前提

単価低下を機に下請け中心から地域の直請けへ切り替えた塗装・防水会社

千葉県内で塗装・防水工事を手がける、創業25年以上の専門工事会社があります。戸建ての塗装や特殊仕上げから事業を始め、その後は大規模修繕の会社とつながり、マンション改修を管理や足場も含めて一式で請けるようになりました。

一時期は十社近い大規模修繕会社と取引していましたが、年数を重ねるにつれて請負単価が低下。最終的には「やればやるほど赤字になる」と感じる状態になり、下請け工事を大きく減らしました。

現在は、地元のマンション管理組合や既存顧客から直接依頼を受ける工事が中心です。ただし、すべての下請けを一律に断っているわけではありません。創業期から付き合いのある工務店や、長く信頼関係を築いてきた会社の仕事は残しています。

直請けへの転換は、下請けをすべてやめる話ではありません。採算と関係性を見ながら、自社に残す仕事を選び直す取り組みです。

1週間で 15件の相談 がありました

  • 8月27日配管工事会社東京都人材確保の相談
  • 8月27日配管工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月27日外構工事会社大阪府人材確保の相談
  • 8月27日外構工事会社熊本県業務効率化システムの相談
  • 8月26日総合建築神奈川県業務効率化システムの相談
  • 8月26日配管工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月26日電気設備工事会社兵庫県案件獲得の相談
  • 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
  • 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
  • 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
  • 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
  • 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
  • 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
  • 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
  • 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
  • 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
  • 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
  • 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
  • 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
  • 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
  • 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
  • 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
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課題

元請け指定の工法と書類対応に追われ、仕事量ほど利益が残らない状態

下請け工事の難しさは、単価だけでは判断できないところにあります。

元請けがいる案件では、使用する材料や工法、施工手順があらかじめ指定されることがあります。品質に責任を持つ専門工事会社からすると、より適した施工方法が見えていても自由に提案できるとは限りません。

「こうしたほうがいいと思っても、元請けから『この仕様でやってくれ』『この資料を出してくれ』と言われる。そこが自由にならないんですよね」

指定どおりに進めるための調整や書類作成が増えても、その負担が請負単価に十分反映されるとは限りません。材料費と職人の人工だけを見れば収まっているように見えても、現場管理、写真整理、提出資料、打ち合わせ、手直しへの備えまで含めると、利益がほとんど残らない案件も出てきます。

仕事量を増やせば売上は上がります。協力会社に施工を振り分ければ、さらに大きな案件も受けられます。しかし、管理できる範囲を超えれば品質が不安定になり、手直しや対応時間が増えていきます。

問題は下請けであること自体ではなく、単価・管理負担・施工の自由度を確認しないまま、売上を優先して受注量を増やすことです。

背景

売上拡大と現場管理が釣り合わなくなるほど、品質と地域での信用を守りにくくなる構造

専門工事会社にとって、売上と技術力は必ずしも比例しません。

「営業をかけて何でも取れば、売上は上げられる。でも、品質も含めて信用される会社になるかというと、なかなかそうはいかない」

受注量が増えれば、自社の職人だけでは施工しきれなくなり、協力会社への依頼が増えます。それ自体が悪いわけではありませんが、現場数に対して管理体制が追いつかなければ、施工品質や顧客対応にばらつきが出ます。

建設業では、一度の施工不良や対応の遅れが、その現場だけで終わらないこともあります。「あの会社はどうだった」という評判が地域や取引先の間で共有されるためです。短期間で売上を伸ばしても、管理不足で信用を落としてしまえば、継続は難しくなります。

一方、この塗装・防水会社が直請けを増やせた背景にも、地域で積み重ねた信用がありました。地元マンションの管理組合から「近くの会社だから、見積もりに入ってほしい」と声がかかり、大手の管理会社などと並んで提案する機会が生まれています。価格差や施工内容を直接説明できるため、受注にもつながりました。

営業担当者がいなくても仕事が入るのは、何もせずに案件が生まれているからではありません。戸建てや特殊塗装、大規模修繕を通じて蓄積した既存顧客との関係や、地域での施工実績が営業の役割を果たしています。

直請けを増やす土台になるのは、広告の量よりも、既存顧客・管理組合・地域の取引先から思い出してもらえる信用です。

解決

案件別採算と取引関係で残す下請けを選び、地域の接点を直請けへ変える進め方

直請け比率を高めるときは、下請け工事を急にゼロにするのではなく、案件を選別しながら移行するほうが現実的です。まずは過去の工事を、売上ではなく案件別の利益で見直します。

確認したい費用と負担は、次のとおりです。

  • 材料費と自社職人の人工
  • 協力会社への外注費
  • 現場管理や打ち合わせに使った時間
  • 写真整理や元請け指定書類の作成時間
  • 移動、運搬、資材手配にかかった負担
  • 手直しや追加対応の発生状況

ここまで見て初めて、その案件が本当に会社へ利益を残したかが分かります。特に、現場管理や書類対応を社長が担っている会社では、その時間を原価として捉えないまま受注を続けやすいため注意が必要です。

次に、下請け案件を「残す」「条件を見直す」「減らす」の三つに分けます。判断軸は、単価だけではありません。

  1. 必要な利益を確保できるか
  2. 自社が責任を持てる工法と品質で施工できるか
  3. 書類や現場管理を含めて、無理なく対応できるか
  4. 長期的な信頼関係があり、継続する意味があるか
  5. 自社の職人や協力会社の稼働を安定させる仕事か

古くから付き合う工務店や、技術を理解してくれる元請けの案件には、利益以外の価値もあります。反対に、単価が低く、指定業務が多く、品質面の提案もできない案件は、受注条件の見直しや縮小を検討しやすい仕事です。

残すべき下請け工事は、安定して利益を確保できる案件か、長期的な信頼関係を維持する意味が明確な案件です。

そのうえで、空いた施工能力を直請けの開拓へ振り向けます。最初の接点は、まったく知らない相手への飛び込み営業でなくても構いません。

  • 過去に施工した戸建てや店舗の顧客
  • 地元マンションの管理組合や理事会
  • 以前から付き合いのある工務店や不動産関係者
  • 自社の施工品質を知る取引先からの紹介
  • 地域名、施工領域、対応可能な工法を伝えるホームページ

直請けでは、見積書を提出するだけでなく、なぜその工法を選ぶのか、どこまで自社で施工・管理するのかを直接説明できます。これは、施工方法と品質にこだわってきた会社ほど生かしやすい強みです。

ただし、直請けでは顧客への説明、工程管理、近隣対応なども自社の責任になります。直請け比率は、受注機会だけでなく、自社が管理できる現場数とセットで考える必要があります。

直請けへの移行は「営業を増やすこと」ではなく、利益を把握し、自社の品質を説明できる相手との取引を増やすことです。

まとめ

下請け工事で忙しくしていても、単価の低下や元請け指定の工法、書類対応、現場管理の負担によって利益が残らないことがあります。売上だけを見て受注を増やすと、管理が追いつかず、長年築いてきた信用にも影響します。

一方で、すべての下請けをやめる必要はありません。案件別採算と取引先との関係性を確認し、利益が出る仕事、品質を守れる仕事、長く付き合う意味のある仕事を残す方法があります。

直請けを増やす際には、既存顧客や管理組合、地域の取引先との接点が出発点になります。施工実績と信用を持つ会社であれば、その蓄積を受注につなげられる可能性があります。

売上額ではなく、利益・品質・管理可能な現場数を基準に受注構成を組み替えることが、持続的な直請け化の第一歩です。

直請け比率を高める前に、自社に残す仕事を整理する

「どの下請け案件を残すべきか」「直請けを増やしたいが、営業担当者はいない」といった段階では、まず案件別の採算と既存の顧客接点を並べてみると、次の一手が見えやすくなります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大や原価管理を、現場・組織・デジタル活用まで横断して整理し、実行を支援しています。「うちの場合はどう考えるべきか」「何から整理すればよいか分からない」という段階でも構いません。無理に営業を進めることはありませんので、自社の受注構成を見直す整理先としてご活用ください。

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