前提

社員数10名弱で社長が営業・仕入れ・顧客対応を担い、現場は職人に任せている会社の現在地

小規模な専門工事会社で「右腕が欲しい」と感じる背景には、社長が会社の前さばきをほぼ一人で担っている構造があります。

九州地方のある専門工事会社では、法人化して数年、社員と外部の職人を合わせて10名弱の体制で現場を回していました。現場は職人に任せられている一方で、営業、材料や物資の手配、顧客対応、案件の段取りは社長がフロントに立っています。

社長自身も「現場は回っているけれど、自分の片腕になるような人がいたら」と感じていました。いわゆる番頭クラスです。案件を理解し、職人と顧客の間に立ち、社長の考えをくみ取って動ける人材です。

ただ、話を深めると、会社としての明確な採用活動はまだ行っていませんでした。将来の目標についても「流されるまま出発していて、そこまでの目標はないかもしれない」という言葉がありました。

ここに、多くの小規模建設会社に共通する出発点があります。採用したい気持ちはある。でも、会社をどこへ向かわせるために、誰に何を任せたいのかがまだ言葉になっていない状態です。

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  • 7月16日外構工事会社東京都
  • 7月16日塗装工事会社大阪府
  • 7月16日内装工事会社群馬県
  • 7月16日総合建築岐阜県
  • 7月15日工務店東京都
  • 7月15日内装工事会社神奈川県
  • 7月15日塗装工事会社奈良県
  • 7月15日内装工事会社鳥取県
  • 7月14日配管工事会社高知県
  • 7月14日配管工事会社広島県
  • 7月14日防水工事会社神奈川県
  • 7月12日配管工事会社京都府
  • 7月12日ビルメンテナンス佐賀県
  • 7月12日リフォーム会社茨城県
  • 7月11日総合建築福島県
  • 7月11日総合土木大阪府
  • 7月11日造園会社愛知県
  • 7月11日外構工事会社茨城県
  • 7月10日電気設備工事会社京都府
  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

「番頭クラスが欲しい」のままだと、採るべき人も伝える言葉も決まらない

右腕採用で最初に詰まりやすいのは、求人媒体やホームページの前に、採用する側の人物像が曖昧なことです。

「番頭クラスが欲しい」という表現は、建設業ではよく出てきます。社長の代わりに顧客対応ができる。現場の空気も読める。職人にも指示ができる。原価や工程も意識できる。できれば営業も少し任せたい。

ただ、そのような人材を外から採るのは簡単ではありません。すでに経験があり、現場も営業もわかり、社長の右腕として動ける人は、他社でも必要とされています。仮に転職市場にいたとしても、待遇だけで動くとは限りません。

さらに小規模会社の場合、候補者から見ると「入社後に何を任されるのか」「この会社はどこへ向かうのか」「自分の将来はどう広がるのか」が見えにくくなりがちです。

社長の頭の中には、会社への思いや仕事のこだわりがあります。けれど、それが求人票や採用ページに落ちていなければ、外の人には伝わりません。

「いい人がいれば採りたい」という状態から一歩進めるには、まず会社側が“ほしい人”を具体化する必要があります。

たとえば、同じ右腕候補でも方向性は変わります。

  • すでに経験があり、すぐ社長の業務を一部引き継げる人
  • 30代前後で、経験は浅くても伸びしろがあり、数年かけて育てる人
  • 現場経験を積ませながら、将来的に顧客対応も任せる人
  • 未経験・若手を採り、会社の考え方から育てていく人

この整理をしないまま採用を始めると、求人の言葉も、面接で見るポイントも、入社後の育成もぼやけます。

背景

現状維持なら採用しなくても回るが、成長や承継を考えると社長一人の前さばきに限界が出る

現状維持であれば、採用しなくても会社は回る場合があります。だからこそ、採用の目的を“困っているから”ではなく“どこへ行きたいか”から決めることが大切です。

この会社も、すぐに仕事が止まる状態ではありませんでした。社長が顧客とつながり、職人に現場を渡し、日々の案件を進める。今の関係性の範囲であれば、何とか回ります。

実際、採用活動をしていないという話に対して、「現状維持であれば、そこまで困っていないのでは」という見立てがありました。これは責める話ではありません。むしろ自然なことです。

建設業の小規模会社では、社長が強いほど会社は回ります。社長が営業を取り、顧客の信頼を持ち、仕入れも段取りも見て、最後は現場の職人が仕上げる。この形は強いです。

一方で、次のようなことを考え始めると、採用の意味が変わります。

  • 5年後、10年後に売上や施工体制を広げたい
  • 社長がすべての顧客対応を持ち続ける状態を変えたい
  • 将来的に承継や幹部育成を考えたい
  • 若手や未経験者を入れて、会社の技術や考え方を残したい
  • 社長が営業以外の経営課題にも時間を使えるようにしたい

ここで必要になるのが、事業ビジョンです。

大げさな言葉でなくて構いません。「5年後にどんな現場を任される会社になりたいか」「10年後に社長がどの業務から手を離していたいか」を決めるだけでも、採用人物像はかなり具体的になります。

「経験豊富な番頭を採る」のか、「若いポテンシャル人材を3年かけて番頭候補に育てる」のか。この違いは、求人の出し方だけでなく、会社の受け入れ体制そのものを変えます。

解決

5年後の会社像、任せる仕事、育てる前提を順番に言語化してから採用を始める

右腕採用の第一歩は、求人を出すことではなく、社長の頭の中にある将来像を採用に使える言葉へ変えることです。

進め方は、難しく考えすぎなくて大丈夫です。まずは次の順番で整理すると、採用の輪郭が見えてきます。

1. 5年後・10年後の会社像を決める

最初に見るべきなのは、売上目標だけではありません。社長の働き方と組織の形です。

たとえば、次の問いに答えてみます。

  • 5年後も社長が全案件の顧客対応を持つのか
  • 現場管理や段取りを任せる人を置きたいのか
  • 若手を入れて自社の職人層を厚くしたいのか
  • 協力会社中心のまま、社内には管理側の人材を置きたいのか
  • 将来的に誰かへ会社を任せる可能性を考えるのか

採用は、会社の未来から逆算しないと「何となくいい人探し」になります。

2. 社長が手放したい仕事を具体的に分ける

右腕に任せたい仕事を、いきなり全部にしないことも大切です。

営業、仕入れ、顧客対応、現場段取り、職人との調整、見積り、工程確認。社長が今持っている仕事を並べて、どれを最初に渡すのかを決めます。

最初から全部できる人を求めると、採用難度は一気に上がります。逆に、「最初の半年は材料手配と現場同行」「1年後に一部顧客対応」「3年後に小さな案件を任せる」と分ければ、未経験者や若手も候補に入ります。

任せる仕事を段階化すると、“完成された番頭”ではなく“番頭候補”を採る選択肢が生まれます。

3. 年齢・経験・ポテンシャルの優先順位を決める

経験者がよいのか、若手がよいのか。ここも先に決めたいところです。

経験者を採るなら、即戦力性は期待できます。ただし、前職のやり方や条件面のすり合わせが必要です。社長と近い年齢で同じくらいの経験を持つ人材は、そもそも市場に多くありません。

若手や未経験を採るなら、すぐに右腕にはなりません。その代わり、会社の考え方や仕事の進め方を一から共有できます。30代前後のポテンシャル人材、あるいはさらに若い層を育てる選択もあります。

大事なのは、どちらが正解かではありません。自社が育てる時間を持てるのか、社長が何をいつまでに手放したいのかで、採るべき人は変わります。

4. 候補者に伝える言葉を作る

人物像が見えたら、その人に何を伝えるかを決めます。

小規模な建設会社の魅力は、きれいな言葉を並べることではなく、社長の仕事観や会社のこだわりがそのまま伝わることにあります。

「うちは施工店だからホームページはいらないと思っていた」という声もありました。仕事が紹介や既存取引で回っている会社ほど、営業用のホームページは後回しになりがちです。

しかし採用では違います。候補者は、会社名を見て検索します。そこで何も出てこない、または会社概要だけしかないと、判断材料が足りません。

採用のための発信では、会社概要よりも「なぜこの仕事をしているのか」「入った人に何を託したいのか」「どんな人と働きたいのか」が重要です。

求人票、採用ページ、SNS、会社案内。媒体は後から選べます。先に必要なのは、候補者に向けた会社の言葉です。

まとめ

「右腕が欲しい」と感じたときほど、まず採用の前に事業ビジョンと人物像を整理することが大切です。

社長が営業、仕入れ、顧客対応まで担い、現場を職人に任せている会社は、今のままでも回ることがあります。だからこそ、採用は単なる人手不足対策ではなく、5年後・10年後の会社づくりとして考える必要があります。

最初に決めたいのは、次の3つです。

  • 会社をどこへ向かわせたいのか
  • 社長がどの仕事を誰に任せたいのか
  • 完成された番頭を採るのか、若手を番頭候補として育てるのか

ここが決まると、求人の言葉も、採用ページの内容も、面接で見るポイントも変わります。

逆に、ここが曖昧なまま求人を出しても、候補者には会社の将来が見えません。条件だけの勝負になり、経験者採用はさらに難しくなります。

採用は「人を探す活動」である前に、「自社の未来を言葉にする活動」です。

小さな会社ほど、社長の言葉がそのまま採用力になります。まずは頭の中にある思いを、採りたい人に届く形へ整えるところから始めるのがよいです。

右腕採用を考え始めたら、自社の未来と人物像を一度整理してみる

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用、人材育成、組織づくり、原価管理、デジタル活用まで、建設業の経営課題を横断して整理し、実行まで支援しています。

「番頭クラスが欲しいが、どんな人を採るべきかわからない」「若手を育てたいが、受け入れ体制が見えていない」「会社の強みを採用向けにどう言葉にすればよいかわからない」という段階でも大丈夫です。

まずは、今の体制、社長が抱えている業務、5年後に任せたい役割を一緒に整理するところから始められます。無理な営業はいたしませんので、考えを整理する相手が必要なときは、自然なタイミングでご相談ください。

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