの場合は、どの層から採るのが合っているのか」「採用後の育成や独立まで含めて設計したい」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、まずは状況の整理先としてご相談ください。

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