東海エリアの40名弱の専門工事会社でも、工業高校採用は「大手から埋まる」前提になっている
東海エリアで内装系の専門工事を手がける、40名弱の建設会社の話です。社員の半分近くは現場側のメンバー。首都圏にも小さな拠点を持ち、地元と関東の両方で人を探しています。
採用自体は、まったく止まっているわけではありません。通年で募集を続け、直近でも20代の未経験者を複数名採用できています。求人媒体からの応募もあります。
一方で、新卒採用、とくに工業高校への採用活動については、以前ほど簡単ではありません。
担当者の言葉が印象的でした。
「高校って、すっごい激戦ですよね。工業高校なんて、大手から埋まっていっちゃう」
この感覚は、東海エリアに限った話ではありません。工業高校採用は、求人票を出せば候補者が来る採用ではなくなっています。
地域の大手メーカー、大手建設会社、地元の有力企業が先に学校との関係を押さえています。中小建設会社が同じ土俵で待っていても、なかなか順番が回ってきません。
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- 7月8日工務店山形県
- 7月8日外構工事会社群馬県
- 7月6日工務店兵庫県
- 7月6日電気設備工事会社神奈川県
- 7月6日防水工事会社東京都
- 7月5日塗装工事会社神奈川県
- 7月5日プラント工事会社福島県
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- 7月5日総合土木福井県
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- 7月2日防水工事会社茨城県
- 6月30日ビルメンテナンス北海道
- 6月30日ビルメンテナンス福岡県
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- 6月29日総合建築東京都
- 6月28日配管工事会社富山県
- 6月27日リフォーム会社山口県
- 6月27日内装工事会社大阪府
- 6月26日塗装工事会社秋田県
- 6月26日配管工事会社三重県
- 6月26日工務店宮崎県
- 6月25日内装工事会社長野県
- 6月23日プラント工事会社神奈川県
- 6月23日外構工事会社岐阜県
- 6月19日空調設備工事会社兵庫県
- 6月19日総合建築鳥取県
- 6月19日配管工事会社東京都
- 6月18日総合土木東京都
- 6月18日空調設備工事会社兵庫県
地元の工業高校だけを見ていると、中小建設会社の求人は候補者の目に届きにくい
課題は、高校訪問をしているかどうかではありません。
自社が継続できる採用導線を持てているかどうかです。
工業高校採用では、学校ごとに求人の出方や進路指導の流れがあります。そこに大手企業が早い段階から入り、卒業生の実績も積み上げています。
東海エリアのように製造業が強い地域では、さらに競争が激しくなります。
「地元の大手メーカー系が高校生採用を増やすと言ったら、他の企業の枠がなくなる。そういう地域です」
こうなると、中小建設会社がいくら求人票を整えても、そもそも生徒に見てもらう前に選択肢から外れてしまうことがあります。
しかも、採用にかけられる労力には限りがあります。
この会社でも、以前は新卒採用に取り組んでいました。学生向けのセミナーに参加し、面接も重ね、若手を受け入れる準備もしてきました。ただ、続けていく中でこう感じたそうです。
「新卒は最初から育てられる良さはある。でも、労力が相当かかる。うちしか知らないから、別の会社も見てみたいと言って辞めたこともありました」
その結果、現在は第二新卒や20代未経験者を中心にした中途採用へ寄せています。
これは後ろ向きな判断ではありません。会社規模、教育体制、採用担当者の工数を踏まえた、現実的な選択です。
地元志向と転勤回避が強まり、地域ごとの採用難易度がはっきり分かれている
採用が難しくなっている背景には、候補者側の価値観の変化もあります。
最近は、地元志向が強くなっています。首都圏へ出たい若者ばかりではありません。むしろ「地元で働きたい」「転勤は避けたい」という声が増えています。
この会社でも、採用の場面で似た声が出ています。
「この地区で働きたい。転勤が多いから前の会社を辞めました、という人は多いです」
一方で、東京で働き始めた若手が、東京を気に入って戻りたがらないケースもあります。つまり、単純に「地方だから採れる」「東京だから採れない」とは言えません。
採用は、地域ごとに勝ち筋が違います。
地元志向が強い地域では、転勤が少ないことや、生活圏を変えずに働けることが魅力になります。逆に首都圏では、地方案件への転勤や長期出張が敬遠されることもあります。
工業高校採用も同じです。
地元の有名工業高校だけを見れば、大手との競争は厳しいかもしれません。ただ、少しエリアを広げると、まだ就職志向が強い学校があることもあります。
「少し離れたエリアの高校と関係を作って、一人来てもらう。その先輩が根付けば、後輩も来やすくなる。そういう形も考えました」
これはとても大事な視点です。
工業高校採用でうまくいっている会社の多くは、いきなり大量採用を狙っていません。最初の一人を採り、その卒業生を起点に学校との関係を積み上げています。
0から1は大変です。けれど、1ができると、2人目、3人目につながる可能性が出てきます。
工業高校だけに賭けず、卒業生起点・隣接エリア・第二新卒を組み合わせて採用導線を作る
中小建設会社の採用では、工業高校を諦めるか続けるかの二択にしない方が進めやすいです。
工業高校採用を一本足打法にせず、複数の導線を細く長く持つことが現実的です。
まず整理したいのは、採用したい人物像です。
「若い人がほしい」だけでは、採用活動がぼやけます。たとえば、同じ20代でもタイプは大きく違います。
- 地元で腰を据えて働きたい人
- 手に職をつけたい未経験者
- 大学や専門学校を出た後、進路を考え直している人
- 一度別業界で働き、建設業に入り直したい第二新卒
- 収入よりも、人間関係や働きやすさを重視する人
この会社でも、20代未経験者の中には「大学を辞めて地元に戻った人」「卒業後に少し別の時間を過ごしてから就職した人」がいました。
工業高校の新卒だけが若手採用ではありません。
自社の教育負荷を考えると、第二新卒や未経験若手の方が合う会社もあります。
そのうえで、工業高校採用を続けるなら、次の順番で考えると動きやすくなります。
1つ目は、地元の有名校だけに絞らないことです。
大手が強い学校に何度通っても、枠が空かないことがあります。その場合は、隣接エリアや少し離れた地域も見ます。通勤圏、寮の有無、地元志向との相性を見ながら、学校の候補を広げます。
2つ目は、卒業生・先輩社員を起点にすることです。
学校側にとって、知らない会社の求人票だけでは生徒に勧めにくいものです。そこに卒業生がいて、元気に働いている姿を伝えられると、見え方が変わります。
「卒業生です」という立場で学校に顔を出せると、会社説明の重みも違います。
3つ目は、求人票の内容を会社都合だけで書かないことです。
高校生本人だけでなく、先生や保護者も見ます。給与や休日だけでなく、どんな仕事を覚えるのか、誰が教えるのか、転勤はあるのか、資格やキャリアはどう広がるのか。ここをできるだけ具体的にします。
4つ目は、高校採用と中途若手採用を分けて考えないことです。
工業高校からの採用が難しい年でも、第二新卒や20代未経験者から採れることがあります。逆に、若手中途で入った社員が定着すれば、学校訪問時の「先輩」として力になってくれることもあります。
高校採用、媒体採用、紹介、第二新卒採用をつなげて考えると、採用活動は単発ではなく導線になります。
大切なのは、毎年同じことを繰り返すことではありません。
今年はどの学校に行くのか。どのエリアを広げるのか。どの社員に協力してもらうのか。高校新卒に寄せるのか、第二新卒に寄せるのか。
この判断を、会社の規模と教育体制に合わせて決めることです。
まとめ
工業高校採用は、今後も簡単にはなりにくい採用領域です。
大手企業や地域の有力企業が先に枠を押さえます。地元志向も強まっています。転勤への抵抗感もあります。求人票を出すだけでは、中小建設会社の魅力が届きにくくなっています。
ただ、道がないわけではありません。
地元の激戦校だけに賭けず、隣接エリアに広げる。卒業生を起点に学校との関係を作る。採用したい人物像を明確にする。必要に応じて第二新卒・未経験若手へ重心を移す。
この組み合わせが、現実的な採用導線になります。
工業高校採用は、1年で結果を出し切るものではありません。最初の一人を大切にし、その一人が後輩を呼びやすい環境を作る。そこに媒体採用や紹介も重ねる。
中小建設会社にとっては、派手な採用施策よりも、こちらの方が続けやすいはずです。
自社に合う若手採用の導線を整理したいときは
採用の悩みは、会社ごとにかなり違います。
工業高校を続けるべきか。隣接エリアまで広げるべきか。第二新卒に切り替えるべきか。求人票や媒体の見せ方を変えるべきか。
答えを出す前に、まずは自社の採用導線を整理するだけでも、次の動きが見えやすくなります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用、人材定着、組織づくり、原価管理、デジタル活用まで、現場に近い経営課題を横断して整理し、実行まで支援しています。
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