前提

専門学校卒の採用が難しくなり、高校との接点がない状態から動き始めた40名規模の専門工事会社

東海地方を基盤に、首都圏などにも拠点を持つ、40名規模の専門工事会社があります。創業から50年以上。社員の年齢は20歳前後から60歳前後まで幅広く、定年後の社員が技術指導に関わるなど、若手へ技能を引き継ぐ体制も整えてきました。

これまでは、専門学校の卒業生を中心に採用していました。しかし、以前と同じルートだけでは人材を確保しにくくなり、高卒採用にも対象を広げています。

「高校採用はこれまでやってきませんでした。専門学校からの採用が難しくなってきたので、高校にも動き始めたんです」

同社が目指しているのは、人数を一気に増やすことではありません。今後数年で引退が見込まれる社員と、若手社員を少しずつ入れ替え、現在の事業規模を安定して維持することです。

一方で、新人が増えすぎれば、任せられる現場と指導する社員の両方が足りなくなります。「一時期にどんどん入ってきても、すぐ育つわけではない」という事情もあります。

高卒採用の出発点は応募人数を増やすことではなく、自社が毎年何人なら受け入れ、育てられるかを決めることです。

1週間で 16件の相談 がありました

  • 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
  • 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
  • 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
  • 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
  • 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
  • 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
  • 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
  • 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
  • 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
  • 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
  • 7月23日電気設備工事会社愛知県高卒採用の相談
  • 7月23日工務店埼玉県人材育成の相談
  • 7月23日防水工事会社和歌山県人材育成の相談
  • 7月23日配管工事会社愛知県業務効率化システムの相談
  • 7月20日外構工事会社山口県協力会社探しの相談
  • 7月20日電気設備工事会社群馬県高卒採用の相談
  • 7月20日総合建築千葉県利益率向上の相談
  • 7月19日解体工事会社栃木県案件獲得の相談
  • 7月18日空調設備工事会社福井県高卒採用の相談
  • 7月18日リフォーム会社大阪府業務効率化システムの相談
  • 7月18日内装工事会社東京都案件獲得の相談
  • 7月18日リフォーム会社千葉県人材育成の相談
  • 7月17日塗装工事会社栃木県協力会社探しの相談
  • 7月17日リフォーム会社岩手県人材確保の相談
  • 7月17日総合土木山形県案件獲得の相談
  • 7月17日電気設備工事会社愛知県利益率向上の相談
  • 7月16日外構工事会社東京都業務効率化システムの相談
  • 7月16日塗装工事会社大阪府人材育成の相談
建設業界のプロ人材による360度経営支援 資料ダウンロード
課題

動き出す時期が遅く、高校との関係もないため、初年度は採用までつながらなかったこと

同社は前年度から、社長自身が高卒採用に動き始めました。ただし、活動を始めたのは採用活動の途中からでした。学校への働きかけや求人票の準備には着手したものの、その年度の卒業生は採用できませんでした。

高卒採用は、中途採用のように求人媒体へ掲載し、応募者からの反応を待つだけでは進めにくい採用です。高校ごとの進路指導や年間の進行があり、学校との接点がない会社ほど、早い段階から準備を積み上げる必要があります。

同社も、高卒採用を支援する会社が持つ全国の高校リストを使い、どの学校へアプローチするかを絞り込んでいます。学校への伝え方やWebを使った情報発信の支援も受けながら、次年度に向けた準備を進めているところです。

ただ、社長が現場や経営を見ながら、数多くの高校を一校ずつ回るのは現実的ではありません。

「そんなに多くの学校は訪問できないですからね」

高校とのつながりがない会社ほど、学校数を広げるより、継続して訪問できる高校を絞るほうが現実的です。

高卒採用では、初年度に採れなかったからといって、活動そのものが失敗だったとは限りません。学校側に会社を知ってもらい、求人票や受け入れ体制を整え、翌年度も接点を持てる状態をつくることが、最初の成果になります。

背景

求人票だけでは、生徒・保護者・進路指導担当者に会社の安心材料が伝わりにくいこと

高卒採用が難しい背景には、会社の魅力を見る人が生徒本人だけではないことがあります。保護者や進路指導担当者も、就職先を判断するうえで重要な存在です。

建設会社側では当たり前になっている取り組みも、外からは見えていないことが少なくありません。同社であれば、次のような情報があります。

  • 50年以上にわたり地域で事業を続けてきたこと
  • 20歳前後から60歳前後まで幅広い世代が働いていること
  • 定年後の社員が技術指導に関わっていること
  • 入社直後の教育だけでなく、定期的な訓練があること
  • 若手を受け入れた後、先輩社員へ教育を引き継げること

これらは、高校生にとっては「未経験から仕事を覚えられるか」を判断する材料になります。保護者にとっては「長く働ける会社か」、進路指導担当者にとっては「生徒を送り出した後に育ててもらえるか」を見る材料です。

ところが、求人票に勤務条件や仕事内容だけを書いても、こうした会社の実態までは十分に伝わりません。Webサイトに情報があっても、高校生や保護者が知りたい順番で整理されていなければ、採用上の強みとして認識されにくくなります。

高卒採用で伝えるべき会社の魅力は待遇だけではなく、入社後に誰が、どのように育てるかという具体的な受け入れ体制です。

また、採用数と育成力のバランスも欠かせません。同社は中途採用で一定の成果が出たため、求人媒体を有料から無料へ切り替えました。受け入れ人数が一度満たされたことに加え、採用しすぎれば現場と教育担当者の両方に負荷がかかるためです。

高卒採用でも考え方は同じです。応募を最大化するより、毎年無理なく採用し、育成できる状態を続けることが重要になります。

解決

採用人数から逆算し、訪問できる高校と伝える情報を絞って毎年接点を積み上げる進め方

高卒採用を立ち上げる際は、求人票の作成から始めるのではなく、受け入れ可能人数、対象校、情報発信の順に整理すると動きやすくなります。

1.退職見込みと教育余力から採用人数を決める

まず確認したいのは、「何人採りたいか」ではなく「何人なら育てられるか」です。

同社の場合、今後数年で引退する社員が複数名いる一方、新人が一度に増えると現場も指導者も不足します。そのため、退職見込みだけで採用数を決めず、次の項目を合わせて確認します。

  • 今後数年の退職見込み人数
  • 新人を配置できる現場数
  • 入社直後の教育を担当できる人数
  • 定期訓練へ受け入れられる人数
  • 採用後の人件費を含めた収支

採用目標は退職者数の穴埋めだけでなく、現場数・教育担当者・収支の三つを合わせて決める必要があります。

初年度から大人数を目指す必要はありません。毎年継続できる採用数を定めたほうが、学校にも受け入れ方針を説明しやすくなります。

2.採用活動が始まる前に、対象校を絞り込む

前年度の途中から動き出して採用につながらなかった経験からも、準備時期は重要です。学校側の採用活動が始まってから対象校を探すのではなく、その前に候補校を整理しておきます。

対象校を絞る際は、全国の高校へ広く求人票を送るより、次の年度も訪問できるかを判断軸にします。

  • 本社や営業所から継続して訪問できるか
  • 生徒が無理なく勤務できる地域か
  • 自社の仕事内容と学校側の進路希望が合いそうか
  • 社長や担当者が定期的に接点を持てる学校数か

リストは候補校を増やすためではなく、優先順位を決めるために使います。訪問できない数まで広げると、一度求人票を送っただけで関係が途切れやすくなります。

高校の絞り込みでは、今年求人票を出せるかより、来年も訪問できるかを基準にすることが大切です。

3.学校訪問と求人票、Web発信を同じ内容にそろえる

学校訪問、求人票、Webサイトは別々の施策ではありません。どこを見ても同じ会社像が伝わるように整えます。

たとえば、「若手を育てられる会社」と伝えるのであれば、求人票に教育制度を書くのみでは不十分です。学校訪問では、入社後の教育担当や訓練の流れを説明します。Webサイトでも、定年後の社員が技術指導に関わっていることや、幅広い年代が働いていることを確認できる状態にします。

伝える内容は、相手によって少し変えると整理しやすくなります。

  • 生徒には、どのような仕事をし、どう覚えていくのか
  • 保護者には、会社の歴史、地域との関係、長く働ける環境
  • 進路指導担当者には、受け入れ人数、教育方法、入社後の配置

Webは学校訪問の代わりではありません。訪問後に生徒や保護者が会社を調べたとき、説明内容を確認できる場所として使います。

学校訪問で伝えた内容を求人票とWebでも確認できる状態にすると、生徒・保護者・学校の判断材料がそろいます。

4.初年度の採用結果だけで活動を止めない

高校との接点がゼロの状態では、最初の年度から採用できない場合もあります。そこで活動を止めると、学校側に会社を覚えてもらうところから毎回やり直しになります。

初年度は、採用人数だけでなく、次の状態をつくれたかも振り返ります。

  • 優先して訪問する高校が決まったか
  • 進路指導担当者へ会社と仕事内容を説明できたか
  • 高校専用の求人票を準備できたか
  • Web上に高校生と保護者向けの情報を出せたか
  • 翌年度も訪問する学校と時期を整理できたか

高卒採用は単年度の求人活動ではなく、学校との接点を毎年積み上げる採用ルートづくりです。

まとめ

専門学校卒を中心に採用してきた会社が高卒採用へ広げるとき、最初から高校とのつながりがあるケースは多くありません。まずは、自社で育成できる人数を定め、継続して訪問できる高校へ対象を絞ることが現実的です。

求人票を出すだけではなく、学校訪問とWeb発信を連動させます。生徒には仕事と成長の流れを、保護者には会社の継続性を、進路指導担当者には受け入れ体制を伝えます。

初年度に採用できなくても、対象校、求人票、説明内容、Web情報が整えば、翌年度の活動は前進した状態から始められます。

高卒採用を継続的なルートにする鍵は、採用数を追いすぎず、育成できる人数で学校との関係を毎年続けることです。

自社に合う高卒採用の進め方を整理したい方へ

高卒採用を始めたいと思っても、対象校の選び方や求人票の内容、学校訪問で伝えるべきことまで、社内だけで整理するのが難しい場合があります。「うちの場合は何人を目標にすべきか」「今ある教育体制をどう見せればよいか」という段階からでも整理できます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用課題を、現場の受け入れ余力や教育体制、Webでの情報発信まで横断して整理し、実行を支援しています。建設業界の経営者の懐刀として、ものづくりに集中できる環境づくりを後押しします。

状況を伺ったうえで必要な整理先をご案内しており、無理にサービスをおすすめすることはありません。高卒採用をどこから組み立てるべきか迷っている段階でも、お気軽にお声がけください。

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