首都圏の小規模なリフォーム・設備会社ほど、倉庫に残る建材を「いつか使う」で抱えやすい
余剰建材の売買は、単なる在庫処分ではなく、現場で生まれる“まだ使える材料”をどう扱うかという経営判断です。
ある設備系の専門工事会社では、現場の終わりかけに新品同然の材料が捨てられる場面を何度も見てきたといいます。
「倉庫に材料があふれている会社は多いです。聞くと、だいたい“いつか使うから”なんですよね」
特に、首都圏で年商数億円未満のリフォーム会社や内装会社、設備会社では、倉庫スペースに余裕がありません。置くにもお金がかかります。捨てるにもお金がかかります。
一方で、すべての材料が同じように余るわけではありません。石膏ボードやセメント、木材のように次の現場で使い回しやすいものもあります。逆に、クロス、床材、タイル、電気器具、設備部材、バルブ、配管材などは、品番やロット、寸法が少し違うだけで使い道が限られます。
「設備だと、品番が一つ違うだけで合わないことがあります。配管も長く置くと反ったりするので、結局捨てることもあります」
こうした材料を必要な会社に渡せれば、売る側は処分費や保管負担を減らせます。買う側も、必要な量だけ手に入れやすくなります。
ただし、ここで大事なのは、余剰建材の売買を一般向けの安売りにしないことです。
1週間で 12件ダウンロード されました
- 7月8日総合土木愛知県
- 7月8日工務店山形県
- 7月8日外構工事会社群馬県
- 7月6日工務店兵庫県
- 7月6日電気設備工事会社神奈川県
- 7月6日防水工事会社東京都
- 7月5日塗装工事会社神奈川県
- 7月5日プラント工事会社福島県
- 7月5日リフォーム会社東京都
- 7月5日総合土木福井県
- 7月4日外構工事会社千葉県
- 7月2日防水工事会社茨城県
- 6月30日ビルメンテナンス北海道
- 6月30日ビルメンテナンス福岡県
- 6月29日総合建築千葉県
- 6月29日総合建築東京都
- 6月28日配管工事会社富山県
- 6月27日リフォーム会社山口県
- 6月27日内装工事会社大阪府
- 6月26日塗装工事会社秋田県
- 6月26日配管工事会社三重県
- 6月26日工務店宮崎県
- 6月25日内装工事会社長野県
- 6月23日プラント工事会社神奈川県
- 6月23日外構工事会社岐阜県
- 6月19日空調設備工事会社兵庫県
- 6月19日総合建築鳥取県
- 6月19日配管工事会社東京都
- 6月18日総合土木東京都
- 6月18日空調設備工事会社兵庫県
余った建材の現金化は、安売りや横流しに見えると材料業者との関係を傷つける
余剰建材を売るときに一番気をつけたいのは、「不要在庫の有効活用」と「仕入れ品の転売」が外から見て混ざってしまうことです。
工事会社は、日頃から材料業者との関係の中で材料を仕入れています。数量、継続取引、現場対応、支払い条件など、いろいろな前提があって成り立つ価格です。
その材料が、一般消費者にも見える場所で安く出回ると、材料業者から見ればどう映るでしょうか。
「工事業者は材料業者から安く買っています。それをそのまま横流しみたいに見えるのが一番よくないんです」
これは、かなり現場感のある言葉です。
余った材料を活かしたい。捨てるのはもったいない。少しでも現金化できれば助かる。そこまでは、多くの会社に共通する自然な発想です。
ただ、運用を間違えると、材料業者との信頼関係を損ねます。さらに、第三者が安く買って別の場所で売るような転売リスクも出てきます。
だからこそ、余剰建材の売買は、最初から「誰に売るのか」「何を売ってよいのか」「何を売ってはいけないのか」を決めておく必要があります。
品番・ロット・保管状態を読める相手でないと、余剰建材は価値よりトラブルが前に出る
一般向けではなくプロ同士に限定する理由は、価格の問題だけではありません。材料の適合性を判断できる相手かどうかが大きいです。
建材は、見た目が似ていても使えないことがあります。
タイルはロットが違えば色味が合わないことがあります。床材やクロスは、現場ごとに必要数量や柄が変わります。電気設備や水道設備の部材は、品番違いで取り付かないこともあります。配管材は、保管状態によって反りや劣化が出ることもあります。
プロ同士であれば、こうした前提を踏まえて判断できます。
「これはこの品番なら使える」 「この数量なら補修用にちょうどいい」 「ロット違いなら見えない場所に使える」
こういう判断ができます。
一方、一般消費者向けに広げると、「安いから買う」という動きが先に立ちます。材料の用途、施工責任、保管状態、適合確認があいまいになりやすいです。
その結果、売る側にとっても、買う側にとっても、材料業者にとっても、気持ちのよい流通になりにくくなります。
ある担当者は、プロ限定の意味をこう表現していました。
「一般ユーザーを入れないのは、そういう理由です。プロ同士だから、この価格でも成り立つという意味合いがあります」
ここは重要です。
プロ同士の余剰建材売買は、“安い材料を広く売る場”ではなく、“不要在庫を分かる人同士で活かす場”として設計するべきです。
「不要在庫の有効活用」と言い切れる社内ルールを先に決めてから始める
余剰建材の売買を始めるなら、出品前に社内ルールを作ることが最初の一手です。
ルールがないまま始めると、善意の在庫処分でも、外からは転売に見える可能性があります。逆に、ルールがあれば、材料業者にも社内にも説明しやすくなります。
まず決めたいのは、次のような項目です。
- 出品できるのは、自社で使う予定がなくなった在庫に限定する
- 販売目的で仕入れた材料や、仕入れ直後の横流しは出品禁止にする
- 買い手は建設会社、専門工事会社、職人などの事業者に限定する
- 品番、メーカー、数量、ロット、保管期間、傷や汚れの有無を明記する
- 保管状態に不安があるものは出品しない、または状態をはっきり書く
- 材料業者との契約や取引慣行に反するものは出さない
- 出品前に、現場責任者や管理者が確認する流れを作る
特に大切なのは、「使わない在庫だから出す」という線引きです。
ここが崩れると、仕入れ価格と販売価格の差を取る行為に見えます。そうなると、材料業者との関係に影響します。
もう一つは、買い手をプロに限定することです。
中古車の業者オークションのように、一定の知識と責任を持つ人だけが入る場にする。そう考えると分かりやすいです。
「一般に広く売るなら、フリマやオークションでいいという話になります。そうではない理由をはっきりさせる必要があります」
この考え方は、余剰建材を扱ううえでの土台になります。
加えて、最初からすべての材料を対象にしないほうが進めやすいです。クロス、床材、タイル、電気設備、配管部材など、品番や数量の相性がはっきりしていて、プロ同士なら判断しやすいものから始めるのが現実的です。
最初は「売れるものを広げる」より、「問題なく回る範囲を決める」ことが大切です。
まとめ
余剰建材の売買は、倉庫に眠る材料を現金化し、廃棄を減らせる前向きな取り組みです。
ただし、一般向けに広く安売りすると、転売に見えたり、材料業者との関係を損ねたりする可能性があります。
だからこそ、次の考え方が大切です。
- 一般消費者向けではなく、建設業者・職人などプロ同士に限定する
- 目的は安売りではなく、不要在庫の有効活用と位置づける
- 仕入れ品の横流しを禁止し、自社で使わなくなった在庫だけを出す
- 品番、ロット、保管状態を明示し、買い手が判断できる情報を出す
- 材料業者との関係を守るため、社内の確認ルールを作る
余った材料を活かすこと自体は、悪いことではありません。むしろ、現場の実感としては「もったいない」を減らす動きです。
大事なのは、誰に対して、どんな前提で、どんなルールで売るのかを先に決めることです。
そこが整えば、余剰建材の売買は、現場にも会社にも取引先にも無理の少ない形で始めやすくなります。
余剰建材の扱いを、取引先との関係まで含めて整理したいときは
余剰建材の売買は、在庫管理、原価意識、倉庫スペース、取引先との関係、現場の運用がつながるテーマです。
「うちの在庫は売ってよいものなのか」「材料業者との関係を考えると、どこまでなら問題ないのか」「プロ同士の運用にするには何を決めればよいのか」といった段階でも、整理する価値があります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。余剰建材の扱いも、単なるツール導入ではなく、現場で無理なく回るルールづくりから一緒に考えられます。
無理な営業はいたしませんので、「まず何から整理すべきか」を確認したい段階でも大丈夫です。

































