18名規模の電気工事会社が紹介採用だけで人を増やしてきた現在地
埼玉県内で電気工事を中心に手がける、社員20名弱の専門工事会社の話です。協力会社も10社ほどあり、仕事量にも大きな不足はありません。社員は全員正社員で、これまでの入社経路はほぼ紹介でした。
求人広告やSNS、ホームページ経由で人が入ってきたわけではなく、現場で一緒になった職人や、周辺のつながりから「この会社、いいな」と感じた人が直接連絡してくる形です。
「求人広告やSNSはいろいろやりましたけど、そこから求人に来たことは一度もないです」
この言葉は、同じような中小・専門工事会社にはかなり実感があるはずです。採用媒体に出せば人が来る、というより、現場での評判や社長・社員の人柄が採用の入口になっている会社は少なくありません。
一方で、社員の年齢構成を見ると、社長は40代前半、社員はほとんどが社長より下とはいえ、全体としては社長に近い世代が中心です。一番若い社員は20代前半ですが、会社の将来を考えると、もう一段若い層を意識して作っていく必要があります。
今すぐ人が足りない会社ではなく、今のうちから次の世代を作りたい会社。ここが、高校生採用を考えるうえでの大事な前提です。
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- 6月19日空調設備工事会社兵庫県
- 6月19日総合建築鳥取県
- 6月19日配管工事会社東京都
- 6月18日総合土木東京都
- 6月18日空調設備工事会社兵庫県
- 6月18日防水工事会社岡山県
- 6月16日配管工事会社青森県
- 6月16日総合建築神奈川県
- 6月16日電気設備工事会社東京都
- 6月15日総合土木千葉県
- 6月15日内装工事会社島根県
- 6月15日設備保全会社群馬県
- 6月14日内装工事会社栃木県
- 6月14日塗装工事会社神奈川県
- 6月13日解体工事会社神奈川県
- 6月11日総合建築和歌山県
- 6月11日総合土木静岡県
- 6月11日プラント工事会社京都府
- 6月11日空調設備工事会社神奈川県
- 6月11日空調設備工事会社茨城県
- 6月11日総合土木長野県
- 6月10日総合建築広島県
- 6月10日総合土木奈良県
- 6月10日総合建築東京都
- 6月10日内装工事会社愛知県
- 6月9日設備保全会社京都府
- 6月9日総合土木北海道
- 6月9日設備保全会社山口県
- 6月8日防水工事会社兵庫県
- 6月8日電気設備工事会社神奈川県
社長と近い世代に社員層が寄り、5年後に会社を支える若手層が足りなくなること
この会社が高校生採用を考え始めた理由は、短期的な人手不足ではありません。むしろ仕事は紹介で入っており、社員も自然に増えてきています。
それでも社長は、次のように話していました。
「今すぐどうこうじゃなくて、将来的に5年とかかけて、高校生が入れるような状況を作っていければいいかなと思っています」
ここで見えている課題は、単に「若手がほしい」ではありません。会社の年齢層を、社長世代・中堅世代・若手世代の三層に分けていく必要があるという課題です。
建設業では、30代、40代の社員が会社を支えている間は大きな問題に見えません。現場も回り、仕事も取れ、協力会社との関係も維持できます。ただ、5年、10年と進むと、今の中心メンバーも同じだけ年齢を重ねます。
そのときに10代後半から20代前半で入った社員が育っていなければ、現場の次世代リーダーが薄くなります。採用は、足りなくなってから始めても間に合わないことがあります。特に高校生採用は、求人を出した年にすぐ成果が出るものではなく、学校との関係づくりや受け入れ体制づくりに時間がかかります。
だからこそ、高校生採用は欠員補充ではなく、会社の存続に向けた若手層づくりとして扱う必要があります。
求人票や学校訪問の前に、未経験の高校生を迎える会社側の準備が追いついていないこと
高校生採用が進みにくい背景には、求人票の書き方だけではなく、会社側の準備の問題があります。
この会社でも、高校生採用に向けて少しずつ動き始めてはいました。ただ、まだハローワークへの求人票提出や学校訪問まで本格的には進んでいませんでした。社長自身も現場に出るタイプで、採用活動だけに時間を割けるわけではありません。
「去年からちょろちょろやっているんですけど、まだそこまで行っていないんです」
「僕も基本、現場に出るタイプなので、事務員さんやフォローしてくれる担当者に動いてもらえる形を取っています」
この状況は、かなり現実的です。中小の専門工事会社では、社長が営業、現場、協力会社対応、社員対応まで担っていることが多く、高校生採用のように時間をかける活動は後回しになりやすいです。
また、高校生採用では、一般の中途採用とは見られるポイントが変わります。本人だけでなく、学校の先生や保護者も「この会社に送り出して大丈夫か」を見ています。求人票の内容、会社説明のわかりやすさ、未経験者への教育体制、入社後のキャリアの見え方が重要になります。
紹介で入ってくる人は、すでに会社の雰囲気を知っていることが多いです。現場で一緒に仕事をした、知人から聞いた、社員の姿を見た。だから、細かく説明しなくても伝わる部分があります。
しかし高校生は違います。電気工事の現場を見たことがない生徒もいます。工具の名前も、現場の一日の流れも、職人として成長するイメージも、最初は持っていません。
つまり、紹介採用で伝わっていた会社の良さを、高校生・先生・保護者にも伝わる言葉に変える必要があるということです。
高校生採用は3〜5年計画で、求人票・学校接点・教育体制・担当者を順番に整えること
高校生採用は、1年で結果を出そうとすると苦しくなります。最初の1年は、採用人数を追うよりも、会社として高校生を迎える土台を作る期間と考えたほうが進めやすくなります。
特に、紹介採用で伸びてきた会社ほど、次の順番で整理すると現実的です。
1. まず「なぜ高校生を採るのか」を社内で言葉にする
最初に決めるべきことは、採用人数ではなく目的です。
この会社の場合は、「5年後にもう一つ若い層を作る」「社長に近い世代だけでなく、三段目の層を作る」という目的がありました。ここが明確だと、求人票や学校訪問の言葉もぶれにくくなります。
高校生採用の目的は、たとえば次のように整理できます。
- 5年後に20代前半の社員層を作る
- 未経験から育つ社員を増やす
- 職人として現場を任せられる人材を育てる
- 将来的に施工管理や班長を目指せる道を作る
高校生採用は「若い人がほしい」ではなく、「どんな若手層を会社に作りたいか」から考えることが大切です。
2. 求人票は仕事内容よりも「入社後の見通し」が伝わるように作る
高校生向けの求人票では、工事内容を並べるだけでは伝わりにくいです。電気工事、現場作業、配線、設備工事と書いても、未経験の高校生には具体的なイメージが湧きません。
求人票では、仕事内容とあわせて、入社後の流れをできるだけわかりやすく整理する必要があります。
たとえば、次のような観点です。
- 最初は何を覚えるのか
- 誰と一緒に現場へ行くのか
- どのタイミングで工具や材料を覚えるのか
- 資格取得をどう支えるのか
- 数年後にどんな仕事を任されるのか
- 職人として進む道と、管理側へ進む道があるのか
中途採用では「経験者歓迎」「即戦力募集」で伝わることもありますが、高校生採用では通用しません。高校生に必要なのは、今の自分でも入れるか、入った後にどう育つかの安心感です。
3. 学校との関係づくりは、求人依頼ではなく情報提供から始める
高校生採用では、学校訪問が大きな意味を持ちます。ただし、学校に行ってすぐに「生徒を紹介してください」とお願いしても、関係は深まりません。
最初は、会社のことを知ってもらう活動として始めるのが自然です。
- どんな工事をしている会社か
- どんな社員が働いているか
- 未経験者をどう育てているか
- 卒業後にどんなキャリアがあるか
- 現場仕事の厳しさと面白さは何か
学校側は、生徒を送り出す責任があります。だからこそ、求人票だけでなく、会社の考え方や受け入れ体制を見ています。
学校訪問は採用活動である前に、先生に会社を理解してもらう関係づくりです。ここを3〜5年かけて積み上げることで、毎年の採用活動が少しずつ楽になります。
4. 会社説明では、かっこいい言葉よりも「実際に働く人の姿」を伝える
高校生に会社を説明するときは、立派な理念だけでは届きにくいです。むしろ、今いる社員がどう入社し、どう育ち、どんな仕事をしているかのほうが伝わります。
この会社には、未経験から入った20代前半の社員がいました。こうした存在は、高校生にとって大きな材料になります。
「最初は未経験だった社員が、今はこういう現場で仕事を覚えている」
「うちでは、いきなり一人で任せるのではなく、先輩と一緒に現場に出ながら覚えていく」
このような説明ができると、学校や生徒は入社後を想像しやすくなります。
会社の魅力は、社長の言葉だけでなく、今いる若手社員の成長過程から伝える。紹介採用で自然に伝わっていた空気を、説明会や学校訪問でも伝わる形に整えていくことが必要です。
5. 未経験者を受け入れる教育体制を、現場任せにしない
高校生採用で最も大事なのは、入社後です。採用できても、現場に入ってから「見て覚えろ」だけになってしまうと、本人も会社も苦しくなります。
完璧な教育制度を最初から作る必要はありません。ただし、最低限、次のことは決めておきたいところです。
- 入社直後に教えること
- 現場に出る前に確認すること
- 最初に同行する先輩
- 相談を受ける担当者
- できるようになったことを確認するタイミング
ここが曖昧なままだと、教育が現場の先輩任せになります。先輩も忙しいので、教え方にばらつきが出ます。
高校生採用は、採用活動と教育体制をセットで考えないと続きません。採る前に、入社後の最初の数か月をどう支えるかを決めておくことが、定着につながります。
6. 社長だけに依存せず、採用担当者を決めて小さく回す
社長が現場に出ている会社では、高校生採用を社長だけで進めるのは難しいです。学校訪問、求人票の準備、説明資料の作成、先生との連絡、社内調整まで、細かい業務が多いからです。
この会社では、事務員やフォロー担当者に動いてもらう形を取り始めていました。これはとても現実的な進め方です。
最初から大きな採用チームを作る必要はありません。まずは、社長が方針を決め、担当者が実務を進める形にします。
- 社長は採用の目的と会社の考え方を決める
- 担当者は求人票、学校連絡、訪問準備を進める
- 現場側は教育担当や受け入れ方法を決める
この役割分担ができると、社長が忙しい時期でも採用活動が止まりにくくなります。
高校生採用を続けるには、社長の熱量を会社の仕組みに変えることが必要です。
まとめ
高校生採用は、短期で応募を集める施策ではありません。特に、紹介採用で人が増えてきた建設会社にとっては、これまで現場の評判で伝わっていた会社の良さを、学校や高校生にも伝わる形に整える取り組みです。
大事なのは、次の順番です。
- 5年後にどんな若手層を作りたいかを決める
- 求人票では、仕事内容だけでなく入社後の成長イメージを伝える
- 学校訪問は、求人依頼ではなく関係づくりから始める
- 未経験者を受け入れる教育体制を現場任せにしない
- 社長だけでなく、担当者を置いて採用活動を継続できる形にする
今すぐ困っていない会社ほど、高校生採用に向いています。なぜなら、焦って採る必要がない分、学校との関係づくりや教育体制づくりに時間を使えるからです。
高校生採用は、採用人数を追う前に、会社の次世代を迎える準備を整えることから始まります。3〜5年かけて若い層を作るという考え方は、中小の専門工事会社にとってかなり現実的な選択肢です。
うちの高校生採用を3〜5年計画に落とし込むために
高校生採用を始めたいと思っても、求人票、学校訪問、会社説明、教育体制、担当者配置までを一度に整えるのは簡単ではありません。
「うちの場合は、まず求人票からなのか、学校との関係づくりからなのか」
「未経験の高校生を受け入れるには、社内で何を決めておくべきか」
こうした整理から始めるだけでも、次の動き方はかなり見えやすくなります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用、組織づくり、教育体制、現場運営までを横断して整理し、建設企業の持続的成長を支援しています。高校生採用についても、会社の現在地に合わせて、無理なく始められる進め方を一緒に考えることができます。
まだ具体的に依頼する段階でなくても、「何から整理すべきかわからない」という段階で大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、情報整理の場としてご活用ください。

































