前提

専門学校から入っていた若手が減り、高校採用にも過去の苦い経験がある会社の現在地

神奈川県東部のある専門工事会社では、住宅系の外装・改修工事を中心に、職人系人材の採用が大きなテーマになっていました。

これまでは九州方面の専門学校や、首都圏の建築系専門学校とのつながりから、少しずつ新卒が入っていました。直近でも、専門学校に配ったチラシを見た学生から反応があり、2名の採用につながっています。

一方で、状況は変わっています。

「最近は九州から直接というのが減ってきて、ほぼないです」

「専門学校も、日本人の学生が少なくなってきています」

社内には外国籍の若手も複数名入り、受け入れ実績はできています。ただ、会社としては今後を見据え、毎年1人ずつでも、18歳以上の若手職人が継続的に入る流れをつくりたいという思いがありました。

ただし、高校採用には過去の苦い記憶もあります。以前、高卒で入れた若手にトラブルがあり、先代が学校へ謝りに行ったことがありました。その後、「未成年は責任を持ちきれないから避けよう」という空気が残りました。

「たまたまそういう子だっただけで、みんながそうではないと思うんですけどね」

この言葉の通り、過去の経験は大事です。けれど、今の18歳は成人です。学校との関係づくりをやり直す余地はあります。

課題は、高校採用を再開するかどうかではなく、先生が安心して紹介できる会社として、どう見せていくかです。

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  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
  • 6月11日総合土木静岡県
  • 6月11日プラント工事会社京都府
  • 6月11日空調設備工事会社神奈川県
  • 6月11日空調設備工事会社茨城県
  • 6月11日総合土木長野県
  • 6月10日総合建築広島県
  • 6月10日総合土木奈良県
  • 6月10日総合建築東京都
  • 6月10日内装工事会社愛知県
  • 6月9日設備保全会社京都府
  • 6月9日総合土木北海道
  • 6月9日設備保全会社山口県
  • 6月8日防水工事会社兵庫県
  • 6月8日電気設備工事会社神奈川県
  • 6月8日内装工事会社大阪府
  • 6月5日リフォーム会社愛知県
  • 6月5日プラント工事会社香川県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

求人票や合同説明会だけでは、学生が会社にたどり着かない

若手採用で一番もったいないのは、会社の魅力があるのに、学生や先生の手前まで届いていないことです。

この会社でも、合同企業説明会には参加していました。ある建築系専門学校の説明会では、数百社が参加し、学生は限られた回数しかブースを回れません。

「4回しか行けないので、もうその時点で行く会社を決めているらしいです」

「会社まで来てくれれば、魅力を説明する自信はあるんです。でも、そこまで来ないんです」

これは多くの建設会社に共通します。

会社見学まで来てもらえれば伝えられる。面接で会えれば人柄も見える。現場を見せれば、働くイメージも持ってもらえる。

でも、学生はその前にホームページを見ています。先生も、過去の紹介実績や卒業生の定着状況を見ています。合同説明会で偶然通りかかった学生を呼び込むだけでは、なかなか安定しません。

学校採用は「求人票を出したら待つ」活動ではなく、先生と学生に選ぶ理由を先に届ける活動です。

ここを誤ると、学校訪問も説明会も「お願いします」で終わってしまいます。先生からすると、紹介先は安全であってほしい。卒業生が辞めずに働いている会社、育てる姿勢が見える会社、保護者にも説明しやすい会社に声をかけたくなります。

背景

先生は求人条件だけでなく、卒業生が安心して働けるかを見ている

高校や専門学校との関係づくりで大事なのは、先生の立場を想像することです。

先生は、求人票の条件だけを見て生徒を紹介しているわけではありません。むしろ、気にしているのはその後です。

  • 以前紹介した卒業生は続いているか
  • 入社後に放置されていないか
  • 未経験でも育つ道筋があるか
  • 職人の世界にありがちな厳しさを、会社が管理できているか
  • 保護者に説明できる会社か

この会社には、専門学校からの採用実績がありました。外国籍の若手も複数名受け入れています。ハローワーク経由でも中途採用が続いています。つまり、まったく採れない会社ではありません。

すでに入社した人がいる会社は、その人たちが「なぜ入ったか」「なぜ続いているか」を整理するだけで、学校に伝える材料ができます。

たとえば、専門学校の先生に対しては、こうした情報が効きます。

「御校から入った卒業生は、今こういう仕事をしています」

「最初はここでつまずきましたが、今はこの工程を任せています」

「外国籍の若手も含めて、生活面・現場面でこういうフォローをしています」

先生が欲しいのは、きれいな採用コピーだけではありません。紹介した後の姿が見えることです。

高校の場合は、もう少し別の視点も必要です。地元で働きたい生徒。進学を考えていたけれど、家庭や経済的な事情で進路を変える生徒。机の勉強よりも、手を動かして覚えるほうが合っている生徒。

そうした生徒に対して、建設会社が言えることはあります。

「大学に行かなくても、資格を取りながら手に職をつけられます」

「最初から経験がなくても大丈夫です。道具の名前から覚えていけます」

「地元で働きながら、住宅や街に残る仕事ができます」

ただし、これは口で言うだけでは弱いです。会社見学、パンフレット、採用サイト、社員の声までつながっていて、初めて安心材料になります。

解決

学校訪問を営業活動として設計し、先生が紹介しやすい材料を揃える

若手採用のパイプをつくるには、学校訪問を「求人票提出」ではなく「先生への提案」として組み立てることが大切です。

最初にやるべきことは、学校へ行く前に、自社の採用材料を棚卸しすることです。

まず、社内で次の3つを整理します。

  1. どんな若手に来てほしいのか
  2. 入社後、どのように育てるのか
  3. 今いる社員は、なぜ入社し、なぜ続いているのか

特に3つ目は重要です。経営側が考える魅力と、社員が感じている魅力は違うことがあります。

「家から近かった」

「社長の雰囲気がよかった」

「見学したときに、思ったより職場が明るかった」

こうした素朴な理由が、学生には一番届くこともあります。

そのうえで、学校向けには次の材料を揃えます。

  • 卒業生や若手社員の定着状況
  • 入社後1年目の仕事の流れ
  • 資格取得や道具・安全教育の考え方
  • 会社見学会の案内
  • 若手社員の写真やインタビュー
  • 紙のパンフレットとQRコード導線
  • 採用サイトまたは採用ページ

高校では、まだ紙の資料が効きます。ただし、紙だけでは足りません。パンフレットにQRコードをつけ、スマホで社員紹介や動画、仕事内容に飛べるようにしておくと、学生も先生も確認しやすくなります。

学校訪問では、「求人があります」ではなく、「こういう生徒なら、うちで育てられます」と伝えることが大切です。

たとえば、先生には次のように話せるとよいです。

「地元で働きたい子がいれば、一度見学に来てもらえます」

「進学から就職に切り替える生徒でも、未経験から覚えられるようにしています」

「卒業生は今この仕事をしていて、現場でも少しずつ任される範囲が増えています」

「見学では、実際に若手社員から話をさせます」

ここで重要なのが会社見学会です。

見学会は、現場や事務所をただ回るだけではもったいないです。学生が知りたいのは、仕事の難しさよりも「自分がここでやっていけるか」です。

そのため、見学会では次の順番が向いています。

  • 会社が何をしているかを短く伝える
  • 若手社員が1日の流れを話す
  • 道具や施工物を見せる
  • 入社後に最初に覚えることを説明する
  • 大変なことも隠さず伝える
  • 最後に先生・生徒から質問を受ける

特に若手社員の登場は大きいです。社長や採用担当者の説明だけでは届かないことがあります。入社1〜3年目の社員が「最初は何もわからなかったけど、今はここまでできるようになった」と話すだけで、学生の受け取り方は変わります。

また、過去に高卒採用で苦い経験がある会社ほど、選考の入口も整えておきたいところです。

「誰でもいいから来てほしい」ではなく、次のような確認軸を持ちます。

  • 朝の時間や通勤に無理がないか
  • 体を動かす仕事への抵抗がないか
  • 分からないことを聞けるか
  • 保護者も仕事内容を理解しているか
  • 会社見学で違和感がないか

採用で避けたいのは、会社も本人も納得しないまま入社して、お互いに痛い思いをすることです。

だからこそ、学校との関係づくりは数を追いすぎなくてよいです。まずは相性のよい学校を数校決め、年に数回、先生と情報交換を続ける。1人入ったら、その1人の成長を先生に報告する。これを積み上げることで、次の紹介が生まれやすくなります。

まとめ

若手職人の採用は、求人票を出して待つだけでは難しくなっています。専門学校では日本人学生が減り、高校では先生も紹介先を慎重に見ています。合同説明会でも、学生は事前にホームページを見て、行くブースを決めています。

だからこそ、建設会社側も準備が必要です。

学校採用で大事なのは、先生が安心して紹介できる実績と、学生が自分の未来を想像できる情報を揃えることです。

過去に高卒採用で失敗があっても、それだけで高校採用を閉じる必要はありません。今いる若手の定着情報、未経験者の育て方、会社見学会の設計、パンフレットとQR導線、採用サイトの見直し。できることはあります。

最初から大量採用を狙う必要もありません。

毎年1人でも、会社に合う若手が入り、育ち、次の後輩を呼べる状態をつくることが、専門工事会社にとって強い採用パイプになります。

学校との若手採用パイプを、自社に合う形で整理したい方へ

高校や専門学校との関係づくりは、会社ごとに進め方が変わります。過去に高卒採用で苦い経験がある会社もあれば、専門学校とのつながりはあるものの紹介が細ってきた会社もあります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用、育成、組織、原価、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。若手採用についても、「どの学校に行くべきか」「先生に何を伝えるべきか」「パンフレットや採用ページに何を載せるべきか」といった段階から一緒に整理できます。

「うちの場合は高校採用に戻るべきか」「専門学校との関係をどう作り直すべきか」「何から手をつければいいかわからない」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、状況整理の場としてお使いください。

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