3年先まで新築現場の見込みがある一方、8月・9月だけ仕事が薄くなる軽鉄・ボード工事会社
北関東を中心に新築の工場、学校、病院などを手がける、創業20年以上の内装工事会社があります。社員の現場作業員が1名、専属職人が4名ほど。軽鉄工事とボード工事を中心に、一次下請けとなる大手内装会社から仕事を受けています。
主要取引先との付き合いは長く、先々の現場がなくなったわけではありません。むしろ、「あの現場が終わったら次はあそこ」と、2年先、3年先まで案件の見込みがあります。
それでも、年間を通した稼働は安定しません。
「8月、9月は仕事がないかと思うくらい暇になる。でも10月からはびっちりで、現場が重ならないか心配になる」
新築工事は建物全体の工程に沿って進みます。軽鉄・ボード工事に出番が回ってくる時期も、おのずと限られます。そのため、案件数が十分にあっても、自社の工種が必要とされる月に偏りがあれば、職人の稼働は平準化されません。
1週間で 18件の相談 がありました
- 8月5日設備保全会社滋賀県人材確保の相談
- 8月5日プラント工事会社東京都協力会社探しの相談
- 8月4日プラント工事会社埼玉県利益率向上の相談
- 8月4日防水工事会社京都府原価管理の相談
- 8月4日造園会社群馬県原価管理の相談
- 8月3日総合土木愛知県案件獲得の相談
- 8月2日解体工事会社神奈川県利益率向上の相談
- 8月2日内装工事会社大阪府案件獲得の相談
- 8月2日空調設備工事会社秋田県協力会社探しの相談
- 8月2日総合建築群馬県案件獲得の相談
- 8月1日空調設備工事会社福岡県人材確保の相談
- 8月1日工務店京都府業務効率化システムの相談
- 8月1日塗装工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
- 8月1日総合土木静岡県人材確保の相談
- 7月31日内装工事会社兵庫県業務効率化システムの相談
- 7月31日電気設備工事会社静岡県原価管理の相談
- 7月31日防水工事会社福島県協力会社探しの相談
- 7月30日造園会社島根県案件獲得の相談
- 7月29日解体工事会社山口県人材育成の相談
- 7月29日電気設備工事会社大阪府案件獲得の相談
- 7月29日空調設備工事会社北海道人材育成の相談
- 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
- 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
- 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
- 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
- 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
- 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
- 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
- 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
- 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
繁忙期に受け切れない一方で、閑散期を埋めるためだけの新規取引も続けにくい状態
受注の波が大きい会社では、単純に新しい取引先を増やせばよいとは限りません。
繁忙期の3カ月は、今の人数で施工できる量に上限があります。依頼が増えても断らざるを得ません。一方、その後の2カ月は職人の手が空きやすくなります。
だからといって、閑散期に仕事をもらうためだけに新規取引を始めると、別の問題が生まれます。
「暇なときは仕事が欲しい。でも忙しくなったら、その会社の仕事はできませんというのもおかしい」
発注元から見ても、必要なときだけ仕事を受ける会社には継続発注しにくいものです。店舗工事など短工期の案件を増やす案もありますが、軽鉄・ボード工事の稼働が1店舗当たり1週間から10日ほどであれば、年間の空きを埋めるには相当数の案件が必要です。
必要なのは受注総量の拡大ではなく、既存案件と稼働時期がずれる仕事を、継続できる範囲で組み合わせることです。
主要取引先の業績ではなく、建物全体の工程が軽鉄・ボード工事の時期を決めている構造
受注が不安定に見えると、発注元の案件量が減ったと考えがちです。しかし、この会社では主要取引先の売上も現場数も増えていました。
波の原因は、受注量そのものではありません。建設会社の工程表に沿って複数の新築現場が動き、その中で軽鉄・ボード工事の時期が似通っていることでした。
工場、学校、病院と建物用途が分かれていても、発注元や工事の進み方が近ければ、自社に回ってくる施工時期は重なります。取引先が複数あっても、すべてが同じ月に忙しく、同じ月に薄くなれば、受注の波は分散されません。
ここで押さえたいのは、「何社と取引しているか」ではなく、「各社から来る仕事の施工月が分散しているか」が平準化の基準になることです。
また、長年の取引先は簡単に切り替えられません。信頼関係があり、2年先、3年先の現場も見えています。既存取引を急に減らしてしまえば、繁忙期の売上まで失う可能性があります。
一方で、今の受注構成をそのまま続ければ、毎年同じ時期に空きが生まれます。既存取引を守ることと、受注構成を変えないことは別の判断です。
月別の空き枠を先に決め、閑散期が重ならない発注元へ受注枠を段階的に移す進め方
最初に行いたいのは、売上の年間集計ではなく、月別の稼働状況の可視化です。過去2〜3年について、次の情報を並べます。
- 月ごとの自社職人・専属職人の稼働日数
- 発注元別、現場別の施工期間
- 軽鉄工事とボード工事、それぞれの投入人数
- 依頼を断った月と、職人の手が空いた月
- 今後2〜3年で見えている案件の着工予定と、自社工種の施工予定月
売上だけを見ると、繁忙期の大きな出来高に隠れて閑散期が見えにくくなります。受注の波を捉えるには、金額だけでなく「何月に、何人が、何日動いたか」まで確認することが大切です。
次に、月ごとの施工余力を整理します。たとえば8月と9月に4人分の空きがあるとしても、新規案件へすべてを割り当てるのは避けたほうが無難です。既存現場の工程変更や追加工事に対応する余白が必要だからです。
新規開拓に使う枠は、まず空きの一部に絞ります。「8月中旬から9月末まで、2〜3人を継続投入できる」といった形です。これなら、営業先にも受入条件を具体的に伝えられます。
開拓先は、会社の知名度や案件規模だけで選びません。判断軸は次の4点です。
- 軽鉄・ボード工事の施工時期が、自社の閑散期と重なるか
- 単発ではなく、毎年または複数現場で継続する見込みがあるか
- 2〜3人程度でも投入でき、自社の施工体制に合うか
- 移動時間や現場管理の負担を含めても利益を確保できるか
対象は、既存取引先と異なる工程の案件を持つ内装会社や、施工時期の異なる工事を継続受注している発注元です。建物用途だけで決めず、過去の施工月や今後の工程を確認します。同じ工場案件でも施工時期がずれるなら候補になります。反対に、用途が違っても毎年10月以降に集中するなら、平準化にはつながりません。
進め方も一気に変える必要はありません。
- 1年目は閑散期の空き枠だけを新規取引へ充てる
- 工程変更への対応や利益、現場管理の負担を確認する
- 翌年も同じ時期に仕事が見込めるかを発注元と共有する
- 継続性が確認できたら、既存取引との配分を少しずつ調整する
既存の柱を残したまま、空いている月に第2の受注軸を育てることが、現実的な平準化の進め方です。
繁忙期に応援が必要な場合は、これまでの横のつながりや協力会社を活用します。ただし、応援を増やして受注量だけを広げるのではなく、閑散期を埋める取引先を優先して育てます。これにより、仕事量が安定してから職人構成を見直す順序を取りやすくなります。
まとめ
数年先まで現場が見えていても、受注が安定しているとは限りません。専門工事会社にとって重要なのは、案件数や年間売上だけではなく、自社工種の施工時期が月ごとにどう並んでいるかです。
受注の波を平準化する出発点は、月別の稼働実績と案件工程を重ね、どの月に何人分の空きがあるかを明確にすることです。
そのうえで、閑散期だけの都合のよい仕事を探すのではなく、既存案件と施工時期がずれ、継続して付き合える発注元を見極めます。現在の主要取引先を急に切り替える必要はありません。空き枠の一部から始め、実際の利益や管理負担を確かめながら受注配分を変えていけば十分です。
目指す状態は、年間を隙間なく埋めることではありません。繁忙期に無理をせず、閑散期にも必要な稼働と利益を確保できる受注構成をつくることです。
自社の閑散期を埋める受注先から整理したい方へ
「案件はあるのに、特定の月だけ仕事が薄い」「新しい取引先を増やすべきか判断できない」という場合は、月別の稼働実績、今後の案件工程、既存取引との配分を並べるところから整理できます。
ネクスゲートは、中小・専門工事会社の販路拡大や原価管理、組織、デジタル活用まで横断し、建設企業の持続的成長を実行面から支援しています。候補となる発注元がまだ具体的でない段階でも問題ありません。無理な営業はせず、まずは自社に合う受注構成と次に確認すべき情報を一緒に整理します。





























