前提

東海地方の15名規模の足場工事会社が、高卒新卒と中途採用の求人票を整え直していた状況

小さな建設会社の採用では、求人票の中身そのものより先に「この会社はちゃんとしていそうか」が見られます。

東海地方で足場工事を手がける、15名規模の専門工事会社の話です。

高卒新卒の求人をハローワークに出す準備を進めながら、中途採用の求人票もあわせて見直していました。職種は足場の組立や資材運びから始まる現場職。未経験者も対象です。

画面を見ながら、職種、仕事内容、給与、休日、残業、応募前見学、担当者情報、写真まで一つずつ確認していきました。

その中で社長が気にしていたのが、住所の見え方でした。

「マンションなんだと思われるのが嫌なんですよね」

求人票には、本社住所として建物名や部屋番号まで表示されていました。実態として問題があるわけではありません。けれど、求職者から見ると「事務所はあるのか」「ちゃんとした会社なのか」と余計な不安につながる可能性があります。

また、担当者欄には社長個人の携帯番号や個人メールが入っていました。これも小規模会社ではよくあります。社長が直接対応するほうが早いからです。

ただ、採用の入口では少し見え方が変わります。

求人票は、会社の実力を説明する資料であると同時に、求職者が最初に安心材料を探す場所です。

1週間で 12件ダウンロード されました

  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
  • 6月11日総合土木静岡県
  • 6月11日プラント工事会社京都府
  • 6月11日空調設備工事会社神奈川県
  • 6月11日空調設備工事会社茨城県
  • 6月11日総合土木長野県
  • 6月10日総合建築広島県
  • 6月10日総合土木奈良県
  • 6月10日総合建築東京都
  • 6月10日内装工事会社愛知県
  • 6月9日設備保全会社京都府
  • 6月9日総合土木北海道
  • 6月9日設備保全会社山口県
  • 6月8日防水工事会社兵庫県
  • 6月8日電気設備工事会社神奈川県
  • 6月8日内装工事会社大阪府
  • 6月5日リフォーム会社愛知県
  • 6月5日プラント工事会社香川県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

求人票の細部が、会社の信頼感を下げてしまうことがある

求人票で損をしやすいのは、仕事内容や給与だけではなく、連絡先・住所・写真・補足事項のような細部です。

この会社も、条件が悪いわけではありませんでした。

高卒新卒には正社員採用。試用期間も設定。未経験者には、最初は資材運びなどから始め、先輩が一緒について教える内容にしていました。中途採用でも、年齢や経験の間口を広げ、普通自動車免許も「あれば尚可」に近い形で検討していました。

残業も実態として多くありません。

「10時間もやったことないけどね」

という話もあり、月平均残業は5時間程度として整理しました。休日も、日曜に加えて交代休、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始の休みを記載する方向でした。

条件だけを見ると、むしろ伝え方次第で魅力になります。

それでも求人票上では、次のような点が引っかかっていました。

  • 個人携帯が連絡先になっている
  • 採用専用ではなく社長個人のメールになっている
  • 住所に建物名や部屋番号が出ており、見え方が気になる
  • 写真が古く、会社の雰囲気が伝わりにくい
  • 仕事内容が短く、未経験者にイメージしづらい
  • 補足事項が少なく、会社の良さが伝わりきっていない
  • 36協定、有給、残業、休日などの情報が曖昧になりやすい

どれも、現場の仕事そのものとは別の話です。

ただ、求職者は現場を見てから応募するわけではありません。最初に見るのは求人票です。

小さな会社ほど、求人票の細部が「会社の印象」になりやすいです。

背景

求職者は仕事内容より先に、安心して応募できる会社かを見ている

建設業の求人では、求職者が仕事内容を深く理解する前に「ここに連絡して大丈夫そうか」を判断しています。

特に高卒新卒や未経験者の場合、足場工事や鳶職の仕事内容を正確に理解している人は多くありません。

「足場の組立」「資材運び」「現場作業」と書かれていても、18歳の求職者や保護者には、実際の一日が見えにくいです。

だからこそ、求人票では仕事内容をかみ砕く必要があります。

この会社でも、仕事内容は未経験者向けに書き直していました。

最初から難しい作業を任せるのではなく、資材運びなどから始めること。先輩が一緒について教えること。足場や階段など、現場で何を扱うのか。そうした情報を、求職者に伝わる言葉に変えていました。

ここで大事なのは、かっこよく書くことではありません。

「入社後に何をするのか」「誰が教えるのか」「どんな順番で慣れていくのか」を書くだけで、未経験者の不安はかなり減ります。

一方で、会社情報の見え方も同じくらい大事です。

担当者欄に個人携帯だけが載っていると、求職者によっては「会社の代表番号はないのかな」と感じます。メールも、個人アドレスだけだと採用窓口として少し弱く見えることがあります。

この場でも、会社の代表番号に転送できるなら、代表番号を載せたほうがよいという整理になりました。

「会社の番号、転送されますよね?」

「されます」

であれば、求人票には会社代表番号を出す。実務上は社長に転送される。それで問題ありません。

求職者に見える表側は会社窓口にし、裏側の運用は社長に届く形にする。これだけでも印象は変わります。

写真も同じです。

登録されていた写真を見て、社長は「古いな」と反応していました。

写真は、求人票の中でもかなり目に入ります。重機や現場の写真だけでも悪くありません。ただ、採用では「人が見える写真」のほうが伝わりやすいです。

にこやかに話している社長と社員。真面目に作業している姿。全員が揃っている写真。おちゃらける必要はありません。

実績写真よりも、人が働いている写真のほうが、応募前の安心につながることがあります。

解決

連絡先・住所・写真・働き方情報を、実態に沿って一つずつ整える

求人票の見え方を整えるときは、盛るのではなく、実態を求職者に伝わる形へ置き換えることが大切です。

まず見直したいのは、会社情報の入口です。

連絡先は、できれば個人携帯ではなく会社代表番号にします。代表番号から社長に転送される形でも十分です。メールも、可能であれば個人名のアドレスではなく、採用用や代表窓口のアドレスにします。

たとえば次のような整理です。

  • 電話:会社代表番号を掲載し、社長や担当者へ転送する
  • メール:採用用、info、代表窓口などのアドレスにする
  • 担当者名:社長名でもよいが、会社窓口として見える形にする
  • 住所:必要以上に不安を与える表記があれば、公開上の見え方を確認する

住所については、事実と違うことは書けません。ただ、建物名や部屋番号の表示が必須でない場合、どこまで表示するかを確認できます。

大切なのは、求職者に余計な不安を与えない表記にすることです。

次に、仕事内容です。

建設業の求人票は、現場側から見ると「当たり前」の言葉で書きがちです。しかし未経験者には伝わりません。

「足場工事一式」だけではなく、次のように分解します。

  • 最初に任せる作業
  • 先輩がどう教えるか
  • どんな現場に行くか
  • どんな道具や資材を扱うか
  • どの資格を目指せるか
  • どんな人が向いているか

この会社でも、「最初は資材運びから」「先輩が一緒に教える」という表現を入れていました。

これは派手な魅力づけではありません。けれど、高卒新卒や未経験者には効きます。

未経験者向けの求人票では、仕事の魅力より先に“入ってから迷子にならない感じ”を出すことが大事です。

補足事項も使えます。

求人票の補足事項は、つい空欄や事務的な文面になりがちです。しかし、ここは会社の姿勢を伝えられる場所です。

たとえば、資格取得の考え方、先輩のフォロー、面談、キャリアの相談、休日の取り方などです。

この会社でも、メンター制度やキャリア面談に近い内容を確認していました。

「ちゃんと一人ひとりに先輩がつきますか?」

「それは大丈夫だと思います。つかないとやれないですからね」

現場では当たり前にやっていることでも、求人票に書かなければ伝わりません。

小さな会社の強みは、制度名よりも“一人に目が届くこと”です。そこを補足事項で言語化すると、会社らしさが出ます。

そして、働き方情報です。

ここは慎重に扱う必要があります。

36協定、残業時間、有給、休日数、休憩時間、社会保険。どれも「よく見せる」ために書くものではありません。実態に沿って書くものです。

ただ、実態として整っている部分は、きちんと開示したほうがよいです。

たとえば、この会社では残業が少ない実態がありました。月平均5時間程度であれば、それは安心材料になります。休日も、日曜、交代休、長期休暇があるなら、カレンダーに沿って説明できるようにしておくとよいです。

一方、有給は「出したことがない」という話も出ていました。ここは求人票上だけの問題ではなく、実際の運用と説明を揃える必要があります。

求人票に書く働き方情報は、応募を増やすための飾りではなく、入社後の認識ズレを減らすための約束です。

最後に、写真です。

古い写真は、会社の現在地を伝えにくくします。完璧な撮影でなくても構いません。スマートフォンで撮った写真でも、明るく、顔や雰囲気が見えるだけで印象は変わります。

おすすめは次のような写真です。

  • 社長と社員が話している写真
  • 先輩が若手に教えている写真
  • 現場で真面目に作業している写真
  • 集合写真
  • 資材置き場や車両が整っている写真

求人票の写真は、施工実績を見せる場所というより「どんな人たちと働くのか」を伝える場所です。

まとめ

求人票で小さな建設会社が“ちゃんとした会社”に見えるためには、条件を盛るよりも、信頼を下げる細部をなくすことが先です。

個人携帯ではなく会社代表番号にする。採用用メールを用意する。住所表記を確認する。古い写真を差し替える。未経験者に伝わる仕事内容にする。補足事項で会社のフォロー体制を書く。残業、有給、休日、36協定などを実態に沿って整理する。

一つひとつは小さな修正です。

でも、求職者から見ると大きな違いになります。

建設業の採用では、会社の魅力がないから応募が来ないとは限りません。魅力が求人票に出ていないだけ、ということも多いです。

特に小規模な専門工事会社は、社長と社員の距離が近く、面倒見がよく、現場で育てる力があります。そこを求人票の言葉と写真に変えるだけで、印象はかなり変わります。

求人票は、採用活動の入口です。入口で不安を減らし、会社の実態がまっすぐ伝わる状態に整えることが、応募率を上げる第一歩になります。

自社の求人票がどう見えているかを一度整理したい方へ

求人票は、社内で見ているだけでは気づきにくい部分があります。

会社としては普通に運用している携帯番号や住所表記、古い写真、短い仕事内容が、求職者には別の印象で伝わることがあります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用、人材確保、組織づくり、原価管理、デジタル活用まで、現場の実態に合わせて整理し、実行まで支援しています。

「うちの求人票は何から直せばいいのか」「高卒新卒と中途で書き分けるべきか」「働き方の情報をどこまで出せばよいか」といった段階でも大丈夫です。

無理な営業はいたしません。まずは、今の求人票が求職者にどう見えているかを一緒に整理するところからご相談いただけます。

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