前提

千葉県北西部を拠点に、首都圏の公共改修や大規模修繕を手がける防水工事会社の新規開拓

千葉県北西部を拠点とする、ある防水工事会社の事例です。公的住宅やマンションの改修現場を中心に、防水工事を一次下請けとして受注しています。

営業範囲は東京・千葉・埼玉を中心とした首都圏です。ただし、単純な都県単位では区切れません。高速道路を使えば40分ほどで着く北関東の現場がある一方、同じ首都圏でも片道2時間近くかかる地域があります。

既存受注の多くは、公共工事を落札した改修会社や、塗装から建築一式へ事業を広げた会社からの依頼です。公的住宅の現場は検査が厳しく、CAD図面や検査報告書などの書類対応も求められます。そのような現場に年間を通して入り続けてきたことが、同社の安心材料になっていました。

一方で、売上の6〜7割が特定の受注ルートに寄っています。そこで、既存の施工力を生かしながら新しい取引先を増やしたいと考えていました。

新規開拓の前提は、対応エリアを広げることではなく、自社の防水工事を必要とする発注構造を見つけることです。

1週間で 14件の相談 がありました

  • 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
  • 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
  • 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
  • 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
  • 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
  • 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
  • 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
  • 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月23日電気設備工事会社愛知県高卒採用の相談
  • 7月23日工務店埼玉県人材育成の相談
  • 7月23日防水工事会社和歌山県人材育成の相談
  • 7月23日配管工事会社愛知県業務効率化システムの相談
  • 7月20日外構工事会社山口県協力会社探しの相談
  • 7月20日電気設備工事会社群馬県高卒採用の相談
  • 7月20日総合建築千葉県利益率向上の相談
  • 7月19日解体工事会社栃木県案件獲得の相談
  • 7月18日空調設備工事会社福井県高卒採用の相談
  • 7月18日リフォーム会社大阪府業務効率化システムの相談
  • 7月18日内装工事会社東京都案件獲得の相談
  • 7月18日リフォーム会社千葉県人材育成の相談
  • 7月17日塗装工事会社栃木県協力会社探しの相談
  • 7月17日リフォーム会社岩手県人材確保の相談
  • 7月17日総合土木山形県案件獲得の相談
  • 7月17日電気設備工事会社愛知県利益率向上の相談
  • 7月16日外構工事会社東京都業務効率化システムの相談
  • 7月16日塗装工事会社大阪府人材育成の相談
  • 7月16日内装工事会社群馬県案件獲得の相談
  • 7月16日総合建築岐阜県原価管理の相談
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課題

同じ防水工事会社へ営業すると施工単価を見抜かれ、価格の話になりやすい構造

営業先として最初に思い浮かびやすいのは、同じ防水工事会社です。工事内容を理解しているため、話が早そうに見えます。

ただ、実際には相性を慎重に見たほうがよさそうです。相談者からは、こんな言葉が出ました。

「防水屋さんから仕事をもらうと、向こうも全部知っています。やっぱり金額面ですよね」

同業は、材料費も人工も施工単価も把握しています。自社で施工できる仕事をあえて外へ出す場合、繁忙期の応援や一時的な人手不足であることも少なくありません。そのため、発注先を比較されやすく、受注できても単価が厳しくなりがちです。

もちろん、同業をすべて外す必要はありません。実際に、特定のスプレー工法だけを自社施工し、それ以外の防水工事は協力会社へ任せる会社との取引は長く続いていました。

この違いは、業種名だけでは見抜けません。

見るべきなのは「同業かどうか」ではなく、相手が自社で施工できない防水工事を継続的に抱えているかどうかです。

背景

塗装会社が改修工事を一括受注すると、自社にない防水工種の手配が必要になる事情

有望だったのは、もともと塗装を専門にしていたものの、現在は建築一式や大規模修繕まで受注している会社です。

「塗装だけだと仕事の幅が限られるので、みんな一式で取るようになってきます」

塗装会社が元請けや一次請けとして改修工事をまとめて受注すれば、塗装だけでは完工できません。防水、外壁補修、シーリングなど、自社で対応できない工種を手配する必要があります。

ここに、防水工事会社が入り込める余地があります。相手にとって防水は、単価を削るためだけの外注ではありません。受注した改修工事を予定どおり納めるために欠かせない施工機能です。

特に相性がよい可能性があるのは、次のような会社です。

  • 公共工事や公的住宅の改修工事を元請けで受注している
  • マンションや集合住宅の大規模修繕を扱っている
  • 塗装や外壁補修が中心で、防水を自社施工していない
  • 入札前に協力業者から防水工事の見積もりを集めている
  • 既存の協力業者が高齢化や退職で減っている
  • 落札後の検査や報告書対応に慣れた業者を求めている

一方、公共・公的住宅の実績があれば、どの会社でもよいわけではありません。案件によっては施工単価が合わないこともあります。また、外壁調査からCAD図面、検査書類、各工種の手配まで一括対応できる協力会社を求めている場合、防水工事だけでは要望に届かないこともあります。

「公共実績がある会社」ではなく、「防水工事を分離して発注する会社」を探すことが重要です。

解決

元請け実績、自社施工範囲、協力業者の不足を順に確認する営業先の絞り込み

営業リストは、塗装会社や改修会社を一律に並べるだけでは精度が上がりません。最初は広めに候補を集めつつ、発注可能性が見える情報で優先順位を付ける進め方が現実的です。

第一の判断軸は、どの立場で工事を受注しているかです。

施工事例や取引実績を確認し、元請けまたは一次請けとして改修工事を受注している会社を探します。公共施設、公的住宅、集合住宅の大規模修繕など、複数工種をまとめる案件があるかを見ます。

第二の判断軸は、自社施工の範囲です。

ホームページに「塗装・防水・改修一式」と書かれていても、すべてを自社施工しているとは限りません。もともとの専門工種、保有資格、施工事例の内訳を見ながら、防水を外注している可能性を探ります。

同じ防水会社でも、特定工法に特化しているなら候補になります。「防水会社だから除外する」のではなく、どの工法まで自社で施工するのかを確認します。

第三の判断軸は、協力業者を探す理由があるかです。

既存業者の高齢化や退職、新しいエリアへの進出、公共案件の受注増加などがあれば、新規の協力会社を検討する余地があります。表からは判断できないため、電話では次の点を短く確認します。

  • 防水工事は自社施工か、協力会社への発注か
  • 改修案件の見積もり時に、新しい防水業者を検討することがあるか
  • 公共案件や大規模修繕に対応できる協力会社を探しているか
  • 見積もりを依頼する担当者は誰か

窓口も重要です。小規模な会社では社長や専務が決めることがありますが、入札案件を扱う会社では、見積もりを集める担当者が協力業者の選定に関わっていました。電話口では役職名を決め打ちせず、「改修工事の見積もりを担当されている方」につないでもらうほうが実務に沿っています。

リストには、少なくとも次の項目を持たせると整理しやすくなります。

  • 対応エリアと実際の移動時間
  • 元請け・一次請けの実績
  • 公共工事、大規模修繕の取扱い
  • もともとの専門工種
  • 防水工事の自社施工範囲
  • 協力業者募集の有無
  • 見積もり担当者の部署や役割
  • 既存取引先かどうか

最後の既存取引先チェックも欠かせません。営業対象が数百社になると、既存顧客へ新規営業の電話をかけてしまう可能性があります。社名と法人格をそろえた除外リストを先に作っておくと、関係を崩さずに動けます。

営業先の優先順位は、会社規模の大きさよりも「自社にない工種を外注する必然性」で決めるのがポイントです。

まとめ

専門工事会社の新規開拓では、同業へ数多く当たるほど成果が出るとは限りません。同業は原価や施工単価を理解しているため、価格競争になりやすいからです。

狙いやすいのは、塗装や外壁補修を起点に改修工事を一括受注し、防水工事を協力会社へ任せる企業です。また、同じ防水会社でも、特定工法に特化して自社の対応範囲外を外注しているなら、有望な候補になります。

整理したいポイントは、次の4つです。

  • 元請けまたは一次請けとして改修工事を受注しているか
  • 公共工事や大規模修繕を継続して扱っているか
  • 防水工事を自社施工せず、外注する範囲があるか
  • 既存の協力業者だけでは対応しきれない事情があるか

業種名だけで決めず、相手の受注構造と施工範囲を見る。そこまで整理できると、営業リストは単なる会社一覧ではなく、継続受注につながる候補先の一覧へ変わっていきます。

自社に合う元請け・周辺工種の候補を整理したいときは

「塗装会社なら、どこへ電話してもよいわけではない」「自社の場合、どんな元請けと相性がよいのか分からない」という段階でも、狙う市場と営業先を一緒に整理できます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大を、対応エリア、施工実績、自社工種、取引構造まで踏まえて整理し、営業リストやアプローチの実行まで支援しています。

何から整理すべきかが固まっていない段階でも問題ありません。状況を伺ったうえで進め方を考えます。無理に営業を進めることはありませんので、自社の新規開拓先を見直したいときにご活用ください。

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