東海地方の内装系専門工事会社で、社長と身内の社員を中心に現場を回している状態
東海地方のある内装系専門工事会社では、社長を含めて6名弱の小さな体制で仕事を回しています。現場側は社長、親族の若手社員、もう1名の社員が中心で、職人は外部の一人親方や協力会社に依頼する形です。
社長としては、今後いきなり外へ営業を広げるよりも、まずは「今いる人材でどう業務を回し、無駄を省き、中をきっちりさせるか」を優先したいと考えています。
ただ、その「中をきっちりさせる」うえで、一番難しいのが親族社員との関係です。後継者候補として見ているものの、本人に会社を継ぐ覚悟があるのか、仕事への責任感がどこまであるのかが見えにくい。社長もそこに踏み込みきれずにいます。
「難しいことはこっちに流れてくる。自分が何とかしなきゃという責任感は、まだ出てきていないですね」
こうした悩みは、家族経営の建設会社では珍しくありません。身内だからこそ期待もある一方で、言い方を間違えると関係が悪くなる。退職されても困る。だから社長が裏でフォローし続けてしまう、という構造です。
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- 6月15日総合土木千葉県
- 6月15日内装工事会社島根県
- 6月15日設備保全会社群馬県
- 6月14日内装工事会社栃木県
- 6月14日塗装工事会社神奈川県
- 6月13日解体工事会社神奈川県
- 6月11日総合建築和歌山県
- 6月11日総合土木静岡県
- 6月11日プラント工事会社京都府
- 6月11日空調設備工事会社神奈川県
- 6月11日空調設備工事会社茨城県
- 6月11日総合土木長野県
- 6月10日総合建築広島県
- 6月10日総合土木奈良県
- 6月10日総合建築東京都
- 6月10日内装工事会社愛知県
- 6月9日設備保全会社京都府
- 6月9日総合土木北海道
- 6月9日設備保全会社山口県
- 6月8日防水工事会社兵庫県
- 6月8日電気設備工事会社神奈川県
- 6月8日内装工事会社大阪府
- 6月5日リフォーム会社愛知県
- 6月5日プラント工事会社香川県
- 6月5日ビルメンテナンス兵庫県
- 6月5日内装工事会社長崎県
- 6月4日防水工事会社東京都
- 6月4日内装工事会社東京都
- 6月3日総合建築埼玉県
- 6月3日空調設備工事会社香川県
後継者候補に本音を言えないまま、社長が顧客対応と現場の穴埋めを抱え続けている状態
一番の課題は、親族社員の仕事ぶりそのものだけではありません。社長が言うべきことを言えず、現場や得意先の不満を裏で吸収し続けていることです。
たとえば、本人は「やりたい仕事」は進めるものの、面倒な仕事や気が乗らない仕事は後回しになりがちです。その結果、現場の監督や得意先から社長に対して「実は……」と話が入る。社長はそれを聞いても、本人に強く伝えると雰囲気が悪くなるため、直接ぶつけずに自分でフォローします。
「それをバッと言ったところで、また雰囲気が悪くなるのも嫌なので。僕がフォローしながら、あまり言われないように気にしてやっているのが実際です」
短期的には、この対応で現場は何とか回ります。ただ、長く続けると社長の負荷が増えるだけでなく、本人にも「最後は社長が何とかしてくれる」という感覚が残りやすくなります。
さらに、将来その人が上に立ったときに、同じ仕事観のまま部下や協力業者に接してしまう可能性があります。社長の我慢で保っている状態は、会社の体制としてはまだ仕組みになっていないということです。
家族経営では過去の関係性があるため、社長が急に言い方を変えても反発されやすい状態
この問題が難しいのは、通常の上司部下の話ではなく、親族関係が重なっているからです。相手は社員であると同時に、身内でもあります。これまでの距離感、昔からの関係、帰ってきてくれた経緯、家族内での立場があるため、社長も言葉を選びます。
「本当は言いたいんだけど、言わんようにしながら、言葉を選びながらやっている」
この状態で社長が急に厳しく言い始めると、内容が正しくても「何を今さら」「急に面倒くさくなった」と受け取られることがあります。特に、これまで社長が裏でフォローしてきた期間が長いほど、本人にとっては社長の変化だけが強く見えてしまいます。
また、建設業では昔から「背中を見て覚えろ」という育ち方がありました。社長自身も、親や先代の背中を見て仕事観を身につけてきたかもしれません。けれど、今の若手や中堅に同じやり方がそのまま通じるとは限りません。
ここで大事なのは、仕事への姿勢を「察してもらう」のではなく、会社の仕事観として言葉にすることです。
たとえば、社長の中にはこういう考えがあります。
- 好きな仕事だけを選んでいては、得意先との信頼は積み上がらない
- 面倒な仕事も、会社として受けた以上は責任を持つ
- お客様に満足してもらい、次の仕事につながることが自分たちの生活にも返ってくる
- 難しい仕事を誰かに流すだけでは、上に立つ人間にはなれない
これは精神論ではなく、会社を続けるための仕事観です。ところが、これが言語化されていないと、本人から見ると「社長が大変そうにしている」「何となく忙しい会社」くらいにしか見えないことがあります。
後継者候補の意思確認と仕事観の言語化を、社長ひとりで抱えずに進めること
進め方としては、まず本人を叱る前に、後継者候補としての意思と、会社として大事にする仕事観を分けて整理することが必要です。
最初に確認したいのは、本人が本当に会社を継ぐつもりがあるのかです。今すぐ明確な答えが出なくても構いません。ただ、「とりあえず働いている」のか、「将来的に責任を持つ可能性があると思っている」のかでは、教育の仕方が変わります。
この確認をするときは、いきなり「継ぐ気があるのか」と詰めるよりも、次のような順番が現実的です。
- 会社として今後どうしていきたいかを社長が整理する
- 今の仕事で何を任せたいのかを具体化する
- 本人がどこまで担うつもりがあるかを聞く
- 足りない部分を責めるのではなく、次の役割として伝える
たとえば、「見積りを任せたい」「得意先との連絡を任せたい」「現場の段取りを任せたい」といった業務単位で整理します。そのうえで、なぜそれが必要なのかを伝えます。
教育は、作業指示から入るよりも、仕事の目的から伝えたほうが通りやすくなります。
「この仕事をなぜ受けるのか」 「なぜ面倒な段取りまでやる必要があるのか」 「なぜ監督からの信頼を落としてはいけないのか」 「なぜ社長に難しい仕事を戻すだけではいけないのか」
ここを飛ばして「ちゃんとやれ」と言っても、受け手には注意だけが残ります。目的を共有したうえで、「だからこの連絡は当日中に返そう」「だから見積りのここまでは自分で確認しよう」と行動に落とす必要があります。
ただし、今回のように過去の関係性が強い場合、社長が直接日常的に言い続けるのは得策でないこともあります。そこで考えたいのが、社長の考えを理解する右腕人材、または外部の第三者を間に入れる体制です。
日頃の細かいコミュニケーションは、社長ではない中間の人が担う。社長はその人に会社の考えを伝え、現場側の2名をまとめてもらう。本人への正式なフィードバックは、月1回や四半期に1回の評価面談で行う。こうすると、感情的な衝突を避けながら、会社として伝えるべきことを伝えやすくなります。
評価面談では、難しい制度を最初から作る必要はありません。まずは以下の3つで十分です。
- 任せた仕事がどこまでできているか
- 得意先や現場から見て安心して任せられる状態か
- 次の期間で何を改善すれば評価が上がるか
ポイントは、社長の気分で注意するのではなく、会社として期待する役割と評価の基準を先に置くことです。これがあると、本人も「何を求められているのか」が分かりやすくなります。
外部を入れる場合も、いきなり大きな改革をする必要はありません。まずは社長、親族社員、必要に応じて他の社員から話を聞き、会社の良いところ・詰まっているところ・本人が感じていることをフラットに整理するだけでも、会話の土台ができます。
家族経営では、社長と本人が直接向き合うほど話がこじれることがあります。だからこそ、誰が何を言うかを設計することが、社内体制づくりの第一歩になります。
まとめ
親族の後継者候補に本音を言えない悩みは、社長の優しさや本人の性格だけで片づけられるものではありません。家族関係、過去の距離感、仕事観の違い、評価基準の曖昧さが重なって起きています。
大事なのは、社長が急に厳しくなることではなく、会社として何を大事にするのかを言葉にし、本人の意思を確認し、伝える役割を整理することです。
特に小さな専門工事会社では、社長が現場、得意先対応、見積り、社員教育まで抱えがちです。そのままでは、後継者候補を育てたいと思っていても、日々のフォローで手いっぱいになります。
まずは、次の順番で整理すると進めやすくなります。
- 後継者候補が将来をどう考えているかを確認する
- 社長が大事にしている仕事観を言語化する
- 任せたい業務と期待水準を具体化する
- 日常の指導役を社長以外に置けるか検討する
- 評価面談で定期的にフィードバックする
身内だからこそ、感情でぶつけるよりも、仕組みとして伝えるほうが前に進みやすいです。
身内の育成や社内体制を、どこから整理するか迷ったときは
後継者候補への向き合い方や、社長が抱えている業務の切り分けは、会社ごとに事情が大きく違います。「うちの場合は、本人にどう聞けばいいのか」「右腕を置くべきか、外部を入れるべきか」「評価面談をどう始めればいいのか」という段階でも、整理する価値があります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。家族経営の中で言いづらくなっていることも、第三者が入ることでフラットに見えやすくなる場合があります。
無理に何かを決める場ではなく、まずは「今の体制で何が詰まっているのか」を一緒に整理するところからで大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、必要なタイミングでご相談ください。






























