前提

千葉県の内装系専門工事会社で、見積・材料仕入れ・案件台帳がExcelに分かれている状態

千葉県で内装・仕上げ・金属まわりを扱う、創業数年の専門工事会社のケースです。実働は数名規模で、現場対応と経営管理を限られた人数で回しています。

会計ソフトは入っているものの、見積管理、案件情報、材料の仕入れ、現場ごとの原価はExcelや書類で管理している状態でした。材料の過去単価を確認するときも、「先月入れた材料はいくらだったか」を書類から探すことが多く、過去案件の検索にも時間がかかっていました。

特に大きかったのは、物件全体の金額は見えていても、内装・仕上げ・金属といった工種ごとの利益が見えにくいという悩みです。

「トータルでは出ているけど、どこがいけないのか分からない」

この感覚は、Excel管理を続けている専門工事会社では珍しくありません。Excelそのものが悪いのではなく、見積・原価・仕入れ・過去単価が別々に存在しているため、利益を判断する軸がそろっていないことが問題になりやすいのです。

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  • 7月10日電気設備工事会社京都府
  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
  • 7月2日防水工事会社茨城県
  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

物件全体の黒字は見えても、内装・仕上げ・金属のどこで粗利が削れているか分からない

この会社では、1つの物件の中に内装工事、仕上げ工事、金属工事など複数の工種が含まれていました。物件全体では2,000万円台の売上があり、最終的には利益が出ているように見える。しかし、その中でどの工種が利益を出し、どの工種が利益を削っているのかまでは追えていませんでした。

本来、見たいのは次のような数字です。

  • 案件ごとの売上、原価、粗利、粗利率
  • 工種ごとの外注費、材料費、人件費
  • 見積時の予算と実際原価の差
  • 材料単価の過去比較
  • 元請別、現場別、エリア別の過去実績

ところが、入力先が分かれていると、こうした数字を横断して見ることが難しくなります。結果として、「なんとなく外注費が多かった」「材料で食われた気がする」という感覚判断に寄りやすくなります

もちろん、経験のある社長や担当者であれば、頭の中ではかなり正確に把握できていることもあります。実際に「今は頭の中でやっている感じ」という言葉もありました。ただ、会社として次の人数を増やす、事務作業を減らす、案件をもう少し増やすとなると、頭の中だけでは限界が出てきます。

原価管理の見直しは、単にシステムを入れる話ではなく、利益判断を属人化させないための土台づくりです。

背景

実働数名で現場も管理も回す会社ほど、Excelの自由さが原価の見えにくさに変わる

Excel管理は、創業初期や少人数の会社にとって非常に使いやすい方法です。項目を自由に増やせますし、急ぎの見積や請求にも対応しやすい。現場ごとにファイルを作り、月ごとに管理するやり方も、最初は十分に機能します。

ただし、案件数や工種が増えてくると、Excelの自由さがそのまま管理のばらつきになります。

たとえば、同じ材料でも入力名が少し違うだけで検索しづらくなります。元請名、現場名、エリア名も、表記が統一されていないと過去案件を探すのに時間がかかります。材料費を入力していても、それが内装に紐づくのか、金属に紐づくのか、共通費なのかが分かれていなければ、工種別の粗利は出せません。

この会社でも、過去に似た工事を探すときに「どこの現場でやったか」「どの元請だったか」「材料をいくらで入れたか」を探す場面が多くありました。検索できれば早いはずの情報が、ファイルや書類を引っ張る作業になっていたわけです。

ここで大事なのは、システム化の前に、会社として何を検索したいのか、何を比較したいのかを決めることです

いきなり多機能なシステムを入れても、必要な項目が決まっていなければ使いづらくなります。逆に、勤怠やスマートフォン報告などの機能があっても、外注中心で自社職人が少ない会社では優先度が低いこともあります。

原価管理で最初に整理すべきなのは、機能の数ではなく、自社の利益判断に必要な項目の数です。

解決

既存Excelの項目と入力ルールを先に決め、工種別・案件別の粗利が出る形に整える

原価管理を見直すときは、最初から「汎用ソフトを入れるか」「自社専用システムを作るか」を決める必要はありません。先にやるべきことは、今あるExcelや書類を棚卸しして、利益を見るための設計図を作ることです。

まずは、既存Excelを次の4つに分けて確認します。

  • 見積に関するExcel
  • 案件台帳に関するExcel
  • 材料仕入れ・発注に関するExcel
  • 原価・請求・入金に関するExcel

そのうえで、すべての数字を「案件」と「工種」と「費目」に紐づけるルールを作ります。ここが最も重要です。

たとえば、1つの案件に対して、内装・仕上げ・金属という工種を持たせます。その中に、外注費、材料費、人件費、その他経費を分けて入力します。こうしておけば、案件全体の粗利だけでなく、工種別の粗利も見えるようになります。

入力ルールでは、次のような点を決めておくと実務に乗りやすくなります。

  • 工種名は選択式にして、表記ゆれをなくす
  • 材料名、仕入先名、元請名もできるだけ統一する
  • 外注費、材料費、人件費を同じ費目ルールで入力する
  • 見積時の予算と実際原価を同じ工種区分で比較できるようにする
  • どの費用にも、必ず案件名または案件番号を紐づける

次に、検索軸を決めます。この会社の場合であれば、元請名、現場名、エリア名、工種、材料名、仕入月、過去案件あたりが重要でした。

「過去に似た工事を探す」「材料単価の上がり方を見る」「同じ元請の案件を比較する」ための検索軸を先に決めると、入力項目の過不足が見えます。

最後に、グラフ化する指標を絞ります。最初から細かい分析を増やしすぎると、入力も確認も重くなります。まずは以下の程度で十分です。

  • 案件別の売上・原価・粗利率
  • 工種別の売上・原価・粗利率
  • 外注費、材料費、人件費の構成比
  • 見積予算と実際原価の差額
  • 材料単価の月別推移

ここまで整理すると、汎用ソフトで足りるのか、自社向けに作った方がよいのかが判断しやすくなります。

汎用ソフトが向いているのは、業務の流れが一般的で、項目も標準機能に近い会社です。一方で、内装・仕上げ・金属のように1案件内で複数工種を細かく分けたい、見積明細と原価を自社ルールで紐づけたい、過去単価検索を重視したい場合は、自社向けに設計した方が使いやすいこともあります。

判断基準は「高機能かどうか」ではなく、「自社の利益判断に必要な情報が、少ない手間で入力・検索・比較できるか」です。

まとめ

Excel管理で工事ごとの利益が見えにくいとき、問題はExcelそのものではなく、見積・案件台帳・原価・材料仕入れ・過去単価がつながっていないことにあります。

物件全体で利益が出ていても、内装・仕上げ・金属のどこで粗利が出ているのか、どこで外注費や材料費が膨らんでいるのかが見えなければ、次の見積にも改善が反映されにくくなります。

最初に取り組むべきことは、次の順番です。

  1. 既存Excelと書類を棚卸しする
  2. 案件・工種・費目の入力ルールを決める
  3. 検索したい軸を決める
  4. グラフ化すべき粗利指標を絞る
  5. 汎用ソフトか自社向けシステムかを判断する

原価管理の見直しは、事務作業を減らすだけでなく、次の見積精度を上げるための仕組みづくりです。

少人数の会社ほど、最初から大きな仕組みにする必要はありません。まずは、今あるExcelの中身を整理し、案件別・工種別に粗利が見える状態を作ることから始めるのが現実的です。

工種別の利益が見える管理方法を、自社の実務に合わせて整理したいときは

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。

原価管理やデジタル活用も、いきなりシステム導入を前提にするのではなく、まずは今のExcel、見積、案件台帳、材料仕入れ、過去単価の管理状況を確認しながら、何を見える化すべきかを一緒に整理できます。

「うちの場合は汎用ソフトで足りるのか」「自社用に作るほどなのか」「そもそも何から整理すべきか分からない」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、必要なタイミングでお気軽にご相談ください。

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