東海エリアから関東・関西へ広げる専門工事会社が、高卒採用だけは外部任せにしている状態
東海エリアに本社を置き、関東・関西にも拠点を広げているある専門工事会社では、経験者採用は人材サービスを使いながら一定の成果が出ていました。施工管理経験者も採用できており、社長としても「今のところは困っていない」という感覚です。
一方で、高卒の新卒採用は少し違います。求人票の作成や高校訪問などは外部の採用支援会社に任せており、社長自身が学校説明会に出たり、今も高校を回ったりしているわけではありません。
相談の中でも、社長はこう話していました。
「高卒の新卒採用は、もう丸投げでやってもらっています」
この形は、決して珍しくありません。高卒採用は独自のルールがあり、学校との関係づくりも必要です。求人票の時期、先生とのやり取り、職場見学、応募前の調整など、手間が多い採用です。外部に任せることで、会社側の負担が軽くなるのは事実です。
ただし、同じ会社でも高卒採用は「入ってきたり、入ってこなかったり」という状態でした。今年の4月入社はゼロ。以前には、内定後に入社直前で辞退されたこともありました。
経験者採用が回っていても、高卒採用は別の設計が必要です。外部に任せるだけでは、学校・生徒・保護者に会社の魅力が届ききらない場面が出てきます。
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- 6月11日総合建築和歌山県
- 6月11日総合土木静岡県
- 6月11日プラント工事会社京都府
- 6月11日空調設備工事会社神奈川県
- 6月11日空調設備工事会社茨城県
- 6月11日総合土木長野県
- 6月10日総合建築広島県
- 6月10日総合土木奈良県
- 6月10日総合建築東京都
- 6月10日内装工事会社愛知県
- 6月9日設備保全会社京都府
- 6月9日総合土木北海道
- 6月9日設備保全会社山口県
- 6月8日防水工事会社兵庫県
- 6月8日電気設備工事会社神奈川県
- 6月8日内装工事会社大阪府
- 6月5日リフォーム会社愛知県
- 6月5日プラント工事会社香川県
- 6月5日ビルメンテナンス兵庫県
- 6月5日内装工事会社長崎県
- 6月4日防水工事会社東京都
- 6月4日内装工事会社東京都
- 6月3日総合建築埼玉県
- 6月3日空調設備工事会社香川県
求人票と代行訪問だけでは、高校生と保護者に会社の安心感が届きにくい
高卒採用で起きていた課題は、「採用活動をしていない」ことではありません。外部の会社に依頼し、費用も払い、職場見学の時期も見据えて動いています。
それでも、結果は安定していません。
社長の言葉を借りると、高卒採用は「入ってきたり、入ってこなかったり」。ある年は採用できても、次の年はゼロになる。見込みがあっても、最後に「やっぱりやめておきます」となる。
高卒採用では、求人票だけで会社を判断するには情報が足りません。特に建設業の場合、高校生や保護者から見ると、仕事内容のイメージがぼんやりしやすいです。
たとえば、次のようなことが伝わっていない可能性があります。
- どんな現場で働くのか
- 入社後、誰が教えてくれるのか
- 危険な仕事ばかりではないのか
- 資格や技術はどう身につくのか
- どんな先輩がいるのか
- 親として安心して送り出せる会社なのか
求人票には給与や休日、勤務地、職種は載ります。しかし、高校生が「ここで働く自分」を想像する材料や、保護者が「この会社なら任せてもよさそう」と思える材料は、求人票だけでは不足しがちです。
外部の採用会社が高校を回ってくれるとしても、会社の空気感、社長の考え、現場の育て方までは伝えきれないことがあります。とくに建設業の魅力は、紙の条件よりも「誰と働くか」「どう育ててもらえるか」「将来どんな職人・管理者になれるか」に出やすいです。
ここを外部任せにしすぎると、応募前の段階で候補から外れてしまう。あるいは、内定後に本人や家庭の中で不安が残り、直前辞退につながることがあります。
高校生の母数減少と進学率上昇で、学校との関係づくりの重要度が上がっている
高卒採用が以前より難しくなっている背景には、高校生の母数減少と進学率の上昇があります。
就職を希望する高校生そのものが限られてきています。しかも、建設業を最初から志望している生徒はさらに限られます。つまり、採用活動をしていれば自然に応募が来る、という市場ではなくなっています。
この状況では、先生との関係づくりが大きな意味を持ちます。高校生の就職では、先生が企業選びに関わる場面が多くあります。先生が会社を理解していなければ、生徒に勧めにくい。先生が安心できなければ、保護者にも説明しにくい。
相談の中でも、高校採用については「昔は外部の会社の人と一緒に回ったりしていた」との話がありました。しかし今は、社長自身が高校訪問や説明会に参加している状態ではありません。
もちろん、社長がすべての学校を回るのは現実的ではありません。関東の立ち上げもあり、拠点ごとの人員配置も考えなければならない。時間は限られています。
だからこそ、すべてを外部に任せるのではなく、会社側が関わるべき場面を絞ることが大事です。
特に効くのは、次のような場面です。
- 過去に採用実績がある高校への訪問
- 就職希望者が多い高校への重点訪問
- 学校主催・自治体主催の合同説明会
- 職場見学に来た生徒への社長または現場責任者の説明
- 内定後から入社までの本人・保護者への情報提供
高卒採用では、生徒本人だけでなく、先生と保護者にも会社を理解してもらう必要があります。ここを外すと、応募前に候補から外れるだけでなく、内定後の不安も残りやすくなります。
また、求人票の見られ方も変わっています。以前は、学校にある求人票を生徒が見て、必要に応じてコピーして家庭に持ち帰るような形が中心でした。今は、求人票をスマホで見られる仕組みを導入している学校も増えています。
スマホで求人票を見る流れになると、保護者も自宅で情報を確認しやすくなります。一方で、求人票の基本情報しか載っていなければ、他社との違いは伝わりにくいままです。
写真、動画、パンフレット、先輩紹介、現場の雰囲気などを見せられる会社ほど、高校生と保護者の不安を減らしやすくなります。
外部委託をやめるのではなく、社長と現場が伝える場面を採用導線に組み込む
高卒採用を安定させるために、外部委託をすぐやめる必要はありません。むしろ、求人票作成や学校との日程調整など、任せたほうがよい業務もあります。
大事なのは、外部会社に任せる業務と、自社が前に出る業務を分けることです。
外部に任せるのは「採用活動の手間」。自社が担うのは「会社の魅力と安心感を伝えること」です。
まず整理したいのは、高卒採用の目標です。
今回の会社では、「毎年何人必ず採りたい」というより、「コンスタントに入ってくれればいい」という温度感でした。この場合、いきなり大量採用の仕組みを作る必要はありません。
ただ、毎年1名でも安定して採りたいなら、次のような導線は持っておきたいところです。
- 過去に応募・採用があった高校を洗い出す
- 就職希望者が多い高校を数校に絞る
- 外部会社だけでなく、社長または現場責任者が年1回は訪問する
- 職場見学では、仕事内容よりも「入社後の育ち方」を伝える
- 求人票以外に、写真・動画・パンフレットで家庭に持ち帰れる情報を用意する
- 内定後から入社までに、本人と保護者の不安を減らす接点をつくる
特に職場見学は重要です。高校生にとっては、求人票よりも実際の人や空気のほうが印象に残ります。
現場責任者が「最初は道具の名前から覚えれば大丈夫です」と話す。若手社員が「自分も未経験で入りました」と話す。社長が「うちはこういう人を育てたい」と短く伝える。
それだけでも、受け取られ方は変わります。
説明会でも同じです。会社概要をきれいに話すより、高校生が気にしている不安に先回りして答えることが大切です。
たとえば、伝える内容は難しくなくて構いません。
- 最初の1年で覚える仕事
- 先輩との組み合わせ方
- 資格取得の流れ
- 現場で危ない作業をどう教えているか
- どんな人が向いているか
- 保護者に知ってほしい働き方
ここに写真や動画があると、さらに伝わりやすくなります。作業中の写真だけでなく、朝の打ち合わせ、休憩中の雰囲気、道具の説明、若手社員の表情などがあると、会社の実感が出ます。
また、入社直前の辞退を防ぐには、内定後の接点も見直したいところです。
高卒採用では、内定後の辞退は頻繁に起きるものではありません。それでも起きた場合、本人だけでなく家庭内で不安が残っていた可能性もあります。理由がはっきり分からないこともありますが、会社側でできることはあります。
内定後に、次のような接点を用意しておくと安心材料になります。
- 入社前にもう一度会社や現場を見てもらう
- 保護者向けに会社資料を渡す
- 入社後の教育担当者を事前に伝える
- 初出勤日の流れを具体的に知らせる
- 必要な持ち物や服装を早めに案内する
大がかりな制度でなくても構いません。本人と保護者が「入社後の姿」を想像できるだけで、直前の迷いは減らしやすくなります。
まとめ
高卒採用を外部に任せること自体は、悪い選択ではありません。高卒採用には独自のルールがあり、学校とのやり取りにも手間がかかります。外部の力を借りることで、採用活動を継続しやすくなります。
ただ、応募ゼロの年が出たり、内定後に直前辞退が起きたりしているなら、見直すべきは「外部を使うかどうか」ではありません。
外部に任せた採用活動の中に、自社の言葉で魅力と安心感を伝える場面が組み込まれているかです。
高校生の母数は減り、進学率も上がっています。就職希望の生徒は限られています。その中で選ばれるには、求人票の条件だけでなく、先生・生徒・保護者に伝わる情報を用意する必要があります。
社長がすべてを背負う必要はありません。けれど、過去に採用実績がある高校への訪問、職場見学での一言、現場責任者からの育成説明、写真や動画での情報発信など、会社側が関わるべき場面はあります。
高卒採用は「求人を出す活動」から、「学校と家庭に安心してもらう導線づくり」へ変わりつつあります。
まずは、今年の動きを見ながら、どの高校から反応があったか、職場見学で何を伝えたか、内定後にどんな接点を持てたかを整理するところからで十分です。
高卒採用の動き方を、自社の状況に合わせて整理したいときは
高卒採用は、会社の規模や地域、施工領域、現場の受け入れ体制によって、取るべき動き方が変わります。
「外部に任せているが、このままでいいのか」「社長がどこまで学校訪問に関わるべきか」「職場見学で何を伝えればよいか」といった段階でも、整理する価値があります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の採用、人材確保、組織づくり、デジタル活用まで、現場の実情に合わせて整理し、実行まで支援しています。ものづくりに集中できる建設業界へ向けて、無理に決まった方法を押しつけるのではなく、会社ごとの状況に合わせて一緒に考えます。
うちの場合は何から見直すべきか、まだはっきりしていない段階でも大丈夫です。無理な営業はいたしませんので、情報整理の場としてお声がけください。






























