前提

元請工事が売上の4割強を占める、関西圏の少人数電気工事会社

関西圏で商業ビルや工場などの改修工事を手がける、3〜4名規模の電気工事会社があります。売上は1億円に届かない程度。社長自身も職人として現場に出ています。

現在は、工務店や機械メンテナンス会社から電気工事を一次で受けるほか、工場や運送会社などの経営者から直接依頼を受けています。次期売上の4割強は元請工事になる見込みで、いわゆる大手電気工事会社の下請工事はほとんど受けていません。

資材も同規模の会社より安く調達できており、現在の粗利水準には手応えがあります。一方で、今後は若手を1〜2名増やし、時間をかけて会社の基盤をつくる考えです。

社長の言葉が、その方針をよく表しています。

「工事は人がつくるものです。大きな工事を一件受けても、赤字になることはあります。まずは信頼できるメンバーとやっていきたいです」

売上を先に増やすのではなく、人が育ち、無理なく工事を受けられる体制を先につくる。これが同社の現在地です。

1週間で 19件の相談 がありました

  • 8月27日配管工事会社東京都人材確保の相談
  • 8月27日配管工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月27日外構工事会社大阪府人材確保の相談
  • 8月27日外構工事会社熊本県業務効率化システムの相談
  • 8月26日総合建築神奈川県業務効率化システムの相談
  • 8月26日配管工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月26日電気設備工事会社兵庫県案件獲得の相談
  • 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
  • 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
  • 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
  • 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
  • 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
  • 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
  • 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
  • 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
  • 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
  • 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
  • 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
  • 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
  • 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
  • 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
  • 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
  • 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
  • 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
  • 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
  • 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
  • 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
  • 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
  • 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
  • 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
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課題

利益を確保しやすい元請工事だけではつくりにくい教育機会

元請工事は、顧客と直接関係を築きやすく、見積もりや施工方法にも自社の判断を反映しやすい仕事です。適切に管理できれば、下請工事より利益も確保しやすくなります。

少人数の工事会社にとって、元請比率を高めることは自然な選択です。ただし、人を採用して育てる段階に入ると、元請工事だけでは補いにくい部分も出てきます。

同社では「今後は下請の仕事も必要になる」と考えています。その理由は、単に仕事量を増やすためではありません。

「人を回したり、仕事をしながら教えてもらったりするには、どこかの下に入ることも必要だと思います」

元請工事では、自社が施工品質と納期に責任を持ちます。経験の浅い人に任せられる範囲が限られれば、社長や先輩職人が抱える仕事は減りません。教育を優先しすぎると、現場の進行や利益にも影響します。

一方、大手や同業他社の現場に入れば、一定の仕事量の中で、ほかの職人の進め方や現場管理の基準に触れられます。自社の案件だけでは経験しにくい工事を学べる可能性もあります。

元請工事は利益と顧客基盤をつくる仕事、下請工事は稼働と育成機会を補う仕事として、役割を分けて考える必要があります。

背景

売上拡大より先に、信頼できる人と施工力を積み上げたいという成長方針

同社には、過去のつながりをたどれば大手電気工事会社と接点をつくれる余地があります。それでも、すぐに仕事をもらおうとはしていません。

担当者の異動で以前の関係が薄れていることに加え、受注だけを先行させる考えがないためです。社員は入社から1年ほど。社長自身も職人としての経験はまだ数年で、「もう少し力がついてから」と見ています。

これは慎重すぎるのではなく、受注量と施工体制を合わせようとする判断です。大きな現場を受けても、任せられる人がいなければ社長に負担が集中します。協力会社へ依頼する場合も、案件ごとの関係だけでは施工品質や利益を読み切れないことがあります。

また、同社が採用で重視しているのは、資格や経験だけではありません。

「仕事ができても、輪を乱してよいわけではありません。建設業は一人でつくる仕事ではないので、そこを外しては大きくなれないと思います」

未経験者も受け入れながら、信頼できる社員や一人親方との関係を少しずつ広げる。その方針を取るなら、入社後にどの現場で、誰と、何を経験してもらうかまで考える必要があります。

採用と受注は別々の課題ではありません。育てたい人材像に合った仕事を確保できて、初めて採用後の成長につながります。

解決

元請と下請を優劣ではなく、利益・稼働・育成の役割で組み合わせる受注設計

元請と下請の比率に、すべての会社に共通する正解はありません。自社の成長段階に合わせて、それぞれの仕事に持たせる役割を整理することが先です。

同社のように元請工事で利益を確保できている場合、すべてを下請工事へ切り替える必要はありません。元請工事を収益の軸に残しながら、人材育成と稼働の安定に必要な範囲で、大手や同業他社の仕事を組み合わせる形が考えやすくなります。

判断するときは、次の5点を並べて確認します。

  • 元請工事で必要な利益を確保できるか
  • 社員と協力会社の稼働を継続的に確保できるか
  • 若手が現場で技術や段取りを学べるか
  • 自社だけでは得にくい施工経験を積めるか
  • 将来につながる取引先との関係を築けるか

特に重要なのは、下請工事を「空いた人を回す仕事」だけにしないことです。どの技術を身につけたいのか、どの規模の現場を経験させたいのか、誰と一緒に入れば学べるのかを明確にします。

取引先も、会社の大きさだけで決める必要はありません。継続的な仕事量があるか。現場で学べるか。自社の人数と施工力で無理なく対応できるか。関係を長く築けそうか。これらを見ながら選びます。

進め方も、いきなり受注構成を大きく変える必要はありません。まずは現在の元請工事で利益と顧客接点を維持します。そのうえで、採用した人の経験や稼働状況に合わせ、教育機会になる下請工事を加えていきます。

受注構成は売上比率だけで決めるものではなく、「どの仕事で稼ぎ、どの仕事で人を育てるか」まで含めて設計するものです。

まとめ

元請工事と下請工事は、単純にどちらが優れているかで比べるものではありません。

元請工事には、利益を確保し、顧客との直接的な関係を築きやすい利点があります。下請工事には、仕事量を安定させ、若手が実務の中で技術や段取りを学び、大手や同業他社との関係をつくる役割があります。

少人数の会社では、受注構成の変化が社長や社員の働き方に直結します。売上を増やせるかだけでなく、今の人数で無理なく施工できるか、採用した人を育てられるか、必要な利益が残るかを一緒に見ることが欠かせません。

元請工事を収益の軸にしつつ、下請工事を人材育成と稼働安定の機会として組み合わせる。その設計が、長く続く施工体制の土台になります。

自社に合う受注構成を整理したいときに

「元請をどこまで増やすべきか」「人を育てるために、どのような取引先と組むべきか」は、現在の人数、施工力、利益率、採用計画によって変わります。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の販路拡大や人材確保、組織づくり、原価管理まで横断して整理し、実行を支援しています。受注先の開拓だけでなく、採用後に人を育てられる仕事の組み方まで含めて考えます。

「うちの場合は何から整理すればよいか」という段階でも問題ありません。無理にサービスを勧めることはありませんので、今後の受注構成を考えるための整理先としてご活用ください。

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