前提

広島県で5名体制、戸建てリフォーム中心から中規模工事を見据える会社の現在地

広島県を拠点に、戸建てリフォームを中心に動いている小規模の専門工事会社があります。体制は全体で5名ほど。営業が3名、職人が2名。現場は自社職人だけで完結するのではなく、委託している協力会社と組み合わせながら回しています。

今すぐ全面的にBtoBへ移行するわけではありません。今後は工務店やハウスメーカー、ゆくゆくはアパート・マンション・ビルの修繕工事にも入っていきたい。けれど、この1年はまだBtoCの戸建て案件を中心に売上をつくりながら、次の展開に向けた準備を進める段階です。

担当者の言葉にも、その順番がよく表れていました。

「まずは一旦、拡大に向けての土台をきっちり固めないといけないんです」

現状の仕事量についても、かなり率直な言葉がありました。

「これ以上増えちゃうと、現状では間に合わないです」

ここが大事です。案件を増やしたい会社ほど、先に見るべきは営業先ではなく、受注後に確実に施工できる体制です。

職人を一気に大量採用する計画ではありません。1年で2〜3名ほど増えればよい。直近でも1名採用できるかどうか、という温度感です。小規模建設会社としては、とても現実的な拡大ペースです。

だからこそ、採用・協力会社・現場管理をバラバラに考えるのではなく、ひとつの施工キャパづくりとして整理する必要があります。

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  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
  • 6月11日総合土木静岡県
  • 6月11日プラント工事会社京都府
  • 6月11日空調設備工事会社神奈川県
  • 6月11日空調設備工事会社茨城県
  • 6月11日総合土木長野県
  • 6月10日総合建築広島県
  • 6月10日総合土木奈良県
  • 6月10日総合建築東京都
  • 6月10日内装工事会社愛知県
  • 6月9日設備保全会社京都府
  • 6月9日総合土木北海道
  • 6月9日設備保全会社山口県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

案件獲得より先に、自社施工と協力会社の役割分担を決めきれていないこと

この会社の課題は、「営業できていないこと」だけではありません。むしろ営業人員は3名いて、今後の開拓余地もあります。問題は、営業が前に出たときに、施工側が同じスピードで受け止められるかどうかです。

現在は、自社職人2名と協力会社で現場を回しています。今の仕事量なら何とか対応できている。ただし、すでに「結構多い」という実感があります。この状態でBtoB案件を取りにいくと、次のような詰まりが出やすくなります。

  • 受注は増えたが、現場に入れる職人がいない
  • 協力会社の予定が合わず、工期調整が難しくなる
  • 自社で品質を見切れず、手直しやクレーム対応が増える
  • 営業は動いているのに、施工側の都合で断る案件が出る
  • 中規模工事に必要な段取りや報告の負荷が想定以上に重い

小規模の会社では、職人を2〜3名増やすだけでも会社の景色が変わります。良い意味でも、悪い意味でも変わります。

自社職人が増えれば、自社で握れる施工範囲が広がります。利益も残しやすくなります。一方で、教育・道具・車両・現場割り・安全管理の負荷も増えます。

協力会社を増やせば、受注の上限は広がります。一方で、品質のばらつき、工程のズレ、元請けへの報告責任は自社に残ります。

つまり、「自社施工を増やすか、協力会社を増やすか」ではなく、「どの工事を自社で握り、どこを外部と組むか」を決めることが先です。

背景

BtoCで回っている会社がBtoBへ広げると、現場規模と管理負荷が一段変わること

この会社は、今後の方向性としてBtoBを見据えています。つながりたい先としては、まず工務店やハウスメーカー。将来的には、アパート・マンション・ビルの工事にも入っていきたいという考えです。

「最終的にはビルだったり、マンションだったりに入れたらとは考えています。ただ、最初は工務店さんだったり、ハウスメーカーさんからになると思います」

この感覚は自然です。戸建て中心の会社が、いきなり大規模なビル工事に入るのはハードルが高い。まずは地場の工務店やハウスメーカー、管理会社に近い領域で実績を積む。その後、アパートやマンションへ広げる。この階段の上り方が現実的です。

ただし、BtoB案件はBtoC案件と違う負荷があります。

BtoCでは、お客様との距離が近く、営業から施工まで自社のペースで調整しやすい場面があります。一方でBtoBでは、元請けや一次請けの工程に合わせる必要があります。写真管理、工程報告、近隣対応、安全面、追加変更の伝達など、施工そのもの以外の管理も増えます。

資格が必要ない工種であっても、管理が不要になるわけではありません。中規模工事に入るほど、「腕の良い職人がいる」だけでは足りず、「現場を予定通り納める仕組み」が必要になります。

さらに、この会社は営業3名・職人2名という体制です。営業側の人数が多い分、開拓に踏み出せば案件化する可能性はあります。だからこそ、施工体制の上限を見ないまま営業だけを強めると、社内で無理が出ます。

「人を増やしてから仕事を増やす」のか。 「仕事を増やしながら人を増やす」のか。

どちらか一方ではなく、受注量・職人採用・協力会社確保を同じ表で見ながら進めることが、拡大期の小規模建設会社には必要です。

解決

1年で数名増やす会社は、採用・協力会社・現場管理の順番をそろえること

この段階で必要なのは、大きな組織改革ではありません。まずは、今ある仕事量と人員をもとに、施工キャパを見える化することです。

最初に整理したいのは、次の5つです。

  • 月に何件までなら無理なく施工できるか
  • 自社職人だけで対応できる工種・規模はどこまでか
  • 協力会社に任せている工事は何か
  • 追加で案件を受けると、どこが先に詰まるか
  • BtoB案件を受ける場合、誰が工程・品質・報告を管理するか

特に重要なのは、「これ以上増えると間に合わない」の境界を数字にすることです。

たとえば、月10件までは回るが12件を超えると協力会社頼みになる。ある工種は自社で対応できるが、足場や周辺工事は外部調整が必要になる。繁忙期は職人2名では現場が重なる。こうした実感を、案件数・人工・工期・粗利・管理負荷に分けて見ます。

そのうえで、職人採用と協力会社拡充の役割を分けます。

自社職人は「会社の施工品質を握る人」として増やす

1年で2〜3名の職人を増やすなら、採用の目的をはっきりさせたいところです。

ただ人数を増やすのではなく、自社として品質を握りたい工事を任せられる人を増やすという考え方です。即戦力を採るのか、未経験者を育てるのかでも準備は変わります。

即戦力なら、任せたい工種・現場範囲・給与条件・評価基準を明確にする必要があります。未経験者なら、誰が教えるのか、最初の3か月で何を覚えるのか、現場に出す基準をどうするのかを決めておく必要があります。

小規模会社では、採用した後に「現場で覚えて」だけになると、既存職人に負荷が寄ります。結果として、教える側も疲れ、入った人も不安になります。

採用前に最低限、次を決めておくと進めやすくなります。

  • 入社後1か月目に覚える作業
  • 3か月目までに任せたい補助作業
  • 半年後に一人でできてほしい範囲
  • 教育担当者と確認のタイミング
  • 現場で使う道具・車両・安全ルール

採用は入口ではなく、施工キャパを増やすための育成計画とセットで考えることが大切です。

協力会社は「受注上限を広げる安全弁」として整える

一方で、すべてを自社職人で抱える必要はありません。むしろ、1年で数名ずつ増やす会社なら、協力会社体制は必ず並行して整えたほうがよいです。

協力会社は、単なる外注先ではありません。拡大期には、受注の波を吸収してくれる大事なパートナーになります。

ただし、協力会社を増やすときは、数だけを追わないことです。「どの工事を、どの品質で、どの単価感で、どの報告ルールで任せるか」を先に決める必要があります。

最初は1〜2社で十分です。既存の協力会社に加えて、繁忙期に頼れる会社、特定工種に強い会社、少し広いエリアに対応できる会社を探します。

確認したい項目はシンプルです。

  • 対応できる工種と施工規模
  • 対応可能エリア
  • 人数と繁忙期の動き
  • 写真・報告・工程共有への対応
  • 手直し時の対応方針
  • 自社との単価感の相性

協力会社を増やす目的は、自社の弱さを埋めることではありません。自社が品質と顧客接点を握ったまま、施工量の上限を少しずつ広げることです。

現場管理は「社長か職人の経験任せ」から少しだけ型にする

BtoB案件を見据えるなら、現場管理の型づくりも早めに始めたいところです。

ここでいう現場管理は、難しいシステム導入の話ではありません。まずは、誰が見ても同じ流れで確認できる状態にすることです。

たとえば、次のような項目です。

  • 着工前に確認する内容
  • 協力会社へ伝える作業範囲
  • 工程変更が出たときの連絡先
  • 写真を撮るタイミング
  • 完了確認のチェック項目
  • 元請け・お客様への報告方法

小規模会社では、社長やベテラン職人の頭の中に段取りが入っていることが多いです。それ自体は強みです。ただ、人を増やし、協力会社を増やし、BtoB案件に入るなら、その頭の中を少しずつ外に出す必要があります。

施工体制の拡大は、職人の人数だけでなく、現場を同じ品質で納める型を増やすことです。

BtoB開拓は、施工できる範囲から逆算する

工務店、ハウスメーカー、不動産管理会社、地場ゼネコン。つながりたい先はいろいろあります。ただ、最初に決めたいのは「どことつながりたいか」だけではありません。

今の施工体制で、どの規模の案件なら無理なく納められるかです。

戸建てリフォーム中心の会社であれば、最初は地場の工務店やハウスメーカーからの小〜中規模案件が現実的です。そこで工程対応や報告、品質の実績を積みます。その次に、アパート・マンションの修繕へ広げる。さらに先に、ビル工事を見据える。

この順番なら、営業と施工のズレが起きにくくなります。

BtoB開拓の準備としては、営業リストやテレアポ体制も必要になります。ただし、それは施工キャパの整理とセットです。営業が取ってきた案件を断ることが続くと、せっかくの関係づくりがもったいないからです。

まずは、今の自社に合う案件規模を決める。次に、そこへ合う取引先を探す。そして、受注が増えたら職人採用と協力会社拡充をどのタイミングで進めるかを決める。

この流れが、無理のない拡大につながります。

まとめ

案件を増やしたいのに施工が追いつかない。この悩みは、成長したい会社ほど自然に出てきます。

今回のように、5名規模で営業3名・職人2名、自社施工と協力会社を組み合わせている会社では、営業を強める前に施工の土台を整えることが大切です。

ポイントは、次の順番です。

  1. 今の施工キャパを案件数・人工・工期で見える化する
  2. 自社で品質を握りたい工事を決め、職人採用の目的を明確にする
  3. 協力会社を受注上限を広げるパートナーとして整える
  4. 現場管理の流れを、社長やベテランの頭の中から少しずつ型にする
  5. BtoB開拓は、今の体制で確実に納められる案件規模から始める

1年で2〜3名ずつ職人を増やす拡大は、現実的で堅実です。だからこそ、採用だけを急がず、協力会社と現場管理を同時に見ていくと進めやすくなります。

売上拡大の前提は、受注後にちゃんと納められる安心感です。 その土台ができると、工務店やハウスメーカー、将来的なアパート・マンション案件にも入りやすくなります。

施工体制と人材計画を整理したいときは

「うちの場合、自社職人を増やすべきか、協力会社を増やすべきか」「BtoB開拓の前に、何から整えるべきか」がまだ曖昧な段階でも、整理する価値はあります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。職人採用、協力会社体制、案件獲得の順番を一緒に見ながら、ものづくりに集中できる体制づくりをお手伝いします。

まだ具体的な依頼内容が決まっていなくても大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、「まず何から考えるべきか」を確認する場としてご活用ください。

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