前提

岡山県の専門工事会社が、材木販売と店舗内装を半分ずつ担っている現在地

岡山県で材木販売と店舗内装を手がける、ある専門工事会社の相談です。

もともとは材木を扱う会社です。ただ、住宅用の一般的な木材を大量に売るというより、店舗・商業施設・公共施設で使われる特殊な木材、R加工材、不燃材、曲げ材、造作材を得意としている会社です。

売上の構成は、材料販売と店舗関係の工事がほぼ半分ずつ。年商は2億円台半ばです。別注家具の納入から始まり、ここ6〜7年ほどで店舗内装一式も受けるようになりました。

「材木だけでは先が見えないので、別注家具や店舗の仕事もやってきました」

この言葉に、同じような歩みをしてきた会社も多いと思います。

材料屋としての強みがある。家具もできる。店舗工事も経験している。けれど、営業先に伝えるときには、どうしても「こういう実績があります」で止まりやすい。

一方で、社内の施工管理体制は限られています。店舗を見られる人員は2名ほど。仕事が重なると全部は受けきれません。実際、店舗工事が空く月もあれば、材料の見積もりや段取りで手が空かない時期もあります。

この会社の論点は、単純に「もっと営業する」ではありません。特殊木材や造作家具の強みを、どの領域で、誰に、どう見せれば、受注につながりやすいかを整理することにあります。

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  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
  • 6月11日総合土木静岡県
  • 6月11日プラント工事会社京都府
  • 6月11日空調設備工事会社神奈川県
  • 6月11日空調設備工事会社茨城県
  • 6月11日総合土木長野県
  • 6月10日総合建築広島県
  • 6月10日総合土木奈良県
  • 6月10日総合建築東京都
  • 6月10日内装工事会社愛知県
  • 6月9日設備保全会社京都府
  • 6月9日総合土木北海道
  • 6月9日設備保全会社山口県
  • 6月8日防水工事会社兵庫県
  • 6月8日電気設備工事会社神奈川県
  • 6月8日内装工事会社大阪府
  • 6月5日リフォーム会社愛知県
  • 6月5日プラント工事会社香川県
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課題

特殊木材の技術力が、元請にとっての発注理由に変換されていない

一番の課題は、技術的な強みが「すごい実績」としては伝わっても、元請や大手内装会社にとっての発注理由にまで落ちていないことです。

たとえば、この会社には次のような強みがあります。

  • Rがかかった不燃材を扱える
  • 曲げ材や特殊な木材の調達・加工に対応できる
  • 造作家具、什器、棚板、ショーケースまわりを納められる
  • ハイグレードな店舗の階段手すりや段板まわりの納入実績がある
  • 家具だけなら広い売場でも施工まで対応した経験がある

特に印象的だったのが、銀座のハイブランド店舗で納めた螺旋階段まわりの部材です。手すり、段板、R形状の型枠材など、難易度の高い部材を担当しています。

「どこに行っても、なかなかできなかっただろうなというグレードのものを納めました」

これは大きな実績です。

ただ、営業資料や紹介時にそのまま「有名店舗に納めました」と見せるだけでは、相手の頭の中では発注判断に直結しにくいことがあります。

元請や大手内装会社が知りたいのは、ブランド名そのものではありません。より実務的には、次のようなことです。

  • どんな納まりの難しさを解決できるのか
  • 図面段階でどこまで相談できるのか
  • 金物や他工種との取り合いにどれくらい強いのか
  • 材料調達から製作、現場納めまで任せられる範囲はどこまでか
  • 既存の協力会社よりコストや段取りでメリットが出るのか

ここが言語化されていないと、強みは強みのまま眠ってしまいます。

特に中小の専門工事会社の場合、営業先は「何でもできます」と言われるより、ここなら任せる理由がある、という狭くて強い入口を求めています。

背景

大型木造の構造材ではなく、店舗内の造作材に勝ち筋がある

背景には、木材をめぐる市場の見え方のズレがあります。

最近は大型木造建築や公共施設の木質化が話題になります。学校、庁舎、文化施設などで木材を使う流れもあります。ただ、相談企業の言葉にもあった通り、そこには中小企業が入りにくい現実があります。

「大断面の集成材になると、メーカーとゼネコンの直接取引になります。うちの規模では、主要構造材には入りにくいです」

これはかなり現実的な見立てです。

大型木造建築の主要構造材は、数量も責任範囲も大きくなります。メーカー、ゼネコン、設計、構造、認定、調達ルートが固まりやすい領域です。中小の専門工事会社が正面から取りにいくには、営業負荷も品質保証の負荷も大きくなりがちです。

一方で、同じ木材でも、建物の中に入ってからの造作材、家具、什器、階段まわり、棚板、カウンター、ショーケースまわりは話が変わります。

ここは、設計意匠と現場納まりの間にギャップが出やすい領域です。

たとえば、螺旋階段の手すりでは、木部だけが精度よくできても納まりません。フラットバーなどの金物と合わなければ、現場で苦労します。

相談企業もこう話していました。

「木の曲げ精度には自信があります。でも、金物が合わないことが多いんです。金物屋さんとの取り合いがぴったりいかないと、現場で大変になります」

ここに、実は強い営業材料があります。

単に「R加工できます」ではありません。R加工材を、金物や現場条件と合わせて納める勘所があるということです。

店舗内装では、この差が大きいです。図面上ではきれいに見えても、現場では下地、金物、サッシ、床、既存躯体、搬入経路、夜間工事の制約が絡みます。とくに物販店や商業施設では、短工期での納品・取付も求められます。

この会社には、駅の広い物販コーナーで、4トン車数台分の家具を納入し、複数班の大工を入れて短期間で取り付けた経験もあります。

「家具だけでかなりの量がありました。取付は2週間。手がいるので、大工さんを何班か入れて、自分が家具工事を見ました」

この経験も、単なる大型納入実績ではありません。短工期で大量の造作家具を納める段取り力として見せるべきです。

解決

実績紹介ではなく、発注者が助かる場面ごとに強みを組み替える

受注につなげるには、実績を「施工事例」ではなく、発注者が困る場面に対応した解決メニューとして整理するのが有効です。

まず、狙う領域を広げすぎないことです。

この会社の場合、大型木造建築の主要構造材を取りにいくより、次の領域に絞ったほうが強みが伝わりやすくなります。

  • 店舗・商業施設内の造作家具
  • 物販店の什器、棚板、カウンター
  • 公共施設内のショーケース、展示家具
  • 階段まわりの手すり、段板、R部材
  • 不燃材や特殊木材を使う内装部材
  • 金物や他工種との取り合いが難しい木部

ポイントは、「木を使う案件なら何でも」ではなく、「木部で困るところを任せられる会社」と見せることです。

営業先に出す資料も、実績写真を並べるだけではもったいないです。案件ごとに、次の5点を入れると伝わり方が変わります。

1つ目は、どんな難しさがあったかです。

たとえば「R形状の手すり」「不燃材指定」「金物との取り合い」「短工期」「搬入量が多い」「既存施設内での施工」などです。

2つ目は、自社がどこから関わったかです。

材料納入だけなのか。製作までなのか。施工までなのか。現場管理まで見たのか。ここを曖昧にしないほうが、かえって信頼されます。

できる範囲を正直に切ることが、次の発注につながります。

3つ目は、他工種との取り合いです。

金物、サッシ、下地、床、設備、照明との関係で、どのような調整が必要だったか。ここが書かれていると、元請は「現場をわかっている会社だ」と判断しやすくなります。

4つ目は、コストメリットです。

特殊材や木部造作は、価格が読みにくい領域です。元請側も、見積もりを取って初めて高い・納期が長いとわかることがあります。

そこで、単に安さを打ち出すのではなく、材料調達、加工先、製作、納入、施工までの組み方によって、どこでコストと手間を抑えられるかを示すことが大切です。

たとえば、次のような表現です。

  • 特殊木材の調達から製作まで一体で相談できる
  • R加工材と造作家具を分けずに見積もれる
  • 木部の納まりを早い段階で確認できるため、現場変更を減らしやすい
  • 地場対応できるため、中国・四国エリアでは打ち合わせや現場確認がしやすい

5つ目は、相談してほしいタイミングです。

ここは意外と重要です。元請や内装会社は、発注先を探す段階になってから声をかけることも多いですが、特殊木材やR加工は早めに入ったほうが価値を出しやすいです。

図面が固まりきる前、金物や下地の納まりを検討している段階で相談してもらう。この入口を作るだけで、単なる相見積もりから少し抜け出しやすくなります。

あわせて、営業先も選ぶ必要があります。

地元の内装会社だけでなく、西日本に拠点を持つ大手内装会社、商業施設の改装を持つ会社、スーパーや物販店の改装を扱う会社などが候補になります。ただし、設備メンテナンス中心の部署に木部造作を売り込んでも、話が遠くなる場合があります。

接点を持つべき相手は、クライアントを持っている営業担当、店舗内装の案件を動かす支店、造作や家具の発注権限に近い担当者です。

この見極めを間違えると、「良い会社ですね」で終わります。逆に、相手を絞れれば、特殊木材の強みはかなり具体的に刺さります。

まとめ

特殊木材、R加工、不燃材、曲げ材、造作家具の強みは、店舗内装では十分に武器になります。

ただし、そのまま「実績」として見せるだけでは、受注理由になりにくいです。

大切なのは、発注者が困る場面に合わせて、強みを翻訳することです。

大型木造建築の主要構造材のように、中小企業が入りにくい領域を無理に狙う必要はありません。むしろ、店舗・商業施設・公共施設の中にある造作材、家具、什器、階段まわり、ショーケースまわりに絞るほうが、技術力が評価されやすくなります。

そのうえで、実績資料には次の要素を入れておきたいところです。

  • どんな難しい納まりだったか
  • 材料、製作、施工のどこまで対応したか
  • 金物や他工種との取り合いをどう見たか
  • 短工期や大量納入にどう対応したか
  • 元請にとって、コストや段取りのメリットがどこにあるか

「木なら何でもできます」ではなく、木部で困ったときに最初に声をかけたい会社になる。

この見せ方に変えるだけで、同じ実績でも営業先での受け取られ方は変わります。

自社の木工・造作の強みを受注につなげる整理から始めたい方へ

特殊木材や造作家具の技術はある。けれど、どの元請に、どの資料で、どの入口から話を持っていけばいいかが見えにくい。

そう感じている会社は少なくありません。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。販路拡大についても、単に営業先を増やすだけでなく、自社の強みを発注者に伝わる形へ整えるところから一緒に考えます。

「うちの場合は、材料販売を伸ばすべきか、造作家具を前に出すべきか」「大手内装会社に見せる資料をどう作ればいいか」といった段階でも大丈夫です。

無理な営業はいたしません。まずは、何から整理すると受注につながりやすいかを一緒に確認できればと思います。

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