都心の特殊なビル修繕を少人数で回す内装塗装会社の現在地
埼玉県に拠点を置く、5名ほどの内装塗装会社の話です。主な現場は都心部のビル修繕。外壁よりも内装塗装が中心で、協力会社は20社前後あります。
売上規模は大きく伸ばすより、今の利益率と信用を守る方針です。代表自身も現場に出ています。現場をよく知っているからこそ、採用にも独特の基準があります。
代表はこう話していました。
「経験者は取らないんです。うちの現場は、他の建設現場とちょっと違うので」
一般的には、建設業の採用では経験者が歓迎されます。教育コストが下がり、すぐ現場に入れるからです。ただ、すべての会社に当てはまるわけではありません。警備・入退場・安全管理・行動ルールが厳しい現場では、経験者の“慣れ”が逆にリスクになることがあります。
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- 7月6日工務店兵庫県
- 7月6日電気設備工事会社神奈川県
- 7月6日防水工事会社東京都
- 7月5日塗装工事会社神奈川県
- 7月5日プラント工事会社福島県
- 7月5日リフォーム会社東京都
- 7月5日総合土木福井県
- 7月4日外構工事会社千葉県
- 7月2日防水工事会社茨城県
- 6月30日ビルメンテナンス北海道
- 6月30日ビルメンテナンス福岡県
- 6月29日総合建築千葉県
- 6月29日総合建築東京都
- 6月28日配管工事会社富山県
- 6月27日リフォーム会社山口県
- 6月27日内装工事会社大阪府
- 6月26日塗装工事会社秋田県
- 6月26日配管工事会社三重県
- 6月26日工務店宮崎県
- 6月25日内装工事会社長野県
- 6月23日プラント工事会社神奈川県
- 6月23日外構工事会社岐阜県
- 6月19日空調設備工事会社兵庫県
- 6月19日総合建築鳥取県
- 6月19日配管工事会社東京都
- 6月18日総合土木東京都
- 6月18日空調設備工事会社兵庫県
- 6月18日防水工事会社岡山県
- 6月16日配管工事会社青森県
- 6月16日総合建築神奈川県
経験者の即戦力よりも現場ルールを守れる未経験者を選びたい採用
この会社では、無料の求人媒体などから応募は来ています。採用にまったく反応がないわけではありません。
ただし、応募が来ても断ることがあります。理由は技術不足ではなく、経験者であること自体が合わない場合があるからです。
「他の現場で経験された人が来て、その通りにやられると、だいぶ問題になっちゃうんです」
この言葉は、特殊な現場を持つ会社にとってかなり重要です。
経験者は、これまでの現場で身につけた段取りや感覚を持っています。それ自体は悪いことではありません。むしろ普通の現場では強みです。
しかし、警備が厳しい建物、関係者の出入りが限られる建物、コンプライアンス上の配慮が必要な建物では、いつもの感覚で動くことが事故や信用低下につながります。
たとえば、次のような行動です。
- 入退場の確認を軽く考える
- 指定された動線以外を通る
- 写真撮影や情報の扱いを自己判断する
- 元請けや施設側のルールより、前職のやり方を優先する
- 「これくらい大丈夫」という感覚で動く
こうした行動は、本人に悪気がなくても起こります。だからこそ、特殊な現場では「できる人」より「合わせられる人」が大事になります。
警備と安全管理が厳しい現場では過去の現場習慣がリスクになる構造
この会社が入っているのは、警備が厳しく、出入りする人にも配慮が必要な建物です。代表は具体名を出さずに、「国の関係者が多く出入りするような場所」と表現していました。
こうした現場では、塗装の技術だけでは評価されません。むしろ、現場に入る前の行動、入ってからの態度、周囲への気配りが問われます。
代表は、外国人材についても同じ考え方を持っていました。技能実習生のような枠ではなく、別の在留資格を持つ大卒相当の人材が1名働いているとのことです。その話の中でも、技術より先に出てきたのは姿勢でした。
「技術も大切ですけど、仕事をやるにあたっての姿勢がもっと大事になるんです」
ここに、採用基準の本質があります。
建設業では「経験年数」「職種経験」「資格」に目が行きがちです。もちろん大切です。ただ、現場によってはそれよりも先に、以下のような資質を見る必要があります。
- 決められたルールを素直に守れるか
- 分からないことを勝手に判断せず確認できるか
- 現場ごとの違いを受け入れられるか
- 安全管理を面倒なものではなく仕事の一部として捉えられるか
- 情報管理や警備上の制約を軽く扱わないか
- 注意されたときに態度を崩さず修正できるか
つまり、採用で見たいのは「塗れるか」だけではなく、「この現場に入れて信用を落とさないか」です。
特に少人数の専門工事会社では、一人の行動が会社全体の信用に直結します。代表も、協力会社について「知らないところを使って信用を落とすのが嫌」と話していました。人を増やすより、信用を守る。特殊な現場ではこの順番が自然です。
未経験者採用は技術教育より先に姿勢とルール順守を見極める設計
特殊な現場に合う採用では、経験者を避けること自体が目的ではありません。目的は、現場ルールを守り、会社の信用を守れる人を採ることです。
そのためには、求人・面接・入社後教育の見方を少し変える必要があります。
まず求人では、「未経験歓迎」だけでは足りません。どんな人が合うのかを明記した方が、ミスマッチを減らせます。
たとえば、次のような伝え方です。
- 技術は入社後に教えること
- 警備や入退場ルールが厳しい現場が多いこと
- 自己判断より確認を大切にする仕事であること
- 安全管理やルール順守を重視する会社であること
- 現場ごとの約束を守れる人を歓迎すること
未経験者採用では、「やる気がありますか」よりも「ルールを守って働ける環境だと理解していますか」を確認することが大切です。
面接では、技術の有無よりも行動特性を見ます。難しい質問でなくて構いません。
たとえば、次のような確認です。
- 前の仕事や学校で、決められた手順を守った経験はあるか
- 分からないときに誰へ確認するタイプか
- 注意を受けたとき、どう受け止めるか
- スピードと正確さなら、どちらを優先する場面が多いか
- 携帯電話、写真、SNSなどの扱いに慎重になれるか
- 現場によってルールが変わることを受け入れられるか
外国人材の場合も、見るべき軸は同じです。在留資格や働ける期間の確認は当然として、日本語力そのものより「安全指示を理解し、分からない時に止まれるか」を確認することが重要です。
入社後は、いきなり技術を教え込むより、最初に現場ルールを体に入れる方が合います。
進め方としては、以下の順番が現実的です。
- 入退場、持ち物、撮影、動線などの基本ルールを教える
- なぜそのルールが必要なのかを説明する
- 代表や先輩が一緒に現場へ入り、行動を確認する
- 注意点をその日のうちに振り返る
- 塗装技術は、現場ルールが守れる前提で段階的に教える
ここで大事なのは、ルールを「怒られないための決まり」にしないことです。安全管理と警備対応は、会社の信用を守り、次の仕事につなげるための仕事そのものです。
経験者を採る場合も、完全に避ける必要はありません。ただし、その場合は「経験年数」ではなく「前のやり方を一度横に置けるか」を見ます。
経験者面接では、次の一言を確認しておくと判断しやすくなります。
「うちの現場では、これまでのやり方と違うルールが多いです。それでも一つずつ確認しながら進められますか」
この問いに対して、素直に確認できる人は候補になります。逆に、「今までこれでやってきたので大丈夫です」が強い人は、技術があっても慎重に見た方がよいかもしれません。
まとめ
建設業の採用では、経験者が有利と言われがちです。多くの現場ではその通りです。
ただし、警備・入退場・安全管理・情報管理が厳しい現場では、話が変わります。経験者の技術より、未経験者の素直さやルール順守の姿勢が会社を守ることがあります。
今回のような内装塗装会社では、採用の判断軸がはっきりしています。
- 技術は後から教えられる
- 現場ルールを守れない人は入れられない
- 安全管理は全員で徹底する
- 知らない人を急に入れて信用を落としたくない
- 採用は人数合わせではなく、現場に合う人を選ぶこと
特殊な現場を持つ会社ほど、採用基準を「経験」から「姿勢」に組み替える価値があります。
未経験者採用は、育成の手間がかかります。ですが、会社の現場文化に合う人を一から育てられる強みもあります。大切なのは、入社前に合う人を見極め、入社後に守るべきルールを順番に教えることです。
特殊な現場に合う採用基準を整理したいときは
「経験者を採るべきか、未経験者を育てるべきか」「外国人材を受け入れるなら、何を確認すべきか」「安全管理を採用基準にどう入れるべきか」は、会社ごとの現場によって答えが変わります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用、人材確保、組織づくり、安全管理、デジタル活用まで、現場の事情に合わせて整理し、実行まで支援しています。
採用媒体を増やす前に、まずは「どんな人なら自社の現場に入れられるか」を言葉にするだけでも、採用の精度は変わります。
うちの場合はどう考えるべきか、何から整理すべきかわからないという段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、必要なタイミングで気軽にお声がけください。































