前提

現場ごとの余り資材で40坪弱の倉庫まで埋まり始めた設備工事会社

建設現場では、発注数量と実際の使用量にどうしても差が出ます。未使用の電材や内装材、木材、鋼材、工具、塗料などが少しずつ余り、いったん倉庫へ持ち帰る。珍しい話ではありません。

関西圏のある設備工事会社でも、現場から戻ってきた資材が40坪弱の倉庫にたまり、身動きが取りにくくなっていました。

「まだ使えるから捨てるのはもったいない。でも、次にいつ使うかはわからない」

この判断の積み重ねが、倉庫を埋めていきます。

余った資材は、帳簿上の在庫として扱われていなくても、仕入れ代金を支払った会社の資産です。一方で、保管が長引けば場所を使い、最後には廃棄費用もかかります。

余り資材は、倉庫へ戻して終わりではなく、「次にどう扱うか」まで決めて初めて管理できます。

1週間で 19件の相談 がありました

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課題

使えるかもしれない資材ほど処分を決められず、倉庫に残り続ける状態

難しいのは、明らかな廃材ではなく、まだ使える資材です。

未開封品なら、新古品として売却できる可能性があります。しかし、少し使った塗料や端数の建材となると、社内での再利用も売却も判断しにくくなります。

実際に、こんな確認がありました。

「新品なら新古品として売れそうですが、少し使った塗料も出せるのでしょうか」

「『3分の1残っています』と書いておけばいいんですね」

開封済みだから売れない、と最初から決める必要はありません。状態と残量を明らかにしたうえで、必要とする事業者がいるかを確かめる余地があります。

ただし、何でも倉庫に置き続ければよいわけでもありません。保管スペースには限りがあります。出品や受け渡しにも手間がかかります。

問題は余り資材が出ることではなく、保管・再利用・売却・廃棄の判断が先送りされることです。

背景

「いつか使う」と現場単位で持ち帰るため、全社の在庫量と状態が見えない構造

余り資材が増える背景には、現場単位の判断があります。

一つひとつは少量です。数本の木材、余った電材、開封済みの塗料、使わなくなった工具。現場では「次の工事で使えるかもしれない」と考え、倉庫へ持ち帰ります。

ところが、倉庫へ戻した後に棚卸しをしなければ、何が、どのくらい、どの状態であるのかがわかりません。必要なときに見つけられず、新たに仕入れてしまうことも考えられます。

資材の売却についても、これまでは相手を探す手段が限られていました。一般向けのフリマサービスでは、建材の用途や状態を説明しにくい面があります。一方、建設事業者向けの売買サービスであれば、カテゴリーや地域から資材を探し、チャットで状態を確認したうえで取引できます。

「何品まで出せますか」という質問が出るのも、倉庫に複数種類の資材が眠っているからです。売却先さえ見つかれば、まとめて整理したい会社は少なくありません。

倉庫を圧迫している原因は、資材の量だけではなく、在庫を一覧化して外部へ見せる仕組みがないことです。

解決

資材を4つに仕分け、写真と状態をそろえて売却候補から動かす進め方

最初に行いたいのは、一斉廃棄ではありません。倉庫内の資材を確認し、次の4つに仕分けることです。

  • 保管:使用予定が具体的にあり、保管場所も決められるもの
  • 再利用:別の現場や社内作業で使う予定を立てられるもの
  • 売却:まだ使用できるものの、自社で使う予定が見えないもの
  • 廃棄:使用が難しく、売却の見込みも持ちにくいもの

判断するときは、「まだ使えるか」だけでなく、「自社でいつ使うか」まで確認します。使える状態でも、使用予定が定まらない資材は売却候補に回したほうが、倉庫を動かしやすくなります。

「使えるか」ではなく、「自社で使う時期を決められるか」を保管判断の軸にします。

売却候補は、棚卸しと写真撮影を同時に進める

売却候補を分けたら、資材名、数量、状態、保管地域を整理します。未開封か開封済みか、傷や汚れがあるか、塗料ならどの程度残っているかも確認します。

写真はスマートフォンで構いません。資材全体に加え、型番や表示、傷、開封部分など、買い手が確認したい箇所を撮ります。

出品時に最低限そろえたい情報は次のとおりです。

  • 資材のカテゴリーと名称
  • 数量や残量
  • 未使用、使用済み、開封済みなどの状態
  • 傷や汚れなどの注意点
  • 直接引き取りか配送か
  • 引き渡し可能な地域

開封済みの塗料であれば、「残量は約3分の1」と書きます。状態を隠さず、チャットでも確認できるようにしておけば、買い手側も判断しやすくなります。

売却では、きれいに見せることより、残量や傷を正確に伝えることが取引の進みやすさにつながります。

大きく重い資材は直接引き取り、小型品は配送も検討する

引き渡し方法は、直接引き取りと配送を使い分けます。

木材や鋼材など、大きく重い資材は送料がかさみます。近隣の事業者に取りに来てもらう形が現実的です。売り手と買い手の位置を確認し、双方が受け渡しやすい場所を決めます。

小型の電材、工具など、梱包しやすいものは配送も選択肢になります。ただし、梱包や発送にかかる手間を踏まえ、売却額との釣り合いを見る必要があります。

迷ったときは、次の順で判断すると整理しやすくなります。

  1. 安全に梱包できるか
  2. 送料を含めても買い手にメリットがあるか
  3. 発送作業が売却額に見合うか
  4. 近隣で直接引き取れる相手を探せないか

大物や重量物は地域内での直接引き取り、小型で梱包しやすいものは配送が基本的な判断軸です。

すべてを一度に出品する必要はありません。まずは未使用品や型番が確認できる資材など、状態を説明しやすいものから始めます。年末の倉庫整理など、棚卸しの時期にまとめて出品する進め方もあります。

まとめ

現場ごとに余った建材や設備資材は、放っておくと倉庫を埋めます。しかし、すべてが廃棄物というわけではありません。別の建設事業者にとっては、ちょうど探していた資材である可能性があります。

まずは倉庫内を棚卸しし、保管・再利用・売却・廃棄に分けます。売却するものは写真を撮り、数量や残量、傷、開封状況を正確に伝えます。引き渡しは、資材の大きさや送料に応じて、直接引き取りと配送を使い分けます。

余り資材の現金化は、売上を大きく増やす施策というより、保管スペースと廃棄費用を見直し、眠っている資産を動かす取り組みです。

まず数点から試せば、自社では何が売りやすく、どこまで手間をかけられるかも見えてきます。

倉庫在庫の整理と売却の進め方を一緒に考えたい方へ

「倉庫に資材はあるものの、何から棚卸しすればよいかわからない」「売却候補と廃棄対象をうまく分けられない」という段階でも、課題を整理できます。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場の業務整理や原価管理、デジタル活用まで横断して整理し、実行を支援しています。余り資材の扱いについても、倉庫の棚卸しから売却方法の検討まで、自社に合った進め方を一緒に考えます。

無理にサービスを勧めることはありません。「うちの場合はどう整理すればよいか」を確認するところから、お気軽にお声がけください。

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