15名規模の専門工事会社が、二次請けから一次請けや新しい一次店との接点を探している状況
首都圏近郊でガラス・建具まわりの工事を手がける、15名規模の専門工事会社を想定します。これまでは既存取引先からの紹介や継続案件を中心に仕事を受けてきましたが、今後の成長を考えると、取引先の幅をもう少し広げたいという段階です。
建設業のBtoB取引先開拓では、よくある方向性が大きく2つあります。
- 今まで二次請けだった会社が、一次請けに近い商流を取りにいく
- 二次請けの立場は変えずに、付き合う一次店・元請けの数を増やす
どちらも「新規開拓」と一言で言えますが、実際の進め方はかなり違います。前者は、大手企業や発注部門との接点、社内の意思決定ルート、紹介者の信用が重要になります。後者は、既存の施工力を理解してくれる一次店に対して、地道に接点を増やす動きが中心になります。
このような会社から出てくる悩みは、かなり実務的です。たとえば「SEOやWebマーケティングをやれば、問い合わせは増えるのか」「大手向けに営業したいが、どの窓口に行けばよいのかわからない」「紹介や人脈に頼る営業を、もう少し仕組みにできないか」といったものです。
ここで最初に押さえたいのは、専門工事会社の新規開拓は、Web施策だけで考えると判断を誤りやすいという点です。Webが不要という話ではありません。むしろ必要です。ただし、工種・商流・発注者の探し方によって、Webが主役になる場面と、補助線になる場面が分かれます。
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- 7月2日防水工事会社茨城県
- 6月30日ビルメンテナンス北海道
- 6月30日ビルメンテナンス福岡県
- 6月29日総合建築千葉県
- 6月29日総合建築東京都
- 6月28日配管工事会社富山県
- 6月27日リフォーム会社山口県
- 6月27日内装工事会社大阪府
- 6月26日塗装工事会社秋田県
- 6月26日配管工事会社三重県
- 6月26日工務店宮崎県
- 6月25日内装工事会社長野県
- 6月23日プラント工事会社神奈川県
- 6月23日外構工事会社岐阜県
- 6月19日空調設備工事会社兵庫県
- 6月19日総合建築鳥取県
- 6月19日配管工事会社東京都
- 6月18日総合土木東京都
- 6月18日空調設備工事会社兵庫県
- 6月18日防水工事会社岡山県
- 6月16日配管工事会社青森県
- 6月16日総合建築神奈川県
- 6月16日電気設備工事会社東京都
- 6月15日総合土木千葉県
- 6月15日内装工事会社島根県
- 6月15日設備保全会社群馬県
- 6月14日内装工事会社栃木県
- 6月14日塗装工事会社神奈川県
- 6月13日解体工事会社神奈川県
- 6月11日総合建築和歌山県
SEOで問い合わせを増やす前に、発注者が本当に検索して探す仕事なのかを見極める必要がある
専門工事会社の営業で難しいのは、発注者が必ずしもGoogle検索で協力会社を探しているとは限らないことです。
住宅リフォームや小規模修繕のように、施主やエンドユーザーが直接検索する領域であれば、SEO、Web広告、施工事例ページ、問い合わせ導線の改善がそのまま案件化につながる可能性があります。一方で、ゼネコン、ハウスメーカー、建材メーカー系グループ、一次店などが発注者になるBtoBの工事では、発注先がすでに固定化されていることが多くあります。
特に専門工事会社の場合、発注は次のような流れになりがちです。
- 既存協力会社リストから声がかかる
- 現場監督や工事部門の担当者が、過去に使った会社へ相談する
- 一次店から「このエリアで動ける会社はいないか」と紹介が回る
- 大手側の部門長・支社・購買・工事担当の関係性の中で候補が決まる
この構造では、検索順位が上がっても、すぐに受注が増えるとは限りません。相談の中でも、「マーケティングで上がってくるマーケットなのか、正直まだ肌感覚がつかめていない」という言葉がありました。これは、多くの専門工事会社に共通する感覚だと思います。
BtoB建設営業では、“検索される会社になる”ことと、“発注候補に入る会社になる”ことは別物です。
Webサイトが整っていない会社は信用面で不利になりやすい一方で、Webサイトを整えただけで、固定化された発注構造の中に入れるわけではありません。ここを分けて考えることが大切です。
多重下請け構造では、良い会社でも発注ルートに乗らなければ候補に上がりにくい
建設業の取引先開拓が難しい理由は、営業力が弱いからではなく、発注構造そのものにあります。
専門工事会社は、施工品質、対応力、職人の段取り、現場での柔軟さを持っていても、それが新しい発注者に伝わるまでに時間がかかります。特に二次請け、三次請けの立場で長く仕事をしてきた会社ほど、現場実績はあっても、一次店や大手企業の工事部門から直接認識されていないことがあります。
たとえば、あるガラス・建具系の専門工事会社が、大手建材メーカー系の工事部門やリフォーム部門との接点を作りたいとします。この場合、単に問い合わせフォームから連絡するだけでは、相手先のどの部署が判断するのか、どの支社が動くのか、協力会社の登録ルートはどこかが見えません。
そこで必要になるのは、Web上の集客というより、商流の地図を描くことです。
具体的には、次のような問いを整理します。
- 自社が入りたいのは元請けなのか、一次店なのか、メーカー系の協力会社網なのか
- 相手先で工事発注に関わるのは本社なのか、支社なのか、事業部なのか
- 自社の工事実績は、相手のどの課題に刺さるのか
- 既存の協力会社で足りていないエリア・工種・対応力はどこか
- 紹介者が必要なのか、直接アプローチで足りるのか
この整理がないままSEOや広告に投資すると、問い合わせは増えても、自社が取りたい案件とは違う相談ばかり来ることがあります。逆に、Webからの問い合わせ数は多くなくても、狙うべき発注者に対して施工実績や対応範囲をきちんと見せられれば、営業活動の成約率は上がります。
Webマーケティングは、商流を変える魔法ではなく、商流に入るための信用材料として機能することが多いのです。
Web施策・紹介営業・直接アプローチを、発注者の探し方に合わせて組み合わせる
専門工事会社の新規開拓では、最初に「Webをやるか、営業をやるか」と分けないほうがよいです。見るべきは、発注者がどのように協力会社を探し、何を見て候補に入れるかです。
判断軸は、大きく3つあります。
1. 検索ニーズがある工事かどうか
エンドユーザーや小規模事業者が直接探す工事であれば、SEOやWeb広告は有効です。たとえば、修繕、リフォーム、緊急対応、地域名と工種で検索されやすい領域です。
一方で、大手企業や一次店の発注が中心の工事では、検索からいきなり受注に至る可能性は高くありません。この場合のWebは、問い合わせ獲得よりも、営業先が会社を確認したときの信用補完として設計するほうが現実的です。
検索される工事ならWebは集客装置、検索されにくい工事ならWebは信用装置として考えると整理しやすくなります。
2. 商流を上げたいのか、取引先数を増やしたいのか
二次請けから一次請けに近づきたい場合、重要なのは発注者側の構造理解です。大手のどの部門が工事発注に関わるのか、支社単位で動いているのか、協力会社登録が必要なのかを見極める必要があります。この場合は、過去にその会社や業界にいた人の知見、紹介、顧問的な伴走が効果を発揮しやすくなります。
一方で、二次請けのまま一次店の数を増やしたい場合は、ターゲットとなる一次店をリスト化し、施工実績・対応エリア・職人手配力を伝える直接営業が有効です。ここでは営業代行的にアポイントを増やす動きも選択肢になります。
商流を上げる営業は“誰に会うか”が重要で、取引先数を増やす営業は“どれだけ適切な会社に接点を作るか”が重要です。
3. Webに載せるべき情報が営業とつながっているか
Webサイトを作る場合、デザインを整えるだけでは足りません。BtoBの発注者が見たいのは、きれいな言葉よりも「任せられる根拠」です。
専門工事会社であれば、最低限、次の情報は整えておきたいところです。
- 対応できる工種と施工範囲
- 対応エリア
- 過去の施工実績の種類
- 元請け・一次店との取引経験の有無をぼかした表現
- 現場対応で強いポイント
- 安全・品質・工程への考え方
- 問い合わせ後の流れ
特に、直接営業や紹介営業と組み合わせるなら、営業先がWebを見たときに「この会社なら一度話してもよさそうだ」と思える状態にしておくことが重要です。
Webは単独で案件を生むだけでなく、紹介後・営業後の信頼確認にも使われます。
その意味では、専門工事会社の新規開拓は、次の順番で進めると無理がありません。
- 取りたい商流を決める
- 発注者の意思決定ルートを調べる
- 自社の強みを発注者目線に翻訳する
- 紹介・直接営業・Webの役割を分ける
- 小さく接点を作り、反応を見て営業先を絞る
最初から大きな仕組みを作る必要はありません。むしろ、狙う商流を絞らずにWebだけ整えるより、数社でもよいので狙うべき発注者を決め、営業とWebを連動させるほうが成果につながりやすくなります。
まとめ
専門工事会社の新規開拓で、Webマーケティングは有効です。ただし、すべての工種・商流で、SEOから問い合わせが自然に増えるわけではありません。
特にBtoBの建設営業では、発注構造が固定化されていることが多く、既存の協力会社網、支社や工事部門の判断、紹介者の信用が大きく影響します。そのため、Web施策だけで受注を増やす発想ではなく、商流・人脈・直接営業を組み合わせて発注候補に入る設計が必要です。
整理すべきポイントはシンプルです。
- 自社の工事は検索で探されるのか、紹介で探されるのか
- 商流を上げたいのか、一次店の数を増やしたいのか
- Webサイトは集客装置なのか、信用装置なのか
- 発注者のどの部門・どの立場の人に会うべきか
- 施工実績や強みが、発注者目線の言葉になっているか
Webを否定する必要はありません。むしろ、営業先から信頼されるためには整えておくべきです。ただ、専門工事会社の新規開拓では、Webは営業の代わりではなく、営業を強くする道具として考えるほうが現実に合っています。
自社の新規開拓でWebと営業のどちらを優先すべきか整理したい方へ
「うちの工種はSEOで問い合わせが取れるのか」「一次請けに近づくには誰に営業すべきか」「紹介営業を仕組みにできないか」といった悩みは、会社ごとの商流や施工領域によって答えが変わります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大、取引先開拓、組織づくり、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。Webマーケティングありきではなく、現場の強みや発注構造を踏まえて、どの順番で動くべきかを一緒に考えることができます。
「まだ何から整理すべきかわからない」という段階でも問題ありません。無理な営業はいたしませんので、まずは自社の状況を整理する場としてご活用ください。
































