前提

北関東の内装系専門工事会社が「細く長く続ける」ために事務時間を見直す局面

北関東で内装・仕上げ系の工事を手がける、10名弱規模の専門工事会社の話です。

大きく拡大するよりも、社長の言葉に近い表現でいえば「細く長く、つつましく続ける」ことを大事にしている会社でした。受注先や施工範囲はある程度決まっており、無理に営業先を広げたり、人を一気に増やしたりする考えは強くありません。

一方で、日々の業務では見積り、積算、経費管理、案件ごとの確認など、細かな事務作業が積み重なります。Excelやスプレッドシートで管理している会社も多く、社長自身や事務員がその処理に時間を取られます。

なるべくできる範囲でITやDXの力を使って、自分の時間を空けたい

この感覚は、拡大志向の会社だけのものではありません。むしろ、少人数で堅実に続けたい会社ほど、社長と事務員の時間をどう守るかが経営の安定に直結します。

1週間で 12件ダウンロード されました

  • 7月10日電気設備工事会社京都府
  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
  • 7月2日防水工事会社茨城県
  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

Excel管理が増えるほど社長の時間が細かく削られていく

小規模な建設会社のIT化で最初に見るべき課題は、システムの有無ではなく、社長や事務員の時間がどの作業に吸われているかです。

たとえば、次のような業務です。

  • 見積書を過去データから探して作り直す
  • 積算や数量の確認を手作業で行う
  • 経費をExcelやスプレッドシートに転記する
  • 案件ごとの原価や支払い状況を後から確認する
  • 現場、協力会社、事務側の情報が分かれている

ひとつひとつは大きな作業に見えません。ただ、毎日少しずつ発生します。社長が現場判断や取引先対応をしながら、夕方以降に見積りや経費整理をする。事務員も確認や転記に追われる。こうした状態が続くと、会社全体の余白がなくなります。

特に建設業では、数字の管理が現場と切り離せません。見積り、原価、経費、支払い、協力会社への発注がつながっています。どこか一箇所が手作業のままだと、確認のために社長へ戻ってくる場面が増えます。

つまり問題は、単に「Excelが古い」という話ではありません。社長に確認しないと進まない業務が多いことが、時間を奪う本質です。

背景

少人数の施工会社ほど大きなDXよりも日々の手作業削減が効きやすい

少人数の専門工事会社では、いきなり大規模なDXを目指す必要はありません。

施工会社の場合、元請けや取引先との関係、工事範囲、協力会社の顔ぶれがある程度決まっていることもあります。社長からも「施工会社だから、頭が決まっている範囲でやってくれる話」という趣旨の声がありました。つまり、すべてを変えるより、今の仕事の回し方を崩さずに、詰まっている部分だけを軽くするほうが合います。

このタイプの会社でIT化が進みにくい理由は、主に3つあります。

1つ目は、現場が忙しく、業務整理だけの時間を取りにくいことです。社長も事務員も、日々の処理を止められません。

2つ目は、どのツールを入れるべきか判断しづらいことです。見積りソフト、原価管理、経費精算、案件管理など、選択肢は多くあります。しかし、自社に合わないものを入れると、かえって入力作業が増えます。

3つ目は、従業員の負担増を避けたいことです。現場も事務も、急に新しいやり方を求められると負担になります。IT化は便利にするためのものですが、導入の仕方を間違えると「また入力が増えた」と感じられてしまいます。

だからこそ、最初のゴールは大きな変革ではなく、社長と事務員が毎週くり返している手作業を減らすことに置くのが現実的です。

解決

見積書作成・原価経費管理・案件管理から小さく始める

建設会社のIT化は、効果が見えやすいところから始めるのが進めやすいです。特に小規模な専門工事会社では、見積書作成、原価・経費管理、案件管理の3つから棚卸しすると整理しやすくなります。

まず、今ある業務を紙に出します。難しい業務フロー図でなくて構いません。

  • 誰が見積りを作っているか
  • 過去の見積りをどこから探しているか
  • 経費は誰が、いつ、どこへ入力しているか
  • 案件ごとの利益はいつ把握できるか
  • 社長確認が必要な場面はどこか

ここで大事なのは、ツール選びの前に、同じ入力を二度している作業を見つけることです。たとえば、見積書に入れた内容を別の管理表へ転記している。経費を紙やメモで受け取り、あとからExcelに入れている。案件名の表記が人によって違い、集計時に直している。こうした作業は、IT化の効果が出やすい場所です。

次に、導入範囲を小さく切ります。

いきなり全社の管理を変えようとすると、現場も事務も疲れます。まずは「見積書の作成時間を減らす」「案件ごとの経費を見やすくする」「社長確認の回数を減らす」など、1つの目的に絞ります。

判断軸はシンプルです。

  • 社長の確認時間が減るか
  • 事務員の転記作業が減るか
  • 現場側の入力負担が増えすぎないか
  • 案件ごとの数字が早く見えるか
  • 今のExcelやスプレッドシートから無理なく移れるか

この5つで見ると、派手な機能よりも、自社に合うかどうかを判断しやすくなります。

たとえば、見積書作成であれば、過去案件の流用や単価表の整理から始める。経費管理であれば、案件名と支出内容を揃えて、後から探しやすくする。案件管理であれば、受注前、施工中、請求済みの状態が一目で分かるようにする。

どれも大がかりなDXではありません。しかし、毎週発生する確認・転記・探す時間が減ると、社長の時間は確実に空きます。その時間を営業、現場確認、協力会社との関係づくり、先々の経営判断に使えるようになります。

また、事務員や従業員の負担軽減にもつながります。小さな確認や手戻りが減るだけでも、日々のストレスは下がります。IT化は売上拡大のためだけでなく、人が辞めにくい働き方をつくるための整備としても意味があります。

まとめ

社長が事務作業に追われる状態は、建設会社では珍しくありません。特に少人数の専門工事会社では、見積り、積算、経費管理、案件確認が社長や事務員に集中しやすくなります。

ただし、解決策は大きなDXとは限りません。

大事なのは、今の業務を崩さず、手作業が多い部分から小さくIT化することです。見積書作成、原価・経費管理、案件管理のどこに時間がかかっているかを棚卸しし、社長確認や転記作業が減る領域から始める。これだけでも、会社の回り方はかなり変わります。

「細く長く続けたい」という会社にとって、IT化は攻めの投資というより、社長と社員の時間を守るための土台づくりです。無理に新しいことを増やすのではなく、今ある仕事を少し軽くする。その視点から始めると、現場にも事務にもなじみやすくなります。

自社の事務作業をどこから軽くするか整理したい方へ

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価管理・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。

IT化やDXといっても、最初から大きな仕組みを入れる必要はありません。見積り、経費管理、案件管理など、今の業務のどこに手作業が多いのかを一緒に整理するところから始められます。

「うちの場合は何から見直すべきか」「Excel管理を残したまま改善できるのか」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、まずは状況の整理先としてご活用ください。

お問い合わせはこちら