前提

高校訪問を始めた30名弱の専門工事会社が、求人票提出だけでは採用につながりにくい局面

高校生採用に取り組む建設会社では、求人票を学校へ届け、先生に挨拶をして、あとは応募を待つという動きになりがちです。もちろん求人票の提出や高校訪問は大切です。ただ、いまは同じように若手を採りたい会社が増えており、「求人票を届ける」だけでは、学校側の記憶にも学生側の選択肢にも残りにくくなっています。

北陸地方のある専門工事会社では、高校訪問や会社見学会、会社案内の整備、ホームページの見直し、若手社員の同席などを進めていました。別の内装仕上げ系の会社でも、技能実習生を受け入れながら、今後は日本人の未経験者や若手を採用したいという話が出ていました。

共通していたのは、採用したい気持ちはあるものの、学校や学生に対して「自社で働く意味」をどう伝えるかが、まだ会社の中に仕組みとして残っていないことです。

ある会社では、学校訪問について「4月に求人票を届けることは大事だけれど、それだけで止まっていた」という振り返りがありました。ここに、高校生採用の難しさがよく表れています。

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  • 7月2日防水工事会社茨城県
  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

高校生採用は、求人票の提出ではなく会社の魅力を伝える営業活動になっている

高校生採用で最初に整理したいのは、学校訪問は事務手続きではなく、先生と学生に向けた営業活動に近いという点です。

先生は、学生の進路を預かる立場です。給与や休日だけでなく、入社後にどんな人が面倒を見るのか、どんな技術が身につくのか、職人としてどんな将来があるのかを見ています。学生本人も、会社名だけでは判断できません。現場の雰囲気、先輩の年齢、女性が働ける環境かどうか、未経験でも続けられるかといった情報を、かなり感覚的に受け取っています。

そのため、採用活動では次のようなズレが起きやすくなります。

  • 求人票は出しているが、会社の特徴が伝わっていない
  • 先生には挨拶しているが、育成方針まで話せていない
  • 会社見学を受け入れているが、誰が何を話すか決まっていない
  • 若手社員や女性職人がいるのに、採用場面で活かしきれていない
  • ホームページや会社案内が古く、学校訪問後の確認材料になっていない

実際に、ある会社では若い女性職人が在籍しており、女子学生の関心を高める大きな材料になっていました。ところが、社長側には「会社を見せれば伝わる」という感覚もあり、採用側が期待する温度感とは少し差がありました。

高校生採用では、良い会社であることと、良い会社だと伝わることは別物です。 ここを分けて考えるだけでも、打ち手はかなり変わります。

背景

競合が増えた学校現場では、先生に自社を説明できる会社が記憶に残る

高校生採用が難しくなっている背景には、建設業全体の人手不足だけでなく、学校側に届く求人の多さがあります。先生のもとには多くの会社から求人票が届きます。その中で、どの会社を学生に紹介するかを考えるとき、先生が説明しやすい会社ほど候補に残りやすいのは自然なことです。

対話の中でも、「自社をどうアプローチするか」「営業のプレゼンに近い」という言葉が出ていました。これはかなり本質的です。

たとえば、学校の先生に対して次のような話ができる会社は、求人票だけの会社よりも印象に残ります。

  • どんな工事をしていて、地域や建物にどう関わっているか
  • 未経験の高校生を、どの順番で育てるか
  • 何年目でどんな仕事を任せるか
  • 資格取得や技能習得をどう支援するか
  • 若手社員がどんな働き方をしているか
  • 女性職人がいる場合、どんな環境で活躍しているか
  • 入社後に誰が相談相手になるか

ある会社では、入社2年目の社員を高校訪問に同行させていました。これは単なる人数合わせではなく、若手社員を採用のチューターとして育てる動きでもあります。社長や総務担当だけが話すよりも、年齢の近い社員が「入社してから実際どうだったか」を話すほうが、学生には届きやすい場面があります。

また、別の会社では3年目の女性職人に学校訪問や会社見学で話してもらう準備をしていました。女子学生が会社見学に来る流れが出ており、女性職人が自分の言葉で話せるかどうかが、採用の決め手になり得る状況でした。

採用力は、社長一人の話術ではなく、会社の中にある人・道具・接点をどう組み合わせるかで決まります。

解決

学校訪問前の準備から内定後フォローまでを一本の採用導線として整える

高校生採用を前に進めるには、求人票提出を起点にするのではなく、学校訪問前、訪問時、会社見学、内定後までを一本の導線として設計することが大切です。

まず、学校訪問前に整理したいのは「何を伝える会社なのか」です。工事内容を説明するだけでは、学生には違いが見えません。自社の強みを、先生が学生に伝えやすい言葉にしておく必要があります。

たとえば、次のような観点です。

  • 未経験者をどう育てる会社なのか
  • どんな先輩が近くにいるのか
  • 仕事の厳しさをどう乗り越えられる体制があるのか
  • 職人としてどんな将来像を描けるのか
  • 地元で働く意味や、家族に説明しやすい安心材料は何か

この整理ができていないまま学校を回ると、どうしても「求人票を置いて帰る」活動になります。逆に、ここが言語化されていると、学校訪問は一気に営業活動らしくなります。

次に、採用ツールを整えます。ある会社では、ホームページ、公式LINE、会社案内を同時並行で整備していました。別の会社では、撮影した素材を使って入社案内やホームページに反映する準備を進めていました。

ここで大事なのは、立派な制作物を作ることそのものではありません。先生や学生が後から見返したときに、訪問時に聞いた話と同じ印象が残る状態を作ることです。

採用ツールは、最低限でも次の役割を持たせたいところです。

  • 会社案内:先生に渡し、校内で説明しやすくする
  • 採用ページ・ホームページ:学生や保護者が後から確認できるようにする
  • 写真・動画:現場や社員の雰囲気を短時間で伝える
  • 公式LINEなど:見学後や内定後の接点を切らさない

会社見学会も、ただ現場や事務所を見せるだけではもったいないです。誰が迎えるのか、どの順番で話すのか、若手社員や女性職人に何を話してもらうのかを決めておくと、見学の意味が変わります。

特に高校生や専門学校生の場合、見学時点で気持ちがかなり固まることがあります。ある専門学校生は、単独説明会で質問をし、「行きたい」という意思を示していました。このような場合は、見学後に時間を空けすぎず、学校のルールや時期を確認しながら、正式な内定や次の接点につなげることが重要です。

内定後も、接点を切らさないことが大切です。見学して終わり、内定を出して終わりではなく、長期休みや年末年始などに軽く連絡を取り、入社までの不安を減らしていく。高校生採用は、応募を集める活動であると同時に、入社まで気持ちを保つ活動でもあります。

最後に、採用力を社内に残す視点も欠かせません。外部の力を借りて学校訪問や資料づくりを進めることは有効です。ただ、毎年同じように採用活動を続けるなら、社長だけでなく、総務担当、若手社員、現場のキーマンが少しずつ採用に関われる状態を作る必要があります。

ある会社では、社内の担当者に高校生採用の民間窓口対応を任せようとした際、役割の説明が足りずにうまく進まなかった場面もありました。これは珍しいことではありません。採用活動を社内に残すには、「誰に何を頼むか」だけでなく、「なぜそれを頼むのか」まで噛み砕いて共有することが必要です。

進め方としては、次の順番が現実的です。

  1. 学校に伝える自社の強みを3つに絞る
  2. 先生向け、学生向け、保護者向けに言い方を分ける
  3. 会社案内・採用ページ・写真動画を最低限そろえる
  4. 学校訪問には社長だけでなく若手社員も同行させる
  5. 会社見学会の流れと話す人を事前に決める
  6. 見学後、内定前後、入社前の接点を決めておく
  7. 翌年に向けて、社内の採用担当者を育てる

高校生採用で目指したいのは、一度きりの採用成功ではなく、毎年学校から思い出してもらえる会社になることです。

まとめ

高校生採用では、求人票を提出し、高校を訪問するだけでは成果につながりにくくなっています。競合が多い中では、先生や学生に対して、自社の魅力、育成方針、職人の将来像をきちんと伝える必要があります。

そのためには、学校訪問前の準備、会社案内や採用ページの整備、若手社員や女性職人の同席、会社見学会の設計、内定後の接点づくりまでを一本の流れで考えることが大切です。

求人票は入口であり、採用力そのものではありません。 学校から選ばれる会社になるには、先生が紹介しやすく、学生が入社後を想像しやすく、社内にも採用活動の役割が残る状態を作っていく必要があります。

最初から完璧な体制を作る必要はありません。まずは、次の高校訪問で「何を伝えるか」を決めること。次に、会社見学で「誰に何を話してもらうか」を決めること。この2つだけでも、採用活動の質は大きく変わります。

高校生採用は、会社の未来の職人を迎えるための営業活動であり、同時に自社の育成力を見直す機会でもあります。

自社の高校生採用を、学校から選ばれる形に整理したいときは

高校訪問をしているのに反応が薄い、求人票や会社案内をどう整えればよいかわからない、会社見学会の設計に迷っている。そうした段階でも、採用活動を一度整理すると次の動きが見えやすくなります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。高校生採用についても、学校訪問前の準備、採用ツールの整備、若手社員を巻き込んだ採用体制づくりまで、会社の状況に合わせて一緒に考えることができます。

「うちの場合は、まず何から整えればよいか」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、情報整理の場としてお気軽にご相談ください。

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