前提

自社職人6名と協力会社で幅広い現場を支える東海地方の電気工事会社

東海地方にある電気工事会社は、自社職人6名に加え、普段から付き合いのある協力会社や応援職人と現場を回しています。戸建てだけでなく、14階建てのマンション、店舗、工場の新築・改修・増築まで対応できる会社です。

自社だけで手が足りないときは、付き合いのある6〜7社へ声をかけます。中小の専門工事会社では珍しくない体制です。固定費を抑えながら、受注量の波にも対応しやすい形といえます。

一方、大手企業の現場では、普段の応援体制がそのまま使えるとは限りません。CCUS(建設キャリアアップシステム)や現場入場管理サービスへの登録が条件となる現場では、未登録者を急に連れていけないためです。

相談者からは、こんな言葉がありました。

「自分たち以外の人を連れていけないんです。困っても助けを呼べないとなると、受ける現場を選ばなきゃいけません」

大手案件を受けられるかどうかは、仕事の有無だけでなく、登録済みの人員を何名確保できるかで決まります。

1週間で 15件の相談 がありました

  • 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
  • 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
  • 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
  • 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
  • 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
  • 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
  • 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
  • 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
  • 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
  • 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
  • 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
  • 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
  • 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
  • 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
  • 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社熊本県高卒採用の相談
  • 8月15日工務店宮城県案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社群馬県協力会社探しの相談
  • 8月14日電気設備工事会社愛媛県業務効率化システムの相談
  • 8月13日防水工事会社三重県協力会社探しの相談
  • 8月12日総合土木広島県人材育成の相談
  • 8月12日プラント工事会社大阪府協力会社探しの相談
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課題

普段頼れる協力会社でも未登録なら大手現場へ応援に呼べない状態

問題は、協力会社や応援職人がいないことではありません。人はいても、現場の登録条件を満たしていないため呼べないことです。

通常の現場なら、「明日、応援に来てほしい」と頼める関係があっても、CCUSや指定の現場入場管理サービスへの登録が必要な現場では同じ動きができません。

この会社でも、普段から頼れる仲間はいます。しかし、全員が必要なサービスへ登録しているわけではありません。相談者によると、CCUSの登録に3カ月ほどかかるケースもありました。

「明日来てくれ、が全然できないんです。それが理由で仕事を断るときもあります」

受注後に必要人数が増えたとしても、その段階から登録を始めていては工程に間に合わない可能性があります。結果として、次のような状態になります。

  • 自社の登録済み職人だけで施工しなければならない
  • 工程が重なっても応援を追加できない
  • 対応可能人数を超える案件を断らざるを得ない
  • 受注後に初めて協力会社の未登録が分かる

「普段呼べる人数」と「その現場へ実際に入場できる人数」は、分けて考える必要があります。

背景

登録の手間と利用頻度の低さから協力会社へ準備を頼みにくい事情

協力会社側にも、登録をためらう事情があります。普段入る現場でCCUSや現場入場管理サービスを使わなければ、手続きの必要性を感じにくいためです。

相談者も、「必要のない現場に入っている人は、面倒だから登録したくないという人も多い」と話していました。制度の必要性を説明するだけでは、協力会社に動いてもらえないことがあります。

さらに、小規模な工事会社では登録関連の事務を担う専任者がいないことも少なくありません。この会社でも、現場対応、図面、書類などを代表者が担っています。現場を終えた後、夜に図面を描くこともあります。

そこへ自社だけでなく、協力会社や応援職人の登録状況の確認まで加わります。必要書類に不備があれば、差し戻しや再確認も発生します。

協力会社から見れば「使うか分からない登録」です。依頼する側から見れば「案件が決まってからでは間に合わない準備」です。この時間軸のずれが、入場可能な人員を増やしにくくしています。

登録を一律にお願いするのではなく、今後も大手案件で応援を頼みたい相手から優先して準備を進めることが現実的です。

解決

受注前に登録条件と入場可能人数を照合するための管理表づくり

最初に取り組みたいのは、協力会社を増やすことではありません。既存の協力会社と応援職人について、どの現場なら誰を呼べるのかを見えるようにすることです。

複雑なシステムから始める必要はありません。表計算ソフトなどで、次の項目を一覧にします。

  • 協力会社名・応援職人名
  • CCUSの事業者登録状況
  • CCUSの技能者登録状況
  • 現場指定の入場管理サービスへの登録状況
  • 必要書類の準備状況
  • 登録完了までの見込み
  • 応援を依頼できる人数
  • 対応可能な工事とエリア

ここで大切なのは、登録の有無だけを見ることではありません。「今日の時点で、条件を満たして入場できる人が何名いるか」を把握することです。

そのうえで、登録を依頼する相手に優先順位を付けます。判断軸は次の通りです。

  1. 今後も継続して応援を頼みたい相手か
  2. 大手企業の現場へ入る可能性が高いか
  3. 必要な資格や施工経験を持っているか
  4. 登録手続きへ協力してもらえるか
  5. 登録後に一定の稼働をお願いできるか

全員へ同時に依頼すると、確認や書類回収が集中します。まずは自社の不足分を補える2〜3社、数名程度から進める方法が現実的です。

受注を判断する前には、元請へ次の点を確認します。

  • CCUS登録は必須か
  • 指定される現場入場管理サービスは何か
  • 事業者と技能者のどちらに登録が必要か
  • 作業員名簿など、入場前に必要な書類は何か
  • 書類と登録の提出期限はいつか
  • 工程ごとの必要人数は何名か
  • 人員の追加や交代には何日前の申請が必要か

元請から「5名程度で対応してほしい」と言われても、工程の途中で増員が必要になることがあります。自社職人だけで足りるかではなく、登録済みの応援を含めて必要人数を維持できるかまで確認します。

受注判断は、案件全体の必要人数、登録済み人数、追加登録が間に合う期限の3点を照合して行います。

条件を満たせない場合は、無理に受ける必要はありません。工程や配置人数を元請と調整できるかを先に話し、それでも難しければ見送る判断もできます。受注後に「呼べると思っていた人が入れない」と判明するより、双方にとって進めやすくなります。

まとめ

CCUSや現場入場管理サービスが必要な案件では、協力会社との付き合いが多くても、その全員を応援に呼べるとは限りません。

整理したいポイントは次の3つです。

  • 普段呼べる人数ではなく、登録条件を満たして入場できる人数を把握する
  • 継続的に応援を頼みたい協力会社から、優先順位を付けて登録を進める
  • 受注前に必要人数、必要書類、登録条件、提出期限を元請へ確認する

登録には時間がかかる場合があります。案件が決まってから全員分を準備するのではなく、受けたい現場を想定し、必要な人数から少しずつ整えておくことがポイントです。

CCUS対応は単なる事務手続きではなく、受注できる案件と施工可能な人数を左右する体制づくりです。

大手案件を受ける前の入場体制を整理したい方へ

「うちの場合、登録済みの人数が足りているのか」「どの協力会社から登録をお願いすればよいのか」といった段階でも、状況を整理することはできます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場体制、人材、組織、書類業務、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。CCUSや現場入場管理への対応についても、受注予定の案件と現在の協力体制を照らし合わせながら、次に整えるべきことを一緒に考えます。

まだ方針が決まっていない段階でも問題ありません。無理にサービスを勧めることはありませんので、まずは自社の入場体制を整理する場としてお声がけください。

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