前提

首都圏近郊で大手住宅メーカー案件を担う20名弱の専門工事会社が、今は足りている人員の先を見始めている状態

首都圏近郊で住宅系の専門工事を担う、20名弱の建設会社の話です。大手住宅メーカーからの案件を中心に、監督と協力職人で現場を回しています。現在は20代の若手が2名、40代の監督層が複数名おり、事務側にも若い社員が入っています。

足元の人員は「今は間に合ってます」という状態です。ただし、仕事そのものは人がいれば広げられる余地があります。施工力が増えれば受けられる案件も増える。一方で、監督も職人も簡単には採れません。

これまでの採用は、職人や協力会社からの紹介が中心でした。たとえば、大工さんの紹介で若い人が入り、その人が後輩を連れてくるような流れです。紹介で入った若手が資格を取って戻ってきた例もあり、紹介ルート自体は決して悪いものではありません。

ただ、経営側には次のような不安があります。

「今は足りている。でも、この先も紹介だけで監督や職人を確保できるのか」

この不安が、ホームページやSNS、採用サイトを考え始めるきっかけになっています。

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  • 7月16日外構工事会社東京都
  • 7月16日塗装工事会社大阪府
  • 7月16日内装工事会社群馬県
  • 7月16日総合建築岐阜県
  • 7月15日工務店東京都
  • 7月15日内装工事会社神奈川県
  • 7月15日塗装工事会社奈良県
  • 7月15日内装工事会社鳥取県
  • 7月14日配管工事会社高知県
  • 7月14日配管工事会社広島県
  • 7月14日防水工事会社神奈川県
  • 7月12日配管工事会社京都府
  • 7月12日ビルメンテナンス佐賀県
  • 7月12日リフォーム会社茨城県
  • 7月11日総合建築福島県
  • 7月11日総合土木大阪府
  • 7月11日造園会社愛知県
  • 7月11日外構工事会社茨城県
  • 7月10日電気設備工事会社京都府
  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

採用サイトやSNSを作る前に、誰に何を見せる採用なのかが決まっていないこと

採用広報で最初に詰まりやすいのは、ホームページを作るか、Instagramを始めるか、動画を撮るかではありません。本当の課題は「誰を採りたいのか」「その人に何を約束できるのか」がまだ言語化されていないことです。

この会社でも、ホームページを少し作り始めていました。ロゴも整え、Instagramに載せるなら見栄えも必要だという話も出ていました。若い事務社員も前向きに関わっており、社内には良い動きがあります。

一方で、こんな迷いもありました。

「インスタって、何を発信すればいいんですかね。大手住宅メーカーの下請けなので、現場もあまり出せないんです」

これは多くの専門工事会社に共通します。元請けや施主の都合で、現場写真を自由に出せない。建物の外観、住所が分かる風景、施工中の全景などは使いづらい。すると、SNSを始めても発信する素材がなく、すぐ止まってしまいます。

さらに、採用サイトを作るとしても、「監督を採りたいのか」「未経験の若手を育てたいのか」「職人を社員化したいのか」で、見せる内容はまったく変わります

職人採用なら、待遇や仕事量だけでなく、道具、技術、チーム、将来の稼ぎ方が気になります。監督採用なら、担当する工種、教育体制、残業の考え方、上司との距離感、案件の安定性が見られます。未経験者なら、最初の1年で何を覚えるのか、誰が教えるのか、聞き直してもよい空気があるのかが重要になります。

ホームページやSNSは、採用活動の入口ではあります。ただし、中身が決まっていないまま発信だけ始めると、会社の魅力ではなく「何となく現場っぽい写真」だけが並んでしまいます

背景

紹介で若手が入る会社ほど、自社の強みを外に説明する機会が少ない

紹介採用が機能している会社ほど、自社の魅力を言葉にする機会が少なくなります。なぜなら、紹介では「知っている人から聞いた安心感」が先に立つからです。

この会社にも、紹介で若い人が入った実績があります。職人からの紹介、知人経由、さらにその後輩という流れです。ただ、入社後に1年ほどで辞めた人もいました。監督の仕事が合わず、もともと学んでいた電気の仕事に進んだ人もいます。社内の人間関係や生活事情が重なって、連鎖的に離職したケースもありました。

ここで大事なのは、紹介採用そのものを否定しないことです。紹介は信頼のある強い採用ルートですが、採用の設計がないまま広がると、入社後のミスマッチも起きやすくなります

たとえば、未経験の若手を採るなら、最初から監督向きなのか、職人向きなのか、電気や設備など別領域への志向が強いのかを見ておく必要があります。紹介者の顔を立てることも大切ですが、会社として受け入れられる人材像を持っておかないと、本人にとっても会社にとっても負担が残ります。

もう一つの背景は、職人不足です。協力職人に頼る形は今後も必要ですが、なり手が減っている中で、将来的には社員職人を採用・育成する選択肢も出てきます。この会社でも、社員職人化について「仕事がなくなった時にどうするのか」という不安がありました。

その不安は自然です。ただ、仕事が安定してあり、施工力を増やせば受けられる案件も増える会社であれば、社員職人は単なる人件費ではなく、将来の施工力と採用ブランドをつくる投資にもなります

そして、この会社には外に出せる材料もあります。若い事務社員が主体的にロゴや発信を考えていること。事務と監督の距離を近づけようとしていること。20代の若手を大切に育てようとしていること。大手住宅系の安定した仕事があること。こうした要素は、社内では当たり前でも、求職者から見ると十分な判断材料になります。

採用広報で最初にやるべきことは、派手な発信ではなく、社内では当たり前になっている強みを外向けの言葉に変えることです。

解決

採用サイト・SNS・紹介を役割分担し、現場写真に頼らない見せ方を設計すること

採用広報は、まず媒体を選ぶのではなく、採用の設計図を作るところから始めると進めやすくなります。「誰を採るか」「何を約束するか」「何を見せるか」「どの導線で会うか」を順番に決めることが重要です

最初に整理したいのは、採りたい人材の種類です。少なくとも、次のように分けて考える必要があります。

  • 未経験から育てる監督候補
  • 経験のある監督
  • 将来の社員職人候補
  • 協力会社・一人親方との関係強化につながる職人

同じ「採用」でも、この4つは訴求が違います。未経験の若手には、最初に何を教えるのか、誰が見るのか、どんな成長ステップがあるのかを見せる必要があります。経験者には、案件の安定性、裁量、残業や負担の考え方、将来のポジションを伝える必要があります。職人には、技術を磨ける環境、仕事量、チームの雰囲気、社員化した場合の安心感が効きます。

次に、媒体ごとの役割を分けます。

採用サイトは「最終確認の場所」です。 紹介やSNSで会社を知った人が、応募前に見る受け皿です。会社概要だけでなく、仕事内容、育成方針、社員の声、1日の流れ、よくある不安への回答を置きます。

SNSは「日々の空気を伝える場所」です。 毎日きれいな現場写真を出す必要はありません。現場全景が出せないなら、手元、道具、安全対策、社内での打ち合わせ、資格取得、制服やロゴづくり、若手が学んでいる様子など、特定につながらない範囲で見せられるものを決めます。

紹介は「信頼を広げる場所」です。 紹介者に任せきりにせず、会社としてどんな人を歓迎しているか、未経験ならどこまで面倒を見るか、職人ならどんな働き方があるかを一枚で渡せるようにします。紹介は採用広報と切り離すのではなく、採用サイトやSNSに自然につなげるのがよいです。

現場写真を出しにくい会社は、発信のルールを先に作ると動きやすくなります。

  • 建物外観や場所が分かる写真は出さない
  • 作業者の手元、道具、材料、養生、安全掲示などを中心にする
  • 元請けに確認が必要な写真と、社内判断で使える写真を分ける
  • 採用サイト用の撮影日は、事前に目的を伝えて許可を取る
  • 日々のSNSは、現場名が分からない素材に限定する

「出せないから発信できない」ではなく、「出せる範囲を決める」ことで採用広報は進められます

そのうえで、採用サイトやSNSに載せるべき内容は、現場の格好よさだけではありません。むしろ中小建設会社では、次のような情報が効きます。

  • 入社後に最初に覚える仕事
  • 分からない時に誰へ聞けばよいか
  • 監督と職人の関わり方
  • 若手に任せる範囲と、まだ任せない範囲
  • 資格取得や技術習得への考え方
  • 協力会社との関係性
  • 会社がこれから増やしたい仕事

この会社の場合なら、「大手住宅メーカー案件を支える安定性」と「若手を育てる体制づくりを始めていること」は、採用上の大きな打ち出しになります。完璧な教育制度が完成していなくても、会社がそこに向き合っていること自体が、求職者にとっては安心材料になります。

最後に大切なのは、制作会社に丸投げしないことです。ホームページ制作やSNS運用を外に頼むこと自体は有効です。ただし、外注前に自社で決めるべきことがあります。

採用広報を始める前に、「採りたい人」「見せたい働き方」「出せる素材」「紹介とのつなぎ方」を社内で一度言語化すること。ここができていると、制作物の質も運用の継続率も変わります。

まとめ

紹介採用は、建設業にとって今も強い採用ルートです。信頼できる人からの紹介であれば、応募前の不安も減り、会社の空気も伝わりやすくなります。

ただし、紹介だけに頼る採用は、将来の人数計画や職人確保を考えた時に読みづらさが残ります。特に、監督も職人も採りにくくなっている中では、紹介、採用サイト、SNSを別々に考えるのではなく、一つの採用導線として設計する必要があります。

採用サイトやSNSの前に決めたいことは、次の4つです。

  • 誰を採りたいのか
  • その人にどんな働き方や成長環境を見せるのか
  • 現場写真を出しにくい中で、何なら見せられるのか
  • 紹介から応募までをどうつなげるのか

今すぐ大量採用をする段階でなくても、将来の採用ルートは早めに整えておくほど効いてきます。採用広報は、求人を出す直前に慌てて作るものではなく、会社の強みを少しずつ外に伝えていく準備です

自社の採用ルートと発信内容を一度整理したいときは

「うちは紹介が中心だけど、この先も続くのか」「採用サイトやSNSを作りたいが、何を載せればよいか分からない」「職人採用や社員職人化も考えたいが、まだ整理できていない」という段階でも、考える順番を整えるだけで次の一手は見えやすくなります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用、人材確保、組織づくり、原価管理、デジタル活用まで横断して、会社の現在地に合わせた整理と実行を支援しています。採用サイトやSNSだけを切り出すのではなく、現場の体制、育成、紹介ルート、将来の施工力まで含めて一緒に考えます。

無理な営業はいたしませんので、「うちの場合は何から整理すべきか」を確認する場としてご活用ください。

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