首都圏で30年超、元請中心の店舗会社でもチェーン案件は人手と採算の見極めが難しい状況
首都圏のある店舗設計施工会社では、元請比率が8割前後あり、飲食店やクリニックを中心に設計施工で実績を積んできました。社内の現場監督は5名弱。設計は社内に2名。外部にも、ほぼ専属に近い設計者が3名ほどいます。
設備設計や設備施工まで含めて対応できます。空調や防災など、建物側の指定業者と分担する案件もあります。飲食店を自社で複数店舗運営していることもあり、店舗づくりの勘所もあります。
それでも、チェーン店舗案件になると話は少し変わります。
「営業としては新規のお客さんも広げたい。でも設計や施工の席がついていけないんです」
この言葉に近い悩みは、多くの店舗系建設会社にあります。チェーン案件は、単発の大型案件とは違い、毎年10件、20件と続く可能性がある一方で、設計・現場・協力会社の動き方を整えないと受けきれない仕事です。
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- 6月19日空調設備工事会社兵庫県
- 6月19日総合建築鳥取県
- 6月19日配管工事会社東京都
- 6月18日総合土木東京都
- 6月18日空調設備工事会社兵庫県
- 6月18日防水工事会社岡山県
- 6月16日配管工事会社青森県
- 6月16日総合建築神奈川県
- 6月16日電気設備工事会社東京都
- 6月15日総合土木千葉県
- 6月15日内装工事会社島根県
- 6月15日設備保全会社群馬県
- 6月14日内装工事会社栃木県
- 6月14日塗装工事会社神奈川県
- 6月13日解体工事会社神奈川県
- 6月11日総合建築和歌山県
- 6月11日総合土木静岡県
- 6月11日プラント工事会社京都府
- 6月11日空調設備工事会社神奈川県
- 6月11日空調設備工事会社茨城県
- 6月11日総合土木長野県
- 6月10日総合建築広島県
- 6月10日総合土木奈良県
- 6月10日総合建築東京都
- 6月10日内装工事会社愛知県
- 6月9日設備保全会社京都府
- 6月9日総合土木北海道
- 6月9日設備保全会社山口県
- 6月8日防水工事会社兵庫県
- 6月8日電気設備工事会社神奈川県
新規のチェーン店舗を取りに行きたいのに設計と現場の処理能力が先に詰まる問題
チェーン店舗案件の難しさは、営業機会があるのに社内体制が追いつかないことです。
飲食店や小売店のチェーンでは、1店舗あたりの工事金額が1,000万円台から2,000万円台というケースもあります。面積が小さく、坪単価も一定の範囲に収まる案件です。これが単発なら、手間の割に利益が残りにくいこともあります。
一方で、チェーン本部側から見ると、今後も出店や改修が続きます。
「少し嫌かもしれないけど、毎年10件、20件ついてくるならどうか」
こうした話になると、判断は変わります。1件ごとの粗利だけで見るのか、年間の継続案件として見るのかで、受けるべき仕事かどうかが変わります。
ただし、受ければよいわけではありません。現場監督が1人常駐になるような案件では、少額案件でも管理負荷は大きくなります。社内の設計者が少ない会社では、初回対応やブランドルールの理解にも時間がかかります。
営業が先に広げる。設計が詰まる。現場が足りなくなる。協力会社の手配が後追いになる。
この順番で苦しくなります。
仕様が決まった多店舗案件とリブランディング初号店では必要な力がまったく違う
チェーン店舗といっても、案件の中身は大きく2つに分かれます。
ひとつは、すでに仕様が決まっている店舗です。什器、厨房、サイン、内装の基準があり、過去店舗を踏襲して進めるタイプです。この場合は、現場対応力とルール理解が重要です。
もうひとつは、リブランディングを伴う初号店です。
「リブランディングする最初の店舗のデザインをやる。ただ、2件目、3件目は工事金額で決められてしまう」
この話は、かなり現実的です。初号店ではデザイン力が求められます。ブランドの方向性、客席の見え方、厨房との動線、既存店との差別化。検討することが多いです。
しかし、2店舗目以降はコストの見られ方が強くなります。初号店で良いデザインを出しても、展開時の工事費が合わなければ継続しにくい。チェーン案件では、デザインの良さだけでなく、2店舗目以降に再現できるコスト構造までセットで見られます。
さらに、ブランドルールの管理も重い仕事です。
「細かく決まっているけど、冊子になっていない。しかも、ずっと変わっていく」
大手チェーンほど、この状況は起きます。長く担当している会社は暗黙知として知っています。新しく入る会社は、そこを一つずつ拾わなければなりません。
色、サインの位置、厨房機器の更新、客席まわりの仕様、防災や設備の扱い。改修期に入ると、厨房側まで大きく触ることもあります。すると、単なる内装改修ではなくなります。
チェーン案件で最初に大変なのは、工事そのものよりも「そのブランドの正解」を覚えることです。
チェーン案件は営業前に受け方・分け方・覚え方を決めてから広げること
チェーン店舗案件を増やすなら、まず「どの案件なら自社で受けるか」を決めておく必要があります。
目安になるのは、次の4つです。
- 仕様が固まっている既存展開店か、リブランディング初号店か
- 1店舗あたりの金額と、年間で見込める件数
- 社内設計・現場監督をどこまで使うか
- 外部設計者、設備会社、協力会社にどこまで任せるか
たとえば、1,000万円台の案件をコンペで毎回取りに行くのは、設計負荷に見合わないことがあります。実際、店舗会社の中には「コンペで狙うなら3,000万円前後以上」という線を持っている会社もあります。
一方で、特命に近い形で、工期やタイミングを調整できるなら、少額案件でも受けやすくなります。少額案件は、金額だけで断るのではなく、特命性・継続性・工程調整の余地で判断するのが現実的です。
次に、初号店と2店舗目以降を分けます。
初号店では、社内の経験ある設計者や外部デザイナーを厚めに入れる。ブランドの基準を作る。施工金額も、展開時に再現できる水準を意識する。
2店舗目以降では、設計をゼロから考えない形に寄せます。標準図、仕様リスト、見積項目、変更履歴を残します。現場監督が毎回判断しなくてもよい状態を増やします。
特に大事なのは、ブランドルールの管理です。冊子化されていないルールが多いなら、自社側で簡単な台帳を作ります。
- 変更日
- 変更された仕様
- 本部確認が必要な項目
- 現場判断してよい項目
- 過去に手戻りが出た項目
最初から立派なシステムである必要はありません。スプレッドシートでも十分です。「前回どうしたか」を人の記憶に置かないことが、チェーン案件を受け続ける土台になります。
協力会社との分担も、早めに決めます。
設備設計は外部の専属に近い設計者へ。空調や防災は建物側の指定業者と調整。内装施工は自社管理。厨房やサインはチェーン側の指定業者と連携。こうした役割分担を案件ごとに組み直していると、件数が増えたときに詰まります。
チェーン案件は、腕の良い会社が1社で頑張る仕事ではありません。自社が握るべき部分と、外部に任せる部分を先に決めるほど、継続案件として回しやすくなります。
まとめ
チェーン店舗案件は、売上を安定させる可能性があります。毎年10件、20件と続くなら、単発案件とは違う価値があります。
ただし、営業だけで広げると、設計と現場が先に詰まります。特に、社内設計が2名、現場監督が数名という体制では、受け方を決めずに広げるのは負荷が大きいです。
見るべきポイントは、シンプルです。
仕様が決まっている案件なのか。初号店としてブランドを作る案件なのか。少額でも継続性があるのか。協力会社と分担できるのか。変更され続けるブランドルールを管理できるのか。
ここを整理できると、「受けたいけど受けきれない」から一歩進めます。
チェーン案件は、最初の数件がいちばん大変です。ルールを覚える。見積の型を作る。協力会社との呼吸を合わせる。現場で迷ったことを次に残す。
この積み重ねができると、2店舗目、3店舗目から少しずつ軽くなります。単発受注ではなく、毎年続く店舗改修・出店案件として向き合いやすくなります。
チェーン店舗案件を受ける体制を一緒に整理するなら
チェーン店舗案件を増やしたいときは、営業先を増やす前に、受け方の整理が役立ちます。
どの金額帯なら受けるのか。初号店と展開店をどう分けるのか。設計、現場、協力会社の役割をどう組むのか。ブランドルールや変更履歴をどう残すのか。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。チェーン店舗案件についても、「うちの場合は何から整えるべきか」という段階から一緒に考えられます。
無理な営業はいたしません。まずは状況の整理だけでも大丈夫です。




























