前提

10名弱の職人組織で一番若い職人が40代、次の世代を入れたい会社の現在地

三重県を中心に東海圏で動く、内装・仕上げ系の専門工事会社の話です。社員は10名弱、協力会社を含めると十数名で現場を回しており、腕の立つ職人はいるものの、年齢構成はかなり上に寄っています。一番若い職人でも40代、上は70歳近い方もいる状況です。

社長自身はまだ若く、現場も見られる。仕事もあり、半年近く続くような大きめの現場もあります。ただ、だからこそ「俺の体が動くうちに一人、二人は入れておきたい」という感覚が出てきます。

若手採用の悩みは、単に“人が足りない”ではなく、“今の職人構成のまま若手を迎えて本当に残るのか”という悩みです。

実際、若い人が入ったことはあります。しかし、定着しきらない。相談の中でも「うちの職人と肌感が合わないと、やっぱり辞めちゃう」という言葉が出ていました。ここに、建設業の中小企業が若手採用でつまずきやすいポイントがあります。

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  • 7月12日配管工事会社京都府
  • 7月12日ビルメンテナンス佐賀県
  • 7月12日リフォーム会社茨城県
  • 7月11日総合建築福島県
  • 7月11日総合土木大阪府
  • 7月11日造園会社愛知県
  • 7月11日外構工事会社茨城県
  • 7月10日電気設備工事会社京都府
  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
  • 7月2日防水工事会社茨城県
  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

若手が辞める原因は求人不足だけでなく、入社後に馴染める居場所がないこと

若手が辞める理由は、給与や休日だけで説明できないことが多いです。もちろん条件面は大切です。ただ、年配職人中心の会社では、入社した若手が現場で孤立しやすい構造があります。

今回の会社でも、経営者は「一人二人取ったところで、そこだけ差ができちゃう」と話していました。たとえば、若手が1人だけ入る。周りは全員、親世代以上の職人。仕事は見て覚える文化が残っていて、聞き方もわからない。注意されたときに、それが期待なのか怒られているだけなのかも判断しづらい。

若手が少ない会社では、仕事を教える人以前に、“気軽に聞ける相手”“少し先を歩く先輩”“同じ目線で悩める仲間”が不足しやすいです。

この状態で採用だけを強めると、応募は来ても定着が追いつきません。採用費をかけて入れても、短期離職になり、既存職人側にも「やっぱり若い子は続かない」という空気が残ってしまいます。

若手採用を進める前に見るべきなのは、求人票の見せ方だけではありません。入社した若手が、どの現場で、誰に教わり、何をできるようになれば評価されるのかを先に整える必要があります。

背景

腕のいいベテランが多い会社ほど、教え方と現場文化のギャップが見えにくい

この会社には、仕事ができる職人がいます。周囲から見ても「腕はいい」「仕事はできる」と評価される人たちです。一方で、現場文化としては頑固さもあり、若手からすると距離を感じやすい面もあります。

建設業では、腕のいいベテランほど、教える内容が身体感覚になっていることがあります。本人にとっては当たり前でも、未経験の若手には言語化されていない。注意の仕方、声のかけ方、任せるタイミングも、昔の感覚のままになりやすいです。

問題はベテランが悪いことではなく、ベテランの強みが若手に伝わる形に翻訳されていないことです。

相談の中では、技能実習生の話も出ていました。短期的な人手不足を補うには有効な場面があります。ただ、長期的に会社を支える人材として見ると、帰国や将来設計の問題もあります。地域の若手を採り、職人として育て、将来的に現場を任せる流れを作るには、別の受け入れ設計が必要です。

また、若手側の見方も変わっています。会社の考え方、キャリアステップ、年収の上がり方、どんな先輩がいるか。そうした情報を見てから応募する人が増えています。経営者側からすると「専門工事会社にそこまで求めるのか」と感じるかもしれませんが、若手にとっては入社後の生活を想像するための材料です。

一方で、この会社には若手にとっての魅力もあります。若手が少ない分、目立ちやすい。大きな現場に関われる。腕のいい職人から直接学べる。社長との距離も近い。弱みだけでなく、“若手が伸びる余地が大きい会社”として見せられる材料もあります。

解決

採用活動と同時に、若手が残る受け入れ設計を先に作る

若手採用は、求人を出す前の棚卸しで結果が変わります。最初にやるべきことは、既存職人へのヒアリングです。

「この会社のいいところは何か」 「若い人が入ったら、どこでつまずきそうか」 「誰なら最初の教育担当を任せられるか」 「現場で言い方がきつくなりやすい場面はどこか」

こうしたことを職人に聞いていくと、採用ページに書ける強みだけでなく、入社後に辞める原因になりそうな弱みも見えてきます。

採用と定着は分けて考えず、“人を入れる前に、残れる状態を作る”という順番で進めることが大切です。

具体的には、次の順番で整理すると進めやすくなります。

  • 会社の強みと弱みを、職人の言葉で棚卸しする
  • 若手に任せたい仕事と、最初に覚えてほしい仕事を分ける
  • 教育担当を決め、“現場全員で見る”状態にしない
  • キャリアステップや評価の目安を、若手にもわかる言葉にする
  • 1人採用で孤立しそうなら、複数名採用や若手同士の関係づくりを検討する

特に重要なのは、教育担当です。腕がいい人と、最初に教えるのがうまい人は同じとは限りません。ベテランの技術を否定する必要はありませんが、若手にとって質問しやすい人、言葉で説明できる人、社長との間に入れる人を置けるかどうかは、定着に大きく関わります。

また、若手を1人だけ採るのか、近い年代を複数名で採るのかも判断軸になります。相談の中でも「若手で3人グループぐらい作れるといい」という話がありました。いきなり大人数を採る必要はありません。ただ、1人だけを年配職人の中に入れると、どうしても目立ちすぎます。良くも悪くも比較され、逃げ場がなくなります。

若手が少ない会社ほど、“一人前にする仕組み”だけでなく、“孤立させない仕組み”を考える必要があります。

採用広報の面では、無理にきれいな言葉を並べる必要はありません。むしろ、会社の実態に合った魅力を言語化することが大切です。

たとえば、若手がいないことは弱みに見えますが、見方を変えれば「若手が目立てる」「早く任される」「社長との距離が近い」という強みにもなります。腕のいい職人が多いことも、「厳しそう」で終わらせず、「本物の技術を近くで学べる」と伝えられます。

ただし、その言葉に実態が伴っていないと逆効果です。採用ページにキャリアステップを書くなら、実際にどの仕事を覚えたら次に進めるのか、給与や役割がどう変わるのかを社内で話しておく必要があります。

中部地方の別の専門工事会社では、かつて地元で評判が良くない時期がありながら、社長の振る舞いや会社の見せ方、若手のキャリア設計を少しずつ整え、十数名規模から大きく社員数を増やした例もあります。派手な制度だけで変わったのではなく、若手が入っても残れる空気を作り直したことが大きな要因でした。

まとめ

若手採用で大切なのは、応募数を増やすことだけではありません。特に年配職人中心の会社では、入社後の受け入れ方が定着を左右します。

若手が辞める背景には、同世代の相談相手がいないこと、ベテランの教え方が伝わりにくいこと、会社の将来像が見えにくいことがあります。

採用を始める前に、既存職人の声を聞き、会社の強みと弱みを整理し、教育担当やキャリアステップを決めておく。1人だけ採るのか、複数名で若手の居場所を作るのかも含めて考える。

そうすると、求人の打ち出し方も変わります。若手にとっての魅力も見えます。何より、入社した人を「続かない若い子」にせず、会社の次の世代として迎えやすくなります。

採用は入口で、定着は会社づくりそのものです。若手を採る前に受け入れの形を整えることが、結果的にいちばん近道になります。

若手採用と定着の進め方を、自社の職人構成から整理する

若手を採りたいけれど、今の職人構成で本当に定着するのか。教育担当を誰にすべきか。採用ページに何を書けばよいのか。そうした悩みは、会社ごとの年齢構成、現場の回し方、職人文化によって答えが変わります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、採用、人材定着、組織づくり、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。若手採用についても、求人を出す前の職人ヒアリングや強みの棚卸し、教育体制づくりから一緒に考えることができます。

「うちの場合は何から整理すべきか」という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、まずは状況の整理先としてご活用ください。

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