前提

南九州で創業10年超、6名弱で塗装・防水を担う会社の現在地

南九州のある塗装・防水会社では、創業から10年以上、戸建てとアパートの塗装・防水を中心に事業を続けています。人数は代表を含めて6名弱。協力会社も2〜3社あり、状況によっては10名前後の職人稼働を組める体制です。

売上は年商4,000万円台前半。工種は塗装と防水が大きな柱で、外構は依頼があれば対応する位置づけです。現場は戸建てとアパートが中心で、受注の多くは長年付き合いのある建設会社や元請け会社から入ってきます。

一方で、梅雨時期は現場が止まりやすく、防水材の入荷遅れのような外部要因も受けます。代表の言葉として印象的だったのは、現場を増やしたい理由を聞いたときの「そこが忙しければ仕事は増えるんですけどね」という一言です。

この会社の悩みは、技術や対応力がないことではなく、仕事量の入口が既存元請けの繁閑に左右されやすいことです。

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  • 7月10日電気設備工事会社京都府
  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
  • 7月2日防水工事会社茨城県
  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

元請け任せの受注構造では、職人を増やす判断も広告を打つ判断も遅れやすい

塗装・防水会社にとって、既存元請けとの関係は大切な資産です。長く付き合い、現場の進め方も分かっていて、信頼もある。だからこそ、下請け案件を中心に売上をつくってきた会社は少なくありません。

ただ、売上の入口が限られていると、元請け側の受注状況、地域の工事量、資材の動き、天候の影響をそのまま受けます。今回の会社も、外部環境の影響で仕事が急に減り、そこから戸建て向けのチラシ配布や動画広告を検討し始めていました。

ここで難しいのは、単に「営業を増やせばいい」という話ではない点です。

現場が増えすぎても、自社6名弱と協力会社2〜3社で回せる量には限界があります。大きな地場ゼネコンの大型案件についても、「大きすぎると人も足りないので」と話していました。

受注を増やすべきなのは間違いありませんが、自社の稼働力に合わない案件を取りにいくと、かえって現場品質や利益を崩す可能性があります。

つまり課題は、仕事を増やすことそのものではなく、自社人数・協力会社・得意工種に合う受注ルートを複数持つことです。

背景

戸建て直受注を始めても、アパート修繕と地域建設会社の開拓が空白になりやすい

この会社では、仕事量が落ちたことをきっかけに、戸建て向けのチラシ配布を始めていました。始めてから数か月で、反応はまだこれからという段階です。ホームページも最近整備し、今後は動画広告やSNS広告も検討していました。

戸建ての直受注は、利益率や主導権の面で魅力があります。一般のお客様から直接相談を受けられれば、元請けの都合だけに左右されない売上の柱になります。特に外壁塗装や屋上・ベランダ防水のように、地域密着で相談されやすい工事とは相性があります。

ただし、戸建て直受注だけで安定化を狙うと、問い合わせ数、見積対応、契約率、施工時期のばらつきが出ます。チラシや広告を始めたばかりの段階では、すぐに毎月安定した現場数をつくるのは簡単ではありません。

一方で、同社はアパートの塗装・防水も多く手がけており、防水工事を今後も増やしたい意向がありました。大型案件よりも、「単価が小さめでも定期的に入ってくる現場」が理想です。

ここに、安定受注をつくるうえでの大事な分岐点があります。

戸建て直受注だけに寄せるのではなく、既存元請け、戸建て直受注、アパート修繕、地域の建設会社との新規取引を分けて設計する必要があります。

受注ルートを分けて考えると、やるべきことも変わります。

  • 既存元請け:関係性を深め、空き日程や得意工種を伝えて追加発注を取りにいく
  • 戸建て直受注:チラシ、ホームページ、広告の導線を整え、問い合わせを増やす
  • アパート修繕:防水・塗装の実績を整理し、定期修繕ニーズのある会社に提案する
  • 地域建設会社:大型ゼネコンではなく、自社規模に合う中小建設会社との接点を増やす

受注ルートごとに役割を決めないまま広告だけ増やすと、反応が出ても現場化しにくく、反応が出ないと何が悪いのか分からなくなります。

解決

まずは「取れる仕事」ではなく「続けて取りたい仕事」から逆算する

安定受注をつくる第一歩は、営業手法を増やすことではなく、取りたい仕事の条件を言語化することです。

この会社の場合であれば、方向性はかなりはっきりしています。大規模な商業施設や大型ゼネコン案件を無理に狙うより、戸建てやアパートの塗装・防水を、毎月一定数受けられる状態が合っています。協力会社を含めれば10名前後の稼働が見込めるため、小規模〜中規模の現場を複数持つほうが現実的です。

「何でも受けます」ではなく、「戸建て・アパートの塗装、防水を安定して受けたい」と絞ることで、営業先も広告内容も見積対応も整えやすくなります。

進め方は、次の順番が現実的です。

まず、既存の売上を受注ルート別に分けます。既存元請けA社、既存元請けB社、戸建て直受注、アパート修繕、外構など、入口ごとに月別の売上と件数を見ます。ここで、どのルートが繁忙期に強く、どのルートが閑散期を埋められるかを確認します。

次に、自社が欲しい現場の条件を決めます。たとえば、防水工事であれば、屋上防水、ベランダ防水、アパート共用部の修繕など、対応しやすい工事を整理します。塗装も、戸建て外壁なのか、アパート外壁なのかで、営業先と見せ方が変わります。

そのうえで、受注ルートごとに打ち手を分けます。

既存元請けに対しては、ただ仕事を待つのではなく、空き日程と対応可能工種を定期的に伝えるだけでも動きが変わります。「来月の後半は防水で2班動けます」「小規模なアパート修繕なら短納期で対応できます」と伝えられると、元請け側も声をかけやすくなります。

戸建て直受注では、チラシや広告の内容を広げすぎないことが大切です。会社紹介だけではなく、地域の施主が相談しやすいテーマに絞ります。たとえば、防水なら「雨漏りが起きる前のベランダ防水点検」、塗装なら「築年数に応じた外壁塗装の相談」のように、問い合わせ理由をつくります。

地域建設会社との新規取引では、大型案件を持つ会社よりも、アパート建築や修繕を継続的に扱う中堅・地域密着の会社が合いやすいです。最初から大きな現場を狙うのではなく、応援、部分施工、小規模修繕から入るほうが関係を作りやすくなります。

受注の安定化は、一発の大口案件で解決するより、月に数件の小〜中規模案件が複数ルートから入る状態をつくるほうが堅実です。

判断軸としては、次の3つを置くと迷いにくくなります。

  • 自社と協力会社で無理なく回せる規模か
  • 防水・塗装という得意工種に近いか
  • 翌月以降も継続的な相談につながる相手か

この3つに合わない案件は、売上が大きく見えても慎重に判断したほうがよいです。逆に、単価が大きくなくても、継続的に声がかかる相手であれば、安定受注の土台になります。

まとめ

塗装・防水会社が安定受注をつくるには、元請けとの関係を切り替える必要はありません。むしろ、既存元請けは大切にしながら、仕事量を左右されすぎないように入口を増やすことが重要です。

今回のように、創業10年を超え、少人数ながら協力会社も含めて現場を回せる会社であれば、いきなり大規模案件を狙うより、自社規模に合う受注ルートを設計するほうが現実的です。

安定受注の軸は、既存元請けの深耕、戸建て直受注、アパート修繕、地域建設会社との新規取引を分けて考えることです。

そのうえで、広告を打つなら戸建て向け、営業先を増やすならアパート修繕や地域建設会社向け、既存取引先には空き日程と対応力を伝える、というように役割を分けて進めます。

「現場を増やしたい」という悩みは、営業量の問題に見えますが、実際にはどの仕事を、どのルートから、どのくらい受けるかの設計の問題です。

ここが整理できると、採用や協力会社の増強も判断しやすくなります。仕事量が読めるようになれば、次に人を増やすタイミングも見えてきます。

自社に合う受注ルートを整理したいときは

元請けからの仕事を大切にしながら、戸建て直受注や地域建設会社との新規取引も増やしたい。けれど、自社の人数や協力会社の稼働を考えると、どこまで攻めてよいか分からない。そうした段階では、まず受注ルートと現場対応力を一緒に整理することが役立ちます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大、採用、組織づくり、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、建設企業の持続的成長を支援しています。塗装・防水会社のように、少人数で現場を回しながら次の売上の柱をつくりたい会社にも、状況に合わせた進め方を一緒に考えます。

「うちの場合は、戸建て直受注から始めるべきか」「地域の建設会社にどう接点を作ればよいか」「広告を打つ前に何を整えるべきか」といった段階でも問題ありません。無理な営業はいたしませんので、まずは整理の場としてご相談ください。

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