前提

仕事は十分にある一方で、若い職人に選ばれる見え方を整えたい専門工事会社の現在地

甲信越エリアで公共工事を中心に手がける、20名弱の専門工事会社の話です。仕事は順調で、むしろ「これ以上取れないくらいまで取っている」という状態に近い。足元の案件に困っている会社ではありません。

一方で、社長の関心は目先の受注よりも、5年先、10年先の職人構成に向いていました。周囲を見れば、60代、70代の職人がまだ現場を支えている。50代、40代の層は薄く、若い職人を育てている会社は多くない。だからこそ、自社の若手を前に出せる会社にしたいという考えです。

社長はこう話していました。

「今の職人さんがいなくなった時に、うちの若い子たちが前に出れば、うちの会社は強いと思うんです」

この会社では、若手に腰道具や手袋を支給し、仕事が少し薄いタイミングには資格取得にも行かせています。土地を確保し、将来的には宿舎のような受け皿も考えている。採用だけでなく、若手に賭ける姿勢そのものはすでに動き始めている会社です。

そのうえで出てきたのが、採用ホームページや会社の見せ方の相談でした。

「やっぱり若い子たちが憧れる会社の方がいいでしょう」

この一言に、今の建設会社の採用広報で考えるべき本質が詰まっています。

1週間で 15件の相談 がありました

  • 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
  • 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
  • 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
  • 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
  • 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
  • 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
  • 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
  • 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
  • 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
  • 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
  • 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
  • 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
  • 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
  • 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
  • 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社熊本県高卒採用の相談
  • 8月15日工務店宮城県案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社群馬県協力会社探しの相談
  • 8月14日電気設備工事会社愛媛県業務効率化システムの相談
  • 8月13日防水工事会社三重県協力会社探しの相談
  • 8月12日総合土木広島県人材育成の相談
  • 8月12日プラント工事会社大阪府協力会社探しの相談
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課題

若手や親が会社を調べる時代に、雰囲気と将来像が伝わっていない状態

若手採用で問題になりやすいのは、求人票の条件だけでは会社の魅力が伝わらないことです。給与、休日、勤務地、仕事内容はもちろん大事です。ただ、今の若い人材はそれだけで会社を選んでいるわけではありません。

特に職人採用では、本人だけでなく親が会社を調べるケースも増えています。高校生、専門学校生、大学生、20代前半の未経験者であればなおさらです。本人が「ここで働いてみたい」と思っても、親が会社名を検索し、ホームページを見て、雰囲気を確認する。そこで何も出てこない、または古い情報しかないと、会社の実態以前に不安を持たれてしまいます。

話の中でも、「今の若い子たちは親とすごく仲がいい」という言葉がありました。これは採用広報上、とても大事な視点です。若手採用の相手は、応募者本人だけではなく、本人の周囲にいる家族も含まれます。

建設業、とくに専門工事会社は、外から見ると仕事内容や職場の雰囲気が分かりづらい業種です。現場で何をしているのか。どんな先輩がいるのか。怒鳴られる職場なのか、教えてもらえる職場なのか。休みは取れるのか。稼げるのか。将来どんな職人になれるのか。

社内では当たり前に共有されていることでも、外からは見えません。見えていない魅力は、採用市場では存在していないのと同じ扱いになってしまいます。

背景

職人不足の中で、若手は「稼げるか」だけでなく「どう成長できるか」を見ている

若手職人を採用したい会社が増えている一方で、若い人材の目線も変わっています。昔のように「とにかく現場に入って覚えろ」だけでは、会社の良さが伝わりにくくなっています。

もちろん、稼ぎたい若手はいます。土曜日も出て、早く技術を覚えて、同世代より収入を伸ばしたいという人もいます。一方で、休みや家族との時間を大事にしたい人もいます。どちらが良い悪いではなく、入口で価値観が違うのです。

別の専門工事会社では、採用ページ上で働き方の入り口を分けていました。しっかり働いて稼ぎたい人向けのコースと、ワークライフバランスを重視したい人向けのコースを用意し、給与や休日の考え方を明確にする。さらに、年に一度、本人の状況に応じて働き方を見直せるようにしていました。

この工夫の良いところは、単に条件をよく見せているのではなく、応募前に「自分に合う働き方があるか」を判断できるようにしている点です。入社後のミスマッチを減らし、納得して働き始めてもらうための採用広報になっています。

また、若手は将来像も見ています。

「この会社に入ったら、何年後に何ができるようになるのか」 「資格は取らせてもらえるのか」 「先輩はどんなキャリアを歩いているのか」 「職人として稼げるようになるまで、どう育ててもらえるのか」

相談企業でも、若手に対して「今は我慢すれば、30歳、35歳になった時にお前らの時代が来る」と伝えていました。これは非常に強いメッセージです。ただし、口頭で伝えているだけでは、まだ出会っていない若手には届きません。

社長が若手に本気で賭けていること、道具や資格に投資していること、若手が前に出る未来を描いていることを、採用ページ上で見える形にする必要があります。

解決

代表メッセージ、社員インタビュー、働き方設計を運用型の採用サイトで見せること

採用ホームページを作るなら、会社案内をきれいに並べるだけでは足りません。若手職人に選ばれるためには、会社の空気と将来像が伝わる設計にすることが大切です。

まず載せたいのは、代表メッセージです。立派な文章である必要はありません。むしろ、社長が普段若手に話している言葉の方が伝わります。

たとえば、次のような内容です。

  • なぜ若手を育てたいのか
  • 今の職人業界をどう見ているのか
  • 自社の若手にどんな未来を渡したいのか
  • 厳しさと面倒見をどう両立しているのか
  • どんな人なら合い、どんな人には合わないのか

相談企業でいえば、「今の職人さんがいなくなった時に、若い子たちが前に出る会社にしたい」という言葉は、そのまま採用広報の軸になります。代表メッセージは、会社の価値観を応募者と親に伝える一番強いコンテンツです。

次に、社員インタビューです。若い社員、入社数年目の社員、面倒を見る側の先輩、それぞれの声を出すことで、応募者は入社後の自分を想像しやすくなります。

特に若手採用では、次のような話が効きます。

  • 未経験で入って最初に任された仕事
  • きつかった時期と乗り越え方
  • 先輩に教わってできるようになったこと
  • 取得した資格や会社から支援されたこと
  • 休み方、稼ぎ方、現場での一日の流れ

ここで大事なのは、良い話だけに寄せすぎないことです。建設現場には暑さ寒さもありますし、体力的にきつい日もあります。そこを隠して「楽しい会社です」だけにすると、入社後のギャップが大きくなります。厳しさも含めて、どう支えているかを見せる方が信頼されます。

さらに、働き方の選択肢も整理して出すべきです。稼ぎたい人向け、休みを重視したい人向けという二軸をそのまま導入できる会社ばかりではありません。ただ、考え方としては非常に参考になります。

自社で整理するなら、まずは次の判断軸を置くと進めやすいです。

  • 土曜出勤や残業の考え方をどう伝えるか
  • 未経験者が何年で一人前に近づく設計か
  • 資格取得費用や道具支給をどこまで明文化するか
  • 給与が上がる条件をどこまで説明できるか
  • 休み重視の人を受け入れる余地があるか

採用サイトは、制作して公開した日が完成ではありません。公開後に、どのページが見られているか、どこで離脱されているか、応募ボタンまで進んでいるかを見ながら直していく必要があります。

実際、今はページの閲覧数だけでなく、どの検索経由で来たのか、スマートフォンで見られているのか、どのあたりまで読まれているのかも把握できます。途中で離脱されているなら、冒頭の写真や文章を変える。社員インタビューが読まれているなら、別の社員も追加する。応募フォームまで行かないなら、導線やボタンの文言を見直す。

採用ホームページは「会社のパンフレット」ではなく、「応募者との接点を改善し続ける採用の現場」です。

そのため、制作会社を選ぶ時も、デザインだけで決めない方がよいです。見た目がきれいでも、公開後の分析や改善ができなければ、採用活動にはつながりにくいからです。制作前に確認したいのは、次のような点です。

  • 公開後の閲覧状況を見られる設計になっているか
  • 応募導線の改善まで相談できるか
  • 代表メッセージや社員インタビューの設計に入ってくれるか
  • スマートフォンでの見やすさを重視しているか
  • 採用ターゲットに合わせて内容を更新しやすいか

若手に選ばれる採用広報は、きれいなページを作ることではなく、会社の本気度が伝わる情報を出し、反応を見ながら育てることです。

まとめ

若手職人を採用したい会社にとって、ホームページは「あればよいもの」から「選ばれるために整えるもの」に変わっています。

特に、仕事がある会社、若手を育てる意思がある会社ほど、その魅力を外に出さないのはもったいないです。社長が若手に賭けていること。道具や資格に投資していること。将来、若い職人が前に出る会社にしようとしていること。こうした姿勢は、採用広報の大きな武器になります。

一方で、採用ホームページは作って終わりではありません。代表メッセージ、社員インタビュー、キャリアパス、働き方の選択肢を載せたうえで、閲覧状況や応募導線を見ながら改善していくことが重要です。

若い人材やその親が会社を調べる時代です。だからこそ、普段から現場で大切にしていることを、外から見える形にしておく。そこから採用の流れは変わり始めます。

若手に選ばれる採用広報を、何から整えるか考えたいときは

採用ホームページを作るべきか、今あるページを直すべきか、社員インタビューや代表メッセージをどう出すべきか。最初は整理しきれなくて当然です。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、採用、組織、現場、原価、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。若手採用に向けた採用広報の設計や、制作会社選び、公開後の運用改善についても、会社の状況に合わせて一緒に考えることができます。

「うちの場合は、何を見せれば若い子に伝わるのか」「作る前に、方向性だけ整理したい」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、必要なタイミングで気軽にご相談ください。

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