前提

約40名でデータセンターなどの大型案件に対応する通信工事会社の施工体制

関東を中心に弱電・情報通信工事を手がける、約40名規模の会社があります。売上は5億円台で推移し、社員には営業やバックオフィス、管理職に加えて、現場で施工と旗振りの両方を担うエンジニアがいます。

施工体制は案件によって変わります。社員2名に協力会社が加わる現場もあれば、大型プロジェクトでは管理職を含む社員4名ほどと、協力会社10名ほどで動くこともあります。反対に、勝手の分かっている現場は協力会社だけに任せる場合もあります。

「社員も施工しますし、慣れている現場ならパートナーさんだけにお願いすることもあります。案件次第ですね」

この会社では、AI需要などを背景にデータセンター工事が増える可能性を見込んでいます。ただし、工事は継続的に同じ人数が必要になるわけではありません。数週間から数カ月前に受注が決まり、短期間に必要人員が膨らむことがあります。

大型案件の見通しがあることと、年間を通して自社雇用を維持できることは別の問題です。 この違いを押さえることが、社員と協力会社の使い分けを考える出発点になります。

1週間で 15件の相談 がありました

  • 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
  • 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
  • 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
  • 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
  • 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
  • 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
  • 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
  • 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
  • 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
  • 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
  • 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
  • 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
  • 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
  • 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
  • 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社熊本県高卒採用の相談
  • 8月15日工務店宮城県案件獲得の相談
  • 8月15日リフォーム会社群馬県協力会社探しの相談
  • 8月14日電気設備工事会社愛媛県業務効率化システムの相談
  • 8月13日防水工事会社三重県協力会社探しの相談
  • 8月12日総合土木広島県人材育成の相談
  • 8月12日プラント工事会社大阪府協力会社探しの相談
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課題

繁忙期の必要人数に合わせた自社雇用が、閑散期の仕事確保を難しくする構造

繁忙期だけを見れば、自社社員を増やしたほうが人員を確保しやすく、現場への配置も考えやすくなります。一方で、大型案件が終わった後も雇用は続きます。次の案件まで間が空けば、固定費だけでなく、社員に任せる仕事そのものを確保しなければなりません。

この会社でも、閑散期には直接抱えている施工人員の仕事を十分に見つけられないことがありました。

「暇な時期になると、彼らの仕事をこちらで見つけなければならないんです」

協力会社であれば、自社の繁忙期には応援を依頼し、閑散期にはそれぞれが別の仕事を受けられます。需要の波を会社間で分散できるため、スポット工事が中心の会社とは相性のよい体制です。

ただし、すべてを協力会社に任せればよいわけでもありません。大型現場では、発注者との調整、自社の施工基準の共有、複数の作業班への指示といった役割が必要です。既存の協力会社が手いっぱいになれば、新しい会社へ依頼する場面も出てきます。その際、自社側の統率機能が弱いと、人数を集めても現場がまとまりません。

自社雇用だけでは閑散期が重くなり、協力会社だけでは現場統率が不安定になりやすいため、二者択一ではなく役割分担として考える必要があります。

背景

数週間前に決まる大型案件と、すぐには動けない協力会社の稼働時期のずれ

施工体制を難しくしている背景には、案件が決まる時期と、人を確保できる時期のずれがあります。

弱電工事やデータセンター工事では、大きな案件がまとまって発生する一方、必要人数が確定するのは数週間から数カ月前ということがあります。その時点で協力会社を探しても、相手もすでに別の現場で動いており、すぐには応援を出せません。

特に2〜3名規模の会社は、普段から全員がペアで稼働していることが多く、「1名だけお願いしたい」と頼んでも分けにくい事情があります。そのため、この会社では6〜10名以上の企業とつながり、1〜2名の応援や、協力会社側での旗振りを依頼できる状態が望ましいと考えていました。

一方、案件がない段階で知り合っても、半年以内に発注できるとは限りません。せっかく関係をつくっても、稼働時期が合わなければ具体的な取引には進まないままです。

この状況で自社採用を増やすと、人は確保できても教育と仕事確保の負担が自社に残ります。協力会社を増やす場合も、施工能力だけでなく、自社の看板を背負って動けるか、現場で指示を出せるかを確認する必要があります。

問題は単純な人数不足ではなく、案件の発生時期、相手の稼働状況、現場をまとめる人材の有無が一致していないことです。

解決

中核機能を自社に残し、需要変動を協力会社で吸収するための判断基準

自社社員と協力会社の使い分けは、雇用か外注かという費用比較だけでは決めにくいものです。まず、自社で持ち続ける役割と、案件量に応じて増減させる役割を分けて考えると整理しやすくなります。

自社社員に置きたいのは、継続的に必要となる中核機能です。この会社でいえば、現場の施工だけでなく、発注者との調整、施工品質の判断、協力会社への指示、現場全体の旗振りを担う役割が該当します。

協力会社に依頼しやすいのは、繁忙期に増える施工量への対応です。ただし、慣れている現場を任せる場合と、新しい大型現場に入ってもらう場合では、必要な管理の濃さが異なります。

判断時には、次の5点を並べて確認します。

  • 案件の継続性:一つの大型案件が終わった後も、同じ技術を必要とする仕事が続くか
  • 必要人数:年間を通じて必要な人数か、繁忙期だけ増える人数か
  • 教育負担:自社基準で育成する時間を確保でき、教育後の稼働も見込めるか
  • 現場統率:自社社員が旗を振るのか、協力会社側にも班をまとめられる人がいるか
  • 稼働率:閑散期を含めて、雇用した人員の仕事を確保できるか

年間を通じて必要で、品質や顧客対応の中核になる役割は自社社員で持ち、繁忙期に増える施工量は協力会社で補うのが基本線です。

進め方としては、まず過去の案件を振り返り、「常に必要だった人数」と「ピーク時だけ必要だった人数」を分けます。次に、現場ごとに自社社員が担った管理・調整・施工の役割と、協力会社へ任せられた範囲を確認します。

そのうえで、大型案件の受注を想定した体制を組みます。たとえば社員4名と協力会社10名で動いた実績があるなら、社員4名が本当に常時必要な中核人数なのか、協力会社側に旗振りを任せることで自社配置を調整できるのかを検討します。

協力会社についても、登録社数だけを増やすのでは十分ではありません。少人数でも動けるか、班単位で入れるか、旗振りを担えるか、どの程度の事前共有が必要かを分けて把握しておくと、案件発生時の組み合わせを考えやすくなります。

施工体制の最適化とは、人数を最大化することではなく、必要な時期に必要な役割を配置できる状態をつくることです。

まとめ

大型案件が増える見込みがあっても、その繁忙期に合わせて自社社員を増やすとは限りません。スポット工事の比重が高い会社では、案件終了後の稼働率と仕事確保まで含めて判断する必要があります。

一方、協力会社への依存を高めすぎると、品質管理や現場統率が自社の課題として残ります。発注者との調整や旗振りを担う中核人材は自社で持ち、施工量の波を協力会社で吸収する形が現実的です。

  • 自社社員は、継続的に必要な中核業務と現場統率を担う
  • 協力会社は、繁忙期に増える施工量と需要変動を吸収する
  • 案件の継続性、必要人数、教育負担、現場統率、稼働率で判断する
  • 協力会社は社数ではなく、出せる人数と担える役割まで把握する

「何人採用するか」より先に、「どの役割を自社に残すか」を決めることが、繁閑差に強い施工体制づくりにつながります。

自社社員と協力会社の線引きを、案件構成から整理する

大型案件の見通しはあるものの、自社採用を増やすべきか、協力会社との体制を広げるべきかは、会社ごとの案件構成によって変わります。「うちの場合は何人を自社で持つべきか」「どこから整理すればよいか」という段階でも、一度情報を並べると判断しやすくなります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。施工体制や協力会社との役割分担についても、無理にサービスを勧めることはありません。現状の整理先として、気軽にお声がけください。

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