売上の8割超を内装工事が占め、新築案件の減少を受けて中古住宅の再販を試す30名弱の会社
北関東にある、売上12億円前後の専門工事会社です。売上の約85%を内装工事が占め、型枠などの工事も手がけています。
これまでは大手住宅会社やゼネコンの新築案件が事業の中心でした。しかし、元請会社が抱える現場数が減り、自社へ回ってくる物件も少なくなってきました。
「いつもなら黙っていても仕事が入ってきましたが、今期は全体的に薄いんです」
そこで検討しているのが、安価な中古住宅を購入し、自社でリフォームして販売する事業です。以前から構想はあったものの、まだ本格的には踏み込めていません。
同社には30名弱の社員職人がおり、内装一式であれば自社を中心に対応できます。内装工事の施工力を生かせる一方、住宅全体を完成させるには自社だけでは足りない工種がある。ここが事業化を考える出発点です。
1週間で 14件の相談 がありました
- 7月27日総合土木千葉県利益率向上の相談
- 7月26日塗装工事会社神奈川県案件獲得の相談
- 7月26日工務店兵庫県案件獲得の相談
- 7月25日解体工事会社東京都業務効率化システムの相談
- 7月25日総合建築茨城県高卒採用の相談
- 7月25日内装工事会社東京都利益率向上の相談
- 7月24日造園会社岐阜県案件獲得の相談
- 7月24日空調設備工事会社愛知県案件獲得の相談
- 7月24日防水工事会社兵庫県高卒採用の相談
- 7月24日塗装工事会社愛知県案件獲得の相談
- 7月23日電気設備工事会社愛知県高卒採用の相談
- 7月23日工務店埼玉県人材育成の相談
- 7月23日防水工事会社和歌山県人材育成の相談
- 7月23日配管工事会社愛知県業務効率化システムの相談
- 7月20日外構工事会社山口県協力会社探しの相談
- 7月20日電気設備工事会社群馬県高卒採用の相談
- 7月20日総合建築千葉県利益率向上の相談
- 7月19日解体工事会社栃木県案件獲得の相談
- 7月18日空調設備工事会社福井県高卒採用の相談
- 7月18日リフォーム会社大阪府業務効率化システムの相談
- 7月18日内装工事会社東京都案件獲得の相談
- 7月18日リフォーム会社千葉県人材育成の相談
- 7月17日塗装工事会社栃木県協力会社探しの相談
- 7月17日リフォーム会社岩手県人材確保の相談
- 7月17日総合土木山形県案件獲得の相談
- 7月17日電気設備工事会社愛知県利益率向上の相談
- 7月16日外構工事会社東京都業務効率化システムの相談
- 7月16日塗装工事会社大阪府人材育成の相談
- 7月16日内装工事会社群馬県案件獲得の相談
- 7月16日総合建築岐阜県原価管理の相談
浴室・洗面・キッチン・トイレを誰に任せるかで止まる買取再販の構想
最初にぶつかったのは、水回りの施工体制でした。
「うちは専門業者すぎて、浴室や洗面、キッチン、トイレを替えるとなると、完全に設備業者の仕事になります」
内装の床・壁・天井などは自社で進められても、住宅設備や配管を伴う工事は別です。現在は、協力してもらえる設備業者と打ち合わせを進めています。
買取再販では、自社が施工できる範囲だけを見ても事業全体は判断できません。自社施工外の工事が増えるほど、見積金額だけでなく、工程調整や施工品質、手直し対応まで含めた管理が必要になります。
「自社で何ができるか」より先に、「一つの物件を完成させるために不足する工種は何か」を洗い出す必要があります。
曖昧なまま物件を購入すると、着工後に追加工事が判明し、想定していた原価から外れやすくなります。特に水回りは、解体後に施工条件が見えることもあるため、協力会社との確認方法まで決めておきたいところです。
新築の物件数が減る一方で、専門工事会社の原価は着工まで確定しにくい構造
買取再販を考える背景には、新築依存を少しずつ下げたいという意向があります。主要取引先との関係が弱くなったわけではありません。元請会社そのものが以前ほど多くの物件を抱えておらず、その影響が専門工事会社まで下りてきています。
一方で、新しい事業へ進めば簡単に利益が出るわけでもありません。同社では、見積もりから実際の着工まで約1年空くことがあり、その間に材料価格や外注費が上がっても、契約金額へ反映できない現場がありました。
社員職人が多いため、社会保険料を含む固定的な人件費もかかります。ただし、この体制は弱みだけではありません。社員が現場に常駐でき、外注だけで施工する会社より機動的に動けることは、同社の大きな強みです。
買取再販でも、この強みは生かせます。ただし、物件取得費、材料費、自社職人の工数、外注費、手直し費用を分けずに管理すると、本業の施工力がどれだけ利益へつながったのか見えません。
新築案件の減少を埋めるためだけに始めるのではなく、自社の施工力を生かして利益を残せる事業かを、一物件単位で確かめることが重要です。
自社施工と外注の境界を決め、原価と責任を一物件ずつ検証する進め方
最初から買取再販を新しい事業の柱にする必要はありません。まずは小規模な物件で、施工体制と採算を確かめる進め方が現実的です。
1.工種ごとに自社施工と外注を分ける
物件を仕入れる前に、想定する改修工事を一覧にします。そのうえで、次の3つに分けます。
- 自社だけで施工できる工事
- 協力会社と組めば施工できる工事
- 現時点では受けない工事
同社であれば、内装一式は自社施工を中心に組み立てられます。一方、浴室、洗面、キッチン、トイレなどは設備業者との連携が前提です。
「できる・できない」の二択ではなく、「どの条件なら受けられるか」まで決めると、仕入れる物件の基準が明確になります。
2.協力会社は単価だけで選ばない
設備業者を選ぶ際は、見積金額に加えて、現地調査への対応、工程の合わせやすさ、施工後の不具合対応を確認します。
買取再販では、設備工事の遅れが内装の仕上げや販売時期にも影響します。安い会社を探すことより、物件ごとの施工条件を事前に共有できる相手を見つけることが先です。
確認したい項目は次のとおりです。
- 現地調査をどの段階で行うか
- 見積もりに含まれる工事と含まれない工事
- 追加工事が出た場合の確認手順
- 工程変更への対応範囲
- 引き渡し後の不具合を誰が確認するか
3.原価と責任範囲を同時に決める
一物件の原価は、材料費と外注費だけではありません。自社職人の人工、現場管理、廃材処分、追加工事、手直しまで含めて確認します。
同時に、自社と協力会社の責任範囲も書面でそろえます。たとえば水回りで不具合が起きたとき、設備機器、配管、内装の取り合いのどこを誰が確認するのかを決めておきます。
原価の境界と施工責任の境界を同じ工種表で管理すると、「想定外」の中身を振り返りやすくなります。
4.一件目は売上より検証項目を置く
一件目の目的は、事業の成功を証明することではありません。どの条件なら利益を残せるかを把握することです。
検証する項目は、次のように絞れます。
- 想定原価と実際原価の差
- 自社施工と外注の比率
- 追加工事が発生した箇所と理由
- 協力会社との工程調整にかかった負担
- 引き渡し後の対応内容
一件終えた段階で、物件の仕入れ条件、改修範囲、必要な協力会社、自社の管理負担を見直します。想定より負担が大きければ、対象物件を絞る判断もできます。
事業化の判断軸は「売れたか」だけではなく、「同じ体制と原価で再現できるか」です。
まとめ
内装工事会社がリフォーム・買取再販へ進む際、自社の施工力は大きな土台になります。ただし、内装ができることと、住宅一棟を完成させて販売できることは同じではありません。
まず整理したいのは、次の4点です。
- 自社で施工する工種
- 協力会社へ任せる工種
- 工種ごとの原価と責任範囲
- 小規模案件で検証する項目
自社施工と外注の境界を明確にし、一件ごとの採算と再現性を確認してから事業化を判断する。この順番なら、専門工事会社として培った強みを無理なく次の事業へつなげられます。
買取再販へ踏み出す前の施工体制と原価を整理したい方へ
リフォーム・買取再販を考え始めても、「自社でどこまで受けるべきか」「どの協力会社が必要か」「一件目をどう設計するか」は会社ごとに異なります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場体制、協力会社、原価、組織まで横断して整理し、実行まで支援しています。まだ事業化を決めていない段階や、何から整理すべきかわからない段階でも構いません。
無理に話を進めることはありません。自社の施工力をどのような事業へつなげられるか、一緒に整理するところから始められます。





























