前提

東北の下水点検工事会社が「汚れる仕事」をどう伝えるかで止まっていた状況

東北地方のある下水点検工事会社では、採用にかなり苦戦していました。

理由ははっきりしています。仕事柄、汚れます。匂いもつきます。求人票にそのまま書くと、どうしてもきつい印象が先に立ちます。

社長も「自社の強みがわからない」「どう採用していけばいいかわからない」と、半ば諦め気味でした。

建設業では珍しい話ではありません。現場作業、専門工事、点検、解体、下水、内装、外構。どの仕事にも価値はあります。ただ、求人票にすると急に魅力が伝わりにくくなります。

ここで大事なのは、仕事をきれいに見せることではありません。仕事のきつさを隠すのではなく、その仕事に反応する人へ届く言葉に変えることです。

この会社で反応が出た言葉は、意外なものでした。

「うちの会社は、マンホールに入れる仕事です」

万人受けする言葉ではありません。けれど、「マンホールの中ってどうなっているんだろう」と思う人には刺さります。

建設業の採用では、100人中100人に好かれる言葉より、100人中1人が立ち止まる言葉のほうが強いことがあります。

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  • 7月10日電気設備工事会社京都府
  • 7月8日総合土木愛知県
  • 7月8日工務店山形県
  • 7月8日外構工事会社群馬県
  • 7月6日工務店兵庫県
  • 7月6日電気設備工事会社神奈川県
  • 7月6日防水工事会社東京都
  • 7月5日塗装工事会社神奈川県
  • 7月5日プラント工事会社福島県
  • 7月5日リフォーム会社東京都
  • 7月5日総合土木福井県
  • 7月4日外構工事会社千葉県
  • 7月2日防水工事会社茨城県
  • 6月30日ビルメンテナンス北海道
  • 6月30日ビルメンテナンス福岡県
  • 6月29日総合建築千葉県
  • 6月29日総合建築東京都
  • 6月28日配管工事会社富山県
  • 6月27日リフォーム会社山口県
  • 6月27日内装工事会社大阪府
  • 6月26日塗装工事会社秋田県
  • 6月26日配管工事会社三重県
  • 6月26日工務店宮崎県
  • 6月25日内装工事会社長野県
  • 6月23日プラント工事会社神奈川県
  • 6月23日外構工事会社岐阜県
  • 6月19日空調設備工事会社兵庫県
  • 6月19日総合建築鳥取県
  • 6月19日配管工事会社東京都
  • 6月18日総合土木東京都
中小建設業のための新規採用成功ガイド 資料ダウンロード
課題

応募が来ない原因を媒体不足だけで見てしまうと採用コピーの検証が進まない

採用がうまくいかないと、つい「どの媒体に出すか」に目が向きます。

Indeedなのか、求人サイトなのか、ハローワークなのか、高校求人なのか。もちろん媒体選びは大切です。ただ、媒体を変えるだけでは反応が変わらないことも多いです。

下水点検工事会社の例でも、最初から大きく費用をかけたわけではありません。Indeedの無料枠を使い、求人を出したり、引っ込めたりしながら、コピーを何度も試しました。

その回数は21回です。

1回出して終わりではありません。反応がなければ変える。少し反応があれば残す。言葉を変える。見せ方を変える。そうして、ようやく「マンホールに入れる仕事です」という表現にたどり着きました。

その後は、年に数名の採用につながるようになりました。

ここで見えてくるのは、応募が来ない原因は、媒体そのものではなく「誰に、何を、どう伝えるか」が固まっていないことにある場合が多いということです。

求人票は、会社案内ではありません。人を動かすための入口です。

だからこそ、最初に考えるべきことは「どの媒体に課金するか」だけではありません。

  • どんな人に来てほしいのか
  • その人は何に反応しそうか
  • 自社の仕事のどこに面白さがあるのか
  • きつさをどう正直に伝えるか
  • 何を言うと、逆に人が離れるのか

この整理がないまま求人を出すと、媒体を変えても同じ結果になりやすいです。

背景

求職者のいる「池」が分散し、若手の価値観も変わるなかで従来の求人票が届きにくくなった

以前は、求職者のいる場所が今よりも読みやすい時代でした。

新卒ならリクナビ、マイナビ。中途なら大手求人媒体。求職者が集まる「池」がある程度決まっていました。大手企業は大きな網をかけ、中小企業も釣り竿を垂らしておけば、一定の反応がありました。

今は違います。

採用サービスが100社、200社と増えています。求人検索も簡単になりました。SNS、求人検索エンジン、スカウト、紹介、高校求人、地域のつながり。求職者のいる池が増えすぎて、自社が欲しい人材がどこにいるのかを考えないと届きにくくなっています。

さらに、若手の価値観も変わっています。

「今の若い子は、あまりお金に興味がないのかな」

そんな声もありました。

昔のように、いい車に乗りたい、たくさん稼ぎたい、という動機だけで現場に入る人は減っているかもしれません。もちろん全員ではありません。ただ、「暮らせればいい」「無理なく働きたい」という感覚を持つ若手が増えている実感は、多くの会社にあります。

そうなると、求人票で高収入だけを打ち出しても響きにくいことがあります。

一方で、現場の仕事にまったく関心がないわけでもありません。マンホールの中、重機、点検、構造物、職人技、地域インフラ。人によっては、かなり面白い仕事です。

問題は、その面白さが求人票の言葉になっていないことです。

高校採用でも同じです。

ある会社では、高校へ求人を出し、新卒で入った社員が一定数いました。ただ、長く残る人もいれば、辞めて別の現場会社へ移る人もいます。高校生に向けては、会社の説明だけでなく、声のかけ方も大事になります。

実際に高校説明会へ行く前に、どんな言葉で声をかけるか、簡単な台本を用意する会社もあります。

採用は「募集を出す作業」ではなく、相手に合わせて言葉を変える営業活動に近づいています。

解決

100人に1人が反応する言葉を無料枠で試し、欲しい人材のいる場所ごとに伝え方を変える

建設業の採用でまず取り組みたいのは、自社の仕事を分解して言葉にすることです。

下水点検工事なら、「汚れる仕事」で終わらせないことです。

たとえば、次のように見方を変えられます。

  • 普段は見られないインフラの裏側に入る仕事
  • 地域の生活を止めないための点検仕事
  • マンホールの中を知れる珍しい仕事
  • 体を動かしながら、チームで現場を進める仕事
  • 派手ではないが、なくならない仕事

どれが正解かは、出してみないとわかりません。

だから、最初から大きく費用をかけすぎないほうがよいです。Indeedの無料枠や、低コストで試せる媒体を使い、求人コピーを何パターンか出してみる。反応を見て、少しずつ残す言葉を決める。

採用コピーは会議室で一発で決めるものではなく、出し入れしながら反応で磨くものです。

進め方は、シンプルです。

1つ目は、欲しい人材を絞ることです。

若い未経験者が欲しいのか。経験者が欲しいのか。高校新卒を育てたいのか。一人親方に近い人を社員化したいのか。ここが違えば、言葉も媒体も変わります。

2つ目は、仕事の「嫌がられる点」と「面白がられる点」を両方出すことです。

汚れる。朝が早い。体を使う。外で働く。これは隠しきれません。むしろ、入社後のギャップを減らすためにも正直に出したほうがよいです。

そのうえで、「それでも面白い」と感じる部分を探します。

3つ目は、媒体を人材ごとに考えることです。

若手未経験なら、求人検索エンジンや高校求人。経験者なら、地域のつながりや直接声かけ。一人親方に近い人なら、仕事量や安定性の伝え方が大事になります。

4つ目は、高校採用では説明より会話を意識することです。

高校生に会社概要を長く話しても、なかなか伝わりません。どんな先輩がいるか。どんな現場に行くか。最初は何をするか。休みや不安にどう向き合うか。そうした身近な言葉が必要です。

求人媒体を選ぶ前に、「誰に届ける求人なのか」を決める。次に、「その人が少し立ち止まる言葉」を作る。最後に、小さく出して反応を見る。

この順番にすると、採用活動の無駄打ちが減りやすくなります。

まとめ

建設業の採用難は、簡単に解ける問題ではありません。

ただ、「若手が来ない」「汚れる仕事だから無理」「求人媒体が悪い」と決めつける前に、できることはあります。

下水点検工事会社の「マンホールに入れる仕事です」という言葉は、きれいな採用コピーではありません。でも、仕事の本質をうまく切り取っています。

採用で大切なのは、自社の仕事をよく見せることではなく、合う人にだけ深く届く言葉を見つけることです。

そして、その言葉は一度で見つかるものではありません。

無料枠で試す。出し入れする。反応を見る。高校採用なら声かけを変える。欲しい人材がいる池を探す。

小さな検証を重ねることで、採用は少しずつ前に進みます。

自社の採用訴求を一度ほどいて考えたいときは

「うちの仕事は、どう言えば若手に伝わるのか」「求人を出しているのに反応がない」「高校採用を始めたいが、何を話せばよいかわからない」。

そう感じている場合は、まず自社の仕事、欲しい人材、使っている媒体、求人コピーを並べて整理するところから始めると考えやすくなります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。採用についても、求人媒体ありきではなく、「誰に何を伝えるか」から一緒にほどいていくことができます。

うちの場合はどう考えるべきか、何から整理すべきかわからない、という段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、状況の整理先として気軽にお声がけください。

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