前提

無料求人から応募は来るものの、若手の採用窓口をさらに広げたい15名規模の専門工事会社

九州地方で社員と一人親方を合わせて15名ほどの体制を組む、ある専門工事会社では、無料の求人媒体への掲載を続けていました。応募がまったくないわけではなく、「求人もぱらぱらとは来ている」という状況です。一方で、今後は若手との接点を増やすため、SNSの活用も検討していました。

ここで考えたいのは、求人をどこに掲載するかだけではありません。若手が会社選びで重視する条件が分かれているなか、受け入れる側の勤務条件が一つしかなければ、発信先を増やしても応募対象は広がりにくくなります。

採用窓口を広げるには、媒体を増やすだけでなく、異なる働き方を受け入れられる入口を用意することが大切です。

1週間で 21件の相談 がありました

  • 8月6日リフォーム会社千葉県高卒採用の相談
  • 8月6日工務店兵庫県業務効率化システムの相談
  • 8月6日総合建築広島県案件獲得の相談
  • 8月6日内装工事会社神奈川県業務効率化システムの相談
  • 8月5日設備保全会社滋賀県人材確保の相談
  • 8月5日プラント工事会社東京都協力会社探しの相談
  • 8月4日プラント工事会社埼玉県利益率向上の相談
  • 8月4日防水工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月4日造園会社群馬県原価管理の相談
  • 8月3日総合土木愛知県案件獲得の相談
  • 8月2日解体工事会社神奈川県利益率向上の相談
  • 8月2日内装工事会社大阪府案件獲得の相談
  • 8月2日空調設備工事会社秋田県協力会社探しの相談
  • 8月2日総合建築群馬県案件獲得の相談
  • 8月1日空調設備工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月1日工務店京都府業務効率化システムの相談
  • 8月1日塗装工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月1日総合土木静岡県人材確保の相談
  • 7月31日内装工事会社兵庫県業務効率化システムの相談
  • 7月31日電気設備工事会社静岡県原価管理の相談
  • 7月31日防水工事会社福島県協力会社探しの相談
  • 7月30日造園会社島根県案件獲得の相談
  • 7月29日解体工事会社山口県人材育成の相談
  • 7月29日電気設備工事会社大阪府案件獲得の相談
  • 7月29日空調設備工事会社北海道人材育成の相談
  • 7月28日総合建築北海道高卒採用の相談
  • 7月28日工務店神奈川県業務効率化システムの相談
  • 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
  • 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
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課題

休日重視と収入重視を一つの勤務条件にまとめることによる採用対象の狭まり

若手をひとくくりにして、「最近の若い人は休みを重視する」と考えるだけでは、採用条件を設計しにくくなります。実際には、次のように希望が分かれています。

  • 仕事にはきちんと取り組みたいが、土日や休暇も確保したい人
  • 勤務日数や業務量を増やし、その分だけ収入を上げたい人

休日の多い条件だけを出せば、収入を優先したい人には物足りなく映ります。反対に、土日を含めて現場に入ることを前提にすれば、休日を確保したい人は応募しづらくなります。

入社後にも同じ問題が起こります。休日を重視して入った人に周囲と同じ業務量を求めたり、仕事量を増やした人と給与差がなかったりすれば、不満が生じます。

全員を同じ条件で採用することが公平なのではなく、希望する働き方と勤務日数・業務量・給与が対応していることが公平です。

背景

働き方の希望は人によって異なり、入社後の生活や考え方によっても変わるもの

若手採用が難しく見える背景には、会社が用意している働き方と、求職者の価値観がかみ合っていないことがあります。

ある建設会社では、「休日を確保したい人」と「しっかり働いて稼ぎたい人」の両方を採用できるように、求人の入口を分けました。休日重視のコースと収入重視のコースを用意し、それぞれで勤務日数、担当する業務量、月給や年収の考え方が異なることを募集時から示したのです。

条件差は、年齢や社歴によって曖昧に決めるのではなく、選んだコースに基づいてオープンに運用されていました。そのため、休日重視の社員も、仕事量の多い社員の給与が高い理由を理解しやすくなります。

さらに、働き方の希望は固定されるものではありません。最初は休日を重視していた人が、周囲の働き方を見て収入重視へ移りたくなることもあります。数年間しっかり働いた後、生活を見直すために休日重視へ移りたい人もいます。

採用時にコースを選べるだけでなく、入社後も選び直せる仕組みが、採用と定着の両方を支えます。

解決

勤務日数・業務量・給与を連動させ、年1回の面談で選び直せる複数コースの設計

複数コースを設ける際は、名前だけを分けるのではなく、実際の現場運営とつながる条件にする必要があります。まずは現在の工事体制を確認し、休日を確保する働き方と、土日を含めて業務量を増やす働き方を、それぞれどこまで用意できるか整理します。

たとえば、募集要項では次のように二つのコースを並べます。

項目

休日重視コース

収入重視コース

勤務日数

休日を確保した日程

現場状況に応じて勤務日数を増やす日程

業務量

所定の範囲

より多くの現場や業務を担当

給与

勤務日数と業務量に応じた水準

増加する勤務日数と業務量を反映した水準

見直し

定期面談で変更可能

定期面談で変更可能

金額や勤務日数は会社ごとに異なります。重要なのは、「多く働けばいくら増えるのか」「休日を確保するとどの条件になるのか」を、応募前に比較できる状態にすることです。

進め方は、次の順番が現実的です。

  1. 土日工事を含む現在の勤務実態と業務量を確認する
  2. 現場を回せる範囲で二つのコースを設計する
  3. 勤務日数・業務量・給与の対応関係を募集要項に記載する
  4. 面接でも条件差と変更方法を説明する
  5. 年1回など定期的に面談し、本人の希望を確認する
  6. コース変更後の配置と給与を同じ基準で見直す

公平性を保つ判断軸は、給与を全員同じにすることではありません。次の三点がそろっているかで考えます。

  • 条件差が年齢や社歴ではなく、勤務日数と業務量で説明できること
  • どちらのコースも募集時から条件が開示されていること
  • 本人の事情や希望が変わった際に、同じ手順で変更を申し出られること

なお、コース変更をいつでも無条件に認めると、現場配置が不安定になる可能性があります。年1回の面談など、変更を検討する時期を決めておけば、本人の希望と受注・配置の見通しを合わせて判断しやすくなります。

働き方の自由度と現場運営を両立するには、「選べること」と「変更の時期・手順が決まっていること」の両方が必要です。

まとめ

若手採用では、休日を重視する人と、働く量を増やして収入を上げたい人のどちらか一方に条件を寄せる必要はありません。両方を受け入れられる勤務体制をつくれば、これまで一つの求人条件では届かなかった人にも応募してもらえる可能性があります。

制度設計の中心になるのは、次の三点です。

  • 勤務日数・業務量・給与が異なる複数コースを設ける
  • 条件差を募集時から明示する
  • 定期面談でコースを変更できるようにする

採用コースを分ける目的は、単に応募数を増やすことではありません。本人が納得した条件で入社し、生活や希望の変化に合わせて働き方を選び直せる会社にすることです。

自社に合う二つの採用コースを整理するために

複数コースは、他社の勤務条件をそのまま取り入れてもうまく機能するとは限りません。土日工事の頻度、現在の人員配置、任せられる業務量、給与に反映できる範囲を踏まえ、自社で継続できる形に整える必要があります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用条件だけでなく、現場配置や定着を含めて人材課題を横断的に整理し、制度を実行に移すところまで支援しています。「うちの場合はコースを分けられるのか」「何から条件を整理すればよいかわからない」という段階でも構いません。状況を伺ったうえで整理し、無理にサービスを勧めることはありません。

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