前提

法人化5年・12名規模の外装改修会社が、人を増やすより採用の使い分けに悩んでいる状況

埼玉県で防水・塗装・足場まわりの外装改修を手がける、12名規模の専門工事会社の話です。もともとは20年近く個人事業として走り、法人化してからは5年ほど。大手との取引も増え、昔ながらの現場感覚だけでは通せない場面も増えてきています。

社内には職人だけでなく、施工管理に近い役割を担える人も数名います。協力業者も、防水・塗装・足場それぞれに一定数いるため、直近で「とにかく人を増やしたい」という状態ではありません。

それでも人材の悩みは残ります。社長の言葉を借りると、「人を集めても、すぐ辞めちゃうからね」という状態です。人手不足そのものよりも、採った人が戦力化する前に辞めてしまい、採用コストと教育負担だけが残ることが本質的な悩みになっています。

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  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
  • 6月18日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月18日防水工事会社岡山県
  • 6月16日配管工事会社青森県
  • 6月16日総合建築神奈川県
  • 6月16日電気設備工事会社東京都
  • 6月15日総合土木千葉県
  • 6月15日内装工事会社島根県
  • 6月15日設備保全会社群馬県
  • 6月14日内装工事会社栃木県
  • 6月14日塗装工事会社神奈川県
  • 6月13日解体工事会社神奈川県
  • 6月11日総合建築和歌山県
  • 6月11日総合土木静岡県
  • 6月11日プラント工事会社京都府
  • 6月11日空調設備工事会社神奈川県
  • 6月11日空調設備工事会社茨城県
  • 6月11日総合土木長野県
  • 6月10日総合建築広島県
  • 6月10日総合土木奈良県
  • 6月10日総合建築東京都
  • 6月10日内装工事会社愛知県
  • 6月9日設備保全会社京都府
  • 6月9日総合土木北海道
  • 6月9日設備保全会社山口県
  • 6月8日防水工事会社兵庫県
  • 6月8日電気設備工事会社神奈川県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

若手職人は定着せず、施工管理人材は大手と取り合いになるため、採用投資の置きどころが見えにくい

この会社では、過去に20代の若手を複数名採ったものの、同じようなタイミングで退職してしまった経験がありました。「お金を借りたまま飛んでしまう人もいる」という話も出ており、若手採用に対して慎重になるのは自然です。

一方で、外国人材については手応えもあります。日本人と同じようにきちんと給与を払うと、よく働き、意欲もある。採用に一定の費用はかかるものの、「それでも外国人のほうがいいのでは」と感じる場面が出てきています。

ただし、社長は「外人部隊ばかりになるのも嫌なんだよね」とも話していました。ここに、多くの専門工事会社が抱える現実があります。

外国人採用は短中期の戦力化に向いている一方で、会社の将来を支える職長・番頭・管理人材まで自然に育つとは限りません。

では施工管理人材を採ればよいのかというと、ここも簡単ではありません。施工管理ができる人材は、大手企業が高い紹介手数料を払ってでも採りにいく領域です。中小の専門工事会社が同じ土俵で勝負すると、条件面でも採用ルート面でも不利になりやすいのが実情です。

つまり、問題は「日本人か外国人か」「職人か施工管理か」という単純な二択ではありません。限られた採用費と教育時間を、どの役割に投資するのが会社に合っているかを決めることが課題です。

背景

昔のように現場で覚えれば何とかなる時代から、法人化と大手取引で教育の前提が変わっている

若手が続かない背景には、建設業の入口が変わってきたことがあります。

社長自身は中卒から職人として現場に入り、仕事を覚えてきた方でした。だからこそ、若い人を育てる難しさも肌で分かっています。昔は多少荒っぽくても、現場に入り、先輩について、身体で覚えていく流れがありました。

しかし今は違います。法人化し、大手との取引が増えると、年齢確認、安全書類、現場ルール、労務管理などが以前より厳しくなります。かつてのように「とりあえず現場に入れて覚えさせる」というやり方は通用しにくくなっています。

若手側の事情もあります。仕事への目的意識が薄いまま入ってくる人もいます。「手っ取り早くお金をもらえるから」という入口だけでは、きつい現場や人間関係を越えて続ける理由が弱くなります。

ここで重要なのは、若手を責めることではありません。若手を採るなら、採用した後に何を教え、誰が見て、いつ一人前と判断するのかを会社側で設計しないと、定着は運任せになりやすいということです。

外国人材についても同じです。意欲があり、現場で頑張れる人が多い一方で、言語・生活・資格・在留資格・職長化までの道筋をどう整えるかは別問題です。採った直後の戦力化だけでなく、3年後にどの役割を担ってもらうのかまで考える必要があります。

施工管理人材については、さらに採用市場の前提が違います。経験者は引く手あまたで、大手も中堅も欲しがります。中小企業が採るなら、単に求人を出すだけではなく、任せる範囲、裁量、給与、現場との距離感、社長の右腕としての将来像まで見せる必要があります。

解決

外国人採用・若手育成・施工管理採用を、同じ採用枠ではなく役割別に分けて考える

採用の打ち手は、役割ごとに分けると整理しやすくなります。「誰を採るか」ではなく、「その人に何を担ってもらうか」から逆算することが大切です。

まず、外国人採用は短中期の施工体制を安定させる打ち手として有効です。すでに現場で意欲や定着の手応えがあるなら、無理に日本人若手採用へ戻す必要はありません。ただし、外国人材に振り切る場合は、次の点を先に決めておくと安心です。

  • 給与水準を日本人と同じ考え方で設計する
  • 現場で誰が指示を出すかを固定する
  • 安全教育・道具・段取りの教え方を簡単な型にする
  • 職長候補にする人と、作業戦力として育てる人を分ける

外国人材は「安く使う人」ではなく、施工体制を支える仲間として扱ったほうが、結果的に定着しやすくなります。相談企業でも、安くはせず同じ給与を払うことで、本人たちがよく頑張るという実感がありました。これは大事な示唆です。

次に、若手育成です。高校生、中退者、未経験の若年層を採るなら、採用数を増やす前に教育体制を小さく作るほうが先です。いきなり「現場で覚えろ」ではなく、最初の3か月で何を覚えるかを絞ります。

たとえば、最初から多能工を目指させるのではなく、以下のように段階を分けます。

  • 1か月目:現場ルール、安全、道具の名前、片付け
  • 3か月目:先輩の補助として任せられる作業
  • 6か月目:簡単な工程を一人で説明できる状態
  • 1年目:得意な作業を一つ持つ状態

若手育成で一番避けたいのは、期待値が曖昧なまま現場に出し、本人も会社も「思っていたのと違う」となることです。若手採用は、採る力よりも、続けられる仕事の渡し方を整えるほうが定着率に効きます。

最後に、施工管理採用です。ここは人数を増やす採用ではなく、会社の処理能力を上げる投資として考えるべき領域です。

防水・塗装・足場を一式で受ける会社では、現場の段取り、外注調整、元請け対応、写真管理、安全書類、追加変更の整理など、管理側の負荷が売上と利益を左右します。施工管理が1人増えることで、社長や右腕が新規案件、利益管理、協力業者づくりに時間を使えるなら、採用費をかける意味があります。

ただし、経験者採用は大手との競争になります。中小企業が勝ちやすいのは、条件だけでなく「任せる範囲が広い」「社長との距離が近い」「将来の幹部候補として見ている」といった魅力を具体的に伝えられる場合です。

整理すると、優先順位は次のように考えると決めやすくなります。

  • 今の現場を止めないためなら、外国人採用を軸にする
  • 3年後の職長候補を作るなら、少人数の若手育成を試す
  • 案件量や一式請負を増やしたいなら、施工管理人材に投資する
  • 教育を見る人が足りないなら、若手を増やす前に管理側を整える

特に12名前後の会社では、若手を複数名まとめて採るよりも、まずは「外国人材で施工体制を安定させる」「施工管理または職長候補を厚くする」「若手は1名ずつ育てる」という順番のほうが現実的です。

まとめ

職人採用でつまずく会社は、求人媒体や採用単価だけを見直しても、同じ悩みに戻りやすいです。今回のように、若手が続かず、外国人材には手応えがあり、施工管理人材には投資してもよいと考えている会社では、採用を一つの箱で考えないことが大切です。

外国人採用は施工体制の安定、若手育成は将来の職長づくり、施工管理採用は会社の処理能力と利益管理を高める投資です。

どれか一つが正解というより、会社の現在地によって順番が変わります。すでに協力業者がいて、社内にも管理できる人がいるなら、焦って未経験者を大量に採る必要はありません。むしろ、採った人が辞めにくい受け皿を整えながら、必要な役割に絞って採用するほうが、結果的に強い組織になります。

採用は人数を増やすためではなく、現場を安定させ、社長や右腕が次の仕事を考えられる状態をつくるためにあります。 その前提で、外国人材・若手・施工管理の使い分けを一度整理してみると、採用費のかけどころが見えやすくなります。

自社に合う採用の優先順位を整理したいときは

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の人材課題を、採用だけでなく、現場体制・教育体制・組織づくり・原価管理・デジタル活用まで横断して整理しています。

「外国人採用に寄せるべきか」「若手を育てる体制を先につくるべきか」「施工管理を採るならどんな条件や役割設計にすべきか」といった段階でも相談できます。

ものづくりに集中できる建設業界へ向けて、無理な営業はいたしません。まずは自社の場合に何から整理すべきかを確認したい方は、こちらからご相談ください。

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