前提

栃木県で12名ほどの防水・塗装会社が、工場・物流倉庫の元請け修繕を少しずつ増やしている状態

栃木県を拠点に、防水・塗装工事を中心に手がける12名ほどの専門工事会社の話です。職人が多く、内勤や管理業務は代表と限られたメンバーに寄っています。現場管理を担う人は数名いますが、パソコン業務に慣れていない職人も多く、事務・原価・有給管理などはまだ整え切れていない状態です。

一方で、営業面ではすでに地元の工場へ直接アプローチしています。社内で工場を調べ、電話でアポイントを取り、「専門業者なんですが、何か困っていることはありませんか」と聞いていく。派手な営業ではありませんが、地元密着の専門工事会社らしい強い動き方です。

この会社が狙っているのは、マンション修繕を大きく増やすことではありません。むしろ、代表の感覚ははっきりしています。

「マンションはやる気ないね。仕事はあるけど、金額が合わないし、管理も大変なんだよね」

現在地は、ゼネコン下請けやマンション修繕に頼り切るのではなく、工場・物流倉庫の修繕を元請けに近い形で増やしたい段階です。 ただし、大きく伸ばすというより、今の規模を守りながら3年ほどかけて地盤を固めたい。そこに、このテーマの現実味があります。

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  • 7月16日外構工事会社東京都
  • 7月16日塗装工事会社大阪府
  • 7月16日内装工事会社群馬県
  • 7月16日総合建築岐阜県
  • 7月15日工務店東京都
  • 7月15日内装工事会社神奈川県
  • 7月15日塗装工事会社奈良県
  • 7月15日内装工事会社鳥取県
  • 7月14日配管工事会社高知県
  • 7月14日配管工事会社広島県
  • 7月14日防水工事会社神奈川県
  • 7月12日配管工事会社京都府
  • 7月12日ビルメンテナンス佐賀県
  • 7月12日リフォーム会社茨城県
  • 7月11日総合建築福島県
  • 7月11日総合土木大阪府
  • 7月11日造園会社愛知県
  • 7月11日外構工事会社茨城県
  • 7月10日電気設備工事会社京都府
  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
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課題

工場や物流倉庫は魅力があるが、設備管理・保全のキーマンに届きにくい

工場・物流倉庫の修繕は、防水・塗装会社にとって相性のよい領域です。屋上防水、外壁塗装、鉄部塗装、雨漏り対応、部分補修など、小さな工事が継続的に発生しやすいからです。

ただ、入口が難しい。ゼネコンであれば、調達や積算に行き、工事経歴書を持っていけば「まず見積もりを」と進むことがあります。しかし、工場や物流倉庫の場合、誰が施設修繕の判断をしているのかが外から見えにくいことがあります。

相談の中でも、こんな言葉がありました。

「工場のキーマンにはなかなか会えない。管理とか設備とか、そういう部署の担当の人にはアポを取って営業してるんだけど」

課題は、営業力がないことではなく、工場側の意思決定構造に合った接点づくりができるかどうかです。 設備管理、保全、施設管理、総務施設、購買、安全衛生など、会社によって窓口は違います。さらに大手になるほど、工場単位、本社単位、グループ会社単位で権限が分かれます。

そのため、単に「防水工事できます」「塗装工事できます」と伝えるだけでは、相手の中で優先順位が上がりにくいことがあります。相手が知りたいのは、工事内容そのものだけではありません。

  • 工場稼働を止めずに対応できるか
  • 安全管理を任せられるか
  • 小工事でもすぐ動いてくれるか
  • 過去に似た施設で施工した実績があるか
  • 足場や協力会社を含めて段取りできるか
  • 継続的に相談できる会社か

工場・物流倉庫の元請け修繕では、「会うべき人に会うこと」と同じくらい、「会ったときに安心材料を出せること」が重要です。

背景

マンション修繕は管理負荷が高く、工場修繕は小工事でも利益を残しやすい

マンション修繕を避けたい理由は、単に苦手意識ではありません。防水・塗装会社から見ると、管理負荷と利益率が合いにくい場面があります。

居住者対応があります。部屋ごとの日程調整があります。天候や居住者都合で工程がずれることもあります。品質に対する目も細かく、共用部・専有部まわりのケアも必要です。さらに元請けや管理会社が上に入ると、専門工事会社に残る利益が薄くなることもあります。

相談の中では、かなり率直な表現が出ていました。

「管理するのも大変だし、利益率もそんなによくない。上の取り分が大きいんだよね」

もちろん、マンション修繕でしっかり利益を出している会社もあります。ただ、今回のように12名規模で、内勤体制もこれから整える会社にとっては、住民対応や工程管理が重くなりすぎることがあります。

一方、工場・物流倉庫は見え方が違います。

「工場って一回入って、ある程度しっかりしてる会社だなと言ってもらえれば、いろんな工事があるんで。小さい仕事でも利益率をしっかり取れるから」

工場修繕の魅力は、最初から大型案件を取ることではなく、小工事を入口にして継続受注へつなげやすい点です。 防水・塗装の小修繕、雨漏り、部分塗装、劣化箇所の補修など、施設を持つ会社には細かな困りごとが定期的に発生します。

また、管理面でもマンションとは違います。工場側が求める水準は高いですが、ポイントは居住者対応よりも安全管理、稼働への配慮、作業計画、報告の確実さに寄ります。

安全に対してしっかりしていて、現場に責任者を置き、必要な報告ができる会社であれば、小工事から信頼を積み上げやすい領域です。 だからこそ、防水・塗装会社にとっては狙う価値があります。

ただし、ここで無理をすると逆効果です。大型工場に入り、大きな案件を急に受けると、人員・管理・事務処理が追いつかないことがあります。実際に、相談企業でも「大きい案件になると人の問題もあるし、対応しきれない。キャパを超えちゃう」と話していました。

工場・物流倉庫へのシフトは、売上を急に増やす営業ではなく、対応できる範囲で良い取引先を増やす営業として考えるのが現実的です。

解決

設備管理・保全への接点づくりと、受け切れる体制づくりを同時に進める

工場・物流倉庫の元請け修繕へシフトするなら、営業先の開拓だけでなく、受注後に回る体制まで同時に見ておくことが大切です。順番としては、次の4つを整理すると進めやすくなります。

1. 狙う先を「工場」「倉庫」ではなく、管理部門まで分解する

まず、営業先を施設名だけで考えないことです。工場や物流倉庫には、修繕に関わる部署が複数あります。

たとえば、接点候補は次のように分かれます。

  • 設備管理・保全部門
  • 施設管理部門
  • 工務・生産技術に近い部門
  • 総務施設部門
  • 購買・調達部門
  • 安全衛生に関わる部門

最初に会うべき相手は、見積もりを集める人ではなく、「現場の困りごとを知っている人」です。 雨漏り、外壁劣化、屋上の傷み、鉄部のサビ、搬入口まわりの補修などを日常的に見ている人に届くと、話が早くなります。

既存の動き方である「困っていることはありませんか」という聞き方は、工場営業では相性がよいです。そこに少しだけ型を足すと、再現性が上がります。

たとえば、電話や訪問で確認する内容を絞ります。

  • 屋上や外壁の修繕は、どの部署が見ているか
  • 雨漏りや塗装劣化の相談先は決まっているか
  • 小規模補修は都度発注か、年間で業者を決めているか
  • 工事会社の登録や口座開設に必要な資料は何か
  • 工場稼働中の工事で重視している安全ルールは何か

営業の目的を、いきなり案件化ではなく「修繕判断の流れを知ること」に置くと、次の一手が見えやすくなります。

2. 「工事経歴書5年分」だけでなく、工場向けの安心材料をまとめる

ゼネコン営業では、工事経歴書を持っていき、実績を説明して、見積もり参加や口座開設につなげる流れがあります。これは工場営業でも使えます。ただし、工場側には工場側の見たいポイントがあります。

工場・物流倉庫向けには、施工実績、安全管理、対応範囲を1つの資料にまとめておくと話が進みやすくなります。

最低限、次の内容は整理しておきたいところです。

  • 防水・塗装の施工実績
  • 工場・倉庫・事業所での類似工事実績
  • 雨漏り、部分補修、小工事への対応可否
  • 足場、協力会社、分離発注への対応範囲
  • 現場責任者の配置方針
  • 安全書類、作業計画、KY、安全教育への対応
  • 工場稼働中に配慮する点
  • 緊急時や追加相談の連絡体制

ここで大切なのは、立派な会社案内を作ることではありません。相手が社内で説明しやすい材料を渡すことです。

設備管理や保全の担当者が「この会社なら一度見てもらってもよさそうです」と上長に伝えられる。購買や総務に回ったときも、会社としての安全面・実績面が確認できる。そこまで考えると、資料の意味が変わります。

工場営業の資料は、自社をよく見せるためではなく、相手が社内で通しやすくするために作るものです。

3. 最初から大型案件を狙わず、小工事で信頼を取りにいく

工場・物流倉庫は、一度入ると継続的な相談につながる可能性があります。だからこそ、最初の入口は小さくてよいです。

むしろ、12名規模の会社であれば、大型改修を一気に取りにいくより、小工事で対応力を見てもらうほうが現実的です。屋上の一部補修、鉄部塗装、雨漏り調査、搬入口まわりの塗装、外壁の部分補修など、短い工期で完了できるものから入る。

工場側が見ているのは、金額の大きさより「約束通りに動くか」「安全に進めるか」「報告が早いか」です。 小工事でそこを示せれば、次の相談につながりやすくなります。

また、受注後のキャパも守れます。大きな案件を取って現場が乱れるより、小さな案件を確実に回し、社内の管理レベルを上げていくほうが、3年で地盤を固める動き方に合います。

4. 営業と同じくらい、内勤・管理体制を先に整える

工場・物流倉庫の元請け修繕が増えると、現場以外の仕事も増えます。見積もり、工程調整、安全書類、原価管理、請求、写真整理、報告書、協力会社手配。ここが代表に集中すると、せっかく良い取引先が増えても回らなくなります。

相談企業でも、内勤的な業務が代表に寄っていました。有給管理、原価管理、台帳活用、現場管理者への役割分担。こうした部分が、次の成長のボトルネックになりかけていました。

工場修繕へシフトするなら、「営業で取れるか」だけでなく「受けた後に誰が管理するか」を先に決めておく必要があります。

最初に整えるなら、難しい仕組みよりも役割分担です。

  • 見積もり作成の担当
  • 工事ごとの原価入力担当
  • 安全書類の準備担当
  • 写真・報告書の整理担当
  • 協力会社との日程調整担当
  • 代表が最終確認する範囲

いきなり全員にパソコン業務を求める必要はありません。現場管理者3名ほどに、まずは案件ごとの進捗・写真・外注費・追加工事の共有から任せる。内勤担当が入るなら、台帳を活用して案件別の粗利を見えるようにする。

受注量を増やす前に、案件別の粗利と現場の進捗が見える状態を作ることが、キャパオーバーを防ぐ一番の土台です。

まとめ

マンション修繕やゼネコン下請けから、工場・物流倉庫の元請け修繕へシフトする動きは、防水・塗装などの専門工事会社にとって現実的な選択肢です。

マンション修繕は、居住者対応や工程調整の負荷が重く、利益率が合いにくいことがあります。ゼネコン下請けも、見積もり機会は得やすい一方で、価格競争に寄りやすい場面があります。

一方で、工場・物流倉庫は、小工事から入り、信頼を積み上げ、継続的な修繕相談につながる可能性があります。特に防水・塗装は、施設の維持管理と相性がよい領域です。

ただし、必要なのは営業先リストだけではありません。

工場・物流倉庫へのシフトで整理したいのは、①設備管理・保全のキーマンにどう届くか、②施工実績と安全管理をどう伝えるか、③受注後に社内で回せるか、の3点です。

今の規模を無理に大きくする必要はありません。むしろ、3年ほどかけて地盤を固めるなら、小工事で信頼を取り、管理体制を少しずつ整え、対応できる取引先を増やす進め方が合います。

良い工事を取ることと、良い状態で回すことはセットです。 工場・物流倉庫の修繕営業は、その両方を見ながら進めると、専門工事会社らしい強みを出しやすくなります。

工場・倉庫の元請け修繕を増やす前に、自社の営業先と受け皿を整理する

工場・物流倉庫の修繕を増やしたいと思っても、「どの部署に当たるべきか」「今の実績をどう見せるべきか」「受注後に社内が回るか」が曖昧なままだと、動きにくいものです。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大、原価管理、採用・組織、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。工場・倉庫向けの営業先整理、キーマンへの接点づくり、施工実績・安全管理体制の見せ方、受注後の社内体制づくりまで、状況に合わせて一緒に考えることができます。

「うちの場合は工場営業を進めるべきか」「まず何を整えるべきかわからない」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、次の整理先として必要なときにお声がけください。

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