売上の8〜9割を戸建てが占める一方、工場・倉庫の施工実績も積み上がっている会社
近畿圏で事業を展開する、売上高12億円前後の建設会社があります。現在は戸建て工事が売上の8〜9割を占めていますが、工場や倉庫の新築・改修にも対応してきました。
工場・倉庫の新築は年間1〜2件ほど。ホームページに掲載している施工事例は一部にすぎず、実際には掲載数の5倍前後の実績があります。工場・倉庫の案件は、知人や協力会社など横のつながりから始まり、少しずつ広がってきました。
施工体制としては、自社の現場監督と約100社の協力会社によるネットワークが中心です。鉄骨造は一通り対応でき、改修では内装、外壁、防水なども施工できます。工場の稼働時間に合わせた夜間工事にも対応可能です。
一方、住宅需要については「この先、戸建ての仕事は減ってくると思う」と見ています。将来的には、戸建てと工場・倉庫の売上構成を5対5に近づける考えです。
この会社は工場・倉庫分野への新規参入を目指しているのではなく、すでにある施工実績を事業の柱へ育てる段階にあります。
1週間で 15件の相談 がありました
- 8月26日総合建築神奈川県業務効率化システムの相談
- 8月26日配管工事会社福岡県業務効率化システムの相談
- 8月26日電気設備工事会社兵庫県案件獲得の相談
- 8月24日総合建築京都府高卒採用の相談
- 8月24日電気設備工事会社岐阜県人材育成の相談
- 8月24日塗装工事会社福岡県人材確保の相談
- 8月24日空調設備工事会社兵庫県利益率向上の相談
- 8月23日外構工事会社栃木県人材育成の相談
- 8月22日解体工事会社山形県原価管理の相談
- 8月22日防水工事会社沖縄県人材育成の相談
- 8月22日総合土木神奈川県利益率向上の相談
- 8月21日リフォーム会社熊本県利益率向上の相談
- 8月21日プラント工事会社群馬県人材育成の相談
- 8月21日空調設備工事会社神奈川県案件獲得の相談
- 8月21日工務店山口県高卒採用の相談
- 8月19日塗装工事会社兵庫県人材確保の相談
- 8月19日プラント工事会社千葉県協力会社探しの相談
- 8月19日解体工事会社福岡県業務効率化システムの相談
- 8月18日総合土木愛知県業務効率化システムの相談
- 8月18日電気設備工事会社京都府原価管理の相談
- 8月18日工務店東京都業務効率化システムの相談
- 8月17日塗装工事会社岐阜県利益率向上の相談
- 8月17日電気設備工事会社神奈川県人材育成の相談
- 8月17日外構工事会社埼玉県業務効率化システムの相談
- 8月17日総合建築大阪府案件獲得の相談
- 8月16日内装工事会社京都府案件獲得の相談
- 8月15日リフォーム会社熊本県高卒採用の相談
- 8月15日工務店宮城県案件獲得の相談
- 8月15日リフォーム会社群馬県協力会社探しの相談
- 8月14日電気設備工事会社愛媛県業務効率化システムの相談
戸建てが減って工場・倉庫の比率が上がるだけでは、事業転換とはいえない状態
何もしなくても、戸建てと工場・倉庫の比率は将来的に7対3程度まで変わる見込みです。ただし、それは工場・倉庫の受注が大きく増えるからではなく、住宅市場の縮小によって戸建ての仕事が減る影響も含んでいます。
このまま自然な変化に任せた場合、売上高は現在の12億円前後から8億〜9億円程度まで縮小する可能性があるという見立てもありました。
構成比が7対3になっても、戸建ての減少分を工場・倉庫で補えていなければ、会社全体の売上と利益は縮小します。 比率だけを追うのではなく、工場・倉庫でどれだけの売上と利益を積み増すかを考える必要があります。
また、案件規模が大きければ利益が残るとは限りません。年間の施工件数が小規模工事を含めて数百件ある会社では、金額の大きい案件の採算が全体の利益率を大きく左右します。
相談者の言葉にも、「売上を取っても、金が残らなければ意味がない」という明確な基準がありました。目指すべきなのは、工場・倉庫の売上を増やすこと自体ではなく、利益を確保できる案件を選びながら事業構成を変えることです。
新築をいきなり狙うには実績と信用が必要で、規模を広げすぎると競合も変わる市場
工場・倉庫分野への移行で難しいのは、「工場を持つ会社ならどこでもよい」「大きな新築ほどよい」と考えると、狙う案件がぼやけてしまうことです。
工場・倉庫の新築では、施主が発注先を選ぶ際に過去の施工実績や信用を重視します。初めて接点を持つ建設会社が、最初から大規模な新築を直接受注するのは簡単ではありません。
現状の施工実績は500平方メートル以内の現場が中心で、少しずつ規模を広げてきました。この実績から考えると、次に狙いやすいのは500〜1,000平方メートル程度です。さらに対応経験を積めば、3,000平方メートル程度まで視野を広げられますが、それ以上になると大手ゼネコンとの競合が増えやすくなります。
施工内容にも相性があります。この会社は鉄骨造や内装改修に対応でき、夜間工事も可能ですが、RC造の施工経験はありません。こうした条件を整理せずに案件規模だけを追うと、受注後の施工負担や競争条件が想定とずれる可能性があります。
狙う案件は、既存実績、施工可能範囲、対応エリア、現場規模、競合状況、期待利益の重なりから決める必要があります。
加えて、これまでの受注は経営者や担当者の人間関係と信頼に支えられてきました。「きっちりやってくれる」「納期を守ってくれる」という評価が次の紹介につながっています。これは大切な強みですが、人脈だけに頼ると、工場・倉庫の比率を意図的に高めるには限界もあります。
改修工事で施主との接点をつくり、実績と利益を確認しながら新築・増築へ広げる進め方
最初の入口として適しているのは、工場・倉庫の改修工事です。新築より案件数が多く、初めて取引する会社にも提案しやすいためです。
改修といっても、受けられる工事を無制限に広げる必要はありません。この会社であれば、まずは次の条件を軸に対象案件を整理できます。
- 既存の施工実績に近い工場・倉庫
- 近畿圏内で継続対応できる施主
- 500〜1,000平方メートル程度の現場
- 鉄骨造や内装改修を中心とする工事
- 夜間施工が必要でも対応できる案件
- 1,000万〜2,000万円程度を中心に、利益を確保しやすい案件
「受注できる案件」ではなく、「実績を生かして利益を残せる案件」まで絞ることが出発点です。
そのうえで、自社工場や倉庫を持つ企業を対応エリア内から抽出します。業種だけで絞るのではなく、現在の実績や施工体制と相性がよいかを確認することが重要です。製造工場、食品工場などの分類にこだわりがない場合でも、少なくとも現場規模と施工内容はそろえておいたほうが、見積もりの精度を高めやすくなります。
新規開拓の最初の目標は、すぐに受注することではありません。まずは改修予定や修繕課題を聞き、見積もりの機会を増やすことです。初回案件では、次の点を案件ごとに判断します。
- 想定した利益を確保できるか
- 現在の監督・協力会社体制で施工できるか
- 同種案件の実績として次の提案に使えるか
- 施主と継続的な関係を築けるか
ここで大切なのは、改修工事を単発受注として終わらせないことです。小規模な内装改修でも、現場をきちんと納めれば、施主との直接の接点ができます。その後、別棟の修繕、設備更新に伴う改修、増築、新しい工場や倉庫の建設へ相談が広がる可能性があります。
改修工事は売上をつくるだけでなく、将来の新築・増築を直接受注するための信用づくりでもあります。
進め方としては、改修案件を増やしながら、施工規模を500平方メートル前後から1,000平方メートル程度へ広げます。その実績がそろった段階で、より大きな改修や新築を狙う流れが現実的です。いきなり大規模案件で大手と競うよりも、自社が勝ちやすい範囲から段階的に広げるほうが、利益と施工品質の両方を守りやすくなります。
まとめ
戸建て需要の減少に備えて工場・倉庫へ移行する場合、売上構成比だけを見ていると実態を見誤ります。住宅の仕事が減った結果として工場・倉庫の比率が上がっても、会社全体の売上と利益が縮小していれば、狙った事業転換にはなりません。
最初に整理したいのは、既存実績、施工可能範囲、対応エリア、現場規模、競合状況、期待利益の6点です。 その重なりから狙う案件を決め、新築より接点をつくりやすい改修工事から入ります。
改修で施主との関係と実績をつくり、より大きな改修、増築、新築へと広げる。この順番であれば、これまで培ってきた施工力と信頼を生かしながら、無理のない事業転換を進められます。
自社に合う工場・倉庫案件の条件から整理したい方へ
工場・倉庫分野を伸ばしたいと思っても、「どの規模を狙うべきか」「改修の何を入口にするか」「施主へどう接点をつくるか」は会社ごとに異なります。
ネクスゲートでは、中小・専門工事会社の既存実績や施工体制を確認しながら、狙う案件の条件整理、販路拡大、施主との接点づくりまで支援しています。工場・倉庫へ移行すべきか迷っている段階や、何から整理すべきかわからない段階でも問題ありません。
建設業界の経営者の懐刀として、ものづくりに集中できる事業基盤づくりを一緒に考えます。無理にサービスを勧めることはありませんので、自社の現在地を整理する場としてご活用ください。






























