社員数名と50社を超える協力会社で、外装から店舗内装まで対応する施工体制
神奈川県を拠点に首都圏で工事を行う、社員数名規模の建設会社があります。創業時から手がける外装工事が売上の約7割を占める一方、店舗やテナントの内装工事にも対応しています。
特徴は、社員を大きく増やすのではなく、専門工事ごとの協力会社とチームを組んで施工する体制です。日常的に依頼する会社は十数社。過去に取引した会社まで含めれば、電気、内装、防水、塗装、タイル、大工、建具、給排水衛生設備など、50〜60社ほどのつながりがあります。
「電気は電気会社、内装は内装会社に頼みます。誰がどこを担当して、工程をどう組むかをこちらで管理しています」
構造躯体をつくる新築工事を除けば、店舗づくりに必要な工事はおおむね対応できます。一式で請けて工種ごとに分離発注することもあれば、協力会社へまとめて依頼し、対応できない部分だけを補うこともあります。
少人数の会社でも、協力会社の専門性を組み合わせれば、幅広い工事に対応できます。ただし、受注可能な工事の種類と、その時点で組める施工体制は別々に考える必要があります。
1週間で 18件の相談 がありました
- 8月3日総合土木愛知県案件獲得の相談
- 8月2日解体工事会社神奈川県利益率向上の相談
- 8月2日内装工事会社大阪府案件獲得の相談
- 8月2日空調設備工事会社秋田県協力会社探しの相談
- 8月2日総合建築群馬県案件獲得の相談
- 8月1日空調設備工事会社福岡県人材確保の相談
- 8月1日工務店京都府業務効率化システムの相談
- 8月1日塗装工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
- 8月1日総合土木静岡県人材確保の相談
- 7月31日内装工事会社兵庫県業務効率化システムの相談
- 7月31日電気設備工事会社静岡県原価管理の相談
- 7月31日防水工事会社福島県協力会社探しの相談
- 7月30日造園会社島根県案件獲得の相談
- 7月29日解体工事会社山口県人材育成の相談
- 7月29日電気設備工事会社大阪府案件獲得の相談
- 7月29日空調設備工事会社北海道人材育成の相談
- 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
- 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
- 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
- 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
- 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
- 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
- 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
- 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
- 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
- 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
- 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
- 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
- 7月23日電気設備工事会社愛知県高卒採用の相談
- 7月23日工務店埼玉県人材育成の相談
1日で終わる緊急補修と3カ月の大型工事を、同じ基準では判断できない難しさ
この会社には、規模も工期も異なる問い合わせが入ります。
たとえば、外壁タイルが落下して早急な安全対応を求められる工事や、雨漏りで建物の利用者が困っている工事です。こうした案件では、連絡を受けた翌日に現場へ入ることもあります。
一方で、中部地方では数千万円規模のスプリンクラー工事も受注しています。工期が3カ月に及ぶ大型案件になると、問い合わせを受けてすぐに着工するのは難しく、1〜2カ月ほどの準備期間が必要です。
「小さな緊急工事なら、明日いきなり電話が来ても現場へ入ることがあります。ただ、数千万円で3カ月かかる工事なら、1〜2カ月は見ていただかないと難しいですね」
ここで大切なのは、会社全体を「空いている」「埋まっている」の二択で捉えないことです。小規模工事に動ける職人がいても、長期間にわたって複数工種を確保できるとは限りません。反対に、大型現場が進行中でも、別の協力会社を手配できれば短時間の緊急工事には対応できます。
対応可否は工事金額や規模だけでは決まりません。必要な職種、着工までの時間、既存現場との重なり、職人が拘束される期間を合わせて判断する必要があります。
繁忙期ではなく、案件ごとに変わる協力会社の組み合わせと空き状況
この会社には、はっきりとした繁忙期や閑散期がありません。年間を通じて同じようなペースで案件が動いており、特定の月を基準に「ここまでは受けられない」と決めることが難しい状態です。
受ける工事も、外装、原状回復、店舗内装、設備工事など、その時々で変わります。協力会社にはそれぞれ専門分野があり、同じ業種でも対応できる規模や品質、得意な現場が異なります。そのため、登録会社数が多いだけでは施工余力を判断できません。
「3カ月拘束される案件だから難しい、という決め方ではありません。話があった段階で、対応できるチームを組めるかどうかを判断します」
この言葉に、施工体制を見極めるポイントが表れています。先に受注可能な工事を固定するのではなく、案件の条件が見えた時点で、必要な会社を組み合わせられるかを確認しているのです。
特に大型工事では、一社の予定だけを見ても判断できません。内装会社は空いていても電気会社が既存現場から抜けられない、設備会社は手配できても現場管理を担う人が不足する、といった組み合わせ上の問題が起こり得ます。
協力会社が多いことは受注力につながりますが、本当の施工余力は「案件に必要なチームを、必要な期間だけ組めるか」で決まります。
協力会社・既存現場・準備期間・拘束期間を、問い合わせの段階で順番に確認する進め方
問い合わせを受けた段階では、すぐに受注可否を答えるのではなく、施工体制を組めるだけの条件を揃えることが先です。確認項目は、次の4つに整理できます。
1. 必要な工種と施工範囲
最初に確認したいのは、「何の工事か」だけではなく、「どこまでを請けるのか」です。
店舗内装であれば、解体、内装仕上げ、電気、給排水、建具まで一式で請けるのか、一部工種だけを担当するのかによって必要なチームが変わります。緊急補修でも、応急処置だけなのか、その後の改修まで含むのかを分けて考える必要があります。
工事名だけで判断せず、請負範囲を工種単位に分けると、声をかけるべき協力会社が明確になります。
2. 手配できる協力会社と既存現場との競合
必要な工種を整理したら、それぞれを任せられる協力会社を確認します。このとき、付き合いがあるかどうかだけでなく、着工予定日に動けるか、既存現場と重ならないかまで確かめます。
確認したい内容はシンプルです。
- 必要な工種ごとに依頼できる会社があるか
- その会社が現在入っている現場はいつまで続くか
- 工期中に別現場との重なりがないか
- 現場の場所や規模に対応できるか
- 複数の協力会社をまとめる工程管理が可能か
普段から一緒になることが多く、会社同士が顔見知りであることも施工の進めやすさにつながります。ただし、関係性があることと予定が空いていることは別です。案件ごとの確認は省けません。
3. 着工までに必要な準備期間
緊急工事は、限られた職人と資材で、まず必要な対応を行うことが中心になります。一方、数千万円規模で複数工種が関わる工事は、各社の予定調整や工程の組み立てに時間がかかります。
この会社が大型工事に1〜2カ月の準備期間を見ているのも、施工能力がないからではありません。複数の協力会社が無理なく入れる順番を整え、既存現場との競合を避けるための時間が必要だからです。
問い合わせ時には、希望着工日だけでなく、どこまで開始時期を調整できるかも確認します。すぐには着工できなくても、開始を数週間ずらせばチームを組める案件はあります。
4. 工期中の拘束期間
最後に見るのが、職人や現場管理を担う人が何日、何カ月必要になるかです。
同じ3カ月工期でも、毎日固定の人員が必要な工事と、工程ごとに各社が入れ替わる工事では負担が異なります。そのため、工期の長さだけで断るのではなく、各工種が実際に入る期間を確認します。
ここまで整理できれば、回答は次の3段階に分けられます。
- 現在の体制で対応できる
- 着工時期を調整すれば対応できる
- 必要なチームを組めないため、現時点では難しい
「何でもできます」と即答するより、「この条件なら受けられます」と返せる状態をつくることが、無理のない受注につながります。
まとめ
小規模な緊急工事と、数千万円・数カ月規模の工事では、必要な施工体制が異なります。会社全体の忙しさや工事金額だけでは、正確な対応可否を判断できません。
問い合わせを受けたら、次の順番で整理すると判断しやすくなります。
- 請負範囲を工種ごとに分ける
- 必要な協力会社を手配できるか確認する
- 各社の既存現場との重なりを見る
- 着工までに必要な準備期間を出す
- 工種ごとの拘束期間を確認する
受注できるかどうかは、会社の規模ではなく、その案件に合ったチームを、必要な時期と期間で組めるかどうかで決まります。
協力会社を中心に施工する会社ほど、受注可能な工事をあらかじめ狭く決める必要はありません。案件の条件を具体化し、その都度チームを組めるか判断する仕組みがあれば、小さな緊急工事にも長期の大型工事にも柔軟に向き合えます。
自社に合った受注判断と施工体制を整理するために
「対応できる工事は多いが、問い合わせ時の判断が社長に集中している」「協力会社はいるものの、大型案件を受けられるかすぐには見えない」といった場合は、工種別の協力会社、既存現場、必要な準備期間を一度整理してみると、自社の施工余力が見えやすくなります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社がものづくりに集中できるよう、現場と組織の状況を横断して整理し、案件ごとの受注判断や施工体制づくりを実行段階まで支援しています。
「うちの場合は何を確認してから返事をすべきか」「どこから整理すればよいかわからない」という段階でも差し支えありません。無理に話を進めることはありませんので、自社の状況を整理する場としてお気軽にお声がけください。





























