前提

関東圏で枠埋め工事を主力にする少人数の専門工事会社が、安定受注の先に人手の壁を感じ始めている状態

関東圏で防水関連の専門工事を手がける、社員5〜6名規模の会社の話です。主力は集合住宅の枠埋め工事で、売上のほとんどをこの工種が占めています。現場は200戸を超える規模になることもあり、一度入ると完了まで1年近く続く案件もあります。

受注先は複数あり、仕事量は比較的安定しています。現場には基本2名体制で入り、代表自身も営業、経理、教育、現場対応まで担っています。若手社員の平均年齢は20代後半で、業界経験は5年前後。さらに、親会社経由で来ている外国人材の教育も進めている状況です。

将来的には会社を大きくしたいというより、まずは基礎を固め、次の世代に残せる会社にしたいという考えがありました。そこで避けて通れないのが、「人を増やすときに、自社で育てるのか、協力会社を使うのか」という判断です。

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  • 7月10日電気設備工事会社京都府
  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
  • 7月2日防水工事会社茨城県
  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

協力会社に任せた施工で信用を落とした経験が、外注拡大への強いブレーキになっている状態

この会社では、協力会社を増やすことにかなり慎重です。理由は明確で、過去に外注先へ任せた施工で品質面の問題が起き、元請けや取引先からの信用を落としかけた経験があるためです。

「外注に任せて裏切られたことがあるんです。信用を落とされたら、こっちが相手に謝りに行かないといけない」

この言葉には、専門工事会社ならではの重さがあります。施工をしたのが協力会社であっても、元請けから見れば責任を負うのは自社です。是正対応、謝罪、再発防止の説明、場合によっては関係修復のための時間や費用まで発生します。

つまり外注費だけを見れば安く見えても、品質不良が起きた瞬間に、外注活用のコストは「人工代」ではなく「信用回復コスト」まで含んだものになります。

そのため、「人手が足りないから協力会社を入れる」という単純な判断ができません。特に枠埋めのように、仕上がりや段取りの癖が信用に直結する工種では、知らない職人をすぐ現場に入れるリスクは小さくありません。

背景

売上は安定していても、代表が教育と品質責任を抱える構造では内製だけにも限界が出やすい状態

外注を使いたくない理由は自然です。一方で、すべてを自社職人だけで抱え続けることにも限界があります。

この会社では、社員は若く、これから一人前になっていく層が中心です。外国人材も現場で育成中で、代表または既存社員が一緒に現場へ入りながら教えています。これは非常に強い内製化の形です。自社の施工基準、段取り、元請け対応の感覚を、最初から揃えて育てられるからです。

ただし、内製化には時間がかかります。新人を採用しても、翌月から代表の代わりに現場を任せられるわけではありません。現場が200戸超の集合住宅で、完了まで長期にわたる場合、途中で品質のブレが出ると影響も長く残ります。

さらに、代表が営業、経理、教育、現場管理まで持っている会社では、育成が進むほど一時的に代表の負担が増えることもあります。人を増やせば楽になるのではなく、一定期間は教える手間、確認する手間、直す手間が増えるためです。

ここで整理したいのは、「外注は危ない、自社職人なら安心」という二択ではないということです。実際には、内製化にも限界があり、外注にも使い方があります。重要なのは、信用を守るために、任せる範囲と確認の仕組みを先に決めておくことです。

解決

信用を守る外注活用は、任せる工種・工程・確認方法を小さく切って始めること

外注を使うかどうかは、「協力会社を増やすか、増やさないか」ではなく、どの工種・どの工程・どの現場条件なら任せられるかで考えると整理しやすくなります。

まず、自社の仕事を3つに分けます。

  • 自社職人だけで担うべき中核工程
  • 条件付きで協力会社に任せられる工程
  • 繁忙時だけ外部に頼める補助的な作業

枠埋め工事を主力にしている会社であれば、元請けからの評価に直結する仕上がり、納まり、手直し対応は中核工程に近いはずです。ここをいきなり外注に任せると、過去と同じ失敗につながりやすくなります。

一方で、準備、搬入、清掃、簡易な補助作業、既存社員の管理下で進められる一部工程などは、条件付きで外部に切り出せる可能性があります。ポイントは、最初から「一式」で任せないことです。

協力会社を使う場合は、次の順番で進めると信用を守りやすくなります。

  1. 小さい現場、または影響範囲の小さい工程で技量を見る
  2. 自社の施工基準を写真やチェック項目で共有する
  3. 初回は必ず自社の職長または代表が確認できる体制にする
  4. 1現場ごとに、品質・スピード・報連相・元請け対応を振り返る
  5. 問題がなければ、任せる範囲を少しずつ広げる

この流れにすると、協力会社を「信用できるかどうか」ではなく、自社の基準で任せられる状態まで一緒に合わせられるかで判断できます。

また、試用期間の考え方も有効です。いきなり長期現場に入れるのではなく、最初の1〜3現場はお互いの確認期間と位置づけます。その期間中に見るべきなのは、腕の良し悪しだけではありません。

  • 指示を正しく受け取れるか
  • 分からないことをそのまま進めないか
  • 手直しを嫌がらず対応できるか
  • 元請けや他職種とのやり取りに乱れがないか
  • 自社の若手と組ませても現場が荒れないか

専門工事会社にとって、施工品質はもちろん大事です。ただ、実際に信用を落とす原因は、技術だけではなく、報告不足、勝手な判断、現場での態度、手直し対応の遅れにもあります。だからこそ、協力会社の評価項目は「腕」だけでなく「現場で信用を守れる動き方」まで含める必要があります。

内製化を進める場合も、同じ考え方が使えます。自社職人を育てるなら、代表の頭の中にある基準を、若手が見える形にすることが大切です。たとえば、よくある不具合、元請けから指摘されやすい点、完了前に必ず見る箇所、現場後に確認する項目を簡単にまとめるだけでも、教育の再現性は上がります。

つまり、外注を使うにしても、自社で育てるにしても、先に作るべきものは同じです。「うちの品質とは何か」を言葉とチェック項目にしておくことです。

まとめ

協力会社に任せた結果、品質不良や信用低下につながった経験があると、外注活用に慎重になるのは当然です。特に、長く付き合っている元請けからの信頼で仕事が成り立っている専門工事会社ほど、知らない職人を現場に入れる判断は重くなります。

一方で、自社職人だけで伸ばす場合も、育成には時間がかかります。代表が現場、営業、教育を抱えている会社では、内製化を進めるほど一時的な負担も増えます。

大事なのは、外注か内製かを感情で決めることではありません。中核工程は自社で守り、切り出せる工程は小さく試し、施工基準と振り返りで信用を守ることです。

「自分が育てた子以外は不安」という感覚は、品質に責任を持ってきた会社ほど自然なものです。その感覚を否定せず、任せられる範囲を少しずつ設計していくと、人手不足への対応と信用の維持を両立しやすくなります。

自社職人を育てるか、協力会社を使うかを整理したいときに

自社だけで育てるべきか、協力会社を入れるべきかは、会社の工種、現場規模、元請けとの関係、今いる職人の育成状況によって変わります。まずは、どの工程が信用に直結していて、どこなら外部に任せられる余地があるのかを整理するだけでも、次の一手が見えやすくなります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。人手不足への対応や協力会社活用について、「うちの場合はどう考えるべきか」「何から整理すべきかわからない」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、状況整理の相手として必要なときにご相談ください。

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