前提

関西圏でガラス・サッシ工事を手がける会社が、後継者へ渡す前に取引先の幅を広げようとしている状況

兵庫県を中心にガラス・サッシ工事を手がける、ある専門工事会社の話です。既存の取引はあり、社内にも役員会議で検討できる体制があります。社長の頭の中にあったのは、単に売上を増やすことではありませんでした。

後継者である息子さんに会社を任せる前に、利益率を担保できる取引先をあと1〜2社増やしておきたい。 ここが出発点です。

ガラス・サッシ工事のような専門工事では、仕事量を増やせばよいわけではありません。人員、施工体制、現場対応力には限りがあります。だからこそ、社長も「仕事量にしても、いきなり全部は迎え入れられない」と話していました。

目指しているのは、大きな勝負ではなく、次の代が安心して経営判断できる状態です。既存取引に加えて、長く付き合える先を少しずつ増やす。ここに現実的なテーマがあります。

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  • 7月2日防水工事会社茨城県
  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

大手1社に絞るより、浅く広く接点を作って相性を見極めたいという悩み

この会社にとっての課題は、どの会社に入るかではなく、どのような入り方をすれば、無理なく長続きする取引先を見つけられるか でした。

当初は、ある大手サッシメーカーとの接点づくりも候補に上がっていました。建設資材やビル系の部署とつながれれば、新しい販路として面白い可能性があります。

ただ、社長の考えは少し違いました。

「大手1社だけに特化したいわけではないんです。いろんなところを紹介してもらって、浅く広くという感じです」

この感覚は、専門工事会社ではかなり大事です。大手の名前だけで判断すると、入口は立派でも、実際の部署や案件の性質が自社に合わないことがあります。逆に、最初は小さな見積もり参加でも、現場の相性がよく、利益率も読みやすく、長く続く取引になることもあります。

後継者へ引き継ぐ前の販路開拓では、「有名な会社に入ること」よりも「自社に合う顧客かを見極めること」が先です。

背景

既存の人脈とバッティングを避けながら、リニューアル領域に合う入口を探している事情

背景には、建設業らしい取引関係の繊細さがあります。

この会社には、すでに建材メーカーやサッシメーカー、ゼネコン周辺との接点が一部ありました。ただし、同じ会社名でも部署が違えば、実際にはまったく別の取引になることがあります。

たとえば、既存の知人が住宅系の部署にいる一方で、自社が狙いたいのはリニューアル領域というケースです。社長も「住宅で絡んでいる人と、リニューアルで絡む相手が違うなら、バッティングしない」と見ていました。

ここには、専門工事会社の販路開拓で見落としやすいポイントがあります。

取引先候補は、会社名ではなく、部署・支店・案件種別・担当者単位で見る必要があります。

大手デベロッパー、大手ゼネコン、建材メーカー、サッシメーカーといっても、入口は一つではありません。新築か改修か。住宅かビルか。関西拠点か首都圏本部か。現場所長が誰か。見積もりに呼ぶ部署がどこか。

この粒度で見ないと、「知り合いがいるから難しい」「既存先と被るから避けよう」と早く判断しすぎてしまいます。実際には、絡んでいない部署であれば十分に可能性がある。そういう余白が残っていることも多いです。

もう一つの背景は、人を介した開拓の難しさです。紹介者の経歴や人脈が立派でも、実際に合うかは会ってみないと分かりません。社長も「文字の中では分からない」と率直に話していました。

販路開拓は、紹介者の肩書きだけで決めるものではなく、自社の考え方を理解して動いてくれる相手かを確認するプロセスでもあります。

解決

まず見積もりの土俵に乗り、利益率と相性を見て残す取引先を決める進め方

このような状況では、最初から特定の大手1社に絞り込まないほうが進めやすいです。社長の言葉を借りれば、「見積もりから入って、土俵に上がらせてもらい、引っかかったところとの関係を作る」という進め方です。

実務としては、次の順番が合います。

  • 既存取引とバッティングしにくい領域を整理する
  • デベロッパー、ゼネコン、建材メーカー、サッシメーカーを浅く広く候補化する
  • 会社名ではなく、部署・支店・案件種別で入口を分ける
  • まずは見積もり参加や小さな案件で接点を作る
  • 付き合いながら、利益率・現場対応・担当者との相性を見る

ここで大切なのは、「紹介してもらえるか」よりも「紹介後に何を見極めるか」を先に決めておくこと です。

たとえば、取引先候補を判断する軸は次のように置けます。

  • 自社の得意なリニューアル領域と案件が合っているか
  • 見積もり条件が極端に厳しすぎないか
  • 現場の段取りや変更対応が常識的に進むか
  • 利益率が既存取引より改善する余地があるか
  • 1回きりではなく、継続案件につながる可能性があるか
  • 自社の施工体制に対して仕事量が大きすぎないか

特に後継者への引き継ぎを考えるなら、無理に大きな案件を取りにいく必要はありません。むしろ、次の代が管理できる規模で、利益が読みやすく、関係性が荒れにくい取引先を増やすこと のほうが価値があります。

紹介者を活用する場合も同じです。大手企業の経営層やキーマンにつながる人脈は魅力です。ただ、それだけで決めず、自社の施工領域、既存取引との関係、狙いたい案件、避けたいバッティングを共有したうえで、どこから入るのがよいかを一緒に整理することが重要です。

社長が言っていた「ここやったら長続きするかな、いいお客さんかな」という感覚は、かなり実務的です。販路開拓のゴールは名刺交換ではありません。見積もり参加でもありません。長く付き合えて、利益率を守れる顧客を見つけること です。

まとめ

後継者に会社を渡す前の販路開拓では、派手な新規開拓よりも、取引先の質を整える視点が大切です。

大手1社に絞って一気に入り込むより、デベロッパー、ゼネコン、建材メーカー、サッシメーカーなどへ浅く広く接点を作る。既存人脈とのバッティングは、会社名ではなく部署・支店・案件種別で確認する。まずは見積もりの土俵に上がり、利益率と現場相性を見ながら残す取引先を決める。

後継者へ引き継ぐ前に増やしたいのは、単なる売上先ではなく、次の代が安心して付き合える利益率の高い取引先です。

そのためには、誰に紹介してもらうかだけでなく、どの領域に入り、どの条件なら継続するのかを社内で言語化しておくことが、最初の一歩になります。

自社に合う取引先の増やし方を整理したいときは

「うちの場合、どの会社に当たるべきか」「既存取引と被らない入口をどう探すか」「後継者に渡す前に、どの程度まで販路を広げておくべきか」といった段階でも、整理できることは多くあります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大、原価管理、人材確保、組織づくり、デジタル活用まで、建設業の経営課題を横断して整理し、実行まで支援しています。ものづくりに集中できる建設業界へ向けて、会社ごとの事情に合わせて次の打ち手を一緒に考えます。

まだ方針が固まっていない段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、「まず何から整理すべきか」を確認する場としてご活用ください。

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