前提

6名規模で戸建てから工場まで対応し、社長自身も現場に出る電気工事会社の現在地

岐阜県を拠点に、戸建て、店舗、マンション、工場の新築・改修まで幅広く手がける、6名規模の電気工事会社があります。東海圏を中心に、自社職人と複数の協力会社で現場を回しています。

社長は業界経験45年以上。現場に出ながら、若手職人への指導も担っています。そのうえ、図面作成や現場入場に必要な書類、CCUS(建設キャリアアップシステム)や入場管理システムへの対応まで、ほぼ一人で処理しています。

「事務員さんがいてくれるとありがたいですけど、専任で雇うほどの仕事量ではないんですよね」

この感覚は、小規模な専門工事会社では珍しくありません。日中は現場が優先されるため、事務作業は帰社後に回ります。実際にこの会社でも、「夜は遅くまで図面を描いています」という状態でした。

問題は事務作業があることではなく、現場・図面・書類・教育のすべてが社長に集まっていることです。

1週間で 15件の相談 がありました

  • 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
  • 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
  • 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
  • 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
  • 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
  • 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
  • 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
  • 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
  • 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
  • 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
  • 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
  • 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
  • 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
  • 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
  • 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社熊本県高卒採用の相談
  • 8月15日工務店宮城県案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社群馬県協力会社探しの相談
  • 8月14日電気設備工事会社愛媛県業務効率化システムの相談
  • 8月13日防水工事会社三重県協力会社探しの相談
  • 8月12日総合土木広島県人材育成の相談
  • 8月12日プラント工事会社大阪府協力会社探しの相談
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課題

CCUSや入場書類への対応が、社長の夜間作業と現場選びにまで影響する状態

社長の負担を大きくしていたのが、大手企業の現場などで求められるCCUSや入場管理への対応です。登録済みの職人でなければ入場できない現場では、普段付き合いのある応援業者を急きょ呼ぶことも難しくなります。

「明日来てくれと言いたくても、登録に時間がかかるので呼べないんです」

登録を負担に感じる協力会社もいます。そのため、自社と登録済みのメンバーだけで施工できるかを見極め、場合によっては現場そのものを断らなければなりません。

さらに、社長は現場から戻った後にも、次のような仕事を抱えています。

  • 図面の作成や修正
  • 現場ごとの入場書類への対応
  • CCUSや入場管理システムの登録・更新
  • 職人や協力会社に関する情報確認
  • メールや各種サービスの通知確認

これらは一つひとつを見ると、小規模な作業かもしれません。しかし、現場ごとに様式や期限が異なると、その都度手が止まります。

その結果、営業に出る時間が取れません。若手職人を教える時間も限られます。社長自身も「現場に出ているので営業があまりできない。若い人たちにもまだ教えなければいけない」と話していました。

書類対応による負担は、残業時間だけでなく、営業・人材育成・受注判断に使える社長の時間を減らします。

背景

「専任者を置くほどではない仕事」が少量ずつ社長へ積み上がる構造

専任事務員の採用に踏み切りにくい理由は明確です。毎日一人分の事務作業が発生するわけではなく、現場の開始前や人員変更時、登録更新時などに業務が集中するからです。

一方で、誰も担当しなければ社長が処理します。現場を理解し、取引先との関係を把握し、パソコン操作にも対応できる人が、社内では社長しかいないためです。

ここでは、性質の異なる仕事が混ざっています。

  • 電気工事の経験が必要な図面上の判断
  • 社長による最終確認が必要な申請や書類
  • 決められた情報を転記する登録作業
  • 有効期限や不足項目を確認する作業
  • メールを確認し、担当者へ伝える作業

この状態で「事務を誰かに任せよう」としても、任せる範囲を決められません。すべてを任せるには不安があり、一部だけを説明するのも手間に感じます。結果として、「自分でやったほうが早い」に戻りやすくなります。

また、新しいクラウドツールを入れれば自動的に楽になるわけでもありません。既存サービスと同じ会社情報をもう一度入力する、新しい通知先を社長しか見ていない、といった状態では、管理先が増えるだけです。

実際、この会社でも外部サービスを確認しているのは社長だけでした。一方、既存ページから会社情報を取り込み、再入力を減らせる仕組みについては、その場で登録を進められています。

専任者が必要かどうかを考える前に、専門判断が必要な仕事と、転記・確認・通知などの定型作業を分ける必要があります。

解決

作業を棚卸しし、テンプレート化・クラウド活用・兼任・外注を業務ごとに組み合わせる進め方

社長の負担を減らすときは、最初から事務員の採用や高額なシステム導入を決める必要はありません。まず、社長が現在行っている作業を見えるようにします。

1.2週間分の事務作業を書き出す

図面、CCUS、入場管理、メール確認など、現場以外で手を動かした作業を記録します。細かな時間を正確に計測するより、次の項目を押さえることが大切です。

  • 何の作業か
  • いつ発生するか
  • どの情報を使うか
  • どこへ提出・保存するか
  • 社長の判断が必要か
  • 同じ手順で繰り返せるか

「社長しかできない仕事」ではなく、「どの工程までなら他の人ができるか」で棚卸しすることがポイントです。

たとえば図面作成でも、施工方法の判断と、図枠の設定、既定情報の入力、ファイル名の整理は別の作業です。完成まで丸ごと任せられなくても、下準備まで切り出せれば、社長は確認と判断に集中できます。

2.作業を3つに分ける

棚卸しした作業は、次の3種類に整理します。

  1. 社長が行う仕事

施工方法の判断、図面の最終確認、取引先との重要な調整などです。

  1. 社内で兼任できる仕事

書類の不足確認、メール通知の確認、決められた情報の入力、ファイル整理などです。

  1. 必要なときだけ外注できる仕事

CCUSの新規登録や更新補助、入場書類の作成補助、データ整理、図面の下準備などが候補になります。

外部へ任せる場合も、アカウント権限や個人情報の取り扱いを決め、最終提出は社内で確認します。

社長の判断を外すのではなく、判断に至るまでの準備作業を社内外へ移すと、品質を保ちながら負担を減らせます。

3.繰り返す作業をテンプレート化する

次に、現場ごとにゼロから考えている作業を減らします。

たとえば、次のようなものから整えられます。

  • 現場入場時に確認する項目のチェックリスト
  • 職人・協力会社の資格や登録状況の一覧
  • 有効期限を記載した管理表
  • 現場フォルダとファイル名の付け方
  • よく提出する書類のひな型
  • 図面作成前にそろえる情報の一覧

テンプレートは立派なマニュアルでなくても構いません。A4用紙1枚や共有表から始められます。担当者が変わっても同じ順番で確認できる状態が目標です。

4.クラウドツールは「二重入力を減らせるか」で選ぶ

クラウドツールの判断軸は、機能の多さではありません。現在の作業を何工程減らせるかです。

  • 既存情報を取り込めるか
  • 職人情報を一か所で更新できるか
  • 有効期限を共有できるか
  • 社長以外も通知を確認できるか
  • 現場ごとの書類を探しやすくできるか

既存サービスから会社情報を取り込めるだけでも、再入力の負担は減ります。通知先を共有アドレスにする、担当者も閲覧できるようにするだけでも、社長一人に情報が集中する状態を変えられます。

ツールは管理先を増やすためではなく、二重入力と社長だけが確認する工程を減らすために使います。

5.兼任とスポット外注は、業務量の波で選ぶ

専任事務員を雇うほどではない会社では、兼任配置とスポット外注の比較が現実的です。

社内で毎週発生し、現場との素早い連携が必要な作業は兼任が向いています。一方、現場開始前や登録更新時に集中する作業は、スポット外注のほうが固定費を抑えやすくなります。

判断するときは、次の点を比べます。

  • 毎月どの程度発生するか
  • 繁忙期と閑散期の差があるか
  • 社内にパソコン作業を担える人がいるか
  • 現場知識がどの程度必要か
  • 外部へ共有できる情報か
  • 社長の最終確認だけで完了できるか

まず一つの業務だけを試し、社長の作業時間や差し戻しが減ったかを確認します。うまくいけば対象を広げます。

固定費を増やさずに始めるなら、定型業務を一つ選び、兼任またはスポット外注で小さく試す方法が現実的です。

まとめ

現場に出る社長が、図面作成、CCUS、入場書類、メール確認まで抱えていると、夜間作業が増えるだけではありません。営業や若手育成など、社長が本来時間を使いたい仕事が後回しになります。

ただし、すぐに専任事務員を採用する必要があるとは限りません。

  • 社長の作業を棚卸しする
  • 専門判断と定型作業を切り分ける
  • 繰り返す作業をテンプレート化する
  • 二重入力を減らせるツールを選ぶ
  • 兼任とスポット外注を業務ごとに比較する

この順番なら、小規模な会社でも進めやすくなります。

目指すのは社長を現場から外すことではなく、社長でなくてもできる準備・転記・確認作業を減らすことです。

社長に集まった事務作業を、どこから切り分けるか整理するために

「うちの場合、何を社内に残して、何を外へ出せばよいのか」「事務員を雇うほどではないが、社長の負担は減らしたい」という段階でも、作業の棚卸しから整理できます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場、採用、組織、原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。ツール導入を前提にせず、現在の業務量や社内体制に合わせて、兼任、外注、クラウド活用の進め方を検討します。

無理にサービスを勧めることはありません。まず何から整理すべきかを確認したい段階でも、お気軽にお声がけください。

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